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本は文化的遺産なので、それを捨てることは文化文化を軽視することだし、家に本がないと子供に悪影響があるという意見をどう思うか、というメールに返信した記事に対する読者の感想特集、その4です。
もとの記事はこちら⇒本は貴重な文化財だから捨てるべきではない、という意見に私が思うこと。
今回は3通シェアします。小見出しは私が入れました。着信順に紹介しています。
内容:
・相当なお気に入り以外は捨てても大丈夫だと思う
・実家にあった本はインテリアの一部にすぎなかった
・大量の本はすごく邪魔だ、と引っ越しで気づく
まず、まゆさんのお便りです。
両親の本も自分の本も全部捨てた
件名:本は文化財だから捨てるべきではない」について
63才の読者まゆと申します。
2017年、実親の生前整理の進行に行き詰まっている時に、筆子さんのブログに出会いました。
物との付合い方 心の持ちようなど沢山学ばせていただきながら、相当の量の物を処分することができました。ありがとうございます。
その途中で両親とも亡くなりましたが、物と感情を切り離すことができていたので、手元にある父母個人の物は、時計と眼鏡のそれぞれ一品ずつしか残しておりません。
それで十分と 思えています。
家にたくさん本があった
本を大事にしていた昭和な両親ですので、大きな本棚が5~6台はありました。
全部捨てました、
加えて自分の本もほとんど処分しました。音楽雑誌は44年分位ありました。
そんな山盛りの本の発する古い空気に気づいた時には、「文化財だから」なんて思っている余裕はなかったです。
古い音楽雑誌に、友人から「博物館級だから取っておいたら」と言われましたが、あっさり捨てました。
友人がそう思うなら自分が引き取って、文化財として保管すれば良いのに、そこまではないんですね、他人の意見はそんなものかと・・
自分の本は文化財とは思えなかった
「本は文化財だから」の記事を読んだ時に そう思っている方は取っておけば良いし、そう思えないなら捨てても構わないと思いました。
基本的には、本は文化財だと思います。
でも私の家の本は文化財とは思えなかったので、捨てました。それだけです。
私が捨てても世の中には図書館もあるし、本は沢山存在します。
自宅の本を捨てても、「知識、教養のない文化レベルの低い人間になること」はないと思います。もし本を大切にされている方からそう言われても、私はわりと平気です。
音楽や映画や美術、建築物などからも知的な楽しみを得ることができるからです。
必要ないと思うなら捨てればいい
読むことで本から知識、教養を得るのであれば、自宅の本は、読んで得たら捨てて良し。
読まないなら、自分が持っている意味がないので捨てて良し、ではないでしょうか。
どちらにせよ自分がもう必要ないと思えば捨てれば良いのです。
本という形にこだわり過ぎると、何が大事なのかわからなくなってくるのですが、どちらにせよ、相当なお気に入りでなければ、捨てても大丈夫だと思います。
Hさんは「減らしてスッキリとしたい」とおっしゃっているので、ご自分の思うままに、大事に思える本だけ残して、スッキリさせるのが、一番、ご自分の気持が良いのではと、私は思いました。
私も本の処分には、やはり時間がかかりましたので、思い切って、記事に対する感想をお送りしました。
筆子さんのブログ、毎日楽しみにしております。
これからもよろしくお願いいたします。
まゆさん、はじめまして。お便り、ありがとうございます。
いつもブログを楽しみにしてくれていて、とてもうれしいです。
ご両親の物の片付け、すごく大変でしたね。
書棚が5つも6つもあったとは。本当にお疲れさまでした。
そうなんです。まゆさんの本の処理は、お友達にとっては、他人事だから、「ああしたら、こうしたら」と気軽に言うだけです。
決して、まゆさんの代わりに管理はしてくれません。
だから、一番自分のためになる、と信じる決断をするべきです。
Hさんが、まゆさんのお便りを読んでくれているといいですね。
それでは、まゆさん、これからもお元気でお暮らしください。
私は家にあった本を読まなかった
次はチョコクッキーさんのお便りです。
件名:追伸
今日のブログで、9/20の本を捨てることについての記事の感想の再募集をしていたので、改めて思い出したことを送らせていただきます。
お便りの中に『子供は本棚に入っている本を勝手に読んで、それで知識を得ていくことが少なくありません。本のない家だと、本を手に取って読むという習慣が育たず、読書好きになれない、ということです』とありました。
幼少期、私の家のリビングには、数え切れないほどの本が並んでいました。「世界名作文学集」(児童文学)や、父が買った「日本の名著シリーズ」(明治以降の日本の文豪の作品集)などなど。
でも私自身はそこにあった本を1冊も読んでいません。
「若草物語」「赤毛のアン」「足長おじさん」には目もくれず、いつも学校の図書館で「怪人二十面相」や明智小五郎のシリーズを借りて読んでいました。
父はというと「退職したら読む」が口癖でしたが、退職後は別の趣味ができ、おそらくそれらの本を読むことなく、亡くなりました。
旧仮名遣いで書かれたそれらの本は古本屋にも引き取ってもらえず、処分するしかありませんでした。
結局、子供は家に本があるからといって、その本を手に取るとは限らず、家になくても読みたい本は図書館で借りて読みます。
父の例からは、「いずれ読む」と言っていても結局は読まずに終わってしまう、ということが分かります。
リビングの壁一面に並べられていた本は、結局は“インテリア”だったということです。(あ、でも本の背表紙に書かれていた作家の名前は記憶していて、高校の文学史のテストで少し役立ちました♪)
以上のことからも、不用な本は捨てるべきだと私も思います。
(筆子さんもおっしゃっている通り、捨てるべきなのは“不用な本”であって、大事な本まで捨てるべきとは思っていません。←念のため)
チョコクッキーさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
チョコクッキーさんの家にあった本は、インテリアの一部として役割を果たすにとどまっていたのですね。
チョコクッキーさんのお父さんは読書が好きで(または、本好きで)、娘に、世界文学全集を読んでもらいたいと思っていたのでしょう。
確かに、今、読むもの(本、雑誌、ネットの記事など)は、充分すぎるほど街中にあふれているから、家にある必要はない、と私も思います。
管理するスペースと余裕のある人は、たくさん持ってもいいでしょうが、「家が片付かない悩み」があるときは、本も処分の対象にしたほうがいいでしょうね。
では、チョコクッキーさん、これからもお元気でお過ごしください。
最後は、もりりんさんのお便りです。
大量の本は邪魔だと思い知る
件名:本を捨てることについて
もりりんと申します。
本は貴重な文化財だから捨てるべきではない、という意見に私が思うこと。の記事を拝見いたしました。
私は先日引越しをしました。
私はアメコミが好きで、翻訳版の大判のアメコミをたくさん持っていました。実はあまり読み返してはいなかったのですが、どれも大事なコレクションだと、その時は感じていました。
アメコミは再販もあまりされないので、手放すと入手が難しくなる、というのも手放せない理由でした。
ですが、引越しのときわかったのです。
大量の本はとっても邪魔だと。
まず梱包も大変でしたし、重いので部屋の中での移動も大変でした。
引越し屋さんも暑い中ひいひい言いながら運搬されていて、とても申し訳なくなりました。
そこで、引越し後思い切って大量に売却しました。
ぎゅうぎゅうであふれていた本棚もスッキリして、部屋もスッキリしました。
ほとんど読み返してなかったので、売却後「また読みたいな〜」と思うこともなかったです。「もっと早く売れば引越しのときあんなに苦労しなかったのにな」と思いました。
確かに本は貴重な文化財ですが、すべての文化財を個人では持てません。
私はアメコミをコレクションしていましたが、本当のコレクターの方から見れば全然不足したコレクションだったと思います。
活用もしないのに中途半端なコレクションを作って、部屋を圧迫させて、お金も消費してしまうより、特別自分が好きで大事な本だけ持っておけば良いと感じました。
そっちのほうが、1冊1冊を大事にもできるので、本のためにもなります。
長文失礼いたしました。
だんだんと寒くなっておりますのでお体にお気をつけてお過ごしください。
もりりんさん、はじめまして。お便りありがとうございます。
引っ越し、お疲れさまでした。
引っ越しをすると、いかに、本の搬出が大変か思い知りますよね。梱包、運搬、荷ほどきのすべてが、地獄の苦しみです(いつも自力で引っ越しをしている筆子的には)。
もりりんさんは、大事な本だけ残して、その多くを売却したとのこと。
私もそのほうがいいと思います。
「所有していること」のみに意義を見出しているのなら別ですが、本も飾っておくより、読んだほうがいいですよね。
それでは、もりりんさんも、お体に気をつけて、お元気でお過ごしください。
■これまで紹介した読者のお便りはこちら
家に本がないと子供は読書好きにならない、という意見について(本の処分、その2)
本は文化的な価値があるから捨てるべきではない、という意見について(本の処分、その3)
■この続きはこちら
文化財になる本は国が保存しているから、自分で持つ必要なし(本の処分、その5)
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以前も書いたと思いますが、私が子供の頃、家にはほとんど本がありませんでした。
だから、数少ない絵本の1つや、めずらしく買ってもらって大事に読んだ本、何度も読んだ母の本(「手紙の書き方」)、伯父からもらった、いとこのお下がりの本については、ものすごくよく覚えています。
本を与えすぎるより、控えめにしておくほうが、子供はしっかり読むかもしれません。
それでは、あなたも感想などありましたら、お気軽にメールください。
お待ちしています。