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昭和34年生まれ、50代主婦の歯の根の治療の話を書いています。とはいえ根管治療についてはそろそろ終わります。というのも、何度も再発するので最後には治療を「あきらめたから」です。
これまでの経過のざっくりとしたまとめ
●20代半ばごろ
右上の奥歯の隣の隣の歯がひどい虫歯になり、神経抜いてブリッジをかぶせる。その両隣の歯も虫歯治療したかもしれません(昔のことすぎて記憶なし)。
●およそ25年後
ブリッジの両隣の歯の根に炎症が起き、ものすごい痛みに襲われる。専門医に根管の再治療を受ける(歯茎を切って、根管を掃除)。
詳しくは▶歯茎を切って歯の根にたまった膿を出した体験記~根管治療(2)
●その8ヶ月後
同じ歯の別の根で炎症が起き、歯ぐきとほっぺたがぶわっと腫れ、ひどく痛む。2週間ほどで痛みはひいたが、口の中に白いおできのようなポッチができた(このポッチはフィステルです)。2ヶ月半後に専門医で根管の治療。ほどなくポッチが消える。
●その3ヶ月後
根管治療をしたあたりがまた腫れる。これまでは口の内側に腫れていたが、こんどは外側、つまりほっぺたのほうに向かって腫れる。ひどい痛み。また、根管に膿がたまったようだ。ポッチが再び出現する。
1か月後に専門医に行ったら、「もう歯を抜くしかない」との宣告。
歯の根は1本だけではないので、毎回別の根に炎症が起きていたと思う。歯はいつも同じで、ひどいのが16番、炎症が完治したはずなのが14番。
「今すぐ抜くか、もう少しあとで抜くか」という選択肢を提示された筆子は、ひどい金欠だったこともあり、もう少しあとで抜くことにした。
前回の記事はこちら▶いったい何度目?また歯の根に膿がたまった~根管治療(7)
今回は根管の炎症を放置していた2年間にあったこと、インプラントを決意した理由を書きます。
☆これまでの根管治療についてじっくり読みたい方はこちらからどうぞ▶51歳の冬、突然やってきた歯の痛みの正体は?根管治療(1)
2013年:クリーニングのみ、食事に気をつけ始める
4月に専門医から「もう歯を抜くしかない」と言われました。この年は、クリーニングをしてもらうだけで、ほかの治療はしませんでした。
クリーニングは、以前は1年に1回でしたが、それが半年に1度になり、この頃は、3,4ヶ月に1度。というのも、歯肉炎だったからです。
歯肉炎について▶リステリンは歯肉炎改善に効果がある?歯の健康のために私がしていること
3回クリーニングに行きました。費用は自己負担分。
●4月16日 185ドル
●7月30日 243ドル
●11月5日 211ドル
クリーニングに行くたびに、出血が多いから、「毎日2度歯を磨くように」「フロスをしっかりかけるように」と指示されました。
フィステルは、朝起きたときは小さいので「あら、治ったのかしら?」と淡い期待をいただかせましたが、夜になるにつれて腫れてきました。
膿はじわじわ出ていたのかもしれませんがあまり自覚症状はありませんでした。
自分でしっかり「あ、膿が出ている」とわかるのは、年に1度くらい。このときは、腫れて痛みがあり、しっかり膿が出るのでわかるのです。
膿が出たら、ティッシュでおさえてとっていました。たまに血も混じってましたが、フィステルから出ているのか、歯茎から出ていたのかは不明。
歯を抜きたくなかった筆子は、なんとか自然に炎症がおさまってほしいと願い、西式甲田療法の本を読みました。
西式甲田療法について▶西式甲田療法で健康とダイエットのために朝食を抜くはずが夕食を抜く日々
9月にジャンクフードを食べるのをやめ、11月から朝食抜きを始めて、青泥や、生菜食中心の食事にしました。
しっかりこの食事をしていたのは3~4ヶ月だけ。10キロぐらいやせましたが、2015年8月現在9割リバウンドしました。
2014年(去年):また歯茎が腫れる
この年は歯医者に6回行きました。右下にクラウンをやり直しをしたほうがいいと言われていたところが2箇所あり、その1箇所を治療。
さらに別の歯の古い詰め物が取れたので新しいのを入れてもらいました。
カナダの歯医者は1度に2箇所ぐらい平気で治療します。しかし、クラウンを2つも入れなおすとふところが痛むので、1箇所だけにしておきました。
6回の歯医者通いの内訳(費用は自己負担分):
2月11日 クリーニングと年に1度の検診。このときクラウンの入れ直しをすすめられる。 390ドル(レントゲンと検診が入っているので高い)
5月8日 クラウンを入れる(37番の歯) 673ドル
5月21日 クリーニング 203ドル
6月18日 昔の詰めものがとれたので入れてもらう(47番)115ドル
9月24日 クリーニング 243ドル
12月17日 レントゲン(根管治療したあたり)、検診、クリーニング 283ドル
夏に名古屋に帰省。8月初めに、また歯の根がぶわっと腫れる事件がありました。今度は14番の表側の根です。
とにかく暑かったし、いろいろ忙しくて疲れていたのかもしれません。
16番が腫れたときほどではなかったのですが、やはりすごく痛くて、1週間ほど不機嫌でした。
フィステルはできませんでしたが、歯茎の表側がスムーズではなく、ぐしゃぐしゃっとした感じになりました。
昔の楳図かずおの怪奇漫画に、ほっぺたにだんだん人の顔や口ができる話がありましたが、それのできはじめみたいな雰囲気でした。
カナダに戻り、9月にクリーニングに行ったとき、これまでとは違う歯科衛生士さんに変わりました。
それまで2年ほど、リンジーという白人の若い女性だったのですが、この時から、キミというインド系の人にお世話になることに。
キミは私の口の中を見るのは初めてですから、16番のフィステルと、14番の歯茎にある「人の顔のなり始め」を見て驚き、私に説明を求めました。
私はこれまでの経緯を手短かに話し、「ここは夏休み中に腫れました(が放置しました。どうせ何も処置できないと言われるし、もう根管治療にお金払いたくないし、西式甲田療法の食事を不真面目ながらも続けてるし)」と付け加えました。
キミは「え~、歯の根の膿はほっとくと、からだのほかの部位にまわってあぶないですよ。脳に行ったりします。私なら、ここに膿がこんなにたまっていたら怖くて眠れません。すぐに何か手を打ちます」と主張。
「はぁ、では、どうしたら?」
「歯を抜いてインプラント、ブリッジ、入れ歯、いろいろありますけど、長い目で見て1番いいのはインプラントですね。次回のクリーニングで先生に相談しては?」
そして12月。患部のレントゲンの写真をとってもらい、先生に「なぜか、膿が14番のほうにもたまってるわね(困ったものね)」と言われました。
そんなことは私だって知っていたわけですが。
前回キミにいろいろ言われて怖くなったので、「じゃあ、もう歯を抜きます」と観念して先生に言いました。
「歯を抜いたあと、人口の骨を入れるの。それがしっかりくっつくまで半年かかります。骨の費用ははそうねー、数千ドルというところかしら。抜いてその場で骨を入れてくれるわよ」。
てっきり先生が抜くのかと思っていたのですが、インプラントの専門医を紹介すると言われました。大学の歯学部の学部長だったこともある人だそうです。
こうして私は、去年の12月の暮れに専門医のクリニックの門を叩いたのです。
この続きはこちら⇒インプラントの専門医に相談~インプラント編(1)
結局、2010年の11月の終わりに、痛みが出てから、4年あまり(厳密に言うと最初の2年)を根管治療に費やしましたが、歯の根の炎症を抑えることができませんでした。
すぐに抜歯しておけばよかったのかもしれませんが、当時は、抜歯やインプラントにかかわる費用がありませんでした。
その場その場で最善の選択(と思えるもの)をしていくしかないので、これはこれで仕方がなかったと思っています。