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実家を1人で片付けた読者のお便りを紹介します。
何をどんなふうに処分していったのか、かなり具体的に書かれているので、今まさに、実家の片付けに奮闘している人の参考になると思います。
この記事の内容:
・実家を1人で空にした体験
・エッセオンラインに新しい記事を書きました by 筆子
では、お便りを紹介します。なおみさんからいただきました。
1人で実家を空っぽにした
件名:実家を一人で片付けて空にした
5年ほど前から毎日のようにブログを拝読しています。
人生の指針になる内容が多くあり、毎日読んでいると少しづつ自分の考えや行動が良い方向へ変化したと感じます。
本当にありがとうございます。
実家には物がぎっしり詰まっていた
昨年秋から両親が老人ホームに入所し、空き家になった実家を一人娘の私が少しづつ片付け始めていました。
母は若い頃から買い物が大好きで、物を捨てなかったので、物がぎっしり詰まった家です。
両親の服は千枚以上あったのではないでしょうか。
私の幼稚園時代の服までありました。
山のような着物、茶道の道具と教本、バッグ。
使っていない引き出物の食器、何百枚もあるタオルやハンカチ。
母の服や着物、バッグ、タオル、ハンカチなどの中で、着られそうな物、好みの食器は自分の家に持ち帰りました。
使っていない物置き場と化した家
40年分の記帳済み銀行通帳、日記、写真 手紙。
役所や銀行から来た書類もほとんど捨てずに保管してありました。
買い替えたカメラや、電話機の古い機種を捨てずにとっておいてあったのには驚きました。
紙袋、ビニール袋、空き箱、割り箸、昔のカタログ、賞味期限の過ぎた食べ物。。
家全体が使っていない物置場のように感じられ 悲しくなりました。
その上 母は認知症になったので 同じ物のストックが沢山バラバラにしまってあり 最後はもう適当に詰め込んでいただけのようで 物の山を前にどこから始めたらいいのかわかりませんでした。
リフォームの日を決めて片付けに拍車がかかる
いつまでも空き家にしておけず、リフォームをすることに決め、急ピッチで一人で全部片付け終えました。
リフォーム開始日が決まったことで 捨てることに迷うことが減りました。
古い書類を捨てる時 一つ一つ念のため確認し細かく破ってから捨てたため、時間がかかること。。
母の50年近く書き溜めた日記も捨てる時、精神的に負担が大きかったです。
たくさんの物を人に譲った
ご近所の方が欲しいと言ってくれた物たちをもらってただき、
ジモティに掲載した沢山の家電類をタダで地域の方々にもらっていただき、
家具は粗大ゴミに出すため夫に運ぶのを手伝ってもらい搬出し、
無料で引き取ってくれる市指定のリサイクル業者に3度ほど来てもらい、リサイクルできる家具と食器、雑貨を差し上げました。
低料金の回収業者にも2回。
大量の着物は着物好きの友人とリサイクル着物業者に引き取ってもらいました。
服もブランド物ときれいなものはタダのような値段でリサイクルショップに売りました。 布団類はやぶって燃えるゴミへ。
半年間実家に通い、コツコツがんばったので 物を無駄に捨てずに済んだので、少しは気が楽でした。
あれだけあった物も、継続すれば処分できるのですね。
物を買いたくなくなった
沢山のものを捨て続けた結果、物を買いたくなくなり、絶対に使うと確信できた物だけ購入するようになりました。
捨てる時の苦労が思い浮かんで、買わなくてもいいか、となるのです。
自分自身の家も子供逹の物がどんどん増えているし、今回、私が実家の物を持ち込んだため 再度 捨てる作業に取りかかる必要があります。
しかし、実家の片付けが終わったばかりなので、しばらくは休んで再開します。
筆子さんのブログの中でニーズ とウォンツの違いを書かれていて、心に残っています。
本当に必要なものは少ないと思います。
どうぞ、これからもお身体に気をつけてお元気でお過ごしください。
なおみさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
実家の片付け、お疲れさまでした。
がんばりましたね。
なおみさんのご両親は、いったん家に入ってきた物は、極力捨てない生活をしていたようですね。
なぜ不用品を捨てないのか、私は不思議ですが、捨てない人はほかにもたくさんいます。
リフォームを決めてから、急ピッチで片付けが進んだとのこと。
ダラダラ片付けず、先に期限を切ってしまうのは、いい方法ですね。
たくさんの人が物をもらってくれたのもラッキーでした。
物がたくさんあっても、コツコツ片付ければ終わります。
ただ、実家が遠いとか、自分の仕事が忙しいといった事情があると、時間がかかりますけど。
不用品だらけの実家が教えてくれるもの
なおみさんの、今は物を買う気になれないというその気持ち、よくわかります。
なおみさんの他にも、物だらけの実家を片付けた人や、今まさにやっている人は、たくさんいますが、皆さん、むなしい気持ちに襲われています。
アメリカのミニマリストのジョシュア・フィールズ・ミルバーンもその1人。
ジョシュアは、亡くなった母親の部屋を片付けていたら、ベッドの下にいらない物が、ただ突っ込んであってホコリだらけになっているのを目の当たりにし、ショックを受けました。
彼がミニマリストになったのは、お母さんの遺品を片付けたことが直接のきっかけだったのではないでしょうか?
捨てる生活が夢を叶える。ミニマリストに学ぶ手放す技術(TED)
南アフリカに住んでいるミニマリスト、アンジェラ・ホーンさんもそうです。
両親が老人ホームに入ったあと、親が40年住んでいた家を片付けていたら、信じられないほど、物(新品のタオルとか)がいっぱい入っている棚を見て、愕然としたそうです。
あるミニマリストの独白。持たなければ持たないほど、より豊かになる(TED)
そういう体験をした人は、ごく自然に、シンプルライフになっていきます。
まあ、人間は忘れる生きものなので、物だらけの実家を片付けた記憶もそのうち薄れ、自分も親と同じように、物をためこむ可能性はありますが。
ですが、たいていは、物との付き合い方が変わり、必要な物だけをほどほどに持ち、使っていく生活になるでしょう。
そういう意味では、使う機会を失ってしまった物や、とっくの昔にいらなくなった物でいっぱいの実家は、親からのプレゼントや助言とも言えます。
「物をためこんでも、むなしいだけだよ」と身を持って教えてくれたのですから。
なおみさん、ご両親のメッセージを忘れず、今後も充実したシンプルライフをお送りください。
マイホームが終の棲家(ついのすみか)にならない時代
結婚をして家庭を作り、マイホームを持つのが夢だ、というはもわりといると思いますが、今、寿命が伸びているので、終の棲家にするつもりで買った家が、そうならないことがよくあります。
この話、今月の半ばに出した新刊にも書いています⇒筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付中です。
80歳や90歳になってから、老人ホームや介護ホームに入所することが増えているし、子どもたちが巣立ったあと、部屋(と物)ばかりが多い家で、何年も暮らすよりは、小さいところに引っ越したいと思う人も増えています。
「かなり高齢になってから、もう1度転居する可能性がある」と考えながら暮らしたほうが現実的です。
こう考えていれば、やたらと物をためこむことはなくなるでしょう。
そもそも、自分が死んだら、ほとんどの物はガラクタになります。ためこんだ物をごっそり持って、あの世に旅立つなんて誰にもできないことです。
だから、持っている物は、ほどほどに活用し、死蔵品を作りすぎない暮らしをしたほうが、いいですよ。
ちゃんと使う物だけを持つ暮らしのほうが快適です。
エッセオンラインに新しい記事を書きました
月に2つずつ記事を書いているエッセオンラインに、新しい記事が掲載されました。
よかったら読んでください。
⇒老後に向けて暮らしを小さく。50代からやるべき3つのこと | ESSE online(エッセ オンライン)
エッセオンラインの記事も、このブログに書いている記事も、主張したいことは基本的に同じです。
エッセオンラインの記事がブログの記事と違うところは
・写真が多い(私物の写真をのせるよう言われているため)
・ブログの記事より短い
・特にミニマルライフを目指してはいない一般人向け(不用品を捨てるなんて想像したこともない人向け)
・50代より上の人を対象に書いている(けれど、そうならないことも多い)
こんなところです。
読む人がいれば、連載も続くので、興味があればお読みください。
それでは、あなたも、感想、体験談、質問、意見、近況、雑談、記事のリクエスト、その他言いたいことなどありましたら、お気軽にメールください。
お待ちしています。