洗い物がいっぱいあるシンク

ミニマム思考

部屋の片付けを投げ出さない7つの方法。

汚部屋から抜け出すために片付けを始めても、すぐに投げ出してしまい、今日も明日もあさっても汚部屋。

そんな人が、あきらめずに片付けを継続できる方法を7つ提案します。



1.現実的に考える

まず、いまの状態を現実的にとらえてください。

なぜ人はあきらめるのかというと、自分の思ったように、物事が進まないからです。

すぐにあきらめる人は、数時間、片付ければ、いきなり何もない、ミニマリストの部屋みたいになると思っています。

本人は、「そんなことは思っていない」と言うかもしれませんが、無意識にそういう状態を期待しています。

何年もかけて、そこまで汚い部屋にしてしまったのは自分なのに、そこをきれいにするために、時間や労力を使うのはいやなのです。

しかし、現実的に考えたら、いきなり部屋がきれいになるなんて奇跡は起きません。やはり毎日、地道に片付けるしか道はありません。

「時間も手間もかかって当然なのだ」と、納得できれば、すぐにあきらめたりはしないでしょう。





2.プロセスに意識をむける

結果ではなく、プロセスに意識を向けます。

朝、ダイニングテーブルの上にある紙切れを2、3枚捨ててみても、部屋の状態はほとんどきのうと同じでしょう。

むしろ、午後、新たに入った郵便物が、紙の山の上に重ねられ、きのうより散らかっているかもしれません。

こんなときは、「きのうと同じように汚い部屋」である結果ではなく、きょう、3枚、紙切れを捨てたというプロセスに意識を向けてください。

常に、このように考えることができると、客観的な事実は何も変わらなくても、「ああ、きょうも汚部屋か、もう片付けるの、やめよ」とげんなりせず、「少し片付けることができた。明日もこの調子でがんばろう」と思えます。

プロセスにフォーカスすることは、自分のコントロールできることに意識を向けることでもあります。

簡単にあきらめる人は、言い訳を思いつくのが得意です。

「私がちょっとぐらい片付けても、部屋は散らかったままよ、なぜなら…」

・お義母さんがいらない物をたくさんくれるから

・子供がどんどん散らかすから

・夫がよそから変なものをもらってくるから

・仕事/家事/育児/地域の仕事が忙しいから

こうした現象の中には、自分ではコントロールできないことがたくさんあります。しかし、それと同時に、自分でコントロールできることもたくさんあります。

3.ゴールの見直し

すぐにあきらめる人は、そもそも、なぜ部屋を片付けようと思ったのか、汚部屋の住人をやめることにしようと思ったのか、その理由を忘れているのかもしれません。

もう1度、初心に戻り、なぜ、断捨離や片付けを始めたのか、そこを思い出してください。

このとき、なぜなぜ分析を5~7回やるといいです。

なぜなぜ分析の説明はこちら⇒捨てたら2度と手に入らない、と思うと捨てられない←質問の回答

なぜなぜ分析の例:

質問1:なぜ、私は部屋を片付けようと思ったのか?

答え:物が散らかっていて、生活しにくいから

質問2:なぜ、物が散らかっていて、生活しにくいと困るのか?

答え:ストレスがたまるから

質問3:なぜストレスがたまるのがいやなのか?

答え:うつうつとするから

質問4:なぜうつうつとするのがいやなのか?

答え:もっと楽しく暮らしたいから

質問5:なぜもっと楽しく暮らしたいのか?

答え:楽しくないと、生きている意味がないと思うから

こんなふうに、自問自答すると、「いま、ここであきらめちゃったら、生きている意味ないじゃん」と思って、またやる気になるでしょう。

なぜなぜ分析がうまくいかないときは、このまま汚部屋に住んだ場合の、1年後、3年後、5年後の未来を想像してください。

そのままでいいのかどうか、考えてみるのです。

4.ストーリーを変える

人間は誰でも、自分はこういう人で、自分の人生はこんな感じで進んでいく、というストーリーを頭の中で作っています。

そして、毎日、だいたいその筋書きにそった行動をします。

「私はすぐにあきらめる人間だ」「私は三日坊主だ」「私はズボラな主婦だ」「やろうと思ったことをちゃんとやれない人だ」「片付けられない女だ」というふうに、自分にレッテルを貼り、そういう人が主人公の筋書きを作っていたら、ちょっと変えてください。

「これまであきらめることが何度かあったけど、今後は大事なことは、そう簡単にはあきらめない人だ」とか、「片付けられないときもあったけど、必要なときは、片付けることができる女だ」というように。

以前確証バイアスの話を書きましたが、覚えているでしょうか?

確証バイアスは、自分が正しいと思っていることに合う情報だけを取り上げ、その信念を強化する心理的傾向(認知バイアス)です。

「自分は何ごとも続けられない、3日坊主なんだ」と思っていると、友だちや家族が何気なく言った「そういえば、あんた、あのときも、三日坊主だったよね」という言葉に、強く反応します。

相手は、客観的な証拠など何もないのに、気まぐれに思いついたことを言っているだけです。それなのに、その言葉を過大評価し、「やっぱり私は三日坊主だ」という信念を強化します。

すると、三日坊主が主人公のストーリーが、破綻せずに進むような行動をとってしまう、と私は考えています。

確証バイアスについて⇒無駄遣いの原因は心理的な思い込み。認知バイアスを知って上手な買い物を。

こちらもどうぞ⇒物事のとらえ方を決めてしまう3つの偏見(TED)

5.うまくいかない理由を考えて対策する

片付けが思うように進まないと、くじけて、あきらめてしまうものです。

このとき、なぜうまくいかないのか、その理由を考えて、対策してください。

1番に書いたように、単に自分の期待値が高すぎただけなのかもしれません。この場合は、期待値をさげます。

一気に片付けようとして、ベッドの上に、衣類や雑貨を全出ししたら、時間切れになって、ガラクタとともに眠ることになり、悪夢を見て、気力と体力を失い、睡眠不足で、翌日はだらだらしてして、いまに至るなら、

まずはベッドや寝床まわりにあるガラクタを1つずつ捨てて、それからは、1日15分、小さなスポットを少しずつ片付けていくようにします。

夜、仕事や家事で疲れ切った身体で、片付けをやっているから、はかどらない、と思うなら、朝15分早く起きて、もっとも体力のある時間に片付けます。

捨てるべき、昔の手紙や本、雑誌を読み始めてしまって、進まないなら、今後は中をいっさい見ないことにするか、最初の3行だけ読んで判断する、と決めます。

6.完璧主義を手放す

完璧にこだわりすぎる人は、その考えを手放してください。

オール・オア・ナッシング(すべてかゼロか、その中間はなし)な考え方をしている人は、「こんなふうにちまちま片付けていても、何も変わらない、もうやめてしまえ」と思ってしまいます。

汚部屋か、何もない部屋のどちらかしかだめで、その中間はいやだ、と思ってしまうのです(あくまで無意識です)。

「完璧に片付いていない部屋」、つまり「途中まで片付いている部屋」を受け入れることができないのです。

このような完璧主義的傾向がある人は、挫折しやすいです。

ほかにも、完璧主義は、片付けの継続を妨害します。

・分別をきっちり徹底的にやろう⇒時間がかかりすぎて疲れて挫折

・不用品は1円でも多くお金に変えよう⇒手間がかかりすぎて挫折

・まずは小学校1年のときのプリントから順番(年代順)にきっちりファイルしよう⇒煩雑すぎて挫折

私もわりと完璧主義で、シリーズものの本は1巻から最終巻まで順番に読みたいと思うほうです。ですが、どこから読んでも支障がない本はそんなことする必要はないですよね?

汚部屋の片付けもこれと同じで、全体的に見て、少しずつ片付いていることが重要であり、ほかの大勢に影響のないところで、完璧主義を発揮していると、前に進むことができません。

完璧主義を克服する7つの具体的な方法。

7.気分転換する

「もうやめようかな~」と思ったとき、すぐにやめてしまうのではなく、ちょっと気分転換してください。

気分転換すると、新たなアイデアがわいてきて、またやる気になります。

おすすめの気分転換は、散歩、ジョギング、ミニトランポリンなどの運動です。

ウォーキングはダイエットと健康に不可欠、暮しの質も高くなる

スマホでゲームするとか、ソーシャルメディアを見るといった、頭を使うことはしないでください。

頭の中をからっぽにする、つまり、余白を作ることが重要です。

シンプルに暮らすために余白を取ることを意識したい7つのもの。

運動しているときも、音楽やオーディオブックを聞かないほうがいいです。

クラシック音楽を聞くと心がやすらぐかもしれませんが、脳は刺激を受けています。

無音の状態でぼーっとしてください。

自分1人の時間を持つ5つの方法。時には他人の声や視線を断捨離する。

関連記事もどうぞ⇒一度決めたことを継続する6つの方法。あきらめないマインドセットを持て

*****

今回は、部屋の片付けを投げ出さない方法をお伝えしました。

執事やメイドを雇っているのならともかく、そうでないなら、部屋の片付けや自分の持ち物の管理は一生続きます。

汚部屋を抜け出したほうが人生は充実しますので、粘り強く片付けにはげんでください。





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