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最終更新日: 2021.05.6

ついで買いが多すぎる:同じもの、似たようなものがどんどん増える理由(その3)

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持ち物を調べてみると、同じものや、似たものがたくさん出てくる。

こういうこと、よくあると思います。

なぜそうなってしまうのか、理由を考えながら、買い物習慣を変えていきましょう。

3つ目の理由は、

ついで買いが多すぎる

この問題をとりあげます。



ついで買いが、必ずしも悪いとは言えないけれど

目当てのものAを買いに行ったついでに、BやCを買うのがついで買いです。

ついで買いで購入するものは、たいてい似たものです。Aのそばにある物が目について買ってしまううことが多いからです。

Aが1個あれば間に合うのに、Aを複数買うのもついで買いです。

私も最近、ついで買いをしました。

4月1日に、ドラッグストアにリステリンとナッツを買いに行ったときのこと。私のメモ帳には、「リステリン、ピーナツ」しか書いてありませんでしたが、つい、リステリンのそばにある歯ブラシとデンタルフロスも買いました。

ついで買いは必ずしも悪いことではありません。

買い物に行くのはけっこう手間だし、時間も取られるし、車で行くなら、ガソリン代もかかります。

まとめて買ったほうが、効率的にリソースを使えますよね?

ついでに買うことが、その人の家計や生活に、利益になるケースもたくさんあると思います。

ただ、ついで買いは、あくまでも衝動買いです。

毎回のようについで買いをしていると死蔵品が増えます。

なぜ、ついで買いをしてしまうのか?

その行動の裏にある心理を見ていきましょう。





1個だけ買うのは体裁が悪い

ついで買いする理由の1つに、「必要なもの1個だけを買うのは体裁が悪い/店の人に悪い」という考え方があります。

この考え方を改めると、不用なものまで買ってしまうことが減ります。

私も昔は、なんとなく、「1個だけ買うのは、よくない」と思っていました。

高校生のとき、メンズショップでハンカチを1枚だけ買う友達を見て、衝撃を受けた話を、以前記事に書いています⇒ついつい物を増やしてしまう7つの買い物習慣。私の反省より。 3.「余分買い」の箇所です。

たぶん、私は母親や父親の価値観を受け継いだのだと思います。

昔は個人商店が多かったから、店の人とたいてい顔なじみで、今後もずっと付き合いが続きます。

ふだんお世話になっている人が相手だから、まんじゅう1個だけを買う、なんてことはできなかったのかもしれません。

今、スーパーはセルフレジなので、1個だろうと、100個だろうと、気兼ねなく買えます。

必要な分だけ買うことを心がけると、押入れをあけると似たようなものばかりがぞろぞろ出てくる生活を卒業できるでしょう。

売り手側をサポートしたい

たくさん買ってその店をサポートしたい、という気持ちがあって、ついでにいろいろ買うこともあります。

今、アマゾンを利用して本を出版することができます。

出版社に作品を持ち込んでも本を出してもらえそうにない多くのアーティストが、アマゾンのシステムを使って塗り絵本を出しています。

同じシステムを利用して、会社として、たくさん塗り絵本を出しているところもあります。

ある人が塗り絵本をほしいと思ったとき、YouTubeでチャンネルをもって、個人的に活動しているアーティストをサポートしたいという意図があれば、大々的に商売しているところがだした塗り絵本ではなく、そのアーティストの塗り絵本を何冊か買うものです。

実際そういうことはよくあります。

ずいぶん前に、「ファンクラブのグッズがたまってしょうがない」という方からメールをもらったことがあります⇒ファンクラブのグッズが部屋にゴロゴロ。断捨離すべき?:読者の質問に答えます

この方は、ファンクラブのグッズの購入すると、アーティストを経済的に支えることができるから、たくさん買うのだ、なぜなら私はそのアーティストを応援したいから、とメールに書いていました。

買わなくてもサポートできる

ですが、本当に経済的にサポートしたい気持ちがあるなら、ものを買うのではなく、カンパや寄付をすればいいのです。

カナダに住んでいると、たまに寄付を募る人たちが家にやってきます。

中には、物を売る人もいます。ガールスカウトのクッキーや、自然保護協会の動物のカレンダーなど。

そういうとき私は、寄付はしますが、「クッキー(カレンダー)はいりません」と断っています。

甘いお菓子に目がない夫が応対すると、クッキーやチョコレートを買って、1人で食べていますが。

ものを買わなくてもサポートする方法はあると思います。

もちろん、私の夫のように、すぐに消費する意図があり、実際そうできるなら、買ってもかまわないでしょう。

ですが、サポートするために買ったものが部屋にたまりすぎて、汚部屋になり、思い悩むのは本末転倒ではないでしょうか?

自分を助けられない人が、他人を助けることはできないと思います。

店頭で見てほしくなる

店先で、商品を見るとほしくなり、「これもついでに買っておこう」と思うことがあります。

まず、品物が欲しくなり、それを買うもっともな理由を思いつくまで、たいして時間はかかりません。

店頭で商品を見ないわけにはいかないので、目に入って、「ほしいかも?」と思ったときは、深呼吸したり、全然関係ないことを考えたりしてください。

買う気満々で見ると、ちらっと見ただけでほしくなるので、「この商品は今日の自分には関係ないものだ」と、商品と自分を切り離すといいでしょう。

人は、興味のないものは、目に入らないので、うまくいくかもしれません。

私が歯ブラシやデンタルフロスを買ったのも、現物を見たからです。

まあ、最近、電動歯ブラシのパワーが落ちてきて、そろそろこわれそうなので、歯ブラシを1本買っておきたいとは思っていました。

デンタルフロスも、持っていれば、遅かれ早かれ絶対使うアイテムです。

しかし、アマゾンでリステリンを注文するときは、必要のない歯ブラシやフロスは買いません。

やはり、現物を見てしまったことが買い物の大きな動機でした。

スターバックスのミント

昔、スターバックスのレジのそばにミントが置いてありました。

アフターコーヒーミント(After Coffee Mints)という名前の商品で、カラフルなかわいい缶に入っていました。

なぜ、コーヒーを飲んだあとに、ミントを食べなければならないのか、よくわかりません。

ステーキや餃子みたいな、口の中が肉肉しくなる料理を食べたあとミントやチューインガムを口に放り込むのはわかります。実際、レジのそばに小さなミントをかごに入れて置いているレストランもあります(このミントは無料)。

そんな不思議なアフターコーヒーミントですが、わりとよく売れていたようです。

ミントを買いに、スターバックスに行く人なんていないのに、結果的に、ミントも買ってしまっているのは、現物を目にして惹かれてしまうからです。

足りないマインド

ついで買いをする心理の最後は、足りないマインドです。

足りないマインドは、自分に足りないものや不足しているものにフォーカスする考え方です。

足りないマインドの説明⇒こんな考え方が貧乏を引き寄せる。お金がたまらない恐怖のマインドとは?

家に、同じようなものがあるのに、また買ってしまうのは、「まだ足りていない」と思うからです。

「家にあるだけでは、まだ充分ではない、私にはもっと必要なのだ」という気持ちが強いと、必要以上にたくさん買います。

「この商品を買い逃すと、もう二度と買う機会がない」と考えるのも、足りないマインドのせいです。

実際は、自分はすでに充分幸せだし、恵まれているので、それを買わなくても、なんということはありません。

「2着買うと1着半額」というプロモーションにのってしまうのも、「私はお金をあまりもっていない。お金がないから、お得なときに買っておかなければならない」という気持ちがあるからです。

「足りない」と考えるのは、脳のごく自然な傾向であり、私たちは、無意識のうちに、足りない、損したくない、もっとこんなものがほしい、と思っています。

「足りないマインド」はどちらかというと、人を助けてくれる思考です。

もし、人間の脳のデフォルトが、「たっぷりあるマインド」だったら、物は全然売れないし、文明の進歩もなかったでしょう。

ただ、足りないマインドが、人間にプラスに働く面が多かったのは、昔の、本当に物やリソースが足りなかった時代の話です。

食べ物や物がありすぎる今、「足りないマインド」でいると、押入れの中は不用品だらけになります。

似たものばかりたくさん持っているのなら、足りないマインドになりすぎていないか、振り返ってください。

「足りない!」と本能的に思っても、「本当にそうなの?」と考え直せばいいのです。

☆このシリーズのほかの記事

何をどれぐらい持っているのかわからない~同じもの、似たようなものがどんどん増えてしまう理由(その1)

妥協買いと完璧主義:~同じもの、似たようなものがどんどん増えてしまう理由(その2)

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*****

ついで買いをする心理をお伝えしました。

単に色違いをいくつも買うのがクセになっているというケースもありますね。

ほかにも、いつもスペアやバックアップを買うことにしている、とか。

スペアを買うのがあたりまえになっている人は、一度、本当に必要な分だけを買って、様子を見てください。

最初は、不安に思うかもしれませんが、物が少ないほうが、暮らしやすいのがわかって、かえって快適かもしれません。





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