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筆子が断捨離の参考書として、1番読んでいるのがカレン・キングストンの「ガラクタ捨てれば自分が見える」(Clear Your Clutter with FENG SHUI))です。
今回は、カレン・キングストンが風水の術として確立したスペース・クリアリングについて詳しくお伝えします。
スペース・クリアリングとは何か?
古くからある「場」の浄化
スペースクリアリングとは、家の中にある古くてよどんで混乱した、ネガティブなエネルギー(energy)を取り去って、新たにきれいで前向きなエネルギーで家を満たすことです。
energy は「気」と訳すとしっくりきます。
毎日生活していると、家の中が物理的に汚れてくるように、気の流れも悪くなりよどんできます。
気の流れがよどむと、そこに住んでいる人の感情や体調によくない影響を与えます。
スペース・クリアリングに似たことは、古くから、ユダヤ教やキリスト教などの宗教や、ネイティブ・インディアンの信仰などでも行われていました。
いわゆる「場」の浄化です。
日本でも建造物を取り壊す前に、清祓(きよはらい)をしたり、家を建てる前に地鎮祭(じちんさい)をして、お祓いをしますよね。
これは神様に無事を祈願するものですが、場の浄化と似ていると思います。
家や建物にネガティブなものがたまっていく
カレン・キングストンは風水の術の1つとしてスペース・クリアリングを行っています。
カレンによると、家の中や建物の中で起きたことは、気のレベルで室内に少しずつ溜まっていきます。
もちろん目には見えません。
壁や床、天井や家具調度、じゅうたんやカーテンといった布にも、そこで起きたことが少しずつ記録されていくのです。とくに、何度も同じ行動が繰り返されると、そのことはより深く刻まれていきます。
さらに、家の中で起きたことに当事者の強い感情や、トラウマのようなものがからんでいると、深く深く刻みこまれます。
べつに何か特別なことが起きなくても、ふつうに生活しているだけで部屋の中に気のレベルでの「おり」のようなものがたまるのです。
こういうことは、体感的にわかる人も多いのではないでしょうか。
たとえば、家庭でも会社でも誰かが言い争った後や、何か深刻な話をしていた直後に室内に入ると、なんとなく「変な感じ」がしませんか?
「おや、何かあったのかな?」というように。
そこにいる人たちの表情がこわばっているから、という理由もあるかもしれませんが、私は確かに「その場の空気が違う」、と感じたことが何度もあります。
私が感じた「空間にたまったネガティブなエネルギー」
カレンの本の中に、「前にそこに住んでいた人のネガティブなエネルギーが残っている」というくだりがあります。
実は、これと同じことを筆子も前の家で感じたことがあります。
私たちが、この家に引っ越す前に住んでいた家族は、何らかの事情で、経済的にとても苦しく、一家離散しました。
筆子たちはこの家のすぐそばに住んでいたのですが、ジョギングしているとき、よく庭で、奥さんらしき人と犬と、ご主人らしき人がピクニックテーブルに座って、タバコを吸いながら、大声でしゃべっているのを見かけました。
だいたい朝の10時ぐらいです。
奥さんは、必要以上に太っていて、お酒でつぶれたようなガラガラ声。見るからに生活が乱れている雰囲気でした。
小学生のお子さんが2人いました。1人は娘と同級生でしたが、学校には数日来ただけで来なくなりました。
そのうち、奥さんと子供と犬がいなくなりました。さらに時間がたってから、ご主人もいなくなりました。
あとで聞いたところによると、家賃を滞納していたので、家のオーナーに出るように言われて、ご主人は身の回りのものだけを持って夜逃げ同然で出ていったそうです。
私たちはそのあとに入居することになったのです。
オーナーは前の人が置いていった物をすべて、お手伝いさんと一緒に、一気に捨てました。
ゴミ捨て場に大量のゴミが出ていたのを覚えています。
家の中がずいぶん荒れていたので、実際に入居する前に、夫が、ペンキをぬったり、柱を直したりと手を入れました。
魚の鉢に、死んだ熱帯魚が何匹か浮かんでいたそうです。
夫は毎日仕事のあと、その家に通って整備し、2ヶ月後、なんとか住める状態になってから、引っ越しました。
はっきり言ってそのボロ屋ぶりに驚愕。蜘蛛や小さな虫がいっぱい飛んでいたのもいやでした。
比較的、いろんなものがきれいな日本という国出身の私には、相当のおんぼろに見えましたが、これでもずいぶんマシになったそうです。
夫が、整えたあとでこうなのですから、前の人はいったいどんな環境で住んでいたのだろう、といぶかりました。
虫が多いので、毎日必死になって掃除し、シトロネラのエッセンシャルオイルを焚いたり、キャンドルを灯して、虫除けに精を出しました。
そのかいあったのか、だんだん虫は減少。それでも階下の蜘蛛は最後まで退治しきれませんでした。
私が「この家にネガティブエネルギーがたまっていた」と思うのは、ここに住んでいたときに、夫とこれまでにないほどすごい喧嘩をしたからです。
それも1度や2度ではありません。
さらに、私たちはどんどん経済的に困窮していき、家賃が払えなくなりそうな危機が何度もありました。
しかも引っ越す時は、次の家がなかなか見つからなくて、前の人達と同じように、あやうく強制退去させられそうな状態に追い詰められる始末。
結局この家には、8年住んでいて、去年現在の家に引っ越しました。
私は、この家に住んでいたときから、カレン・キングストンの本を読んでいたので、「ここには絶対負のエネルギーが充満している」と確信しました。
家が記憶している悲惨なできごとを、新しい住人(つまり私たち)もリピートしてしまっていたのではないかと思うのです。
夫にこんな話をすると「バカバカしい」と鼻で笑われるだけです。そこで、だまってコツコツ断捨離をしていました。
ですが、物を捨てるだけでは足りなかったようですね。カレン・キングストンみたいな人にスペース・クリアリングをしてもらえばよかったのかもしれません。
この家は、私たちが出たあと、取り壊され、今はピカピカの2階建ての御殿のような家がたっています。
家がなくなったのですから、負のエネルギーも消え去ったことでしょう。
自分でするスペース・クリアリングの方法
シンプルなスペースクリアリングなら、自分でもできます。「ガラクタ捨てれば自分が見える」にもおしまいのほうに、簡単なやり方が書いてあります。
手順をすごくおおざっぱに書くと、
まず心身の状態を整え(体調の悪い時にやってはいけません)
将来どうなりたいか思い浮かべ、
クリアリングしたい場所のガラクタはすべて取り除き、整理して掃除をし、
自分のからだをきれいにし(お風呂やシャワーをあびるか手を洗う)、
金属を身につけていたら取り除き、裸足になって、
まわりの音(テレビやラジオ、パソコンなど)を消して、
食べものや飲み物が出ていたらしまって、
窓とドアをあけて、
玄関から始めて家の中を歩きまわり、自分の手でエネルギーを感じていきます。
そのあと、キャンドルを灯し、お香を焚いて、聖水をかけ、自分を守ってくれている魂(spirit)に、お花や祈りをささげます。
手をたたいて、ネガティブな気を散らし、手を洗い、ベルをならして、場を浄化して、窓とドアを閉めて終了。
こんな感じです。本格的にやりたい方は、「ガラクタ捨てれば未来がひらける」 (Creating sacred space with feng shui)を読んでください。
実はこちらの本のほうが最初に出たほうで、スペース・クリアリングや風水そのものについて書かれています。
以前の記事でもちょっと書いているように⇒『ガラクタ捨てれば自分が見える』で衝撃のスペースクリアリングに出会う~ミニマリストへの道(20)、スペース・クリアリングをする前に、家の中のガラクタをすべて取り去る必要があります。
ここでつまづく人が多いので、カレンは、ガラクタを捨てる方法を書いた「ガラクタ捨てれば自分が見える」を出版したのです。
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スペース・クリアリングするためには、自分でエネルギーを感じたり、何かを念じたりと、気持ちを集中させることが大切です。
他の人のスペースを勝手にクリアリングしてはいけないので、夫と暮している限り、できそうにありません。
というか、夫のガラクタがいつまでたってもなくならないので、スペース・クリアリングに至ることはまずないでしょう。
しかし、ガラクタそのものを捨てるだけでも、室内のエネルギーの流れがよくなり、暮らしやすくなるという効果があります。
「場のエネルギー」は確かにあると思うので、これからもガラクタ捨てをがんがんやっていきますよ。