海辺のゴミ

ミニマルな日常

最終更新日: 2019.11.29

ゴミを減らす生活をしたいのに、うまくいかずうつうつとします←質問の回答。

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ゴミを減らしたいけどうまくできなくて気分がめいるという相談メールをいただきました。

この記事で回答しますね。

まずメールをシェアします。まいちかさんのお便りです。



ごみ問題で悩んでいます

今日はごみのことでというか、

ごみに対する気持ちの整理についてご相談です。

2060年(だったか、はっきりしません)には、海洋生物よりプラゴミが多くなると予測されるという新聞記事を読み愕然とし、ごみ問題についていかに日本が無知で世界から遅れをとっているかに驚きました。

また筆子さんの過去記事でゼロウェイストについて読み、自分も実践したいと思うようになりました。

しかし実際は八百屋や精肉店、魚屋が姿を消し、買い物はスーパーに頼るしかなく、品にはすべて包装がしてあります。最近では個人経営のパン屋ですらパン一つ一つに包装がされています。計り売りの店など1件もありません。

父母と娘(10ヶ月)と同居中ですが、毎週45㍑の袋いっぱいのプラゴミと、可燃ゴミが4袋は出ます。

自分なりに調べて、レジ袋はもらわない、ペットの便を回収する時は新聞やウェスを使用し、ビニール袋を使わない(朝晩犬が排便するので、1ヶ月に60枚ビニール袋を捨てていたことになります)、資源ごみに出せるものは分別する、過剰包装は断る、プラスチックで包装されているお菓子は買わない、などしています。

また一方でプラゴミは分別したところで、日本では大部分が燃やされてエネルギーとして使われ、二酸化炭素を出しているという話も聞きます。

プラスチックに限らずごみ全体を減らさないとダメですよね。

ごみを減らす生活したいけれど、社会や産業界がそれに追い付いていない現状を前に、子供の未来に多量のごみと、汚い海を残すのだと思うと、気分がふさいでしまいます。

今できることをするしかないのは分かっているのですが、まだレジ袋の有料化も浸透していない日本で、プラスチック製品の使用、製造制限処置が施されるのはいつになるのだろうと思います。

社会にプラスチック規制の枠組みができたら、それなりにうまくいくはずと自分に言い聞かせたりしていますが、買わなきゃいけないモノを前に、「これもプラスチックだ」とか、忙しい中お惣菜を買ってきた母に「プラスチックの容器だ」とか思ってしまうのです。

娘と二人ならもう少しプラゴミを減らす生活ができるかも知れません。

ただ今は子育てと介護があり、家事も母と分担でしているので、プラゴミを出したくないから、買ってこないでとも言えません。実際プラスチックで梱包されといない食品などほとんどありませんし。

だらだらとすみません。以前、筆子さんに「完璧主義傾向」だと言われた者です。自分でもそう思います。

ごみ問題に関して、この陰鬱な気持ちどのように対処したらいいでしょうか。。

今の自分で十分でしょうか…

考え方を変えてください

まいちかさん、こんにちは。メールありがとうございます。

この質問は、「自分はシンプルライフを送りたいけど、家族が余計な物を買ってくるから、物が減らず、イライラして気がふさぎます。どうしたらいいでしょうか?」という質問と同じです。

すぐに物を散らかす夫に困っています、どうしたらいいでしょうか?

前回の質問も、他人から食品以外の食べ物をもらうのが苦痛だ、気持ちの持ちようを教えてください、という質問でしたね?⇒もらってもうれしくないプレゼントをもらわずにすむ方法。

うつうつとした気持ちを解消するために、まずはご自身の考え方と行動を変えてみてはどうでしょうか?

まいちかさんは、物ごとを自分の思い通りにしたいというコントロール欲が人より強いのかもしれません。

まあ、人間誰でも、自分の思い通りにしたいと思うものですが、思い通りにいかないのが世の中です。

では、どうしたらいいのかというと、自分のできることをコツコツ積み上げていくしかないと思います。そう思いませんか? それとも何かほかに方法がありますか?

他人がなんとかしてくれるのを待っていて(しかも、他人に何のリクエストもせず)、そうならないから、気持ちがふさいでるだけ、と言えませんか?

前回の質問の回答で提案したこと、考えてみてくれましたか?

考え方のクセはそう簡単には直らないので、イライラ、うつうつしたら、そのたびに、記事を読んで、軌道修正するといいですよ。

今回は、3つアドバイスをします。

1.できないと思い込まない

できっこない、と思っていると何もできません。できない/足りないところではなく、できることに目をむけて、ゴミ減らしに取り組んでください。

量り売りの店で食品を買えないからといって、ゴミを減らせないことはないです。

メールに出てきた例で言うと、お母さんに、プラスチックのお皿にのったお惣菜を買ってきてほしくないなら、そう言えばいいんです。

言わないから、自分の中に不満がたまって気分が落ち込みます。

ただ、いきなり、「お惣菜、買ってこないで!」と言っても、お母さんは、「え、なんで?」と思うだけです。

だから、時間のあるときに、ゼロ・ウェイストの生活をしたいと思っていることをお母さんに、伝えてください。

さらに、お母さんが、お惣菜を買ってこなくてもいい状況をご自身で作ってください。

たとえば、

・自分が買い物に行く

・週末などにおかずの作り置きをたっぷり用意して冷凍しておく

・手間のかからないおかずを作る(スロークッカーなどを利用する)

「そんなことは時間がなくて、できません」と思うなら、家事を代行してもらえばいいのです。

いま、料理代行サービスもありますので、ときどき頼んで、大量におかずを作ってもらえば、スーパーにお惣菜を買いにいかなくてすみます。

もちろん、人に家事を頼めば、お金がかかります。

ですが、ゴミを出さない生活をしようと思ったら、便利とひきかえに、手間をかける必要があります。

自分でその手間をかけられないなら、お金をかけるしかありません。

過去記事に何度か書いている、私がふだん買い物に行き、宅配も利用しているオーガニックフードの店は、環境に気を使っているから、簡易包装ですが、値段はとても高いですよ。

夫や娘は決してこの店で買い物しません。

彼らは、私と優先順位が違うからです。

自分にとって優先順位の高いことに、自分のリソース(お金、時間、体力など)をかけるのは、おかしなことではありません。

では、以下にまいちかさんのできそうなことを書いていきます。

2.プラスチックを使わない生活に少しずつシフトする

いま、海を汚しているゴミのほとんどはプラスチックのゴミですから、少しずつ家庭で使っているプラスチック製品を減らします。

1.使わなくていいものは使わない

いま使っているけど、べつに使わなくていいものはもう使うのをやめます。そうすれば、買う必要もなくなります。

たとえば、

シャンプーは使わない、使う頻度を落とす⇒湯シャンのやり方や効果を書いた記事のまとめ

過剰な化粧をやめて、化粧品を買う頻度を落とす⇒肌断食中のミニマリストが使っているたった1つの化粧品

サランラップを使わない⇒サランラップは使わない主義~ラップの代用品の工夫とアイデア

おもちゃを買いすぎない⇒子供のおもちゃが増えすぎて片付かない?極論を言えば買ったおもちゃは必要なし

加工食品を買わない。極力、自炊する。

2.使う必要のあるものはプラスチックじゃないものを選ぶ

一度に買い換えるのではなく、使っている製品がだめになって買い替えするときに、プラスチック以外の物を優先的に選んでください。

すでに実践されていることも多いかもしれませんが、やりやすいと思うものをあげておきます。

・リキッドソープやボディシャンプーではなく、固形石けんを使う

・使い捨てストローではなく、ガラス製か金属製のストローを使う

・プラスチックのフードコンテナではなく、ガラス製のフードコンテナを使う

・食品を保存するのに、ビニール袋(ジップロック)ではなく、何回も使えるシリコンの袋を使う

・サランラップではなく、ワックスペーパー(できるだけ環境にいいもの)を使う

・ふつうの生理用品ではなく布ナプキンや月経カップを使う

・ふつうのネイルファイル(爪やすり)ではなく、ガラス製のを使う

・使い捨てカップやペットボトルではなく水筒を使う⇒節約したいなら水筒を持て~象印を愛用中

ゼロ・ウエイストやエコロジーがテーマの本、雑誌、サイトを読めば、もっといろいろなアイデアが書いてあるはずです。

3.自分の考えをシェアする

本当に未来を変えたいと思うなら、日本は法整備が遅れている現実を声に出してはどうでしょうか?

まず、ご家族にきちんと自分の考えを話してください。

理解されなくてもかまいません。まいちかさんが求めているのは、家族の理解ではなく、できるだけゴミのない海なのですから。

それから友だちなどの、周囲の人に、プラゴミ問題の話をします。

そうすれば、中には、ゴミを減らそうかな、と思う人も出てくるかもしれません。

私のように、ブログに書けば、記事を読んだ人が、「そうか、ゴミっていっぱい出てるんだ」と気づいて、ライフスタイルを変える可能性もあります。

だからといって、ブログを書く必要はなく、ツイターでちょっとつぶやくとか、新聞や雑誌に投書するとかすればいいのです。

緑の党の議員を応援することもできるし、極論を言えば、自分が立候補することだって不可能ではありません。

それと、近所に量り売りの店はないそうですが、ゼロ・ウェイスターは、いつもガラスのジャーを持ち歩いていいて、たとえば、スムージーを飲むときも、「このびんに入れてください」と頼んでいます。

社会を変えるためには、そのように声をあげていくことが大事だと思います。

それと、この記事読んでください⇒人生が思い通りにいかない、と思ったときにやってみるといい4つのこと。

では、まいちかさん、お忙しいでしょうが、お元気でお過ごしください。

ゼロ・ウェイストに関する過去記事

たくさん書いていますが、7つだけリンクします。

すぐにできる環境にやさしい生活、5つのアイデア。

ゼロ・ウェイスト(ごみゼロ)なクリスマスの過ごし方、3つの提案。

ふつうの人にもできるプラスチックのゴミの減らし方5選。

なぜ、今すぐプラスチックのごみを減らすべきなのか?

ゼロ・ウェイストな暮らしの始め方。ふつうの人向けの現実的なプラン。

なぜ私はゼロ・ウェイストな暮らしをしているのか:ローレン・シンガー(TED)

ベア・ジョンソンに学ぶゼロ・ウェイスト・ホームを作る5つのルール(TED)

******

ゴミ問題で悩んでいる人の質問に回答しました。

絶望的で、八方塞がりだと思っても、何か自分のできることはないか探し、創意工夫しながら実践していくと、うつうつとした気分のまま停滞することはないと思います。

ぜひ、お試しください。





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