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持たない暮らしをめざして、日々、断捨離にはげんでいる人でも、新品同様の物や、まだまだ使えそうな物は、捨てにくいと思います。
こんなときは、ガラクタが貴重な時間を奪っていることを思い出してください。
そこに置いてあるだけの、一見、無害なガラクタでも、時間泥棒となっています。
どんなふうにガラクタが時間を奪っているか、7つの項目に分けて説明しますね。
1.探しものに費やす時間
自分で把握できる以上にたくさん物を持ってしまうと、探しものが増えます。
Aという物が必要になったとき、それがどこにあるかわからないので、心当たりをばたばた探すわけですが、この作業に時間がかかるのです。
1回の所要時間は3分ぐらいかもしれません。
しかし、毎日のように探しものをしていたら、年単位、一生単位で考えると、かなりの時間のロスです。
何かが必要になったとき、それが家にあるのかどうか、すぐにわからない時もあります。
探してみて、なかったら、「ない」という結論を出すのです。
ガラクタを一切合切捨てて、所持品を自分で把握できる量にすると、何かがあるかないかは、わりと簡単にわかります。
わからなかったとしても、そのへんをちょっと探すだけで、「あ、捨てたんだ」と気づきます。
私の夫は、物をたくさん持っていますが、ありすぎて、すぐに取り出すことができません。
私が、「◯◯貸してよ」と頼むと、「うーん、どこにあるかわからないなあ。ちょっと探してみないと(ぶつぶつ)」と、ひじょうに歯切れの悪い答えが返ってきます。
「〇〇、持ってる?」と聞くと、「うーん、あったかもしれないけど、ないかもしれないなあ。ちょっと探してみないと(ぶつぶつ)」と言います。
これでは、物を持っていても、持っていないのと同じです。
探しものが多い人は、四の五の言わず、ガラクタは捨てたほうがいいのです。
必ず、今より暮らしやすくなります。
2.メンテナンスに費やす時間
物が多ければ多いほど、物の管理に時間と手間がかかります。
たくさんあれば、散らかりやすいし、散らかったあとの片付けも大変です。
極端な話、おもちゃが5つしかなかったら、子供が5つ全部をひっぱりだしたとしても、しまうのにかかる時間は10秒ぐらいです。
しかし、これが、100個だったらどうでしょう?
おもちゃを100個も持っていないかもしれませんが、あればあるほど、しまうのに時間がかかることは想像できると思います。
日々の整理せいとんにも時間がかかります。
物を出したり、並べ直したり、はしをそろえたり、しまい直したり、移動させたり、といった作業です。
20代のころ、私は、物をたくさん持っていたので、週末になると、出して、並べなおして、また入れ直すという作業をよくしていました。
Tシャツを丸めて、収納箱の中にきれいに並べる作業もしました。
Tシャツをたくさん持っていた話⇒必ず知っておきたい洋服を減らすコツ~私はこんなふうに衣類を断捨離しました
たんすの引き出しに、できるだけたくさんの衣類がおさまるように、工夫してきれいに並べ、悦に入っていたこともあります。
当時の私は実家住まいの独身で、家事は母まかせだったため、昼間会社に行く時間以外は、ほぼ自由時間でした。
だから、不用品をきれいにたたんで、収納するなんてことに、時間を使っていられたのだと思います。
自分が着る分だけの衣類をもつようにしたら、このような作業はいっさい不要になりました。
洗って、乾かして、ハンガーにかけるか、軽くたたんでかごの上に放り込むだけ。
これ以外に、衣類の管理や、管理方法を考えることに時間を費やすことは、たまにする繕いものぐらいです。
3.無駄な買い物に費やす時間
物が多いと無駄な買い物が増えます。
・探したけど見つからないから買ってくる時間(実は、ガラクタの山の奥のほうにあったりします)
・同じものがあることを忘れて、ダブリ買いをする時間
・本体の付属品を買う時間
・メンテナンスに必要なもの(特殊な洗剤、ツール、ケースなど)を買う時間
・収納グッズを買う時間
ざっと考えても、こんなに余計な買い物が生じます。
よく書いていますが、買い物にかかる時間は、実際に買っている時間だけではありません。
何を買おうか、どれにするか検討するのに、人は思いのほか時間をかけています。
時間の余裕のある人ほど、むだに迷って、買い物に時間がかかります。
必要な物や、自分の人生にとって意味のある物を買うのに、時間をかけるのはかまわないでしょう。
しかし、ガラクタのためにする買い物に時間をかけるのは、ばかばかしいと思いませんか?
買い物すれば、時間だけでなく、お金も出ていきます。
4.考えごとに費やす時間
物をもっていると、よけいな考えごとが増えます。
・いかに、収納するか?
・いかに、メンテナンスするか?
この2つはたいてい考えますよね?
まあ、何も考えず、押入れの中に突っ込んでいる人もいるかもしれません。
この場合は、物がたまりすぎて、断捨離するしかなくなったときに、一気に考えることになります。
自分が考えなくても、自分が死んだあとに、親族が、大いに頭を悩ませるでしょう。
物を所有すると、その管理から逃れられないので、いつか、どこかで、誰かがしっかり考えることになるのです。
5.心配ごとに費やす時間
心配ごとをするのも、考えごとの一種ですが、非建設的な考えごとなので、項目を分けました。
ガラクタがたくさんあると、ストレスが増えます。
ストレスは、イライラや不安な気持ち、落ち着かない気分となって現れるので、ネガティブな考えごとと言えます。
ガラクタが多いとこんなネガティブな感情にさいなまれます。
・視覚的ノイズによるイライラや不安
・ちゃんと片付けていない、やるべきことをやっていないという罪悪感
・ちゃんと使っていない、また無駄遣いをしてしまったという罪悪感
・自分の生活を自分でコントロールできていない居心地悪さ
・人生の時間を無駄に費やしているという焦り
・物を失う心配や恐怖
使っていない物を手放して、もっと大事なことに時間を使うようにすると、このようなストレスから解放されます。
6.迷う時間
物がいっぱいあると迷いますが、迷うのにも時間をつかいます。
よくあるのは、朝、着るものや、顔に塗るものに迷うこと。
「あれこれ、迷うのが楽しいの」という人もいますが、迷うことに時間を使っているのは事実です。
毎日、コンスタントに5分迷っていれば、積み重なると大きな時間になります。
7.作業開始までの時間
ガラクタが多いと、やりたい作業にさっと着手できません。
キッチンのカウンターに物がいっぱいのっていたら、調理する前に、それらをどけるのに時間をつかいます。
ダイニングテーブルに物がいっぱいのっていたら、食器を並べる前に、どけるか、はしによせるかするのに時間をつかいます。
デスクの上に書類や文房具がぐしゃぐしゃにのっていたら、仕事に入る前に、ざっと片付けるのに時間をつかいます。
作業を開始する前に、作業スペースを片付ける時間は、本人は、「掃除の時間・片付けの時間」とは認識していないと思います。
たぶん、この時間込みで、料理の時間、食事の時間、仕事の時間と考えているでしょう。
しかし、実際は、料理、食事、仕事に費やしている時間ではありません。
これらは、ガラクタによって、やらざるを得なくなった作業時間なのです。
さらに、ガラクタが多いと、集中できないので、何をやっていても、作業効率が落ちます。
気をつけて。ガラクタが感情に与える悪影響を見過ごしてはいけない
番外:逃避している時間
汚部屋という現実、物がたくさんあって倉庫になっている現実、物の奴隷と化している生活に直面したくなくて、逃避するのに使っている時間も、ガラクタに奪われているようなものです。
逃避行動の例:
・片付けなきゃ、片付けなきゃと思いながら、メルカリでお買い得品を探す
・片付けなきゃ、片付けなきゃと思いながら、YouTubeでミニマリストや断捨離の動画を見続ける
・ネットで物を買う
・ネットでゲームをする
・さほど見たくないのに、テレビを見る
・用もないのに外出して、ウインドウショッピングする
こうした逃避行動をするのも、ガラクタがたくさんあるからです。
汚部屋という現実にしっかり向き合って、今できることを1つひとつしていけば、逃避に走らなくてもすみます。
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ガラクタがどんなふうに時間を奪うか具体的に説明しました。
断捨離をした人ならわかると思いますが、不用品を手放すと、時間の余裕ができます。
「忙してくて片付けている時間がない」という人ほど、片付けるべきです。
一気にどかっと片付ける必要はありません。1日15分、少しずつ捨てて、山をくずしていきましょう。
ガラクタより時間のほうが大事です。