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ミニマリストになるために、服を減らし、ユニフォームを作り、いつも同じ服を着ていたら擦り切れてきた。それを着ていたら、人に「貧乏オーラが出ている」と言われた。こんなときどうしたらいいのでしょうか?私の所見を述べます。
これは本当にあった話です。
貧乏オーラが出ていると言われたMさん
ネット上の友だちで、年齢は知りませんが、たぶんアラフォーで独身の女性がいます。仮にMさんとします。
彼女はべつにミニマリストではありませんが、物をよく捨てています。スピリチュアルなことに興味があり、「幸せになる方法」とか、「お金持ちになる方法」「こうしたらよくなる」といった本をよく読んでいます。
もちろん、潜在意識などを利用したノウハウです。
開運には断捨離がいいと聞き、部屋の掃除も積極的にやっています。スカイプでそのようなセラピーや講座も受けています。霊感も強いらしいです。
霊気がでているパワースポットにも出向いています。
その手のことにとてもうとい私が、パワースポットと言うべきところを、心霊スポットと言い、なおかつ、「まあ、鰯(いわし)の頭も信心から、と言うよね」とコメントしたら、Mさんは怒っていたようです。
Mさんは数ヶ月前、金策に悩んでいました。実はこれは完全な取り越し苦労で、実際、すぐに解決をみました。
彼女はお気に入りのコートがあり、よく着ていたので擦り切れてきました。どこが擦り切れたのかはわかりませんが、たぶん袖だと思います。
でも、お気に入りだし、以前、人から、「素敵なコートね」と言われたこともあったので、引き続きよく着ていました。
そうしたら、久しぶりに会った友だちに「貧乏オーラが出ている」と言われました。別のとき、別の友だちに「こんなこと言われた」と伝えたら、その人からも、「わかる、だってすごく出てる」と言われました。
そしてまた別のときに、以前コートをほめてくれた年上のマダムみたいな人に、「このコートあげるから、そのコート捨てなさい」と言われたのです。
Mさんは、その日家に帰ってコートをごみ箱に捨てました。「いくら似合っていても古臭い服はだめなんだ」と思って。
後日、Mさんが本屋で、ファッションマガジンを見たところ、「5千円以下の服はワンシーズンで処分し、2万円以下は1~2年が目安」と書いてありました。Mさんは、やはり私の服は古かったと確信しました。
あなたはこんな経験ありますか?「貧乏オーラが出ている」と言われたら、服を捨てますか?
服をミニマムにして、こんな障害が起きたとき、どうすべきなのか、私なりの考えを書きます。
結論を先に書くと、「人の言ったことなんて気にするな。そんなに簡単にお気に入りの服を捨てるな」なのですが、それだとここで終わってしまうので、もう少し詳しく説明しますね。
すりきれた服を着るのもありだと思う
そのコートがはたしてどのぐらいすりきれていたのか現物を見てないのですが、日本人は「新品信仰」が強いので、そこまでぼろぼろではなかったと思います。
実際、Mさんも擦り切れはファーか何かで繕うつもりでいたそうです。でも、言われたショックで捨ててしまったのです。
たまたま数ヶ月前に金策で悩んでいたので、それが時間差でオーラとなって出たのかとくよくよしていました。
私は、単に人に「貧乏オーラが出ている」と言われたぐらいでその服を捨てるべきではないと思います。
カナダの人はわりと穴のあいた服を平気で着ています。
日本人に「新品信仰」がある、というのは、私の体験から言っています。18年前、初めて、夫がすそに穴のあいたスエットパンツをはいているのを見た時は、背筋がぞ~っと寒くなり、「こんなに貧乏なの、この人?」と思いました。
実際、夫は貧乏だったのですが、そのうち、近所に住む、ものすごくいい給料をもらっている大学の先生が、いつもよれよれのTシャツと破れたジーンズをはいており、いつ見ても同じダウンジャケットを着ていることに気づきました。
彼の場合は単に服装にかまわないタイプなのだと思います。メンズモデルみたいなおしゃれな大学の先生も知っています。この先生はクローンが専門の弁護士です。なぜかいつ見ても、若作りでおしゃれです。こういうタイプは珍しいです。
そのように人それぞれ、多様な服装を見ていくうちに、穴があいてる服を着るのもありだな、と思うようになりました。
確かに私も、服を処分する話で、汚れた服や、傷んだ服は捨てろと書いています⇒こんな服は今が捨て時。年末こそ衣類の断捨離を
ですが、これは過去1年着ていない死蔵品の話です。自分が気に入っている服は修繕して着たほうがいいのではないでしょうか? 実際、今の私は、穴をつくろいながら、トラックパンツをはいています。
すべての服の製造にコストがかかっている
貧乏オーラの話を聞いて、私は、すぐに『ザ・トゥルー・コスト』という映画を思い出しました⇒『ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~』11月日本で公開。服を買い過ぎる人は必見です
この映画には、洋服を作る工場で働いている女性が出てきます。彼女は、労働環境を改善してもらおうと、ほかの従業員の意見をまとめて上司に提出したら、殴る、蹴るの暴力を受けました。
子供(7才ぐらいの女の子)がいるけど、工場は化学薬品がただよっていて、子供のからだによくないから、職場に連れて行かない、と話していました。
賃金もめちゃくちゃ安いです。ほとんど命がけで仕事をしています。ほかに生きる手立てがないからです。
『ザ・トゥルー・コスト』を見たら、うかつに服が捨てられなくなりました。ちょっとのすりきれや穴は私の中では捨てる理由にはならなくなったのです。
そもそもオーラとは?
オーラは人体から発散される霊的なエネルギーです。ただこれを本当に存在するエネルギーとして語っている人は、たぶんオーラを見ることができる人だけであり、そういう人たちは少ないと思います。
ほとんどの人は、オーラを「雰囲気」という意味で使っていることでしょう。つまり、「貧乏オーラ」とは「貧乏な雰囲気」つまり「貧乏くさい」ということです。
たしかにすりきれた服は貧乏くさいかもしれません。私も先日、「『綺麗なお母さんを見たい』という娘さんの気持をくんであげるべきである」というメールを読者の方からいただきました。
私は娘に「いつも同じ服を着ていて、ホームレスみたい」と言われたことがあります。しかし、基本的に娘はそんなに気にしていません。「ママと私は別の世界に住んでいる」と言っていますから。
このように古びた服を着ていると「貧乏くさい」と言われることもあるでしょう。
私はこういう貧乏オーラは、実は、「美」などと一緒で、見ている人が勝手に受け取るものではないかと思います。つまり相手に自分を見ているのです。
「ぼろぼろの服だと貧乏くさい」とか「部屋着のまま外を歩くのはだらしない」といったことを考えていないと、貧乏オーラは見えないと思うのです。
貧乏オーラに関する観念がなければ、そんなものは見えないし、ふだんそういうことを考えてなければ、とっさに口には出ないのです。
真に金持ちで、人のことなど気にせず、悠々自適で暮らしている人は、他人が貧乏臭かろうと何だろうとあまり気にならないのではないでしょうか?
もし本当に貧しい人がいたら、助けの手をさしのべるかもしれませんが、「貧乏オーラが出ているから服を捨てろ」とは言わないと思うのです。
私は、ほかの人が貧乏オーラを感じることより、自分がそれを着ていて気分がいいかどうかのほうが重要だと思います。
もちろん、結婚式や葬式に、ぼろぼろの服を着て行ったら失礼にあたるでしょう。しかし、自分がふつうに街を歩いているときに、多少袖が擦り切れた服を着ているからといって、たいした問題ではないのではないでしょうか?
金のかかった服を着ていると金持ちになれるのか?
お金がほしかったら、金持ちのような格好をしましょう。見た目が大切です。そうしないとお金がよってきません、という人がいます。
これは違うと思います。きれいな、分不相応に高い服をとっかえひっかえ着ていても、内実は貧乏な人はたくさんいるからです。たとえば昔の私がそうでした。自分に自信がないから、服で武装していたのです。
こういう人は、心の奥底では、「自分は満たされていない」と思っています。この心の部分を改善しないと、いくらきれいな服を着ていても、仮にお金が寄ってきたとしても、むなしさは消えないでしょう。
本当に豊かになるためには、心の貧しさを手放すしかないのです。
つまり、お金がなくても、それが全然平気だと思っていたり、お金のことばかり考えず、ほかにもっと楽しいことに打ち込んでいるとか、お金を使わず人生を楽しむことを知っている人になれば、「貧乏オーラ」が出ていると言われたぐらいでショックを受けないのです。
「自分はすべてもう持っている、大丈夫なんだ」というふうに心の底から思うことができていれば、貧乏オーラと言われようと、なんだろうと、「え、そう?ふふふふ」と悠然とほほえむことができるのではないでしょうか?
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Mさんは、「貧乏オーラ」が出てていると言われたことをかなり気にしていて、ヒーリングのセッションでその話をしました。するとヒーラーは、血行が悪いせいで、顔色がよくないからではないか、と言ったとか。
血行をよくするには運動が1番です。もし「貧乏オーラが出ている」と言われたら、家に帰って服を捨てるのではなく、そのへんを走ってみることをおすすめします。