販促品のぬいぐるみ

ミニマルな日常

販促品、ノベルティーを攻略する:ガラクタの出どころを見極めよう(その2)

自宅をガラクタの集積場にしないために、物がどこから来るのか、そのソースを見極めるシリーズの2回目です。

今回は、販促品の流入を止めましょう。

家の中にある物をよく見てみると、意外と自分で買ってない物が多いはずです。

個人的なギフト(誕生日プレゼントとか)もあるでしょうが、人や企業、団体からもらったものが、キッチンやオフィスに転がっていませんか?

いつもの調子でもらい続けていると、ガラクタが減りません。

シンプルに暮らしたいなら、現状を見極めて、これ以上もらわない対策を立てるべきです。

以下に、よくある販促品を4種類、リストアップします。



企業や小売店がくれるもの

商品のサンプル、注文額に応じてくれるおまけ、店のイベント(開店記念とか)のとき配られるプレゼントなど。

私が幼い頃、父が八十二銀行を利用していたので、この銀行からもらった物が家にたくさんありました。

今でも覚えているのは、白鳥の湖を奏でるオルゴールや、赤茶色の焼き物の置物(民芸品ふう)です。

置物は、子供の形をしていました。戦前の子供が着ていたような、短い着物を着た子供がいろいろなポーズをとっている置物です。

この人形は、毎月もらえたらしく、そのへんにごろごろあって、これで遊んでいた覚えがあります。

今の銀行は、置物はくれないと思いますが、動物の形をした貯金箱など、もらっても使い道に困るような物をくれることがあるんじゃないでしょうか?

差し出されたとき、安易にもらわない方がいいですよ。

今、お金を出して買いたい物だけをもらってください。





イベントのおまけ

イベントで配布されるおまけも、日本ではとても多いはずです。

展示会や見本市、シンポジウム、自治体がやる祭り、スポーツや音楽のイベント、講演会などなど、さまざまなイベントが行われますが、たいてい、記念品やおまけをくれますよね?

結婚式の引き出物も、披露宴というセレモニーのおまけです。

カナダでもカンファレンスに出れば、ボールペンやメモ帳、マグネットなんかをくれるかもしれません。

娘が大学に入る前、説明会に参加したとき、各学部のパンフレットが入ったエコバッグをもらってきて、中に、ボールペンやステッカー、付箋なんかが入っていました。

ボールペンや付箋は実用品だから、自分の生活にプラスになると思うかもしれませんが、すでにペンと付箋をたくさん持っていたら、邪魔になるだけです。

イベントで配布される景品をもらってくるのはやめましょう。

雑誌の付録

付録も販促品の1つです。

付録目当てで雑誌を買うわけですから。

日本の雑誌には付録付きのものが多く、あまりに付録がありすぎて、こんなサイトまであります⇒雑誌付録・発売予定表【随時更新】 | 雑誌付録ダイアリー【発売予定・レビューブログ】

私もかつて、付録目当てで雑誌を買ったことがありますが、使いこなせなくて、時間とエネルギーを無駄にしました。

私のように、たとえ付録でもらった物でも、100%使いこなそうとがんばってしまう人がいるのです。

そのときの話⇒2度と付録目当てで雑誌を買わないと誓った日:ミニマリストへの道(53)

「使わなくちゃ」とがんばらない人は、そのまま棚や押入れに付録を押し込むかもしれません(私の母はこのタイプ)。

どちらも、家の中にガラクタをためてしまう点では同じです。

付録が欲しい理由

すでに家に十分すぎるほど物があり、ポーチ、エコバッグ、手提げ、ペンもちゃんと持っているのに、なぜ付録が欲しくなるのか?

たぶん、付録は市販されていないからでしょう。 雑誌を買わないとその付録は手に入らないから。

ですが、必要なタイミングで必要な物を買って、それをしっかり使ったほうが、生活の質はあがります。

ポーチもバッグも、店に行けば、いろいろな種類の商品が山のように売っています。 いつだって手に入るし、自分が求める機能を持っている製品を買うことができます。

自分好みの商品を、必要なタイミングで手に入れたほうが、ずっといいと思いませんか?

何も付録で、日用品を調達しなくてもいいのです。

「スヌーピーやムーミンがついたものは、すべて集める」という個人的なミッションがあるなら別ですが、付録目当てで雑誌を買う必要は全くありません。

懸賞

懸賞でもらう物も余計な販促品の一種です。

女性向けの生活雑誌を見ていると、節約の方法として、懸賞を勧めていることが多いけれど、懸賞では節約できません。

懸賞は余計な仕事を増やすだけだと思います。

節約になるとよく言われるけれど

先日紹介した、「からだにいいこと」に、「年間10万円以上お得に暮らす読者の節約ワザ10選」という記事があり、懸賞で節約している人が出ていました。

雑誌「からだにいいこと」2022年10月号に筆子の監修記事がのっていますので、読んでください。

「年間200個、総額50万円以上タダ」という見出しがついていましたが、1年に200個も余計な物を入れるなんて恐ろしすぎます。

この人がよく応募しているのは、コスメや子供用品(って何だろう?)や調味料だそうで、当選品の写真には、シャンプーや食器用洗剤が見えます。

この手の日用雑貨が、使いたいタイミング(前の商品がなくなった時)に、懸賞で手元に届くことなんてありません。

たいていは、何本かだぶつきます。つまり余計なストックになるんです。自分がふだん使わない物だって、平気で家の中に入りますよ。

ストック品を持ちすぎないコツ(前編)~たくさんあればいいってもんじゃない。

それに、欲しいものが1個届くまでに、そこまで欲しくない物が、5つぐらい、家の中に入ります。

私も、以前、熱心に懸賞に応募していたことがあるので、この点については確信しています⇒筆子の物を増やした3つの危険な習慣とは?~ミニマリストへの道(10)

旅行やブレッドメーカーなど、目当ての物がもらえるかもしれない懸賞には、たいてい副賞があり、大勢の人に、キーホルダー、マーカー、コースターのような細々とした雑貨が当たってしまうのです。

キーホルダーなんて、今さらもらっても使いませんよね?

マーカーは使うかもしれませんが、懸賞をやっているとボールペンやマーカーはよく当たるから、家のどこかに腐るほどあるはずです。

苦労してウォンツばかり集めるな

そもそも、「あ、これ欲しいな!」と思うものが当たっても、生活の質があがるとは言えません。

ニーズではなく、ウォンツばかりを家に入れると、生活はシンプルにならないのです。

ニーズ(必要なもの)とウォンツ(欲しいもの)に敏感になる:知らないうちにお金が貯まる行動案(その6)

懸賞にはオープンとクローズドの2種類あります。

オープンは誰でも応募でき、クローズドは、特定の条件を満たした人が応募できます。

たとえば、特定の商品についているマークやシールを集める、Twitterでその企業をフォローする、お試し品(無料)を取り寄せる、クレジットカードに申し込むなど。

この条件を満たすために、余計な仕事が増えます。それは、ポイント集めに似ています。

ポイ活の光と影~シンプルに暮らしたいなら、ポイント集めはおすすめしない。

いつも食べているお菓子に、シールがついていて、日常を自然に生きていたら、勝手に応募シールがたまるから、その企業の懸賞に応募する。こんな形ならいいかもしれません。

しかし、たいていは、懸賞に応募するために、いつもより余計にお菓子を食べたり、ふだんは買わない調味料を使ったり、SNSで、フォローする必要のないアカウントをフォローしたりします。

その行動はあなたの時間と精神的エネルギーを奪い、脂肪とストレスを増やすのです。

わーい、得しちゃった!と思わなくても生きていける

おまけや、付録、懸賞で物をもらうのがうれしいのは、「わ~、タダで物もらっちゃった」と思った瞬間、ドーパミンが分泌されるからです。

買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。

しかし、一瞬のドーパミンの放出を得るために払う代償は、想像以上に大きいですよ。

いちいち物をもらってドーパミンを出さなくても、人生には楽しいことがたくさんあります。

買い物依存気味なので、買い物以外でドーパミンを出す方法を教えて←質問の回答。

本当に必要な物だけを持って、シンプルに暮らし、よけいな物に使っていたエネルギーを、好きなことをするのに使ってみてください。

私の言っている意味をわかっていただけるでしょう。

■販促品の断り方⇒いらないサンプルや販促品を店で上手に断るには?

■この続きはこちら⇒すべての贈り物が「愛あるもの」ではない:ガラクタの出どころを見極めよう(その3)

■初回の記事はこちら⇒家をガラクタの集積場にしないために出どころを見極める(その1)~それ、どこから来たんでしょう?

****

販促品の中には、すぐに便利に使える物もあるかもしれません。

しかし、それはまれなことです。

たいていは、持て余して、しかし、捨てることもできず、家の中でガラクタ化します。

販促品をばらまくのは、環境によくありません。

もらわないようにしたほうが、企業は、ばらまきをやめて、もっとエコな販促方法を考えだすから、エコロジーに貢献できます。





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