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物だらけで神経にさわる部屋を、もっと気持ちよく過ごせる部屋に変えるコツを紹介しています。
その1では以下の4つを紹介しました。
1.そこそこきれいにしておく
2.外に出て帰ってくる
3.落ち着けるコーナーを作る
4.なごめるものをそばにおく
今回は、
5.音と光に気を配る
このうち、音について詳しくお伝えします。
おしまいに、エッセオンラインにて新しい記事が掲載されたお知らせも書きますので、最後までお付き合いください。
5.無神経に音や光を増やさない
音も光も思ったより神経にさわるので、少し気をつけて、部屋に氾濫(はんらん)させないようにしてください。
光に関しては、インテリア雑誌を見れば、こんなライトを使えとか、間接照明を取り入れましょうなど、いろいろなアイデアが書いてあると思います。
しかし、そんな高度なことは、いきなりしなくてもかまいません。
もっと基本的なこと、つまり、こうした刺激が少ない部屋にすれば、もっとやすらぎが得られます。
単なる習慣で、ずっと鳴りっぱなしにしている音や、点灯しっぱなしにしている光を止めてください。
では、ここから音の話です。
あなたの部屋に、鳴りっぱなしになっているものはありませんか?
テレビやラジオの音、有線やストリーミングなどの音楽、パソコンやスマホの通知音など。
この中で特に刺激的なのは、テレビとスマホの通知音ですが、まずテレビから見ていきましょう。
テレビは必要なときだけつける
私はテレビを見ないせいか(夫は見ますが、いつもヘッドホンで音を聞いてます)、実家などでたまにテレビを見ると、そのうるささに辟易します。
いつもテレビを見ている人は、気づかないでしょうが、基本的にテレビはうるさい装置です。
ワイドショーに出てくる人はみな、不自然にはしゃいでいると思いませんか?
たぶん、テレビを製作している人は、沈黙を恐れているのでしょう。音がない状態を作ると、みなが、「あれ、放送事故?」なんて思うから。
テレビは音があってこそなのです。
もちろん、ラジオだって、沈黙しませんが、ラジオはテレビより落ち着きがあります。それは映像がないからであり、音楽や落語など、音だけをじっくり聞かせる番組があるからです。
テレビは、映像(光)でまず疲れ、次にその映像と一緒に流れる音で疲れます。
しかも、映像も音もどんどん刺激が強くなっているのではないでしょうか?
刺激的な映像を流し、その映像に対抗して、音の量やボリュームをあげているかのようです。
今世紀に入ってから製作されたテレビ番組はあまり見ていないので、最近のことはよくわかりません。
ですが、20世紀の終わり頃、すでに日本のテレビ番組はうるさくなっていたと思います。
先日、YouTubeで、1990年前後の日本のドラマを見ていたら、やたらとBGMが流れ、しかもその音量が大きいので、肝心のセリフが聞こえず、楽しさが半減しました。
BGMは、後ろで小さく流れる音楽だから、バックグラウンドミュージックなのに、あそこまで出しゃばっていいものか。
それとも、あれはBGMとは別の種類の音楽だったのか?
まあ、ふだん私は古い映画を見ることが多いから、よけいにうるさく感じたのかもしれません。
こんなふうにテレビは音と光のダブルパンチで刺激が強いので、どうしても必要なときだけ視聴してください。
単なる習慣でテレビつけているならスイッチを切れ
1人暮らしの人は、1人でいると寂しいからか、特に用もないのに、テレビをつける習慣のある人がいるかもしれません。
そういえば、夏に娘の新居に荷解きの手伝いに行ったとき、「ママ、Netflixをつけて」、と言われました。
そのとき、娘はキッチンで朝ごはんを作っていたのですが、居間にある大きなテレビをつけろと言ったのです(娘はストリーミングで映像を見るだけで、ケーブルテレビなどは利用していません)。
言われるまま、Netflix を表示させてみたら、Play something (何か映して)という項目があり、そこを押したら、勝手に作品の再生が始まりました。
Play something は、何を見る決められない人が使う機能なんでしょうね。ですが、見たいものが何もないときにすべきことは、ランダムに再生させることではなく、スイッチを切ることだと思います。
その他にも、テレビにはいろいろなデメリットがありますから、積極的に見たいものがないとき以外は、スイッチを入れないほうがいいですよ。そのほうが、エコロジーに貢献しますし。
PCやスマホの通知音の恐ろしさ
テレビほど、大々的に茶の間に侵入してはきませんが、PCやスマホの通知音も、かなり耳障りで、神経にさわります。特に問題なのはスマホの通知音です。
テレビの音は、不特定多数が発するざわざわとした刺激ですが、スマホの通知音は、あなたの脳をめがけてピンポイントで放たれる、悪魔的な刺激です。
「ピン!」と音が鳴ると、スマホを持って、チェックしたくなるでしょう?
そして、その時やっていること(仕事、家事、テレビの視聴、人との会話、食事、子供と遊んでいる、読書etc.)を中断して、実際にスマホをチェックしませんか?
これは、完全にスマホに生活をコントロールされている状態ですが、そういう人は、たくさんいるのだと、以前紹介したTEDトークで話していました。
こちら⇒なぜ私たちは健康によくない食べ物を食べるのをやめることができないのか?(TED)
スマホの通知音を合図に、その時やっていることを中断してスマホをチェックすると、集中も、平安も、団らんも、くつろぎももすべて中断します。
この中断から、もとの状態に戻るまで、脳はけっこう時間を要します。
詳しくはこちら⇒スマホを使っても気が散らない技術を生み出そう(TED)
こちらもおすすめ⇒ミニマリズム(Minimalism)というドキュメンタリー映画の感想
スマホの利用が脳を変容させる
何かに集中⇒通知音で中断⇒もとの集中に復帰という状態を作るのに、脳はがんばって仕事をしなければならないのです。
これを1日に何度もやったらどうなるか?
どこにいてもやすらぐことなどできません。スマホに中断される生活を続けていると、次第にアテンション・スパン(ひとつのことに集中できる時間)が短くなり、集中したいときに集中できなくなります。
こちらの記事によると⇒Attention Spans, Focus Affected By Smartphone Use
北海道大学の研究で、若い人は、年配の人より、情報の処理が早くなっていて、あるタスクを次から次へと切り替えるのが得意だとわかったそうです。
しかし、その分、若い人は、年配の人よりアテンションスパンが短く、集中してタスクをこなしたり、考えたりすることが苦手になっているとのこと。
こうなった原因は、もちろんスマホの利用です。
スマホの利用が脳を変容させてしまうわけです。
スマホのアラーム音にうながされ、細切れの情報を次から次へと処理していると、のんびりやすらぐことができにくい脳になってしまいますよ。
いったんそうなってしまうと、どんなに部屋を美しく整えても、高級家具やかわいい雑貨を揃えても、心はざわざわしたままです。常時通知音を受け取るのは、重要なできごとを知らせるものだけにしたほうがいいでしょう。
スマホの通知音を受け取ることや、えんえんとつづくタイムラインをスクロールすることは、スロットマシンと同じ中毒性があるとはよく言われることです。
「次は何がでてくるかな?」というわくわく感が、人に、えんえんとスマホのチェックをさせてしまいます。
脳は新しいものが好きですからね。
しかし、そうやって、ちょっとした刺激を何度も何度も追い求めていると、もっと強い刺激が欲しくなりますよね?
人は刺激に慣れますから。
だから、スマホを見たり、YouTubeの動画を見ることがやめられなくなるのです。
こうしたこと行為から開放されれば、多少部屋が散らかっていようがなんだろうが、もっとやすらげるし、もっと集中できます。
自分の脳が何者かに乗っ取られてしまう前に、スマホの通知音を切りましょう。
スマホやYouTubeがクセになってしまう行動様式を知り、悪習慣を改める(TED)
その1はこちら⇒気が滅入る部屋を居心地のいい空間に変える7つのコツ(その1、4つ)
音に関する過去記事
音が人に与える4つの大きな影響:ジュリアン・トレジャー(TED)
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やすらげる部屋を作る方法、今回は、音に注意するすすめを書きました。
在宅ワークが増えてから、住環境を整えている人も多いと思います。
ぜひ、音についても、考えてみてください。
さて、エッセオンラインで新しい記事が掲載されましたのでお知らせします。
今回は、ものを片付けたい人がよくやってしまうNGを紹介しました。
こちら⇒50代の片づけのNG行動。収納ケースを買う、一気に手をつける… | ESSEonline(エッセ オンライン)
片付け中の人は、今一度、確認しておいてください。
それでは、この続きをお楽しみに。感想などありましたら、お気軽にお寄せください。