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汚部屋を片付ける5つのシンプルなステップをお伝えします。
軽症なら自分で片付けられる
毎週、汚部屋の片付け方のヒントを書いています。それでも、「どうしても片付けを始めることができません」というお便りが届きます。
汚部屋に悩んでいる人は、あまりにも物がそこら中にあふれているので、最初から気持ちがめげているのでしょうね。
「自分ひとりで片付けられるわけがない」。こんな心理になっているのでしょう。
ですが、一口に汚部屋といっても、目を覆いたくなるようなひどい汚部屋とふつうの部屋よりやや物が多いかな、という程度の汚部屋があり、その間に、さまざまな段階があります。
横切ろうとすると、物に足を取られてしまうなら、もう業者に頼むしか打つ手がないかもしれません。そうなる前に自己解決を目指しましょう。
今回お伝えするのは、汚部屋を片付ける、ごくシンプルな5つのステップです。最初の3つはマインドセットで、心を整えます。
多くの人は、断捨離や片付けのノウハウばかり追い求めています。ですが、うまくいかないのは、心構えが弱いからです。
この記事では、マインドについて少し詳しく書きます。マインドが定まったらあとは行動あるのみ。
自分を信じて、突き進んでください。
1.その部屋にいるとどんな気持ちですか?
最初のステップは、冷静になって汚部屋をじっくり眺めることです。
部屋が汚い人は、ふだん見て見ぬふりをしていたり、心の中で「ないこと」にしていたり、無視しています。
ですが、どんな問題も、まずはそこに問題があるということを受け入れないと解決できません。
その部屋にいると、自分はどんな気持ちになるのか考えてください。
きっと「うんざりする」「情けない」と思うことでしょう。無力感を感じるかもしれません。
あなたは、明日も明後日も、来月も来年も、ずっとそのままの気持ちを持ち続けていたいですか?
現状維持でいい、というならこれ以上読み進む必要はありません。
ここで強調したいのは、物を片付ければ、もうそういう気持ちを感じなくてもすむ、ということ。
少しでも片付けることができたら、嫌な思いを手放すことができるのです。
毎日、いらいらしていたり、先のことが心配だったり、ストレスが多い生活をしているのなら、今こそ、そんな生活を捨てるチャンスです。
目の前のガラクタを捨てれば、今感じている気持ちとは真逆の、とてもハッピーな光に満ちた生活ができます。
すべては自分次第です。
2.その部屋をどんなふうにしたいですか?
汚部屋の片付けにしても、普通の断捨離にしても、途中で挫折してしまうのは、最終目的地が定まっていないからです。
旅行に行く時、まず目的地を決めます。
目的地を定めない旅も、思いもよらない出来事に出会ってそれはそれで楽しいものです。ですが、汚部屋脱出の旅にそんな悠長なことをしている余裕はありません。
目的地を決めてください。
目的地とは、自分がその部屋をどんなふうにしたいのか、ということ。
長年汚部屋に悩んでいる人は、もはやその部屋が何の部屋なのか思い出すことすらできないかもしれません。
自分の中では、「単に寝に帰るだけの部屋」「倉庫」「ゴミ捨て場」「掃き溜め」「豚小屋」になっているかもしれません。
口には出さないと思いますが。
無意識に、「自分の部屋はゴミ捨て場だ」と思っていると、部屋はあなたの期待に答えて、ずっとゴミ捨て場のままです。
この認識を変えましょう。たとえば、
●自分の好きなものだけがあるリビングルーム
●友達と楽しくおしゃべりできる居間
●ぐっすり眠れるベッドルーム
●手作りの料理がおいしいキッチン
こんなふうに、最終的にどんな部屋にしたいのか、思い描いてください。
どんな部屋にするのか忘れないようにスケジュール帳に書いておくといいでしょう。これから手に入れるのは、そういう部屋です。
3.今行動すると決める
目的地が決まったら、今すぐ片付けをする、と決めてください。
やる気が出たら、時間ができたら、休みがとれたら、天気がよくなったら、今の仕事が終わったら。
こんな理由で先延ばししないでください。
片付けるときは今です。
今、たとえ15分でも片付けに入ります。
先延ばしは、これまで、充分すぎるほどしたのではないでしょうか?
先延ばしした結果が今、目の前にあります。今すぐ行動してください。
行動を決意したら3番に行きます。ここから片付けに入りますよ。
4.その部屋にあるべきでないものを元の場所に戻す
現在、その汚部屋はゴミ置き場なので、寝室とかリビングルームという区別はなく、いろいろな物が雑多に置かれていると思います。
目指す状態が決まったのですから、その部屋に関係のないものは、元の部屋に戻してください。
食べかけの食品やペットボトル、マグ、お皿、寿司桶、どんぶり、出前のおかもち、デリバリーのピザの箱など、食周りのものはすべてキッチンに戻します。
キッチンも汚部屋かもしれませんが、その部屋はあとで片付けるので別にかまいません。
化粧品は化粧をする場所に戻します。洗面所でしょうか?
汚れた服は、洗濯機の中かランドリーボックスです。
タイマーを15分にセットしてやってください。
タイマーがなかったら時計でもいいですが、1つあったほうがいいので、機会があったら手に入れることをおすすめします。
iPhoneを使ってもいいです。
なぜ、タイマーを使うのかというと、その時間内に集中できるのと、やりすぎることを防げるからです。
一気に片付けようとすると疲れて、その日だけの片付けに終わります。片付けは明日も明後日も続きます。
タイマーの使い方⇒タイマーを使って仕事や家事に一点集中~ミニマリストのタイマー活用法
15分やったら休憩です。必要だと思ったらもう2、3セッションやってください。
物が重なっているときは、上のほうにある目視できるものだけ処理してください。他の部屋に置くべきものを片付けることができたら、次のステップに行きます。
5.箱かゴミ袋を3つずつ用意する
実際に捨てる前に、捨てるものを入れるものを準備します。
ゴミ袋か箱を3つずつ用意してください。
袋1:完全に捨てるもの
袋2:残すもの
袋3:人にあげるもの
こんなふうに分けます。
汚部屋になって年月がたっているようなら、手拭い(口をおおう)や軍手などもあるといいかもしれません。
ただし、こうした道具にこだわらないでください。
「もっとサイズの大きいゴミ袋や、頃合いの軍手を買ってきてから、片付けよう」と思ってしまうと、今すぐ片付けられません。
袋や軍手を買ってくるのは、少し片付けてからにしてください。
完璧主義にとらわれると片付けをスタートできない⇒完璧主義すぎるといつまでたっても部屋が片付かない理由
箱もゴミ袋も何もかも、部屋のどこかに埋まっているなら、隣の人に借りてください。たいていの人がゴミ袋の1枚や2枚は持っています。
6.1年間使わなかったものは捨てる
いよいよ捨てに入ります。ここでもタイマーを15分にセットして、まずは1セッションやってみてください。
捨てるルールは簡単です。
●過去1年使わなかったものは捨てる
●迷ったら捨てる
この2つだけ。
捨て方にこだわっていると、前に進めません。これまで、ちっとも片付けられなかった人は、
1.言い訳ばかりして片付けを先延ばししてきた(問題に直面したくない)。
2.捨て方にこだわっていた(完璧主義)。
このどちらか、あるいは両方の理由で、前に進めなかったのだと思います。3番で先延ばしすることはやめましたから、5番では捨て方にこだわるのをやめてください。
捨て方にこだわるとは、以下のように考えることです。
「どこからやったら一番早く終るかしら?」
「何から捨てたら、効率がいいかしら?」
「どんなふうにやるとうまく捨てられるのかしら?」
こういうことは、捨てながら体得していくことです。実際に捨てる行動を繰り返すことで、捨てることがうまくなるし、上手な捨て方や、効率のいい片付けの仕方を思いつきます。
世間で、たくさんノウハウが出ていますが、万人に適用できるユニバーサルな捨て方などありません。
汚部屋の住人の生活環境も所持品も価値観もみんな違います。自分にしっくりくる捨て方は、自分で見つけるしかないのです。
捨て方にこだわらず、複雑なことも考えず、シンプルなルールを使って捨てることに邁進します。
1年使わなかったものは捨てる物用のゴミ袋に入れてください。いつ使ったか思い出せないものも捨てます。とにかく捨てます。迷ったら捨てます。
残すものは残すもの用の袋へ。これはあとでしかるべき位置に戻すのですが、ある程度部屋がきれいになってからの話です。
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この記事を読んだら、少しでも行動してくださいね。自分が変わらなければ、部屋の様子も変わりません。