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お菓子を作る道具の断捨離に関して、質問をいただきました。
「自分はもうお菓子を作らないだろう」と思ったのは、いつですか?
という質問です。
この質問に回答しつつ、製菓道具を断捨離したプロセスや、愛着がある(かのように自分が思っている)趣味を手放すコツをお話します。
まずメールをシェアしますね。まめさんからです。
なかなか捨てられないお菓子作りの道具
件名:お菓子道具の断捨離
いつも楽しく拝見しています。
筆子ジャーナルを読むと家事のモチベーションが上がるのでとてもありがたいです。ほかの読者の方の質問もとても参考になります。
今日は一つ質問があります。
筆子さんはお菓子作りが趣味だったそうですが、お菓子道具はもう断捨離されたそうですね。
もう自分はお菓子を作らないんじゃないかと思われたのは、どれくらいですか?
私もお菓子作りが趣味だったので、一時期はほとんど毎日、何かしら作っていました。
今はほとんど作っていません。
なのでそろそろお菓子作りの道具を断捨離してキッチンをすっきりさせてもいいかなと思うのですが、きまぐれに年に一度くらい焼き菓子を作りたくなります。
そういう時、作らなければ作らないで時が過ぎていくのですが、引っ張り出して作ったりもします。
一年に一度使う器具だと、それなりに劣化していたりして、残念な気持ちにもなります。
また、最近子供が成長してきて、お菓子をリクエストされたりします。
筆子さんは娘さんがもう大きいとのことですが、リクエストされたり、いい道具を娘さんに譲ったりすることは決してないと思いきれたのはなぜですか?
愛着のある趣味だと、やりつくしたと思ってもなかなか気持ちが手放せなかったりしませんか?
もう10年くらいこんな感じで置いておくほうがいいのかとも思い、迷っています。
少しアドバイスいただけたら嬉しいです。
まめさん、お便りありがとうございます。いつもブログを読んでいただき、重ねてお礼申し上げます。
はい、お菓子を作る専用の道具はすべて断捨離しました。
アドバイスは、「ふだんあまり使わない道具でも、大事であり、これからの人生を共に歩んでいきたいと思うものなら、無理に捨てなくてもいい。だけど、もういらない、と思うなら捨てればいい」となります。
それはまめさんが決めることです。
では、順番に質問にお答えしていきます。
ベーキンググッズを断捨離したきっかけと時期
私が製菓道具を捨てたのは、甘いもの(特に精製した砂糖)を摂るのをやめることにしたからです。
私は、「もう、お菓子を作らないんじゃないか」と思ったのではなく、「もう、お菓子を作るのはやめる」とはっきり決めたのです。
2013年の秋のことです。
「白砂糖の害は恐ろしい」という本を読み、決心を固めました。その頃のことはこちらの記事に書いています⇒白砂糖はこんなに体に悪い~私が砂糖をやめた理由とは?
私は54歳で、娘が15歳ごろでした。
当時、娘はどちらかというと、手作りのお菓子より、ポテトチップスなどを好んでいました。
私には予知能力はないため、将来、娘に手作りのお菓子をリクエストされるかどうか、なんてわかったはずはありませんが、べつに何も気にしませんでした。
特殊な道具がなくても、調理に使う基本的な道具があれば、お菓子はいくらでも作れますし、どうしてもお菓子を食べないと困る、という事態なら、外で買ってきてもいいわけです。
娘に道具を譲ろうということも、全く思いつきませんでした。私の娘は特にお菓子作りが好きな様子はなかったですからね。
2015年の夏に、お菓子の型をばんばん捨てていたら、「ブラウニーを作りたいから、ブラウニーの型は捨てないでね」と娘に言われたことがあります。
だから、四角いガラスの型(パイレックス)はいまだに持っています。これは、おもにグラタンやシェパーズパイを作るときに使うものとして買い、そのように使っているので、まだ捨てていません。
ブラウニーを作りたいと言っていた娘でしたが、結局、18才のとき家を出るまで、うちでお菓子を作ったことはありませんでした。
一人暮らしするようになってから、ボックスケーキ(ケーキミックスが入っている箱。箱に入っているミックス粉と牛乳と卵をまぜればケーキができる)を数回作ったことはあるようです。
私は自分の物を娘に押し付けるより、寄付センターに持っていくほうがいいと考えています。
製菓道具を断捨離したプロセス
砂糖をやめる前から、物を減らしていたので、製菓道具もほかの道具と同じように少しずつ捨てていました。
以下のものをどんどん断捨離しました。
・ダブっているもの(似たような用途のものが複数あるもの)
・買ったけど、全然使ったことがなかったもの(クッキー型やケーキの型で、形のかわいさにひかれて買ったものの、全く使っていなかったものがありました。本で言えば、積ん読状態の本です)
・めったに使わないもの
・なくてもいいと思うもの
・こわれかけているもの、パーツがなくなっているもの
・使いにくいもの(クッキーの抜き型は、生地を抜きやすものと、抜きにくいものがあり、抜きにくいものは、形が可愛くても、ストレスがたまるので捨てました)。
・特殊な型
・しまいにくいもの、メンテナンスが大変なもの
・代用できる道具があるもの
考え方の基本は、ほかの物の断捨離と同じです。
さらに、お菓子やパンを作るとき、型はそんなにいらない、基本的なものがあれば、充分楽しめる、と考えました。
詳しくはこちら⇒道具が少ないほうがお菓子やパン作りは楽しめる
お菓子の道具をどんどん捨てた話はこちら⇒衝動買いしたお菓子作りグッズを断捨離し、買わないルールを考えた日:ミニマリストへの道(108)
ふつうの道具で代用できる
まめさんが、年に1度、ひっぱりだして使っている道具とは具体的に何なのでしょうか?
焼き菓子だったら、調理にも使うごく基本的な道具があれば、作ることができますから、専用の道具を捨てても大丈夫です。
現在、我が家にある調理道具で、お菓子作りに使えそうなものの写真をとってみました。
これだけあれば、焼き菓子はできます。ボールはなくても、大きな丼があれば、代用できるし、泡立て器がなくても、はしやフォークを使えばできます。
我が家には3つボールがあります。
ステンレスの大きいのをお菓子やパン作りに使っていました。いま、この大きいのは野菜を洗ったり、何かをつけ置きするときに使っています。
中位のボールは、ハンバーグのたねをこねたり、サラダを作るとき使います。
パンケーキやお好み焼きのたねを作るときも使っていました(いまは娘がいないので、パンケーキは作らなくなりました)。また、夫がワッフルを作るとき、ミックス粉を混ぜています。
小さいボールは、卵をといたり、少量のサラダを作るときなどに使っています。
パイレックス(耐熱ガラス)の型と、ザルです。このザルは、娘が友達からもらったものを譲り受けたため、新しいです。
泡立て器とスパチュラです。スパチュラは夫が自分用に買ってきたものです。もう私は泡立て器は使いませんが、夫がワッフルやフレンチトーストを作る時に使うので、まだ持っています。
専用の型がなくてもお菓子は作れる
専用の型がなくてもお菓子は作れるので、型を捨てても、「もう一生お菓子は作れない」と思う必要はありません。
スクエア型一つあれば、いろいろなお菓子ができます。型がまったくなくても、アルミホイルで作ることができます。
フライパンでお菓子を作ってもいいし、おせんべいやクッキーの入っていた空き缶もお菓子の型になります。実際、昔、持っていた「小さな焼き菓子とテディベア」という本には、
空き缶に生地を入れて作る焼き菓子がのっておりました。丸い缶だけでなく、紅茶の四角い缶も使っていたと思います。
こちらはアルミホイルやパーチメントペーパーを使ってお菓子の型を作る方法を紹介している動画です。
クッキーを作りたいなら、生地を落としてやくドロップクッキーにすればいいですね。
「お菓子の型+代用」、で検索すればいろいろなアイデアが出てきます。
しっかりした型がないといやなら、親戚や友達から型を借りればいいです。
バルクバーンでは、子供の誕生日ケーキを作るような特殊な型は貸し出していますが、日本では貸出しているところは、ないですかね。
お料理教室をやっているところに、聞いてみてもいいと思います。
バルクバーンとは?⇒量り売りの店、バルクバーンは節約主婦の味方、おまけにエコだよ
もちろん、ふだんよく使うなら、専用の型を持っていたほうが、何かと便利です。が、1年に1回作るだけなら、型の代用品を使うか、借りた型を使うか、紙の型を100均で買うことで充分間に合います。
趣味の手放し方
最後に、「愛着のある趣味だと、やりつくしたと思ってもなかなか気持ちが手放せなかったりしませんか?」という質問に答えます。
愛着のある趣味なら、無理にやめることはありません。
私にとって、お菓子作りは、以前は愛着があった(過去形です)趣味だけど、いまは、やりたいとは思わないし、やらなくても、べつにふつうに楽しく生きていけるものです。
その趣味をとおして、自分は何を楽しんでいるのか、何を得ているのか、その趣味のどこが好きなのか考えてみると、これからもやっていきたいのか、もういいのか、判断できると思います。
上に書いたように、道具を捨てたからといって、お菓子作りをきれいさっぱりやめる必要はないです。
仮にお菓子をまったく作らなかったとしても、お菓子作りで楽しんでいたエッセンスみたいなものは、ほかのことをすることで得られます。
私がお菓子を作るのが好きだったのは、「お菓子が好きで、自分で作ってたくさん食べたかったから」ではありません。
もともと食べることにはそんなに興味がなく、食べ歩きや、コンビニの新商品のスイーツをチェックする、なんてことは、いっさいしたことがありません。
私がお菓子作りでおもしろがっていたのは、粉、卵、バターを混ぜ合わせて、オーブンに入れると、魔法のように中でふくらんで、形が変わることだったと思います。
焼き上がったものには、カラフルなアイシングをかけて、装飾をほどこしたりしました。
つまり、私にとってお菓子作りは、クラフトみたいなものであり、クリエイティブな遊びなのです。クリエイティブな作業は楽しいですよね。
料理が好きな人は、料理をとおして、創造性を発揮することができるでしょうが、私は、料理は好きではないので、より非日常的なお菓子のほうにいきました。
今は、塗り絵や、そのへんにあるものを鉛筆でスケッチするというクリエイティブな遊びをしています。
まめさんが、お菓子作りに何を求めているのか、お菓子作りがまめさんの人生にとって、どんな位置にあるのか、こんなことを考えてみれば、道具を捨てるにしても、持ち続けるにしても、もやもやすることはないでしょう。
趣味を手放す参考になるほかの記事
趣味そのものや、趣味の道具を捨てることをテーマにして書いた記事です。
もう作る時間なんてない。趣味の物や材料を捨てるススメ:プチ断捨離24
趣味を捨てる勇気を持つことが、楽しいシンプルライフを実現させる
ミニマリストに最適な趣味とは? 物をたくさん持たなくても人生は充分楽しい
持たない暮しをめざすなら知っておきたい~趣味に使う道具や教材をスパッと断捨離する方法
ピアノを買わずにピアノを練習する方法(シンプルライフと趣味の関係)
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今回は、お菓子作りの道具の断捨離に関する質問に答えました。
考えてみると、私にとって、塗り絵は、昔好きだったジグソーパズルの代わりと言えます。ページを塗り切ると、パズルが1つできたのと同じような達成感を感じます。
ジグソーパズルは、作ったあと、かさばるものが残るので、この点を持て余していました。
塗り絵なら、せいぜい本が1冊残るだけなので、始末するのも簡単です。