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すごく部屋が散らかっているから、断捨離を始めた。だけど、捨てていいのかどうかわからなくなって、3分後にやめてしまう。こんな人がいます。
実際、「これは捨ててもいいんでしょうか?」というお便りをもらうことがあり、過去にもそういう質問に答えています。
何を捨てるか、残すかは自分で決めるしかないのです。これまで決めてこなかったから、物がたまっているのです。
が、先日も類似の質問をいただいたので、今回は、「私の場合は、こんなものは捨てても全然困らなかったからね」というものを5アイテム、お伝えします。
1.値段が高かった物
買った時、高かったから捨てるのはもったいない、だからしまっておこう、と考えるのはよくある間違いです。
しまっておいても、支払った価格は回収できないし、そのまま持ち続ければ、べつのコストが発生します⇒高かったから断捨離できない? 埋没費用はどのみち回収できません
ですから、それを捨てない理由が、「値段が高かったから」という品物は、捨てても大丈夫な物です。
捨てないと、「高かったのに使っていない、もったいない」という罪悪感を感じるし、無理に使おうとして、時間を失うことになります⇒無理して使っている物を捨てる(プチ断捨離18)
私が、高かったから、物がいいから捨てないでおいたもの代表は指輪であり、上でリンクした記事で紹介しています。
このほかにも、英語の教材で「高かったから」やりもしないのに長年捨てないセット物がありました。カセットテープと、やけに装丁が立派な革の表紙のテキストのセットです。
20代のはじめ頃に買ったと思います。そもそも、私はこの教材がどうしても欲しかったのではなく、セールスの女性にしっかりノーと言えず買ってしまったのです。
うっかり、食事をおごってもらったりして。
そのように、ノーと言えずに買ってしまっただけの教材なので、やはり買っても使わず、ずーっと実家の仏壇の横に置いていました。実家では、仏壇を入れるためにもうけたらしい、観音開きのドアがついた収納スペースがあります。
ふつうの人なら、買ってすぐぐらいは、本を開いたりするかもしれません。が、私はそれもしなかったのです。カセットテープにもずっとセロファンみたいなのがかかっていて、新品状態でしたた。
そのうち、その教材は仏壇と一緒に風景の1つになりましたが、それでも、私はしっかり覚えていて、時々、「使わないともったいないよね」とひとりごちたりしました。
この教材は、べらぼうに高かったので、なおさら「使わないともったいない」と思ったのです。
ですが、結局、何年かのちになって断捨離しました。使っていなかったのですから、その後困るはずがないし、捨てたからといって、急に損するわけでもありません。
すでに、使わない物を買ったときにしっかり損をしていたのですから。
2.いつか使うと思っているだけの物
いつか何かがあったとき、使うことがあるかもしれないという非現実的な憶測を根拠に、いつまでも持っている物は捨てても大丈夫です。
そんな時は来ないからです。
私の場合、たくさんあった未読本、編み棒セット、中国語の教材がこれにあたります。
本や教材は、「時間があったら使おう、読もう」と思っていました。
ですが、きのうもきょうも1日は24時間。毎日時間はあるわけです。単にその本を読む優先順位が低いだけ。
いま、優先順位を変えられなかったら、5年後、10年後も同じではないでしょうか? そのあいだに、本は変質してかび臭くなったり、茶色くなったり、虫がわいたりします。
中国語の教材も持っているあいだに、カセットテープを聴くことができる道具が一般的ではない時代になりました。
「いつか必ず使うから」と思うなら、今すぐ使ってみることをおすすめします。とりあえず30分ぐらい。
すぐに使えないのなら、1週間以内(物によっては3ヶ月、半年、1年でも可)に、スケジュールに入れて使ってみるといでしょう。
使おうとすると、本当に使う気があるのか、必要なのか、これからも持ち続けたいのか、自分でわかります。
いま使えないと思うものは、この先、どんなに時間があっても使いません。
無人島に流されて、ほかには何にも物がない、なんて極端な状態にならない限り。
中国語の教材の話⇒中国語の教材と本を断捨離するのに12年かかった私がとうとうたどりついた真実とは?~ミニマリストへの道(18)
ちっともさわっていない英語の教材を捨てたい方はこちらをどうぞ⇒捨てられない英語の教材を今すぐ捨てられる7つの考え方
3.いまの自分がお金を出して買わない物
いまの自分の生活に必要のない物は、ほとんどガラクタです。
数年前はよく使っていた物(学生時代の制服やテキスト、ノートなど)でも、環境が変われば不用品になるのはわかると思います。
自分が、きょう、財布を持って店に買いに行ったり、アマゾンや楽天に注文しない物は不用品と判断してください。そもそも、きょう自分が買う物の中には、実は、本当はいらない物がたくさんあります。
送料無料サービスにするためだけに、「あると便利かもね」という理由で買う品物なんて、明らかにガラクタ予備軍です。セールになっているから、すでに家にいっぱいあるのに買いだめするティッシュペーパーもこの仲間でしょう。
多すぎるストックをただちに断捨離すべき理由。過剰在庫は資産ではない
きょうの自分ですら、ガラクタを買っているのに、過去の自分が「いる!」と思って買った物が、いつのまにかガラクタにならないわけはないのです。
この手のガラクタで私がたくさん持っていた物は、最近、よく書いていますが、雑誌の付録、本製品のおまけ、粗品、サンプルのたぐいです。
世の中には、拾った物や、もらった物だけで生活することをポリシーとしている人がいます。これはなかなかコミットメントのいることです。本気でそんな生活をしようとしているのでない限り、粗品のたぐいは全部捨てても大丈夫。
一掃すれば、それだけで生活の質があがります。
おまけ的なものを極力家に入れないようにしたら、とてもすがすがしい生活になりました。とくに、「自分のお気に入りの物だけに囲まれて暮らしたい」と言うような、物にこだわりのある人ほど、おまけを撤去するべきでしょう。
もらった物やあてがわれた物を無理に好きになるのはなかなかむずかしいですから。
人間相手だったら、なじむということもありますが、物はそうはいかないんじゃないですか?
4.似たようなもの・同じ用途のものがすでにある物
ダブっているものです。スペアやストックとも言います。
この手のガラクタは、洋服の中にたくさんまぎれこんでいます。着ない服があるとしたら、それは別にちゃんと着る服があるからなのです。
雑誌では、こんな場合にはこんなコーディネートをしよう、といろいろ服をおすすめしているわけですが、そのとおりにやろうとしたら、365日、違う服を着ても間に合わないでしょう。
こうした記事の半分ぐらいは、雑誌とタイアップしているメーカーのマーケティングですから、そっくりそのまま自分の生活に取り入れようとしても、疲れるだけです。
メーカーのご機嫌を取るより、自分の生活を大事にしないと、しんどいことになります。
服は1~2回使って捨てる消耗品ではないのだから、着回しするのがあたりまえではないでしょうか? 数を絞らなければ、1つひとつの服を大事に着ることなんてできません。
最低でも30回着たいと思える服、本当に着ている服でなければ捨てても大丈夫です。
30回という数字はこのプレゼンから着ています⇒死ぬほど素敵なファッション(TED)おしゃれで安い服の大きな代償。 私はもっと回数を着ているので、30は最低ラインかな、と思います。
バッグや靴も、似たものがあるなら、捨ててOK。困りません。
それに、「用途」にしたって、こんな場合は、これ、あんな場合はあれ、といたずらに自分が増やしているだけだったりします。現実的な用途にとどめておくべきですね。
5.自分の人生を難しくしている物
自分の暮らしを複雑にしているもの、余計な労力を強いているものを、捨てるととてもスッキリします。
断捨離するたびに、同じ物を引っ張り出して、捨てようか、捨てまいか悩んでいるとしたら、それは立派にあなたの人生を難しくしています。
それでなくても、ふつうに生きていたら、毎日考えるべきこと、やらねばならないことがたくさんあるはずです。その上、片付けや物の整理整頓、収納なんかで余分なストレスをかかえて、何年も生きるなんてイヤじゃないですか?
日常で、「これ使いにくいなあ」「しまいにくいわね」「取り出しにくい」「邪魔だ」「重い」「目ざわりだ」「迷ってしまう」「なんだかよくわからない」と感じるたびに、小さなストレスがたまっていきます。
思い切って不用品をたくさん捨てると、こういうストレスがなくなるのです。
「物はたくさんあればあるほどいいから、いつ使うかわからないものも、すべて取っておく」という考え方で生きていると、こうしたストレスからいつまでたっても解放されません。
誰も使っていないタオルを持っていたり⇒使っていないタオルなのにどうしても捨てられない(読者の断捨離体験)、中途半端に使ったノートをいつまでもしまい込んでいたり、年に1回しか使わない食器をふだん使う食器のそばにきれいに並べていたりするのは、自分で好んで小さなストレスの種(たね)を培養しているようなものなのです。
断捨離中に、「これ、捨てていいんだろうか?」と迷ったら、その物のせいで、自分の生活が複雑になっていたり、ストレスが増えたりしてはいないだろうか、という視点で見直してみてください。
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メールを拝見していると、「あとで後悔したくない」と書いている人が多いです。
これは先の心配をしすぎか、完璧主義か(何がなんでも失敗したくない)か、行動を起こさない言い訳をしているだけにすぎないと思います。
やはり大事なのは「いま」ではないでしょうか? いま、暮らしにくいなら、ただちに改善に着手するしかないのです。