食器棚

ミニマルな日常

集めすぎてしまった(コレクター気質):家の中にうんざりするほど物がある理由(その5)

さして広い家でもないのに、たくさんの物をぎっしり詰め込み、日夜その管理に時間やエネルギーを費やす。私の家はまるで倉庫だ。

こんな生活になってしまう理由を検証しています。

今回は、収集癖を見ていきましょう。



趣味を手放す必要はないけれど

特定の物を集めるのは、趣味の1つで、その活動から喜びを得ているなら、その趣味やせっかく集めた物を手放す必要はありません。

けれども、前は楽しかったのに、今はそうではない、とか、たくさん持ち続けることが負担になってきた、という状態なら、集める行為について、一度、見直すべきです。

私も、以前はたくさんの物を集めていました⇒人はなぜ物を集めたがるのか?~私はこうして収集癖を断捨離しました

私は、集めたいから集めていたというよりも、買い物が好きだから、どんどん買っているうちに集まっただけなので、集めすぎたものを手放すことも、集める行為をやめることも、さして難しくありませんでした。





なぜ集めているのか?

集めすぎてしまった物を捨てたいとき、なぜこんなに集めているのか、なぜいまだに持っているのか、いつまで持ち続けたいのか(墓まで持っていきたい?)その理由を考えてみるのが効果的です。

たくさん買い集め、たくさん並べることによって、いったい何を得たいのか、そのゴールについて考えるわけです。

集める理由は、過去記事に書いたことがあります⇒収集癖に悩むあなたへ。物を集める理由を知ってコレクションを断捨離する方法

この記事では、以下の7つの理由を紹介しました。

1)本能的なもの:そもそも人は物を集めるようにできていると思います。

2)好奇心、探究心、知識欲:いろいろな種類のものを数多く集め、対象について学びたい気持ちがあるときです。昆虫採集なんかは、知識欲の現れでしょう。

3)癒やしとして:大好きな人形をたくさん並べておくと、かわいくて気持ちが癒やされる。こんな場合です。

4)好きだから:ゴールも何もない。ただ、ムーミン(特定の芸能人)が好きだから、ムーミンがついている物なら何でも欲しくなってしまうのだ、なんて時。

5)他のコレクターと交流したいから:ポケモンカードやベースボールカードをいっぱい集めて、同好の士とカードを交換したり、コレクションを見せ合ったり、一緒に盛り上がったりするのが楽しい。

6)競争心:友人(隣人、職場の同僚)が宝石をいっぱい持っているから、対抗して自分も持つような場合

7)ノスタルジー:古いものや記念品を集める場合。思い入れがあるから持っている、子供時代とのつながりを捨てたくないから持っている、過去を忘れたくないから持っている、など。

他にも物を集める理由はあります。

ステータスシンボルとして

自分の社会的地位を表すことが目的で、たくさんの物を買い集め所有するケースです。

高級車、高級な家具・装飾品・食器など。

服やバッグもそういう面があります。靴もステータスシンボルになります。ベビーカーなど育児に使っているものもそうですね。

特定のブランドの物を身の回りに配して、経済力を誇示したり、センスのよさや意識の高さを見せびらかしたりすることは、珍しくないでしょう。

仕事でステータスシンボルが必要なときもあるかもしれませんが、多くは、承認欲求の現れだと思います。

自分の承認欲求について考えてみると、この手の物は減らすことができます。

強すぎる承認欲求(人にほめられたい気持ち)を手放す方法。

忠誠心の現れ(帰属意識)

特定のコミュニティに対する忠誠心から、そのコミュニティに関係のある物をたくさん集めるケースです。

いろいろな方から、ファングッズがたくさんあって邪魔だけど捨てられないとか、家族がファングッズを持ちすぎていて迷惑だという声を聞きました。

私自身は、ファングッズを集めたことがないし、欲しいとも思わないので、考えたことがなかったのですが、あるコミュニティの仲間でいたくて集めたものが増殖しすぎることは、よくあるかもしれません。

以前、マスクを集めすぎた人のお便りを紹介したことがあります⇒物が増えやすい環境にいるからこそ、注意が必要ですぞ。

この方は、習い事で、おそろいのマスクをする指定日がある、とメールに書いていました。

この箇所を読んだとき、想像できなかったのですが、ハロウィンのときは、全員が、そろってかぼちゃのついたマスクをするように言われるのでしょうか?

そういうのがなくても、チームでお揃いのTシャツを着たりするのはよくありますよね。

会社に対する忠誠心、地元に対する愛、愛国心など、人は、いろいろなコミュニティに愛情を感じます。

その愛情を示し、そのコミュニティに属している証(あかし)として、物をたくさん集めるのです。

こんなときは、先日書いた、「物以外のもので自己表現すること」を強化すれば、そんなに物はたまらないと思います。

知らないうちにお金がたまる行動案(その4)~物を使わず自己表現をする。

将来への投資

美術品を買い集めて、「そのうち値があがったら、売ろう」と思っている場合です。

投資としてのコレクションはある程度、経済力やスペースの余裕がないとできません。

しかし、ふつうの人も、「これ、そのうちプレミアがつく」とか、「オークションに出せば高く売れる」と思って、全然使っていない雑貨を、何十年も持ち続けることがあります。

親族からもらった遺品の食器を、「これはいい値がつきそうだ」と思って、ずっと箱に入れていることもあるでしょう。

投資としてコレクションをキープする場合は、「これは投資だ」としっかり認識して、集めた物が劣化しないように、保存や維持に努めなければなりません。

こうするには、お金も時間も覚悟も必要です。

この覚悟がないときは、手放したほうがいいでしょう。

捨てたくないから、「そのうち高く売れる」と言い訳を言っているなら、現在の市場価値を調べてください。

フリマアプリで、「けっこう高く取引されている」とわかったら、今、売ってしまったほうがいいと思います。

古物を売るには、時間も手間も精神的エネルギーも必要ですから。

狙っていた物を見つけるのがうれしい

すでに販売停止になった、ビンテージの食器や、アンティークの人形など、入手が難しいものを集めていて、ずっと探していた何かを見つけて買うのがすごくうれしい。

こんな理由から、コレクションを続けている人もいるかもしれません。

以前、メルカリで、「ずっと探している物」を探して見つける行為を続けている方のことを記事にしました⇒買い物依存気味なので、買い物以外でドーパミンを出す方法を教えて←質問の回答。

この場合、何かを集めるのが楽しいというよりも、探していたお宝物を見つけて買うのが楽しいのです。

それは、狙っていたものを見つけて仕留めるハンティングの快感です。

えんえんと探し、ようやく見つけて、自分の物にする。その瞬間ドーパミンが出ます。

買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。

この快感を感じたいがために、掘り出し物を買う行為が止まらず、結果的に、コレクションが増えていきます。

この場合は、仕留めることが目的なのですから、集めたものには執着がないと思います。

これからもハンティングを続けるつもりなら、買い集めた物はどんどん手放してスペースを作りましょう。

惰性で集めているだけ

特に何の目的もなく、昔からの習慣でただ集めているだけ。

こんなときは、集めた物を手放しやすいはずです。

なんとなくいつもの癖で集めているだけですから。

意図的に集めているのか、習慣で集めているのか、どちらなのか、自分に聞いてみてください。

「ただ、なんとなくやっているだけ」ならば、その趣味を手放して、今の自分に関係のあることをやったほうがいいです。

やめたいことをしっかりやめる方法~不用品とおさらばしたいあなたへ。

収集について書いた過去記事

せっかく集めたから捨てられない?コレクションを少しでも減らす10の方法

買い物依存の母とコレクター気質の夫のせいでイライラが止まりません←質問の回答。

お香の収集癖を断捨離するまで~ミニマリストへの道(36)

趣味のフィルムカメラやデジタルカメラを大量に持っている父。どうしたら捨ててくれるでしょうか?

■このシリーズを最初から読むなら⇒なぜ家の中にうんざりするほど物があるのか?(その1)~買い物のしすぎ。

******

コレクションを手放す考え方をお伝えしました。

明らかなゴミなら捨てられるけど、なかなかその先に進むことができないという人は、「集めすぎてしまった物」の見直しをするといいかもしれませんね。

コレクションするつもりがないのに、コレクションしてしまった物が見つかると思います。





窓物を減らして引っ越しをしシンプルライフを実現。前のページ

目からうろこの買い物術~貯金できなかった理由がわかった。次のページ1000円札

ピックアップ記事

  1. ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。
  2. 筆子の新刊『買わない暮らし。』(6月16日発売)著者による内容紹介。現在予約受付…
  3. ムック本・第2弾『8割捨てれば、お金が貯まる』発売のお知らせ:11月15日です。…
  4. 新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」3月14日発売のお知らせ(現在予約受け付け…
  5. いつか使うかもしれない、と思うものを本当に使う方法、あるいは見切りをつける方法。…

関連記事

  1. 景色が写り込んでいるグラス

    ミニマルな日常

    70歳、本気で物を減らしてよかったこと。

    シンプルに暮らすことを心がけている読者のお便りを紹介します。2…

  2. 引っ越し

    ミニマルな日常

    片付けを始めたら、行動が早くなり、とんとん拍子で引っ越しを完了。

    シンプルライフを楽しんでいる読者のお便り紹介です。8月にいただいたもの…

  3. 緑色の布団

    ミニマルな日常

    床に寝ている私の冷えない工夫。

    記事を読んで提案や感想を送ってくれた読者のメールをシェアします。…

  4. グラニュー糖

    ミニマルな日常

    いきなり砂糖をやめる勇気がない人へ。少しずつ砂糖なしの世界へ向かう5つの方法

    いきなり砂糖断ちをするのではなく、それほど無理をせず、気づいたら砂糖の…

  5. ちょっとした贈り物

    ミニマルな日常

    買い物してなくても物が増えるのは、細々としたもらい物が多いから。

    心身ともにスッキリした生活をしている読者のお便りの紹介、今回は3通シェ…

  6. いやな臭い

    ミニマルな日常

    キッチンの消臭に使える6つの物。ナチュラルで安全な物を使います。

    化学薬品(消臭スプレーなど)を使わず、自然なものを使ってキッチンの臭い…

新刊「50歳からのミニマリスト宣言!」

ムック:8割り捨てて二度と散らからない

ムック・8割捨てればお金が貯まる

書店かセブンイレブンで買ってね。

 

8割捨てればお金が貯まる・バナー

ムック本・8割捨てればお金が貯まる、発売のお知らせ

「本当に心地いい部屋」

「買わない暮らし。」売れてます(第7刷)

筆子のムック(第5刷)

筆子の本、『書いて、捨てる!』

更新をメールで受け取る

メールアドレスを記入して購読すれば、更新をメールで受信できます。

1,814人の購読者に加わりましょう

新しく書いた記事を読む

  1. 机で寝ている女子社員
  2. シンプルな寝室
  3. ギターを弾いている人
  4. たくさんの服
  5. コスト高で悩み中
  6. あきらめモード
  7. 車のキー
  8. パントリーから食品を取り出す
  9. クローゼットから服を取り出す。
  10. タイニーハウス

筆子の本・10刷決定です

オーディオブック(Audible版)も出ました♪ 捨てられない人は要チェック

 

1週間で8割捨てる技術
 
⇒筆子の本が出ます!「1週間で8割捨てる技術」本日より予約開始

 

実物の写真つき紹介はこちら⇒「1週間で8割捨てる技術」筆子著、本日発売です(写真あり)

大好評・特集記事

小舟バナー

 

お金を貯める・バナー

 

実家の片付けバナー

 

ファッションバナー

 

フライレディバナー

 

湯シャンバナー

 

ブックレビューバナー

 

TEDバナー

 

歯の治療バナー

今日のおすすめ記事

  1. ノートに何か書いている人
  2. 悩む人
  3. キッチン
  4. 高いバッグ
  5. beauty salon
  6. 忙しいママ
  7. 台所
  8. 食べもののゴミ
  9. 書いている人

過去記事、たくさんあります♪

PAGE TOP