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それぞれの物をしまう場所、住所や定位置を決め、使ったらそこに戻しましょう。そうすればスッキリ暮らすことができます。
こう、片付け本によく書かれています。
しかし、いざ定位置を決めようと思っても、どこにしまっていのかわからない、うまく置き場所を決められない、と悩むことがあります。
こんなときはどうしたらいいのでしょうか?
解決法を提案します。
1.必要な物だけ手元に残す
置き場所に悩む前に、家の中には、必要な物だけを置くことを徹底してください。
徹底、です。
物の数が多ければ多いほど、収納や置き場所について悩むはめになります。
現在の私の部屋は、クローゼットの中を含めて、わりとスッキリしています。これは、置き場所や収納について、熟考した結果ではありません。物の数を減らしたら、自然にスッキリしたのです。
物がたくさんあったとき、雑誌の片付け特集や、プロがすすめる収納法、片付け上手な人がやっている片付け方がのっているムック本を見て、参考にしたことがありました。
雑誌にのっていたことを真似して、うまくいったことなど1つもありません。
その頃の体験を書いています⇒収納に困るものを捨てるススメ。片付けにくいと思った時が捨てる時:プチ断捨離26 「5.小さいもの」の箇所です。
物の置き場所に悩む人ほど、物の絶対量を減らすべきです。
すると、勝手に物は片付きます。
それをどこに置くか考える前に、本当に家にあるべきものなのか、考えてください。
数はできるだけおさえる — これが一番の解決法です。
これさえできれば、2番以降については、そんなに意識しなくても、部屋は散らかりません。
2.仲間どうしを集める
物がそのへんにはみだしている、と思ったら、とりあえず、仲間どうしグループごとに集めてください。
このグループ分け(カテゴリー)がわからない人はいないと思います。
ペンやノートは文房具、Tシャツやジーンズは衣類、お皿やマグは食器です。
万が一、カテゴリーがわからないときは、デパートや東急ハンズのフロア案内を見れば、イメージがつかめるはずです(たまに中学生ぐらいの、とても若い人から質問があるので、一応書いておきます)。
仲間ごとに集めると、ごく自然に、本は本箱へ、衣類はタンスやクローゼットへ、化粧品は洗面所へ、と行き先が決まります。
どの仲間にも入らないものがあったら、「その他」というグループを作り、専用のしまい場所(箱や引き出しなど)をあてがって、そこにしまいます。
グルーピングして、収納する前にもう一度、「これって、本当に必要なのかな? 家にしまっておくべきなのかな? この家にあるべきなのかな? 今後ずっと私が管理するに足るものなのかな?」という問いかけをします。
「いらない」と思ったら、容赦なく捨ててください。
物の捨て方⇒まとめのまとめ:捨てるコツをぎゅっと詰め込みました
3.よく使う物は手近なところ、めったに使わない物は遠く
よく使う物は、アクセスしやすい場所(一等地)に置きます。
これ、常識です。
常識ですが、めったに使わない物が、一番いい場所に置かれ、ふだん使う物へのアクセスを妨げているのに、気づかないことがあります。
その家に入居したときにそこに置いて、そのままになっていたり、
買って持ち帰ったときにそこに置いて、そのままになっていたり、
昔よく使っていたときにそこに置いて、もう使わなくなった現在もそのままになっていたり。
誰も使っていない物がたくさん家の中にあった人は、家のあちこちで「置いた物がなんとなくそのままになっている現象」が起きている可能性が高いです。1つひとつ見直してください。
1年に1回しか使わない物は、多少奥まったところに置きます。よく使う物のしまい場所に比べて、アクセスしにくい場所です。
同じ棚に置く場合、よく使う物は、手をのばせばそのままさっと取れる位置へしまいます。
たまにしか使わない物は、手を上のほうにのばしたり、体をかがめたりといった、一手間かけないとアクセスできない場所にしまいます。
しまう、ということは、また近いうちに取り出す、ということを意味します。よって、高齢者は、あまりにも、取り出しにくい場所にしまわないほうがいいです。
このときも、「これは、こんなめんどくさい思いをして、入れたり、出したりする価値のあるものなのかな?」と自問してください。
「そんな価値はない」と思ったら、容赦なく捨てます。
置き場所について具体的に書いています⇒物の定位置を決める5つの原則。現実的な収納をめざしストレスをためない。
4.使う場所のそばに置く
キッチンで使う物はキッチンやキッチンのすぐそばに置き、お風呂で使う物はお風呂の中や脱衣所に置きます。
これも常識ですが、物が多すぎると、その部屋に全然の関係のないものが平気で紛れこむので、時々調べてください。
床の上にいろいろ散らばっていたら、1つひとつ拾って、「これはどこで使うものかな?」と考えてください。その部屋以外の場所でよく使うものなら、そこに放置しないほうがいいです。
5.置き場所を忘れない工夫をする
手持ちの物をミニマムな線まで絞り込むと、何がどこにあるか、何の記録がなくても覚えていられます。
私は自分が何を持っていて、それらがどこにあるのか、だいたい把握しています。
しかし、そう簡単にミニマムにはできないでしょう。
そこで、遠くにしまうものに関しては、何がどこにあるか覚えていられる工夫をします。
たとえば
◯透明の袋や箱にまとめてしまう(外から見ると何が入っているか一目瞭然です)
◯中身を書いたラベルを箱の上に貼る(昔、箱の中身を写真にとって、それを箱に貼っていたことがあります)
◯箱に番号をつけて、ノートやアプリを利用し、番号ごとに中身を記録しておく
忘れない工夫(システム)はあまり複雑にしないほうがいいです。システムを複雑にすると管理が大変になります。
「だいたいあのへんだ」程度にわかればOKです。
自分が覚えていられることが大事なので、自分の生活環境に合った方法を採用してください。
6.完璧主義は捨てる
それぞれの物をベストの場所に置こう、収納しよう、と思いすぎないほうがいいです。
収納にこりすぎたらきりがありません。
日本はさまざまな収納法が考案され、いろいろな収納グッズも販売されていますので、収納について考えることにエネルギーや時間をかけすぎてしまうワナに簡単にはまります。
目的は、完璧な収納をすることではなく、自分が望む人生を生きることです。
「散らからない家にしよう」と思いすぎないことも重要です。
部屋の中で、物を使ったら散らかるのは当然です。散らかるのは悪いことでもなんでもありません。
散らかったまま、何日も放置すると汚部屋になり、生活の質が落ちるので、できるだけ、片付けやすい環境にしておいたほうがいいだけの話です。
関連記事もどうぞ:
整理収納のための入れ物を増やす恐怖:ミニマリストへの道(83)
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今回は、物の置き場所に悩まない方法を書きました。
私が一番言いたいことは、
・持ち物を減らせ
・収納にこりすぎるな
この2点です。
日本は国土が狭いのに、人口が多く、住宅は狭いのに、皆、たくさんの物を持っています。
そもそも、物をたくさん持たなければ片付けや収納の苦労なんてしなくてすむのに、相変わらず、どんどん物を買って、しまいきれない分は、収納で解決しようとする傾向が強いです。
100均グッズを使った収納のアイデアや無印良品を使った収納法の提案は跡を絶ちません。
収納力のある家を設計しろ、動線を考えろ、家電のサイズをはかれ、などなど金持ち向けのアドバイスもあります。
収納が趣味で、人生をかけて追求したいテーマなら、そういうことを考えるのに時間やお金を使ってもかまいません。
ですが、ふつうの人は、ほかにもっとやりたいことや、やるべきことがあるんじゃないでしょうか?
人間が生きるのにそんなに物は必要ありません。
海外旅行に行く時のことを考えてください。機内に持ち込む身の回りの物一式、それに、預けの荷物であるスーツケースの中に入れた物。
これぐらいあればとりあえず生きられます。
自宅に置く物は、これにプラスアルファするぐらいにとどめておけば、物の置き場所の悩みから解放されます。