本を整えている女性

カレン・キングストン

ガラクタがもたらす本当の代償(TED)

不用品を捨てることに、意義を見いだせない人や、断捨離停滞中の人ににおすすめのプレゼンを紹介します。

タイトルは、The Real Cost of Clutter (ガラクタの真の代償)

プロの片付け師(オーガナイザー)の Sandra Lane(サンドラ・レーン)さんのプレゼンです。



ガラクタのコスト・TEDの説明

Sandra Lane discusses the real cost of clutter in our life. Sandra Lane founded her company, Organization Lane, in 2010 with a goal of helping individuals release the excess in their space and life so they can focus on what matters most.

サンドラ・レーンは、人生におけるガラクタの本当のコストについて語ります。

サンドラ・レーンは、自身の会社、「オーガナイゼーション・レーン」を2010年に設立。人々が、余分なものをスペースや人生から取り除く手伝いをし、1番大事なことにフォーカスできるのを手助けするためです。

収録は2022年3月。動画の長さは15分。字幕はありません。動画のあとに抄訳を書きます。

☆TEDの紹介はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

レーンさんは、話すスピードがゆっくりだし、わかりやすい英語です(アメリカ英語に慣れた人にとっては)。





誰もがガラクタを持っている

私は10年、プロのオーガナイザーとして、人々が不用品を捨てる手伝いをしています。

ビジネスを始めたばかりの頃、皆にアピールするためネットワークイベントに行きました。

イベントでは、名札をつけますが、私は、「ガラクタ、ありますか?」と書いた名札を用意しました。

この名札をつけていると、他の人とつながるのがとても簡単なんです。

「ガラクタ、あります?」という質問を見ると、多くの人が、「あります、あります」という反応をし、会話につながります。

ガラクタが話題にのぼることは、どんどん増えています。

片付けがテーマの番組もたくさんあります。

家は大きくなったのに

過去50年のあいだにアメリカの家の大きさは、ほぼ2倍になりました。

デザインも変わりました。今や、車を3台、4台停められるガレージがついています。

収納部屋にボーナスルーム、ウオークインクローゼットにウオークインパントリー、ホームオフィスにホームシアター。

スペースは広くなったのに、所有品を全部収納するにはまだ足りないのです。

個人向けの貸倉庫の協会によれば、10世帯に1世帯が倉庫を借りています。

ガラクタの問題は皆に共通なのです。

ガラクタには2種類ある

ガラクタは2つのカテゴリーに分かれます。

状況の変化によってできるガラクタ

まず、状況によって生まれるガラクタ(situational clutter)です。

ライフイベントや生活の変化のせいで、片付いたスペースにガラクタがあふれるのです。

たとえば、成人した子どもが、大量の物をもって家に戻るとき。

家族の死。引っ越しや病気。

いつもの日常生活を乱す大きな出来事があると、カオスが生まれて、物も増えます。

自分で増やすガラクタ

もう1つは、自分で好んで増やすガラクタ(self‐imposed clutter)です。

私たちの意思決定によって生まれるもの。または、意思決定をしないから生まれるものです。

この手のガラクタがいかに簡単に増えてしまうか、ボランティアの助けを借りて、お見せしましょう。

まず、買い物から始めましょう。

今の時代、いとも簡単に、必要かどうかろくに考えずに買い物をしてしまいます。

カーソルを当ててクリックするだけ。すると翌日荷物が届きます。

「節約できた」と喜びたいから買い物をします。クーポンを使って。

1つ買うともう1つついてくるオファーにも乗ってしまいます。

このようにして買う物は、本当に必要なんでしょうか? それともセールだから、買わねばならないと思うのでしょうか?

私たちはセラピーとして買い物をします。職場で嫌なことがあったり、パートナーと喧嘩したりすると、買い物に行こう! となりますよね。

こんなふうに買い物しているうちに、不用品が増えていきます。

愛着のあるものをたくさんキープして、ガラクタを作ることもあります。

手放し難い物です。たとえば、古いレコードとか。なぜそんなレコードをとっておくのか、他の家族には全く理解できません。

相続したものに囚われることもあります。

決断をしなかったせいでできたガラクタが詰め込まれた箱やケースが山積みになります。

紙の山もあります。

ガラクタはガラクタを生み出します。はじめは1つの箱や1つの山だったものが、どんどん大きくなります。

いつか必要になるかもしれない物、やせたら着るかもしれない服。

買うときに支払った金額にこだわりすぎて、それを捨てるのは、お金を捨てるのと同じことだと思ってしまいます。

だから捨てません。こわれていても捨てません。使ってないし、これから使うことがないと思っても捨てません。

サイズが合わなくても、足が痛くなる靴でも。

売ればお金になると思っている物も。実際は売らないのに。

ガラクタが心身に及ぼす影響

ガラクタの重さを感じることができますか?

ガラクタが増えてしまう理由をお話ししましたが、これは物語の一面にすぎません。

ガラクタ物語には、べつのストーリーもあります。

ガラクタは、私たちのウェルビーイング(幸福)に影響を及ぼします。心身ともに。

しかも、多くの人たちはそのことに気づいていません。

ガラクタのせいで病気になります。

不用品はストレスをもたらします。長期間、継続してストレスを感じていると、食事、睡眠、運動習慣に影響があります。

ガラクタに取り囲まれていると気が散るので、集中するのが難しく、生産的になれません。

ガラクタが目に入ると、リラックスするのも、その瞬間にいることも、難しくなります。

恥の気持ちや罪悪感を生まれます。

家に人が来るのをいとうようになりますが、そのことが、自尊心を傷つけ、人間関係に悪影響を及ぼします。

ガラクタがあるせいで、お金と時間が無駄になります。

買い物、物を整理してその状態を維持すること、修理に交換、探しもの。

ガラクタのせいで、不幸な気分、不機嫌、うつうつとした気分になります。

疲れ果てるのです。

捨てて状況を変える

でも、こんなふうに物語を終わらせる必要はありません。

新しい章を始めましょう。

自分が、1番健康で幸せなバージョンになることを、ガラクタが邪魔をしているなら、その状態を変えられますよ。

始め方はこうです。

まず、決める時間を作ってください。

たとえどんなに小さな決断でも、決めることができたことに満足してください。

1つひとつの決断が、ガラクタという重荷をなくすステップですから。

一度に、引き出し1つ、クローゼット1つ、棚1つから始めます。

簡単な決め事から始めましょう。捨てるプロセスに慣れましょう。

難しい決断をしなければならないときは、友人か、プロの片付けコンサルタントを雇って手伝ってもらいましょう。

思い出の品は、全部ではなく、少しだけ持つことにしてはどうでしょう?

思い出を大事にするために、実際にそれを使うようにしてください。

かぎ針で手編みされたたくさんのドイリー(小さなマット)の扱いに困っていた人がいました。

数年前に亡くなったお母さんが編んだものです。

彼女はどれも、古臭い感じがして、自分の趣味じゃない、と思ったのです。

でも、箱に入れて、屋根裏部屋に置いて放置するのもよくないとわかっていました。

いくつか好きなパターンのものを選んで、額に入れて飾るよう勧めてみたら、彼女はそうしました。

家族全員が見て、楽しめる場所に飾ったのです。

決めるのはしんどい作業

不用品を捨てるという新しい章を始めるとき、捨てる物を決めるときは心身ともに疲れることを知っておくことが重要です。

週末にまとめて12時間やるより、1日、2~4時間作業することをおすすめします。

買い物がすぎて、ガラクタが増えているなら、クレジットカードを使う前に、よく考えてください。

本当に、本当に必要なのか?

家のどこに置くのか?

買わずに着られるものが家にないか?

友人や隣人から借りることはできないか?

持ち物を減らすために、ワンインワンアウトをやってみてください。

何か買ったり、もらったりしたら、同じカテゴリーの物を手放して、所持品の数を維持します。

もっとスペースを作りたいのに、「いつか、必要になるかもしれない」と思って捨てられないときは、「いつか」は決して来ないことを覚えておきましょう。

今、どこかの誰かが、あなたが使わないまま持っているものを活用できるかもしれません。

寄付してください。

捨てて人生を変えよう

スペースを埋めている不用品を手放すプロセスは、人生が変わる作業です。

気分も、考え方も、健康も、上向きます。

これまで何度もそうした変化を見てきました。

今でも覚えているクライアントがいます。

彼女は地下室でいろいろな活動をしていました。

友達とトランプ、テレビを見る、ご主人と読書、ワークアウト、クラフト。

ところが、相次いで両親が亡くなったとき、地下室が箱で埋まってしまったのです。

その箱には、彼女が「することができなかった決断」でいっぱいでした。

ガラクタはガラクタを呼びました。

数年のうちに、床も家具の上も、トレッドミルの上すらも、物の置き場になってしまったのです。

4ヶ月間、一緒に片付けました。数えきれないほど決断しました。何度もグッドウィル(スリフトショップ)に行きました。分別して片付けて、ようやく終わりました。

少し前に、彼女からサンキューノート(礼状)をもらいました。

片付けは大変だったけど、やる価値があったと書かれていました。

今、彼女は地下室を毎日使っています。しかも、8ポンド(約4キロ)やせました。

トレッドミルを使えるようになったからだけではなく、それを使いたいという気持ちが芽生えたからです。

これ以上、ガラクタの本当のコストに、囚われたままにならないでください。

きょう始めましょう。

詩の一節を紹介して終わります。

「世界は、あなたの外側にはありません。自分の中を見てください。あなたは欲しいものはすべて、もう持っています」。

//// 抄訳ここまで ////

片付けに関するほかのプレゼン

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決めることに意識を向ける

ガラクタや不用品が減らないのは

・それを使っていないことに気づいていない(それが不用品だと気づいていない)

・不用品だと気づいているが、捨てる決断をしない、決断を先延ばしする

こんな理由からです。

このブログを読んでいる人は、不用品の存在は、すでに十分すぎるほど、気づいているはずです。

あとは、決断するだけ。

決断をずーと先延ばしにすると、生きているあいだには、捨てることができないかもしれません。

まあ、自分で捨てなくても、誰かが捨てるはめになりますが、存命中は、ずっと、レーンさんの言っていた代償を支払うことになります。

それはけっこうつらいことなので、早めの決断をおすすめします。

もちろん、決断しない道を選ぶのも自由です。

その場合は、もう断捨離だ、片付けだ、などと考えず、ほかのことをして楽しく暮らすほうがいいと思います。

うじうじ悩み続けることだけは、避けてください。

****

プレゼンでは、ガラクタを実際に持って、かぶって、肩にかけて重みを感じていました。

こんなふうに手に持ってみると、ガラクタをリアルに感じることができるかもしれません。

捨てるのに苦労している人、そして引っ越しの予定のない人は、一度、すべてを持ち上げてみるといいでしょう。





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