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ミニマリストになりたいけど、上等な物が欲しくて買ってしまい、物が減らない。
こんなお便りをいただきました。
そういう人、多いのでしょうか?
返信を希望されているので、この記事をもって返信とさせていただきます。
まずメールをシェアします。Sさんからいただきました。
ミニマリストになるはずが、物が増えています
件名:本末転倒
毎日のブログ大変参考になり楽しく読ませていただいています。
最近断捨離も終わり、ひと通り片付けが終わり、さて、ミニマリストになるべく物の入れ替えをしよう(厳選したものをより少なく持つ)として厳選するまでに、アレも違うコレも違うと結局は無駄遣いをしてしまい本末転倒に陥っています。
そしてなぜ買ってしまったのか? もっと良い物があるのではないか? 買いすぎではないか?
と反省しています。
物を少なくしてミニマリストになるはずが、逆に品質の良いものの数が増えていってる状態でお金も減ってしまっています。
原点に立ち返るには少ないもので人は生きていける。なのですが、良いものを持とうとするから失敗してるのですよね。
最近で言えばパジャマです。ダブルガーゼが良いと聞けばより良いダブルガーゼのパジャマを買い、もっと良い生地で縫製の良いものをと探し求めいつのまにか5着。
身体は1つなのに5着です! しかもまだ欲しいと思っている自分がいます。
今回の断捨離を成功させてミニマリス になりたいです。長文失礼いたしました。
これからのブログも楽しみにしています。
Sさん、お便りありがとうございます。
Sさんは、布ナプキンの収納について質問された方ですね。こちらで紹介⇒『万引き家族』の汚い家を筆子ならどう片付けるのか? などの質問に回答。
そちらのメールにも、「物が欲しくてたまらない」と書かれていました。
前のメールの返答を読み、実際に何かやってみましたか?
買い物に関する記事を3つリンクしましたが、読んでいただけたでしょうか?
ポイントは、実際に自分の生活を変えることにあります。
読んで、「なるほど!」と思っているだけでは何も変わりません。行動が必要です。
やってみて、うまくいかないことがあったら、どうしてうまくいかないのか考えて、やり方を変えます。
では、以下に今回のメールに対する返答を書きます。
1.なぜ自分はミニマリストになりたいのか?
Sさんは、なぜミニマリストになりたいのでしょうか?
本気でそう思っているのでしょうか?
切実にミニマリストになりたいと思っていたら(ミニマルに暮らすほうが優先順位が高いのであれば)、物はそんなに買わなくなります。
なぜなら、物が多いと、なかなか暮らしはミニマルにならないからです。
物が増えると、生活は拡大します。こちらで説明⇒もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。
ここで重要なのは、べつに無理にミニマリストになる必要はないということです。
買い物が好きなら、買い物を楽しむ人生を送ってもいいんじゃないですか? それが、本当に自分の求めていることならば。
社会や他人が「こうしたほうがいいよ」という生き方ではなく、自分のしたい生き方を追求すると、自分がそうしたいと思っていることと、実際の行動が大きく相反することはないでしょう。
自分はそうしたい、と思っているつもりだけど、本当は、誰か別の人がよいと思っている、つまり、他人の考えを自分の考えだと錯覚していると、にせの願望と行動の板挟みにあいます。
2.ミニマリズムのコンセプトの見直し
「ミニマリストになるべく物の入れ替えをしている」と書かれていますが、ミニマリストは上等な物を持つ人のことではありません。
物の入れ替えなんてしなくていいです。すべきことは、不用品を削ぎ落とすことです。
もちろん、上等な物を持ちたければ、持てばいいのですが、ミニマリストは物より自分を大事にする人だと思います。
どんなに高価で、上等で、美しくて、珍しくて、すばらしい物でも、物は物にしかすぎません。
何度も書いていますが、物では幸せになれません。
Sさんがいったい何を求めて上等なパジャマを買っているのか知りませんが、気持ちを満たしたくて買っているのであれば、いくらパジャマを買っても解決しません。
ミニマルライフとは?
ミニマルライフは、厳選した上等の物を持つ暮らしではありません。
単に、ガラクタを持ちすぎない暮らしです。
ガラクタには物理的な不用品、やらなくてもいいこと、自分を毒す人間関係、自分のためにならない思考などがあります。
なぜ、ガラクタを持ちすぎないようにするのかというと、そういうものにかまけていると、自分が本当にしたいことや、肝心のことをするために必要なリソース(心のエネルギー、時間、お金、スペースetc)が残らないからです。
大事にしたいことを本当に大事にするために、どうでもいいことは全部捨てる、それがミニマルライフではないでしょうか?
ミニマリストと聞くと、以下のイメージを持つかもしれません。
・厳選されたお気に入りの物だけを持つ暮らし
・タイニーハウスに住む
・スーツケースに入る分だけの物を持つ
・何もないおしゃれな部屋に住む
こうしたことは単なるイメージで、ミニマリストの本質ではありません。
結果的にそういう暮らしを選ぶ人もいますが、大事なのは考え方です。
すなわち、ミニマリストは、できるだけシンプルに暮らそうと考えています⇒レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
3.これからどう暮らしていくか?
自分はなぜミニマリストになりたいのか、どんなミニマルライフを送っていきたいのかわかったら、そういう生活にするにはどうしたらいいのか考えて、少しずつ暮らしを変えていきます。
理想の暮らしといまの暮らしのギャップを埋めていく感じです。
具体的なやり方はこちら⇒この先どうしたらいいのかわからないと悩んだらこれを読んでください。
現状と、目標を突き合わせると当面の課題が見えてくるでしょう。
ガラクタがたくさんあるから捨てる、衝動買いが多いからやめる、スケジュールがぎちぎちだから、やることを少し減らす、いらないもらい物にはノーと言う、など。
買い物習慣を変える
Sさんの場合は、買い物習慣の見直しになると思います。
買い物習慣を改める方法はたくさん記事にしているので、他人事ではなく、自分のこととして読んで、1つずつ変えていってください。
たとえば、先日、すぐに着なくなる服を買う習慣を改める記事を書きました⇒着ない服ばかり買ってお金を散財する生活から抜け出す方法。
この記事の、「着ない服」を「上等なパジャマ(その他自分のほしいもの)」に置き換えると、そのまま使えるのではないでしょうか?
Sさんの属性がさっぱりわからないのですが、独身貴族(死語でしょうか?)ですかね。
お金の余裕があると、無駄な物を買ってしまいます。予算をたてて、余剰分は給料が入った時点で、自動的に積立口座にまわるようにしておくと、手元に余分なお金が残らないので、無駄遣いが減ります。
生活費のリミットを設定すれば、「欲しいな」と思っても、すぐに買うことはできません。
本当に欲しいのか、必要なのか、買う価値があるのか、それを買うことが自分の人生をどんなふうに変えるのか、それを買うと理想の暮らしに近づくのか、最低でも1ヶ月は検討して、それでもやはりほしかったら、貯金をおろして買う、という形にするといいでしょう。
生活費のリミットは、実際にかかる生活費とその金額の20%ほどの余裕を設定すると、そんなにガチガチの暮らしにはなりません。
さらに、買わない挑戦をするのもおすすめです。
買わない挑戦とは?⇒誰でもできる『買わない挑戦』の始め方。自分ルールで楽しく実践。
買わない挑戦をすると、意外に買わなくてもなんとかやっていける、と実感できます。
さして必要でもないものをどんどん買ってしまうのは、単なるクセです。そのクセを修正するために、買わない期間をもうけてみてはどうでしょうか?
こちらも、ゆるめのルールにすれば、そこまでストレスはたまりません。
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ミニマリストになりたいけど、物が欲しいと思ってしまう人のお便りに回答しました。
人間はいつも合理的な決断や行動をするとは限らないので(そこが人間のいいところですが)、なかなか思ったようにはいかないでしょう。ですが、だいたいのガイドラインを決めて行動すれば、大きく軌道をはずれることもありません。