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手荒れがひどかったとき、食器用洗剤を使うのをほぼやめました。このまま洗剤を断捨離できると思いましたが、夫に反対され、果たせませんでした。
そこでフロッシュを使うことになりました。この経緯をお話します。
ディッシュウォッシャーとは無縁だった私
8,9年前のこと、手荒れに悩まされていました。ゴムの炊事手袋をするのがうっとうしいのでいつも素手で洗っていたからだと思います。
家には食器洗い機がありませんでした。今もありませんが。
北米に住んでいる人が「北米の家には必ずディッシュウォッシャーがある」とブログに書いていますが、そうとも限りません。
カナダで私が実際に台所を使った住宅は今の言えを合わせて4件ですが、古い家が多く、ディッシュウォッシャーには一度も遭遇しませんでした。
ミニマリストとなった今はないほうが好都合ですが。
昔はお菓子を作るのが趣味だったので、ボールやら何やら洗いものが多かったものです。
「私、洗いものをするために生まれてきたんだろうか」と思ったほど。
家は夫がいつも食器用洗剤を買ってきていました(今もそうです)。これがあまり肌にやさしいタイプではありませんでした。
どんどんひどくなる手荒れ
はじめのうちは乾燥が気になるぐらいだったのですが、そのうちカサカサになりました。さらにカサカサがエスカレートしてところどころひび割れて血がにじむように。
これとても痛いんです。
炊事後にハンドクリームやオロナイン軟膏をすりこんでいましたがいっこうに改善されませんでした。
ネットで主婦湿疹や手荒れの治し方を調べると、ゴム手袋の下に木綿の手袋をして洗うようにとありました。
そんなことやっていられません。
他にはお湯の温度をさげる、洗う食器の量を少なくする、使っているシャンプーやボディシャンプーを低刺激性のものに変える、といった対策がありました。
このとき気づいたのです。食器用洗剤の刺激が強すぎるのではないかと。
当時、家で使っていたのはSunlightというどこのスーパーにもあるふつうの食器用洗剤でした。
食器用洗剤を極力使わないようにした
そのころすでにエコロジー指向だった私は、洗剤を使うのをできるだけ控えることにしました。
食器を洗う前に、大きなボールにお湯をため、洗剤をほんの1滴垂らして溶きます。油汚れのある食器を、まずウエスでぬぐってから、洗剤を溶いたお湯をスポンジにつけて洗うことにしました。
ウエスのこと⇒ウエスの作り方と使い方~拭き掃除だけが好きな主婦のおすすめの掃除道具
油汚れのない食器はこのさい洗剤なし。お湯洗いのみです。ふつうの洗剤を使うと、残留洗剤の心配もあるし、川や海を汚すし、「やめてしまえ」と思ったのです。
洗剤の使用を控えたら、私の手はみるみるきれいになっていきました。「やっぱり洗剤のせいだったか」と納得し、調子よくお皿を洗っていたある日、夫に叱られました。
「洗剤を使え」と言うのです。
「洗剤を使わないからいつも食器が汚い」、と。
夫は洗剤をたっぷりつけてぶくぶくに泡立てて洗うのが好きなのです。塩素系漂白剤で手を洗うような人なので、いくら洗剤をつけても手荒れしないんでしょうね。
そもそも、食器を洗う回数が私とは全然違いますが。
フロッシュを使い始める
夫の抗議を受けて、またふつうに洗剤を使うことにしました。しかしSunlightに戻ると手荒れするのは目に見えてます。
インターネットで探してフロッシュのオレンジキッチンウォッシュという食器用洗剤のお試しサイズを買ってみました。
手前は母の編んでくれたアクリルたわしです。
関連⇒ポンポンたわしで洗剤いらず、シンプルナチュラル家事を楽しく実践中
フロッシュはドイツ生まれの洗剤。frosch はドイツ語で「カエル」という意味です。
カナダには売ってないと思います。スーパーの洗剤コーナーに足を踏み入れないので最近のことは知りませんが。
そこで日本で買いました。今だったら、オーガニックストアで肌にやさしいのを買うところですが。
フロッシュは最近、「買ってはいけない」という本にのったようですが、原料に界面活性剤と香料が入っているので、基本的にケミカルな食器用洗剤と同じです。ほのかなオレンジの香りがします。
ただ、フロッシュの界面活性剤は、植物油脂が主原料で、排水から19日以内に98パーセント、生分解されるそうです。
生分解とは、バクテリアが、汚れを二酸化炭素と水に分解することです。だから排水はきれいになって自然に戻るはずなのです。
19日以内という数字が気になりますけどね。そのあいだに、ほかの排水と混ざったら、どうなるのでしょうか。
そんな懸念はあるものの、ふつうの洗剤よりはエコと言ってもいいでしょう。さらにフロッシュの成分にはきついケミカル薬品が入っていないらしく、使っていても手荒れしません。
フロッシュは濃縮タイプなので、水かお湯で薄めて使います。一回の食器洗いにほんの少し使うだけでいいのです。ボトルの裏の説明によると、水1リットルに対して、0.6mlです。
小さじ1本が5mlですから、0.6mはとても少ないですね。
私は鍋やボールに水をため、ほんの1滴を溶いて使います。それでも、ものすごく泡立ちがよく、これを使っていると、いかにもたくさん洗剤を使っているように見えます。
「フロッシュは泡立たない」とレビューに書いてる人が多いのですが、しっかり泡立ちます。
ふつうのシャンプーや石けんは「泡立つための薬品」が入っているので、そういう商品の使用感に慣れていると「泡立たない」と感じるかもしれません。
夫がそばをうろうろしているときは意識してフロッシュを使っていました。
とはいえ基本は洗剤なし。自分1人のときは、油汚れのないものは、お湯や水洗いだけですましていました。重曹を使うこともあります。
何にでも洗剤をつける人は、「洗剤なしで、大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、私は大丈夫だと思ってます。どの道、雑菌をすべて取り去ることはできないのです。
フロッシュを導入してからも、私が洗剤を使わないことで、1度夫が切れたことがあります。
あるとき、ボールの底に、輪ジミ(水滴がそのまま乾いたもの)を見つけて、夫がすごい剣幕で怒ったのです。
これは洗剤を使わないからできたと。違うと思いますけどね。
夫は、「食器洗いはこうやってやるんだ!」と、フロッシュのボトルをつかみ、どばっとボールにふりかけて、洗い始めました。
「それ濃縮されてるから薄めるべきなのに」
心の中で言いました。
フロッシュ、現在はすべてノンアルコール処方になったそうです。
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今使っているフロッシュは3本目です。最初の125ccの小さいボトルを使い切り、同じ製品の500ccを買い、それも使い切ってまた500ccのを買いました。
最近は食器や食事のミニマル化により、洗う食器も減ったし、ますます洗剤を使わなくなったので、この500ccがまだたっぷり残っています。もしかしたら一生もつかもしれません。
この続きはこちら⇒貧乏暮しゆえにエコな生活へ~ミニマリストへの道(35)
☆後書き
最近は夫に洗剤のことで文句を言われることも少なくなりました。前は洗濯機に入れる洗剤が多すぎると言われたり、私が洗剤を減らすようになってからは、少なすぎると言われたり。
彼は高校のときにhome making(家庭科)のクラスをとったから、とよく言います。私だって家庭科の授業ありましたよ。洗剤の量のことなんて習った覚えはないのですが。
昔の家庭科ではあまりエコロジーについては習わなかったような。
ただ短大のとき、市販の洗剤の害を唱えていた先生にあったことがあります。社会学の先生だったと思いますが。そのときは、そういうことに全く興味がなくて、先生をがっかりさせていました。