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悲観的なことばかり考える癖を手放す簡単な方法を5つお伝えします。
「できない、だめだ」は単なる思い込み
「私は片付けられない人です」というのは、自分の思い込みです。この考えを捨てれば、問題の半分は解決したといっても過言ではないでしょう。
それぐらい、人は自分で自分の行動にブレーキをかけています。
片付けや人間関係に関する相談メールをよくいただきますが、超ネガティブなメールが多いです。
できません、やれそうにありません、私は片付けられない人です、うまくいくわけありません。
悲観的な言葉のオンパレードです。
第3者の私は、「どうしてそこまで断言できる?」と疑いをもつのですが、悩んでいる人には、ほかの可能性は全く見えていません。
ネガティブ思考の人は、私が質問の回答で「別の角度から見てはどうか」と提案しても、「でも、これこれこうで、それは無理なんです」と、新情報を添えて、さらに、無理であることを強調します。
こんな考え方をしていたら、解決すべき問題も解決しないでしょう。
ネガティブなことを考えれば考えるほど、その考えが強化されます。
「時間がたっぷりあったのに今日も何も片付けられなかった。私って何をやってもだめだ」と考えてばかりいると、そのうち自分でそれが真実だと思うようになります。
つまり「自分のだめさ加減」に強い確信を持つのです。
こうなると、人に何を言われても、本人は自分の好き勝手に解釈します。「でも、私は片付けられないから、これは私には関係ない。これはもともと片付けられる人の話だ」と。
ですが、こんな悲観的なことばかり考える習慣を変える方法があります。無理にポジティブになることではありません。
「ポジティブな自分」は、今のネガティブな自分にとっては、全くの他人なので、いきなりそんな人になるのは無理があります。
少しだけ現実的になるだけでいいのです。その方法をお伝えしますね。
1.考えていることを紙に書き出す
心の中にある暗い考えを全部ノートや紙の上に書いてください。頭の中でもやもやしているマイナス感情を明確にして、「ああ、私、こんなこと考えているんだ」と気づくことが第一歩です。
軽症の人は、これだけで、もっと現実的に考えることができるようになるでしょう。
なぜ、そんなふうに暗いことばかり考えててしまうのか、なぜ人生が楽しくないのか、その理由や、心が折れるきっかけも書くといいです。
最初は何も言葉が出てこないかもしれませんが、続けているうちに、いろいろ書けるようになってきます。
すぐにネガティブに考えてしまう今の状態を、本当に改善したいと思うのなら、紙に書き出すことは必ずやってください。
モーニングページがおすすめです⇒ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
ブレインダンプもおすすめです⇒頭の中のガラクタを断捨離するブレインダンプのやり方
2.自分に問いかけてみる
今度、「私って何をやってもだめだ」と考えたら、それを疑問文にしてください。「私は何をやってもだめな人ですか?その理由は何ですか?証明できますか?」と。
自分がだめな人であることを自分で証明できるでしょうか?
できないと思います。こんな質問に答えるためには、まず、「だめな人」の定義を考えなければいけません。
私は片付けられない人、私はだめな人、私は何をやってもうまくいかない人、という考えは、現実に根ざした思考ではないので、それを証明することなどできないのです。
むしろだめじゃない理由を考えるほうが楽なはずです。
つまりそのネガティブ思考は、何の根拠もない思い込みなのです。
3.睡眠をしっかりとる
睡眠不足だと心身が疲れます。特に脳が疲れるので致命的です。脳が疲れると、ネガティブ思考になります。
寝たりないとRNT(repeated negative thoughts 反復するネガティブな考え)が増えるという研究があります。
RNTとは、考えても仕方がないことを何度も何度も考えることです。「生きていても仕方がない」とか。そんなこと考えても仕方がないのに。
また、睡眠不足の人は、ポジティブなイメージより、ネガティブなイメージに反応します。人の笑顔の写真と怒った顔の写真を交互に見せると、なぜか怒った顔がたくさん頭に残ってしまうのです。
「自分はネガティブ思考だ、なんとかもう少し明るい人になりたい」と思うなら、睡眠をしっかりとるべきでしょう。
睡眠不足はほかにもさまざまな弊害があります⇒睡眠不足はとっても危ない。寝足りないと起きる5つの弊害
毎朝目覚まし時計がないと起きられない人は睡眠不足です。
睡眠の質にも気を配ってください。
4.決断疲れを回避する
ネガティブ思考の人は、できるだけ元気な脳をキープすべきです。脳が疲れると、ネガティブ思考に偏るので、なるべく意思決定をする機会を減らしてください。
シーナ・アイエンガー教授によると、アメリカ人は1日平均70回、選択をしているそうです⇒選択をしやすくするには~シーナ・アイエンガー(TED)。選択肢の海の中で生きる技術。
朝ごはんは何を食べようか?
お皿は何にしようかな?
コーヒーにするか、紅茶にするか?
コーヒーならモカにする?キリマンジャロ?カフェオレ?
着ていく服は何にする?
トップスは?ボトムスは?
コートはどれにする?
帽子は?
口紅の色は?
バッグは?
バッグインバッグはどれにする?
香水はどれにする?
靴は?
子供の弁当のおかずは?
傘を持っていったほうがいいかしら?
こんな調子で1日が始まります。
重要な決め事も、ささいな決め事も、脳にとっては同じように負担になります。意志の力は有限なので、たくさん決断すればするほど、気力や自制心が失われていきます。
決めることが多すぎて決断疲れすると、もう何も決められなくなったり、脳が元気なときには、考えられないバカな選択をしてしまいます。
決断疲れについて⇒決断疲れを回避する方法。ミニマリストになるのが1番です
脳が疲れると、いらいらいしたり、ささいなことで切れます。するとますますいらいらします。
余計な選択をしなくてすむように、ルーティンを増やしてください。
たとえば、毎朝食べるものは同じにする、目玉焼きには醤油と決めておく、私のように毎日同じ服を着る、子供の弁当のおかずは、毎週同じパターンでローテーションするなど。
「こういう生活はつまらない」と思うかもしれません。シャンプーや香水をたくさん買って、日替わりで楽しみたい、香りを選びたいと。しかし、そういう生活が人の脳を疲れさせてしまうのです。
おまけにガラクタも増えます。
シャンプーの香りがそんなに重要なことでしょうか?人生の優先順位を考えてみてください。
5.気分転換する
気分転換なんて月並みなことを書いてしまいましたが効果があります。
あるネガティブな考えや心配が頭の中から消えないときは、思考の鎖を切ってください。
今考えていることとは全然関係のないことをやり始めたり、立ち上がって運動をしたり、隣の部屋に行ったり、お茶を入れて一服したりします。
何か新しい作業を始めると、脳はその作業を遂行するために働くので、それまで頭の中にあったネガティブな考えは消えます。
そのうちまた戻ってくるかもしれませんが、少しでもこれまで考えていたネガティブな考えから逃れることができれば、その考えが強化するのを防ぐことができます。
特におすすめなのは運動です。運動をすると、集中力がアップします。運動すると、明るい気分になるし、血行がよくなるので、脳もまた元気になります。
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5つの方法、どれもお金はかからないし、特別な道具もいりません。ポイントは、1回でうまくいかなくても、何度もやることです。
何度も紙に書き出して、何度も自分に問いかけてください。
「私は片付けられない女だから」「どうせやってもだめに決まってる」と決めつけて思考停止にならないことが肝心です。