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最近私が食費の節約のためにやっているパントリーチャレンジについて書きます。パントリーはpantry で、食品を入れておくスペースのこと。パントリーチャレンジは家にある食材を食べつくすまで買い物に行かないチャレンジです。
パントリーチャレンジが生まれた背景
日本の台所は、実家の台所しか知らないのですが、食料品は冷蔵庫や流しの下の物入れにしまうでしょうか?
北米ではパントリーとして作り付けの棚があったり、食料品を入れる棚が市販されています。映画などにもよく出てきますね。
家が大きいとパントリーのスペースもいっぱいあり、ここにびっしりと食材のストックをためこみがち。
北米はなんでも大きいです。冷蔵庫も、家も、スーパーも大きい。最近は小型の日本車が人気ですが、車のトランクも大きいです。
多くの人は、仕事が休みの土曜日に、家族そろって車に乗ってスーパーに行き、カートにいっぱい食料品を買い込みます。帰宅後は、キッチンの冷蔵庫やパントリーに食材を詰め込みます。
これを毎週繰り返しますが、最初の買い物で買いすぎているので、家の中にどんどん食材のストックがたまっていきます。
これはどちらかと言うとズボラ一家の場合ですが、まめに料理をする主婦も食品をためこみます。
なまじ料理が好きだから、いろいろなものを下準備してどんどん冷凍庫にストックしてしまうのです。作り置きするわけですね。
また、常備菜というのでしょうか、メイソンジャーみたいなのに、保存できる食材をいっぱい作る人もいます。
今、ジャーサラダなんてはやってますよね。なんでもメイソンジャーに入れるとおしゃれでかわいい、と受けています。かわいいけど、洗いにくいです。
このような瓶にジャムやピクルスなどの保存食を作り、地下のパントリーにびっしりしまっている人も。
日本で言えば、漬物、梅干し、ラッキョウ、梅酒づくりです。
「保存する」は「ためこむ」の同義語ですから、食材はどんどん増えていきます。ちゃんと食べればいいのに、作っただけで満足してなかなか食べません。
というのも、毎週同じペースで買い物をしているため、他に食べる物がいっぱいあるからです。
そこで食費を節約したい人や、何がどこにあるのかわけがわからないぐしゃぐしゃの台所をなんとかしたい人、暮しをシンプルにしたい人、ミニマリストなどが「買い物に行く前にパントリーをからにしよう」とか、「家にある食品がなくなるまで絶対買い物に行かない」チャレンジを始めたのです。
私のパントリー
私はこれまでアパートには1度も住んだことがありません。
カナダに来てからもずっと一軒家に住んでいます。今の家はアパートですが、フォープレックスの地下室に住んでいるので全体としてみれば一軒家です。
私は広い台所とは無縁です。
引っ越しをするたびに私の使う台所は小さくなって行きました。古くて小さな台所を使うことが多く、水切りカゴの記事でも書きましたが、ディスポーザーや食器洗い機を使ったことがありません。
水切りカゴはいらない話⇒水切りカゴは使わない、三角コーナーと洗い桶もなくても大丈夫
昔は、せまい台所に不満がいっぱいでしたが、ミニマリストとなった今は、「台所は狭ければ狭いほうがよい」と思うようになりました。収納する場所があると、物が増えますからね。
ただ、節約系ミニマリストなので、自炊したいため、台所そのものは必要です。
現在の家にはパントリーと呼べるスペースがありません。食器棚として使っている棚がたぶんパントリーなのだと思います。
私が食材を収納している場所はまず冷蔵庫。
冷蔵庫に入れなくてもいい食品は、台所に除湿機の空き箱の上にプラスチックのカゴを乗せて(夫がやりました)その中に入れています。
写真はこちらにあります⇒簡単だからズボラ主婦でもできる~食費節約のためにしたい11のこと
ここには使わなくなってしまった白い小麦粉(夫がたまに使う)とか、玄米、焼き海苔、柿の葉茶、あずき、豆などの乾物を入れてます。
ここに入りきらない分は、大きめの口の閉まるエコバッグ(トートバッグ)に入れて、ストーブ(コンロとオーブンが合体したもの)の横に置いてます。
調味料やスパイスは、流しの下のスペースに入れています。
ジャンクな食べものが好きな夫も独自のパントリーを持っています。彼には、食器棚の1番上を使ってもらっています。
パントリーチャレンジのやり方
パントリーチャレンジの主旨は、ある一定の期間、家の中にすでにある食材中心に食事をすることです。家の中にある食べ物(特に冷凍庫)を食べ切るのが目的です。
冷凍庫の中のものだけでなく、冷蔵庫の奥でずっと出番を待っているものや、缶詰めなど保存食も食べます。
いったん家の中の食材をリセットするのです。
パントリーチャレンジは年に2回、1月と7月にやる人が多いようです。
1月にやる人が多いのは、11月の終わりのサンクスギビング(感謝祭)や、12月のクリスマスにごちそうを食べ、チョコレートなどのお菓子を交換することが多く、この時期家の中にいつにもまして食材があふれるからです。
そこで、1月にたまった食品を片付けていくのです。
パントリーチャレンジの期間中、食材の買い出しを全くしないわけではありません。
たとえばミルクや卵などの生鮮食料品は買う必要があるでしょう。多くの人は乳製品を日常的に食べていますから。
しかし、メインディッシュの材料を買ってきてはいけません。メインは、冷凍してある肉や魚を使うのです。
ミニマリスト志望の人の中には「棚の中にある食材のストックを食べきるまで絶対買い物に行かない」という人もいます。
ミニマリストというのは、「1年間何も買わない挑戦」を平気でする人たちですから、真似をしなくてもいいです。
食費の節約になるパントリーチャレンジ
多くの主婦がパントリーチャレンジをする目的は
・食費の節約
・自分のストックを見直したい
・食品の無駄をなくしたい
・台所を断捨離したい
・冷蔵庫とフリーザーの中をきれいにして掃除したい
・残り物を使って料理をするスキルをつけたい
・自分だけでなく、ほかの家族もスムーズに使えるような台所にしたい
・将来、もっと賢く効率的な買い物をしたい
などです。
パントリーチャレンジの1番のメリットは「食費の節約」です。
家の中にあるもの中心にメニューを考えるので、通常やっている、まず献立を決めて、それに必要なものを買いに行く、というふうにはなりません。
家の中にあるものを見て、そこからメニューを考えるのです。
「献立を決めて、計画的な食事をすると無駄が出ないし食費も節約できる」とよくいいます。しかしこれには落とし穴があります。
多くの人は、メニューどおりの材料を揃えなければならないと思い込み、その献立に必要な材料を買いに行き、ついでに関係ないものまで買ってしまいます。
スーパーには誘惑がいっぱいですから。
こんなふうに⇒節約したいなら知っておきたいスーパーマーケットの買わせる戦略10個
さらに、今は忙しい主婦が多いので、だいだいの献立を考えていたとしても、疲れている日は、場当たり的に、お惣菜を買ってしまったり、節約という観点から見ると最悪の外食や出前をとるというコースをたどる可能性もあります。
いくら献立を決めておいても守るのは難しいのです。
「家にあるものしか食べない」と決めれば、必ず食費はおさえることができます。
半年に1回だけでもパントリーチャレンジをすれば、単純に考えても、チャレンジしていない年に比べて、食費は2ヶ月分弱減ります。
パントリーチャレンジをしている月の買い物は大幅に減るはずですからね。
パントリーチャレンジのやり方は自分の事情に合わせて
パントリーチャレンジをしている主婦が、ブログに書いている記事を読むと「この人達はもともとまめに料理をしてるからできるよね」と思うことがあります。
「家にあるものだけを使ってこんなものを作りました」という記事にのっている料理の写真は、ふだん私が作っているものより、ずっと手が込んでいておいしそうだったりします。
そもそも食事やふだんの食品の買い物について意識が高い人がやっているみたい。先にも書いた、料理好きが高じて、冷凍庫にいろいろためこんでしまう人が多い印象です。
とは言うものの、パントリーチャレンジは誰でも自分の状況に合わせてやってみる価値はあります。
ふだん、少しでも安い食品を買おうと、スーパーをはしごして、50円ぐらい安い食材を買ったとしても、その食品を食べていないのなら、全く節約になっていません。
多くの人はこの点を見逃しています。
たくさん買うと安くなるからと、野菜を多めに買って使い切れずに捨てたら、これも節約になりません。
パントリーチャレンジをすると、身を持ってこういうことがわかります。
私がパントリーチャレンジの話をすると「全部食べちゃうと、何かあったとき困るんじゃない?」とか「栄養がかたよるんじゃない?」と言う人がいます。
何もやらない前から、全部食べ切る覚悟のない人に限ってこういうことを軽く言います。「栄養がかたよる」と言うその人は甘いお菓子も、加工食品もいっぱい食べていたりするのです。
パントリーチャレンジのやり方はいろいろです。
●冷凍庫にある食材を使いきってみる
●たくさんある缶詰めを半分にする
●冷蔵庫にあるものがなくなるまで(調味料を無理かもしれないけど)買い物に行かない
●冷蔵庫の調味料も、できるだけ使ってみる(使わない調味料を買ったことを反省する)
●ためこんでいるインスタントラーメンをちゃんと食べる(インスタントラーメンはからだに悪いので私なら捨てます)
●乾物を意識的に使う
などなど、とにかくストックしている食品を使い切ることを意識して、自分なりの目標をたてて実行すればいいのです。
パントリーチャレンジをやってみると、自分の買い物の問題点など、いろいろ見えてくることがあります。
食生活においても気づきがあるでしょう。ふだんの不健康な食生活に気づくいいチャンスでもあります。
私は現在、冷蔵庫の中のものがなくなるまで買い物に行かないことにしています。
「持たない暮し」をするためには、買い物に行かないことが1番であると信じていますが、食費の節約も買い物に行かないことが1番だと思うのです。
ただし、健康をそこなっては節約になりませんので、バランスを考えながらやってください。