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不用品を捨てることに苦戦しているなら、片付け作業そのものの捉え方を変えてみましょう。
たとえば、捨てることを、「しんどくてつらい作業」だと思っているとなかなかうまくいきません。
でも、「自分の未来をデザインするワクワクした作業」だと思えば、もっと前向きに取り組めます。
この記事では、片付け作業を後押しする発想の転換法を7つ紹介します。
今までのやり方や当たり前を疑って、少し違う考え方をしてみてください。
1. 後悔したくない ⇒ 今をよくする
「捨てて後悔したらどうしよう」「あとで必要になるかもしれない」。こんなふうに後悔することを恐れて捨てられないことがよくあります。
不安になったら、先の心配をするより、今をよくすることに意識を向けましょう。
そもそも、本当に後悔するかどうかは捨ててみなければわかりません。つまり今の心配は、かなりあいまいな未来予測です。
一方、ものがたくさんあるせいで生まれている暮らしにくさやストレスは、今この瞬間、自分の生活の中にしっかりあります。
掃除がしにくい、探し物が多い、何となく落ち着かない。
こうした小さな負担のせいで、暮らしの質が下がっています。
「この先後悔する心配」と「今、暮らしにくいこと」を比べたら、今の生活のほうが重要です。
後悔を恐れる気持ちは誰にでもあります。でも、その気持ちにばかり引きずられていると、今の自分の暮らしをよくするチャンスを逃してしまいます。
2. 自分を責める ⇒ 自分をねぎらう
部屋が散らかっていると、「私はだらしない」「ちゃんとできない」「なんでこんなに買ってしまったのか」と自分を責めたくなるかもしれません。
そんなときは、責めるよりねぎらってください。
今は普通に暮らしていると、どうしてもものが増えてしまう時代です。
私たちは、絶え間のない消費を前提とした経済社会の中で生きており、いろいろなものが安価で手に入ります。
そして、ここが重要ですが、いったん手に入れたものを手放すのはそんなに簡単ではありません。
毎日忙しいから、部屋の片付けが後回しになることが多いでしょう。
そんなせわしない毎日を生き抜いてきた自分、そして、ものを整理することを思い立った自分を、「よくやった」「すごい!」とねぎらってください。
自分を責め始めると、片付けは、「だめな自分の証拠を集めるような作業」になるので、楽しくできません。
3. お金にこだわる ⇒ 心地よさに価値を見る
ものを捨てにくい一番の理由は、「もったいない気持ち」です。
「高かったから」「自分で稼いだお金で買ったから」と考えると、捨てることはお金をどぶに捨てるような行為に感じられます。
でも、人生にはお金以外にも価値を持つものがたくさんあります。
不用品を捨てて得られる心地よい暮らしやストレスの少ない毎日は、お金よりも価値があると考えましょう。
どのみち、支払ったお金は返ってきません。しかも不用品を持ち続けると新たにコストを払わねばなりません。
心や家事の負担、管理に使う時間など見えないコストをずっと払い続けるのです。
使っていないものを買うのに費やしたお金を取り戻そうとするのはやめましょう。
すでに支払ったお金にしばられるより、これからの暮らしに価値を見出すようにしてください。
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4. 片付けは大変 ⇒ 暮らしを見直すチャンス
片付けに対して、「大変」「面倒」「体力も時間もいる」といったイメージを持っている人が多いでしょう。
確かに、ものと向き合って不用品を捨てるのは手間のかかる作業です。
でも、断捨離は自分の価値観や暮らしを見直す絶好のチャンスであることも思い出してください。
大変だと感じるのは、「一度で終わらせなければならない」と思い込んでいるからかもしれません。
毎日、少しずつ不用品を捨てるのは、そんなにしんどい作業ではありません。
ものを整理していると、これまでの暮らし方を振り返ることになります。
・どうして買ったのか
・これからはどんなものにお金を使いたいか
・私はどんなふうに暮らしたいのか
こんなふうに考えることは、自分の価値観や暮らし方を見直して、よりよく暮らす足がかりになります。
大変な作業とは思わず、暮らしを見直すチャンスだと思って、前向きに片付けていきましょう。
5. 捨てるのは失うこと ⇒ もっといいものが手に入る
何かを捨てるのは確かに失うことです。しかし、たいていの場合、すでに持っているものを捨てないと、新しいものが入ってきません。
ずっと持ち続けてしまうと、新しい考え方や行動をする妨げになります。
不用品を捨てたあとに得られるものはたくさんあります。
・ものが減るから、家の中が広くなる
・収納スペースが空けば、部屋に散らばっていたものを入れることができる
・部屋が片付くから、動きやすくなる
・視覚的ノイズがなくなるから、心に余裕が生まれる
すべて、ものを手放したからこそ手に入る「もっと質のいい暮らし」です。
特に気持ちの余裕ができることは重要です。余裕があるからこそ、自分がやりたいことにエネルギーを注ぐことができます。
捨てるのは大切なものを失うことではなく、よりよい暮らしを実現するためのスペースを作ることです。
6. 捨てるとゴミが増える ⇒ 消費を見直すチャンス
「捨てるなんて環境に悪い」「ごみを増やしたくない」。そう思って、捨てることをためらうことがあります。
確かにゴミは増えます。でも、使わないものを持っていても、家の中でゴミになっているだけです。
時間が経てば、自分や誰かがそれをゴミとして廃棄するときが来ます。
「ゴミになるから捨てない」とは思わず、「今、消費の仕方を見直して今後はゴミを出さないようにしよう」と考えてみてください。
私もたくさんのものを捨てましたが、その結果ミニマリストになり、今はあまりものを使わない生活になりました。
過不足なく買うようになったので、ゴミになるものも減りました。
もし本当に「ゴミを出すのが嫌だ」と思うなら、不用品を早めに捨てて、その後はゴミを出さない生活をしたほうがいいと思います。
捨てるときに、ものと向き合って、「なぜ使わなかったのか」「これからはどう選ぶか」と考えれば、今後はもっとゴミを出さない消費をするようになります。
使わないものを持ち続けていても、誰の役にも立っていないし、それで環境負荷が減るわけでもありません。
環境問題を気にするなら、リサイクルや寄付など、ものを活かせる形で手放してください。
次に買うときは「本当に必要か」「長く使えるか」を考えて購入します。そうすれば、より環境にいい暮らし方ができます。
7. 何を持つか ⇒ どう生きたいか
持ち物の多さで自分の価値や人生を決めるのはやめましょう。ものをたくさん持つことより、どんな人生にしたいか考えてみてください。
不用品をいっぱい持っているからといって、人生がよくなることはありません。
人生をよくしてくれるのは、目に見えないものです。物理的なものではなく、経験や人とのつながりが人生を決めるのではないでしょうか?
死ぬ前に、「あれもこれも買うべきだった」と後悔することはあまりないと思います。
ものは、暮らしを支える道具にすぎないので、人生の主役にはなりません。
主役はあくまで自分。
何をどれだけ持つか考えるより、どんな暮らしをしていくかのほうが重要です。
生き方が定まると、ものへの執着も和らぎます。
片付けは、ものを減らす作業ではなく、生き方に合わせて暮らしを整える作業だと考えましょう。
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片付け作業がラクにする考え方を紹介しました。
発想を転換すると、片付けが「やらなければならないこと」から「自分の理想に近づく手段」に変わります。
心理的なハードルが高い作業から、自分のためにすることになるので、少しはやる気が出るのではないでしょうか。
実際、不用品を捨てることは、自分を助ける作業です。
特に忙しい人は、ものを整理して管理の手間を減らすととてもラクになります。














































