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当ブログでは、思考の整理をするために、気持ちを紙に書き出すことをおすすめしています。
自分もそうしたいけれど、人に見られたらどうしよう、という恐怖があり、何も書けないという方からメールをいただきました。
きょうはこの質問に回答いたします。
まずメールをシェアしますね。きなこさんからです。
人に見られるかもしれないと思ってしまう
件名:「紙に書き出す」ができない
いつもためになる記事をありがとうございます。
おかげさまで色々と断捨離ができ、情報にも振り回されないように、人のブログも筆子さんの記事だけにして、生活の参考にさせていただいております。
今日はご相談をさせていただきます。
私は今、生活にとてもストレスを抱えておりまして(家族の問題)、こちらの記事にあるようなモーニングページ、ブレインダンプ、日記などで、自分の偏った思考を客観的に見たり、紹介していただいている認知行動療法の本を使って、自分の心に向き合うことをしたいと思っています。
カウンセリングなど専門家に頼る前に、自分の力で心の改善をしたいと思っていて、毎日の生活を自分と向き合いながら取り組みたいと思っています。
ドライアイなので、目を労わるためにもパソコンではなく紙に書き出すことはすごくいいな、と思います。
ただ、どうしてもできないのです。
なぜかと言うと、その書いたノートを、もし家族や私のことを知っている人が見たら…と思うと、地獄に落ちるかのような感覚になってしまうのです。
ここが私の病的なところかもしれませんが、家族の心を傷つけてしまうような私の本音、ドス黒い私の本当の想いなどは、書いたらすぐに破って捨てればいいのですが、
しばらくすると、さっきの紙はちゃんと捨てただろうか、家族がゴミ箱から拾って、破ったところをつなぎ合わせて読んでしまったらどうしよう、捨て忘れた紙があるのではないか、などあれこれと想像して、一日中落ち着かないのです。
日記やモーニングページでのつぶやきなども、後で読み返せば自分の成長なども伺えるし、とてもいいと思うのですが、
仮に鍵のある引き出しにしまったとしても、後で、鍵をかけ忘れたのではないかとか、不慮の事故で私が急死して、私の荷物から誰かが鍵を見つけ出して、鍵のかかった引き出しを私を知っている誰か(具体的には家族、兄弟ですが)が開けて見るのではないか、などと想像するだけで足がすくんでしまいます。
以前、ほめ日記というメソッドをやっていたのですが、自分のことをノートにほめ言葉で書きまくる、書き溜めて時々読み返す、という行為も、見られたらと思うと小っ恥ずかしくて辞めてしまいました。
心の中で自分を見つめるのも良いかと思いますが、やはり一度脳から出して、客観的に見たい、という思いもあります。
家では心配なので、カフェで紙に書いてその場で捨てることもしたのですが、ストレスでカフェに行きまくる生活をしてしまい、専業主婦なのに毎日浪費してしまっているのでカフェ通いもやめたいです。
相談といっても答えはないかもしれませんが、何かアドバイスをいただけるとありがたいです。
どうぞよろしくお願い致します。
きなこさん、こんにちは。メールありがとうございます。
答え、ありますよ。
私なら、「人に見られるのが恐ろしい」、と思う、その恐怖を手放しますね。
いったい、誰が、ゴミ箱中で、ちりぢりになっている紙切れを拾い集めて、ジグソーパズルのようにうまくつなぎあわせ、ずれないようにセロハンテープをはり、1ページの紙に再現して、読むというのでしょうか?
仮にそれが可能だとしても、他人の日記を読むために、そこまでする時間やエネルギーのある人はいません。
みんな、自分のことで忙しいですから。レオナルド・ダ・ビンチのノートなら、研究者ががんばって再現しようとするでしょうが。
とはいえ、日記やモーニングページを人に見られるのがいやだから、書かない、書けない、という人は、きなこさんだけではないのです。
ほかにもそういうお便りいただいています。そこで、今回は、そうした恐怖のある方のために、人に見られない方法と、見られても大丈夫にする工夫を紹介します。
1.人見られないようにする
書いたものを見られないようにします。
即刻破棄する
書いたあとすぐに破棄すれば、誰にも見られません。
確実なのは、
・書いたらシュレッダーにかける。
・書いたら燃やす
この2つです。
いま、家庭用の安いシュレッダーがあるので、1つ買って使ってみてはどうでしょうか?
こちらは手動の小さなシュレッダーです。
これは1000円以上しますが、アマゾンには500円しないシュレッダーもありました。
1000円足らずなので、ひんぱんにカフェに行くのをやめれば、じゅうぶん工面できるお金だと思います。
燃やす場合は、紙を丸めて、ちょっと大きめの空き缶に入れて、マッチで火をつけるだけです。大きな灰皿を利用してもいいですね。
実際、自分の気持ちを紙に書き出してそれを燃やすのは、ストレス解消の方法として、専門家がすすめていることです。
書いた紙をシュレッダーにかけたかどうか、燃やしたかどうか、忘れたりしないですよね? そこになかったらもう始末しているのですから。
もし、「燃やし忘れるかもしれない」と思うなら、燃やしたあとカレンダーに印をつけておくといいでしょう。
薬の飲み忘れをしないために、手帳に記録つけたり、お薬カレンダーに印つけたりします。その要領です。
たまたま、私は、きのうから、8時間おきに抗生物質を飲んでおりまして(また歯の根の治療をした)、飲み忘れないための紙を作ったところです。
いつも食事の記録を書いている手帳に、カレンダー(ただの紙切れ)を貼り付けています。薬を飲んだらシールを貼っています。
よかったら参考にしてください。
そう言えば、以前、ぬらすと溶ける紙にモーニングページを書いている、というお便りをいただいたことがあります⇒少ない物で暮らす生活はとても快適です。
そういう紙を使ったり、フリクションボール(消えるボールペン)で書いて、書き終わったら、ドライヤーをあてて一気に消す、なんて方法もあります。
自宅ではない場所で書いて捨てる
自宅以外の場所で、モーニングページを書き、そこのゴミ箱に捨てれば、家族は拾いません。
カフェみたいな、使用が有料の場所に行くのではなく、図書館やそのへんの公園のベンチで書けばいいだけです。
日本は公共の場所にあまりゴミ箱がないそうですが、去年里帰りしたとき、駅のホームにはゴミ箱がありました。
外にノートを持参して何か書くと、アーティストデートにもなるので一石二鳥です。
アーティストデートとは?⇒今という時間を大事にするために、やってみるといい3つのこと。
破棄したくない場合
書いたものを読み返さないモーニングページは、べつにすぐに捨ててもいいのですが、日記など、ある程度の期間は残しておきたい、去年書いたものを読み返したい、と思うものを書きたいかもしれません。
その場合、人に見られないようにするためにできることを書きます。
表紙に「読むな!」と書いておく
表紙にでかでかと、「プライベートな日記なので読まないでください。お願いします」と書いておきます。付箋に書いて貼っておいてもいいですね。
私は、偶然に読み始めた何かが、個人的な日記らしい、と気づいたら、読むのをやめます。たぶん、多くの人がそうだと思います。
なぜなら、他人のプライバシーは尊重するべきだと考えているからです。
「人にはプライバシーというものがある」とわかっている人や「自分のプライバシーは尊重してほしい」と思っている人は、他人の日記なんて読みません。
金庫に保存する
家庭用の金庫に日記帳を保存します。
こちらはA4サイズまで入る貴重品を入れる金庫です。
日記を書き終わったら、金庫に入れて鍵をかけます。そのあと、金庫があくかどうか調べて、あかなかったら鍵はちゃんとかかっています。
鍵は家や車の鍵といっしょにキーホルダーにつけておけばいいです。「人に鍵を盗まれたら…」などと思うなら、ひもにつけて首からぶら下げておいてください。
オンラインで日記をつける
自分の考えを書き出すときはアナログのほうがいいと思いますが、オンラインで日記をつける方法もあります。
パスワードがわからないと開くことができないので、秘密の日記を書きたい方にはおすすめです。
きなこさんは、ドライアイだそうですが、休憩をはさみながらやれば大丈夫かなと思います。
2.見られても問題ないようにしておく
仮に見られても、問題ないように書く方法をお伝えします。
人名をズバリ書かない
読んだ人が、「あ、これ、俺のことだ」「◯◯のことだ」とわからないように書きます。
人名をそのまま書いたり、夫が、兄が、姉が、妹が、義理母が、などとは書きません。
すべて、自分にしかわからない符丁やイニシャル、暗号にして書いてください。
自分の家で起きたことを、ほかの状況にうまく置き換えて小説にしている作家がたくさんいます。
この場合、限りなく、本当にあったことにも思えるものの、あくまでフィクションだ、と言い切ることができます。
人間世界の日記ではなく、野菜の世界の日記として書いてみてはどうでしょうか?
たとえば、自分は玉ねぎで、夫はじゃがいも、お兄さんは大根と決めます。
きょうじゃがいもが、私、玉ねぎにこんなことを言った、玉ねぎはあまりに悔しくて、じゃがいもを釜茹でして、マッシュポテトにしたいと思ったほどだった、とかなんとか。
読まれて困る内容は書かない
読まれても大丈夫なことを書きます。
たとえば、感謝日記にすれば、読まれてもまったく困りません。
きょう、ありがたいと思ったことを3つぐらい毎日書いてください。これだけでも、気持ちの持ち方が変わります。
感謝するメリット⇒幸せになる最強の方法、感謝する気持ちがうむ7つの効果。
具体的な書き方⇒感謝ノートの書き方と女の子のよいところ(Q&A)
その日あったいいことを書く日記にしてもいいです。
参考記事⇒最高の人生を送るのに必要な3つのAとは?ニール・パスリチャ(TED)
客観的な事実だけを書く
新聞のように、起きたできごとを客観的に書くだけにします。
たとえば、夫とケンカをしたなら、こういうことが原因でケンカをした、とだけ書くのです。
それについて、自分が思ったことはいっさい書きません。
客観的なできごとだけを書いていくことは、事実と自分のゆがんだ思考(思い込み)を区別する練習になります。
ゆがんだ思考とは?⇒今すぐ捨てたい根拠のない思い込み:10の認知のゆがみ、その1
文章ではなくイラストを描く
イラスト日記をつけます。
きなこさんの絵が下手なら、何が描いてあるのかさっぱりわかりません。上手なら、「わ~上手な絵」でおわります。
その人のイラストのタッチにもよりますが、イラストのみで、毒を表現するのはかなり難しいと思います。
判別不能の文字で書く
私のように字が汚いと、読みたくても読みません。
実際、10年日記の2018年の部分は、2Bや3Bの鉛筆シャープで書き殴っているせいか、文字がつぶれてさっぱり読めません。
今年、2019年の日記には、しばしば「去年の日記、本当に字が汚くて読めやしない」と書いています。
虫眼鏡をつかって極小の文字で書く方法もあります。
もし語学が好きなら、英語や韓国語で書いてもいいでしょう。
私は、日記系はすべて日本語で書いているため、夫や娘には読むことができません。
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人に見られるのがいやで、日記やモーニングページを書きたくても書けない人に、見られない方法と、見られても困らない工夫をお伝えしました。
しかし、私が一番おすすめしたいのは、先にも書いたように、「人に見られてしまうかも」という恐怖や思い込みを捨てることです。
これについては、また後日記事にします。