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物置部屋になっている和室を、早急に片付けなければならない。そんな読者の質問に回答します。
天井の工事をすることになったそうです。
まず、メールを紹介します。差出人はOさんです。
Oさんは、「ブログには引用はしないでほしい、でも私だとわからない範囲なら大丈夫です」と書かれていました。
そのまま引用しても、誰にもわからないと思いますが(本名や所番地を紹介するわけではないので)、内容を箇条書きすることにします。
和室を早急に片付けたい
・去年から少しずつ断捨離をしています。
・一番やりたくないと思っている部屋は物置部屋となっている和室です。この部屋には、洋服、スポーツ用品、寝具、家電、雑貨などが置いてあります。
・25年住んでいるので物であふれています。
・洋服は半分ほど捨てましたが、まだたくさんあります。
・とうとう決心して、和室の断捨離をしようと思った矢先、水漏れが起きました。
・天井をはがして工事することになったので、すぐに片付けなければなりません。
・短時間で効率よく、いる、いらないを判断し、いるものは効率よく移動できる方法、ありませんか?
・仕事があるので時間の余裕はありません。
Oさん、お便りありがとうございます。
本とブログを愛読していただき、とてもうれしいです。
水漏れ大変でしたね。天井工事をせねばならないとのこと、がんばってください。
さて、9月に台風21号があり、かなりの家が被害を受けました。
いま、天井工事をしようとしている家に住んでいて、仕事があって、イニシャルがOの人は、日本中に大勢いるはずです。
が、もしこの箇条書きに支障があるなら、またメールください。内容を書き換えます。
それでは、大急ぎで片付けなければならないときにすべきことを書いていきます。
ステップ1:とりあえず落ち着く
「緊急事態だ!」と思ったとき、最初にすべきことは落ち着くことです。
あわてると頭が混乱してできることもできません。
5回ぐらい深呼吸してください。
「緊急事態」と書かれていますが、そこまで緊急とも思えません。
家はあるし、仕事もある、インターネットをする環境もある。物をたくさん買い込むお金もあるる(あった)。
天井工事するお金もある。
わりに恵まれていますね。
それに、今回、長年、和室を占領していた物たちを一掃するチャンスにも恵まれました。
ステップ2:ゴール設定
いまのOさんの、一番の目的・ゴール設定をしてください。
自分が手にしたい状況です。
こちらの記事が参考になるでしょう⇒汚部屋ばかりでどの部屋から片付けたらいいのかわからない←質問の回答
Oさんは、いったいどうしたいのでしょうか?
このさい、いらない物は、全部捨てたいのか? それとも、これまでどおり、使わない物でも、とっておきたいのか?
とっておきたいならどの部屋に置くのか?
作業の目的が決まれば、あとはその状況を作り上げるためにすべきことを考え、それを淡々と実行するだけです。
ステップ3:状況の検証と作業のプランニング
作業計画を立てるために、状況を検証します。
メールには、以下のことは何も書かれていませんでした。
・和室の大きさ
・どんな物がどれぐらいあるのか
・天井工事をするために、どんな状況にしなければならないのか
・和室の中にある物を一時的に置く場所はあるのか
・いったいいつまでに部屋を片付けなければならないのか
・工事の日までに、何回ゴミの日があるのか
・工事の日までに、何時間、片付けに費やせるのか
・1人では搬出できない大きな家具はあるのか
物が少なければ、早く片付くし、多ければ、時間がかかります。
天井工事が来週なら、次の3連休を片付けにあてることができます。
大きな家具があったら、まず、それを搬出したほうがいいですが、中身がびっしりと入っていたら、中身から出さなければなりません。
そのさい、出した物を入れるスペースが必要です。
こんなふうに、状況を具体的に洗い出しながら、作業のプランを立ててください。
何をいつまでにやるのか、ということです。
「時間的に余裕もない」とメールにありましたが、それは具体的にどういう意味でしょうか?
意外と持ち時間はあるのに、単に、「余裕がない」と思っているだけかもしれません。
「25年、片付けられなかったから、とても数日間では片付かない」と思い込んでいるだけかもしれません。
「緊急事態」と認識しているのなら、仕事を休むことだってできます。
ステップ4:プランにそって片付ける
3で立てた計画に基づいて、片付けをしていきます。
短時間で部屋を片付ける方法は過去記事にあります⇒ものすごく散らかった部屋を1日で片付ける方法(汚部屋改善)
いる・いらない、の判断方法で簡単なのは、「1年使ってなかったら捨てる」「迷ったら捨てる」と決めることです。
別に捨てても困りません。こちらの記事を読んでください⇒捨てても困らないもの、7種類。捨てても平気なものはたくさんある。
人間は、失うことを必要以上に恐れるのです。
たぶん、長い人類の歴史において、物や食べ物がほんのちょっぴりしかないので、それがなくなったら、飢えて死んでしまう、凍えて死んでしまう、という時間がずいぶん長かったからだと思います。
ホモ・サピエンスが誕生したのが20万年前。物があふれるようになったのが、産業革命以後だと考えても、250年ぐらいのことです。ここまで物があふれるようになったのは、ここ30~40年ぐらいでしょうか。
Oさん脳が、「捨てちゃだめ、捨てたら死んじゃうよ」と反応しても、Oさんの和室にあるスポーツグッズや洋服、雑貨がそっくりそのままなくなったところで、Oさんは、死んだりしません。
むしろ開放感に満ちあふれるでしょう。
「捨てるなんてもったいない」「いやだ、捨てたくない」という感情におそわれたら、もう少し論理的に考えるといいですよ。
何年も部屋に置いてあるだけで、使っていなかった物を捨てたところで、何がそんなにもったいないんでしょう?
使わないものをためこんで、ストレスをためることに日々を費やす人生のほうが、よほどもったいないです。人生、一度切りです。
こう考えれば、和室にある物のほとんどは、「いらない」と判断できます。とても効率的です。
「いるもの」はごく少数でしょうから、効率なんて考えずとも、簡単に別の部屋に移すことができます。
ステップ5:1人でできないときはサポートを頼む
計画にそって、捨て始めたら、思ったより物がある、予定より時間がかかる、とても1人では期日までには片付けられない、と気づいたら、他の人に援助を頼んでください。
近所に親兄弟や友だちが住んでいたら、片付けを頼んでみては?
1人が2人になるだけで、驚くほど、作業が進みます。Oさんが会社に行っているあいだに、ゴミ袋の搬出を頼むこともできます。
もし、そばに頼める人が誰もいなかったり、知人に部屋を見られるのはいやだと思ったりするなら、プロのお片付けサービスを頼めばいいです。
いま、物が増えすぎて困っている人が多いせいか、さまざまな業者がいます。
便利屋さんの部屋を明け渡す前の緊急片付け、当日緊急片付け、夜間緊急片付け、土日緊急片付けと、まるで救急病院のようです。
こうしたサービスを利用しつつ、自分も片付ければ、働きながらでも、わりと片付くんじゃないでしょうか? 部屋1つだけなのですから。
急いで片付けたいときに参考になる記事
大急ぎで片付ける方法や、捨てる判断基準を書いた記事をリンクしておきます。
作業の合間、息抜きに読んでください。
大事な書類もどうでもいい紙も床の上で堆積しているときの片付け方(汚部屋改善)
とにかく早く捨てて、さっさと断捨離を終わらせたいときすべきこと。
リビングに物がいっぱいでお客さんが来ても対応できない。どうしたらいい?
残すものをうまく選ぶには?片付け中の決断を促す4つの考え方。
1ヶ月で家をきれいにする方法、親の家の片付けの注意点など質問3つに回答。
捨てるものがわからない時に使ってほしい、物の価値を見極める10の質問リスト。
もう迷わない。いらない物をバシッと捨てられる決断力をつける方法。
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今回は、早急に部屋を片付ける必要にせまられた読者の質問に回答しました。
あんまり「効率的に片付けよう」と思わないほうがいいです。
「効率的な方法」を探して、何もしないままでいるより、ごくふつうに1つずつ捨てたほうが部屋は片付きますから。