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10年ぶりに引っ越しをするので不安です。こんなお便りをいただきました。
このお便りに返信しつつ、引っ越しによるストレスを減らす方法を伝授します。
まず、メールを紹介しますね。そよかぜさんからいただきました。
引っ越しが心配でノイローゼぎみ
件名:引越しが不安です
2回ほど取り上げていただいたそよかぜです。
このたびGW前に10年ぶりに引っ越すことになり筆子ジャーナルを見ながら断捨離&荷詰の準備進めています。
筆子さんや読者の方のお引っ越し記事を読んで、私も久々にお便りしました。
私もかなり断捨離を頑張っていて、初めてお便りした頃から半分以下くらいにものは減り床に何もないスッキリした部屋で快適に暮らしています。
今回の引っ越しもものが少ないから楽だろう! もう立派なミニマリストだし!? と意気込んでダンボール5箱を頼んだのですが…
全然足りません!!! もうすでに、倍の10箱くらいになっています。
もう5箱…いや10箱増えるかも…???
このものたちはどこから…?? 必要なものだけで暮らしていたはずなのに…と、「ま・まみれさん」の記事のように、自分もショックを受けました…。
あんなに不用品を捨てたはずなのに、引っ越ししてみたら、ものだらけの現実に直面した。
それと自分は完璧主義で心配性を自覚していますが、どうしても完璧な引っ越しをしようとしすぎてしまい、ノイローゼというか、吐き気が止まらず不眠症になり、体重も減りました…。
まだ引っ越しの日までは余裕があるので、完璧主義を手放してから引っ越したいですね。
昨日はこの引っ越しは本当に正しかったのか? まで考え始めて眠れず、メンタルがちょっと変ですね。
引っ越し断捨離をして感じたのは、大きいものには割と積極的な判断ができるのですが(古くなった冷蔵庫やテーブルに椅子、持っていきたくないから、思い切って捨てちゃえ!みたいに)
細かいものは、引っ越し先でないと困るかも…とぐるぐるして、詰め込んでしまう傾向にあるみたいです。
別に砂糖や醤油くらい捨てて行っても、また買えばいいじゃん!ってわかってるはずなんですけど…。
それでは、また引越しが落ち着いた頃にでも、ご連絡します。
筆子さんもお怪我などなさらないよう引っ越し進められてくださいね。
そよかぜさん、こんにちは。メールありがとうございます。
そよかぜさんも、引っ越しをされるんですね。
私も、5月1日に引っ越しするつもりで準備を進めています。
いくらミニマリストでも、5箱じゃ足りないでしょう。
私はまだ荷造りを開始していませんが、塗り絵関係のグッズと本、書類(バインダー)、ノート類だけで、5箱は軽く行くと思います。
10箱でおさまれば、かなりものの少ない人だと思いますよ。
引っ越しの箱は、詰め込みすぎると重くなって運搬が大変だから、箱の容量100%を使うことができませんし。
箱が多いことにストレスを感じる必要なんてありません。
それと、今の自宅と引越し先がどれほど離れているかによっても、変わりますが(たとえば、国外に引っ越すなら、持ち出すものは最小限のほうがいい)、私は使いかけの調味料は引越し先に持っていきます。
たいした荷物にならないし。
そよかぜさん、吐き気がして睡眠不足って、本当ですか?
それはまずいですね。今回と次回の記事で、引っ越しによるストレスをうまく管理する方法を紹介しますので、やってみてください。
不安材料の洗い出し
引っ越しが不安な理由はいろいろありますが、得体の知れない小さな不安がつもりつもって、ストレスになるのだと思います。
「得体の知れない」というところがポイントで、人は、実態がよくわからないものに大きな不安を感じるんです。
実態がわからないと、自分でコントロールできないからです。
怖がる対象が確定しておらず、なんとなく不安。対象がぼんやりしているので対処法も見つかりません。
逆に言えば、自分が不安に思っているポイントをできるだけ具体的な形で把握すれば、今より不安が減ると思います。
いったい何が不安なのか書き出してみるといいでしょう。
例として、私が思う引っ越しにまつわる不安をあげてみます。
不安材料1:変化そのもの
引っ越しは大小さまざまな変化が生じる行動です。
たとえば、自宅の場所(自分が住むところ)、家の中の様子、暮らし方(どこで買い物するかとか、読者ありんこさんのように、車を手放すとか)、人間関係。
愛車を手放すのがつらい。気持ちの整理の仕方を教えてください←質問の回答。
人によっては、学校や仕事も変わります。
変化は、わくわくするできる反面、この先どうなるかわからない、うまく適応できるだろうか、何か困ったことになるんじゃないかという不安を引き起こします。
不安材料2:お金
引っ越しはお金がかかります。具体的には、
–物件の獲得にかかる費用:日本だと不動産会社に払う手数料とか
-引っ越しそのものにかかる費用:引越し業者に払う費用
私のように、引越会社を使わない人でも、段ボール箱を買ったり、トラックを手配したりするのにお金がかかります。
–不用品の処分にかかる費用
多くの人は引っ越し直前に、不用品を捨てますが、廃棄にお金がかかることがあります。
私の市では、危険物や粗大ゴミなど、ふつうのゴミ出しに出せないものは、エコステーションに持ち込んで捨てます。
エコステーションについて⇒モノはいつかゴミになるからゴミ処理問題に無関心は禁物
家電(E-Waste)は無料ですが、エアコンや冷蔵庫のように、フロン類(CFC)が使われている家電は1つ捨てるごとに21ドルかかります。
21ドルは、感覚的には2000円ですから、大きいです。粗大ごみも、椅子などの小さなものは1個、11ドル、ソファなどの大きなものは1個21ドル、ベッドのマットレスは1個19ドルです。
ふだん収集してくれるゴミも、ゴミ袋に入れて持ち込むことができますが、2袋までは無料ですが、3袋以上だとお金がかかり、6袋までは11ドル、10袋までは21ドル。
私の夫のように、もう使わないものをためこんでいる人は、マイナスの貯金をしているようなものです。
–今住んでいる家の退去にかかる費用
私はカナダで4回引っ越しをしました。最初に住んだ2件は、シェアハウスや下宿屋だったので、そこまで大規模なハウスクリーニングはしませんでしたが、3軒目、4軒目を退去するときは、しっかり掃除しました。
自分で掃除したから、掃除用品を買うぐらいですみましたが、日本だと契約によっては、ハウスクリーニングや、破損箇所の修理にお金がかかるでしょう。
私の娘は、前の家から引っ越す時、壁の傷を目立たなくするために、ポスターカラーみたいなものを買って塗っていました。
–新居の入居にかかる費用
日本だと家賃のほかに敷金や礼金の支払いがあります。火災保険をかける必要もあるかもしれません。
そのほかに、やっている段階で細かいお金がどんどん出ていきます。
–新居で使うものを買う費用
家具を買い替えたり、追加したりするお金です。
不安材料3:時間
引っ越しはいろいろとやることが多いので、ふだん仕事や家事で、持ち時間を使い切っている人は、時間をやりくりしなければなりません。
場合によっては、仕事を休まなければならないでしょう。
私も今週は、ふだんなら仕事をしている時間を3時間使って、書類をがーっと捨てたし、もう3時間使って、物件探しをしました。
来週からは、もっと本腰を入れて荷造りする予定です。
ほかにも、人によって不安材料はいろいろあるでしょう。
ものが多すぎる人は、「これ、引っ越しまでに全部荷造りできるかな? っていうか、新居に入るかな?」なんて、思うでしょうね。
私も、2014年に引っ越したときは、ギリギリまで、次の入居先が決まらなかったので、ものすごくストレスを感じていました。
ゼロになって引っ越したいと思ったけれど叶わず:ミニマリストへの道(94)
完璧主義について
そよかぜさんは、完璧主義的なところがあるそうですが、引っ越しにおいて完璧を求めるところってどこなんでしょう。
できるだけ効率よく荷造りしたい?
驚くほどスムーズに引っ越しをしたい?
ベストな物件に引っ越しをしたい?
できるだけ費用を抑えたい?
こんなことでしょうか?
私はある程度、お金や時間がかかるのは覚悟しているし、新居に一生住むわけではないので(1年ごとにリース契約をする)、新居が気に入らなくても、「また引っ越せばいいや」と思っています。
いずれにしろ、そよかぜさんが不安に思っているポイントをすべて具体的な言葉にして、心配してどうにかなることなのか考えてください。
いつも書いていますが、何時間心配してもこれっぽっちも結果を変えられないことについては、心配する必要はありません。
暇なら、そういう心配事をして、いろいろ思い巡らすのもいいかもしれませんが、引っ越し前は、暇ではありませんから、結果に影響を与えることができること(つまり、自分でコントロールできること)について考えるほうに時間を使ってください。
引っ越しのストレスを軽減する方法はまだありますので、次回、書きますね。
では、そよかぜさんも、お元気で引越作業に取り組んでください。
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特に「引っ越しについて書いて欲しい」というリクエストはありませんでしたが、週に1回ぐらい引っ越し関連の記事を書いていくことにしました。
今年に入って、本をぼつぼつ捨てていましたが、まだ100冊以上あります(しかも、この100冊に塗り絵本は入っていません)。
100冊のうちラジオ講座のテキスト(「まいにちフランス語)というタイトル)が28冊、フランス語の辞書、文法書、問題集などが20冊、自分の著書が6冊、ムックが5冊。
ムックは3冊しか出版していませんが、今年出したムックを担当の編集者が3冊送ってくれました。
ムック・8割捨てて二度と散らからない部屋を手に入れる、発売しました。
こんな遠くまで、わざわざEMS(国際スピード郵便)で送ってくれたのはとてもありがたいと思っています。
でも、正直、1冊でよかった。私の周囲には日本語を読める人間がいませんから。
余分の2冊を捨てようとしたら、娘が、「ママ、日本に行ったとき、ばあちゃんとK(私の弟)にあげればいいじゃない。捨てちゃだめ」と言うので、まだ持っています。
こうして内訳を書いてみると、フランス語関係が全体の半分をしめています。
このうちの1冊は、今月中にに使い終わる予定だし、あと2冊もほぼやり終えた問題集なので、捨てます。
本は引っ越し荷物を重くするので、さらに厳選しなければ。
引っ越しを控えている皆さん、共にがんばりましょう。