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やる気はあっても、断捨離が空回りすることがあります。それは、捨てる仕組みがうまくできていないから。
今回は断捨離が空回りする4つのケースとその解決法を紹介します。いずれも、「断捨離あるある」と呼べる、よくある失敗です。
1.すぐに気が散る
断捨離中に気が散って、タスクが完了しないケースです。
例をあげます。
リビングルームにある本箱の中身を断捨離中、子供のおもちゃを発見。それを子供部屋に返しにいったついでに、子供の服がくしゃくしゃなのが気になり、つい整理を始めてしまいます。
あるいは、本箱を断捨離中に、コスメを発見。バスルームに戻したついでに、バスルームの引き出しのくしゃくしゃが気になり、整理を始めてしまいます。
さらに、本箱の断捨離中に、きのう飲んで置きっ放しにしたペットボトルに目が行きます。キッチンのゴミ箱に捨てに行ったついでに、おなかがすいておやつを出して食べ始めます。
こんなふうに、最初のタスクがを終わらないうちに、ほかのことに気が散り、最初の仕事を完了させず、下手をすると、ほかにやり始めたことも終わらない、なんてことはないでしょうか。
私はたまにあります。これはマルチタスクなので、かえって効率が悪いです。
マルチタスクがうまくいかない理由はこちら⇒マルチタスクが脳に負担をかけ仕事の効率を落とす理由。1つのことに集中しよう
このように、タスクがどんどん拡散するのを防ぐ方法は2つ。
1.シングルタスクに徹する(最初の仕事が終わるまで、次の活動を始めない)。
2.その部屋に関係のないものは、とりあえず、よけておき、最初のタスクが終わったら、それぞれ所定の位置に戻す。
その部屋に属していないものがたくさん見つかる家に住んでいるのなら、そういうものをとりあえず入れる箱(宅急便の小さな箱など)や袋を用意して、そこに入れておけば気が散りません。
2.物を出しすぎる
一度にたくさんの物を断捨離しようとして失敗する人が後を絶ちません。
たとえば、こんなふうです。
クローゼットやタンスから洋服を全出しします。
すべてを自室の床に山にしたものの、数着、「ときめく?ときめかない?」「着る、着ない、わからない」「捨てる、捨てない、考え中」とやっただけですっかり疲れてしまいます。
部屋の真ん中で突っ立って、服の山を見ながらためいきをつきます。
私は書類の山を床にがーっとぶちまけたとき、似たような体験をしました。「これをこれから片付けるのか」と思っただけでめまいがしそうになったのです。
これは、一気にやろうとしすぎです。
捨てるものを決めることは、判断力や集中力を要するけっこう疲れる作業です。
1時間もやったら決断疲れするのではないでしょうか?
決断疲れとは?⇒決断疲れを回避する方法。ミニマリストになるのが1番です
この現象を防止する方法は少しずつゆっくりやること。
15分ぐらいで終わりそうな量を出してみることをおすすめします。最初はどのぐらいの量を15分で片付けられるかわからないでしょうから、とにかく、少なく見積もって出してください。
一気にやるより、少しずつコツコツやったほうが結果的に早く終わります。
3.家族が協力してくれない
家族がからむ問題も、「断捨離あるある」です。
こんな体験、ありませんか?
半日かかって台所のカウンターの上を断捨離。とてもきれいになりました。
「カウンターの上には何も出さないことにしたから、何も置かないでね。何か出すて使っても必ずしまうのよ」。こんなふうに家族に宣言。ところが、数時間後には、コップや新聞、おもちゃなど全然関係ないものがのっています。
シンクの中をガッツリ掃除。とてもきれいになりました。
「きょうからシンクの中に食器を入れっぱなしにしないでね。使ったらちゃんと洗ってね」とご主人に頼みました。だけど半日後にはマグや皿、スプーンがシンクの中に雑然と置かれています。
よくあることです。
解決法は、一方的に「片付け方」を指示せず、家族に意見を聞いてみること。
誰でも自分のやり方がベストだと思っていますが、家族には家族の考えがあります。
「カウンターの上は作業しやすいように、できるだけきれいにしたいと思うんだけど、どんなやり方をすればそうなると思う?」と、家族にやり方を聞いてみてください。
自分の意見なら、本人もやる気になります。
家族に協力してもらう一番の方法は、本人に当事者になってもらうこと。人ごとだと思うと絶対、動きません。
ガミガミ言って、片付けさせても、お互い疲れるだけです。
これは子供が相手でも一緒です。おもちゃのしまい方など、子供に意見を聞いてみてください。
自分は、種類で分けたいと思っていても、子供は、色で分けたいと言うかもしれません。可能な限り、子供の好きなようにやらせてあげるとうまくいきます。
子供は素直なので、ご主人より扱いやすいかもしれません。
こちらも参考に⇒家族のガラクタが邪魔。そんな時平和的に断捨離を進める5つの方法
4.物を収納しすぎる
収納しすぎている家が必ずしも片付いている家とは言えません。
自分では物の収納や管理は得意だと思っているあなた。収納ケースや収納グッズもいっぱい持っています。
自分の服も子供の服もきっちり、こんまり方式でたたんで、色をグラデーションさせてたんすにしまっています。
クローゼットにかける服も、トップス、スカート、パンツ、アウターとしっかり分類して並べています。
衣替えもぬかりがありません。
アクセサリーも釣り道具を入れる透明のケースにきっちり収納。
それなのに、なぜか、毎朝着るものがないとステレスを感じています。
こういう人は、物をきれいに整然と収納することが、生活における大きな命題となっています。収納のための収納をしているのです。
解決策は、「自分は何のために収納しているのか」もう一度考えなおしてみること。
収納とは、自分の暮らしに必要な物、ちゃんと使う物を、次に使うときのために取り出しやすい場所に、取り出しやすくしまっておくことです。
次に使うときが来たら、3分以内、遅くとも5分以内には取り出したいもの。
私が思う理想的な収納は以下の3つの条件を叶えています。
●使う物だけを持っている。
●使いたい時にすぐに見つかる。
●使い終わったら、元の場所に戻しやすい。
収納に、これ以上のことを求める必要はないと思います。分類を細かくしたり、すべてにラベルを貼ったりするのは、やり過ぎではないでしょうか。
不用品はできるだけ手放し、残ったものは現実的な収納にとどめておくことが、ストレスの少ない生活をするコツです。
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「断捨離は勢いが必要だ」と思っている人が多いのですが、これは違います。勢いでやろうとすると失敗します。
断捨離に必要なのは、自分がうまく捨てられるシステムです。
「一生懸命捨てているのに、いつまでたっても片付かない」。こんな悩みがある人は、自分の「捨てシステム」のどこでつまづいているのか、調べてください。その「うまくいかないところ」を改善すれば、部屋はどんどんきれいになります。
毎回同じことをやって、同じ失敗を繰り返さないように注意したいものです。