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お金の使い方に関する読者の質問に回答します。
お金に困っているわけではないのに、なぜか、楽しくお金を使えません。もっと安心して楽しくお金を使う方法を教えてください。
こんな質問です。
まずメールをシェアします。サリーさんからいただきました。
自分の身の丈がわからない
[メールの前半は別の質問が書かれていたので、省略します]
以前筆子ジャーナルで身の丈に合った暮らし方の記事があったように思います。
私は自分の「身の丈」がどれくらいかわからず、ずっと迷いながら暮らしています。
主にお金の使い方についてです。
なんとなく将来に根拠のない不安があり、仕事もいつ辞めたくなるかわからないので(あまり向いていないのと、職場環境がそれなりに厳しいので)、収入よりもずっと少ないお金で生活しているのです。
趣味の海外旅行に毎年のように出かけたり、たまに高い服やバッグなどを買ってはいるのですが、収入がそれなりに多いので、貯金ばかりが増えていきます。
なんだか贅沢な悩みなので、誰にもあまり相談できません。
節約は苦ではないのですが「もっと安心して楽しくお金を使えないものだろうか」といつも居心地が悪い思いをしています。
これについても何かアドバイスをいただけたらと思います。
ちなみに旅行が趣味とはいえ、あまり休めない仕事なので年に1度くらいしか行けません。
最近は少し良いホテルに泊まったり、飛行機も値段が高くても便利なフライトを選んだりしています。それはそれで楽しいのですが。
また、東日本大震災関連の寄付を毎月数千円しており、これは意味のある出費と思えるほぼ唯一のものです。
サリーさん、こんにちは。ご質問ありがとうございます。
サリーさんのメールの前半はこちらで紹介⇒赤ちゃん用品を入れるため、タンスの引き出し一段分をからにしたい
要するに、お金の使い方がわからない、ということですよね?
この記事では、安心して楽しくお金を使う方法を提案します。
自分の価値観を知る
お金は、自分のやりたいことすることや、人生を楽しむことを可能にしてくれるツールです。この点は、物とよく似ています。
自分を幸せな気分にしてくれることにお金を使えば、居心地悪さは感じないと思います。
人生を楽しむためにお金を使うためには、まず、自分の価値観を知る必要があります。
・自分は何を大事にしているのか、これから、何を大事にしていきたいのか
・自分はどんなことをすると幸せなのか
こんな質問を自分にして、おおざっぱでいいので、だいたいの線を出してください。
たとえば、きのう相談にのった方は、好みのインテリアを整えること、そしてそのために素敵な家具を買うことが、人生においてもっとも大事なことだ、とメールに書いています⇒インテリアが趣味で、部屋も倉庫も物だらけで困っています
そういう、自分が大切にしたいことのために、お金を使えば、もっと満ち足りた気分になるんじゃないでしょうか?
大事にしたいものやことは1つではないので、バランスをとりながらお金を使っていきます。
この記事に、人が大事にしたいものの例や、できるだけ価値観に合わせて暮らす方法を書いています。参考にしてください⇒自分の価値観に沿った暮らしをするには?:心を満たす方法(その2)
自分の本当の気持ちを大事にする
価値観について考えるときは、できるだけ、自分に正直になってください。
家族(夫や親)や、世の中の声、メディアの言うことを優先した価値観のもとに、お金の使い方を決定してしまうと、違和感が残ります。
「何か違うな~」と思ったら、人が大事にしろ、と言ったものを、「自分が大事にしたいものだ」と勘違いしている可能性があります。
お金に関する思い込みのせいで、お金があってもなくても、なんとなく不安になることがあります。
サリーさんは、「貯金ばかりが増えていって、これでいいのかな?」と思っているけれど、誰にも相談できない、と書いています。
それは、お金に関するあやまった(少なくとも自分のためにならない)思い込みがあるからかもしれません。
以前、マネーシェイムに関する動画を紹介しました⇒自分のお金の問題についてもっと正直になろう(TED)
マネーシェイムは、お金に関するあやまった価値観や望ましくない考え方です。
自分のお金に対する価値観を洗い出したり、お金に関する思い込みを正すのに、有益だと思うので、ぜひ、マネーシェイムの記事を読んでください。
収入と支出を把握する
いま、どれぐらい収入があって、そのうち、どのぐらいのお金を何に使っているのか、家計の実態を把握してください。
収入の何%を貯金に使って、住宅費や食費など生活に必要なことに何%使って、自分の楽しみには何%使っている、というように、パーセンテージを出しておきます。
割合を見ながら、自分の理想のお金の使い方とちょっと違うな、と思ったら変えていきます。
メールには、貯金ばかりが増えていく、と書かれていますが、実際に数字を出してみると、思ったより貯金していないかもしれません。
逆に、貯金の割合がすごく多いとわかったら、このうちの◯%ぐらいは、こっちにまわそう、といった調整ができます。
いま、毎月数千円、寄付をしていて、それが唯一意味のある出費だとメールにあります。それなら、貯金の割合を減らし、寄付の割合を増やせばいいですね。
私は去年、収入(税金を払う前の金額)の2%を寄付する、という目標をたてて、そうしました。途中、歯の治療と、娘の大学の授業料を支払うときが重なったときは、できなかったので、翌月、寄付額を増やしました。
こんなふうに、収入の◯%を寄付する、と決めてはどうでしょうか?
お金は、自分のためではなく、ほかの人のために使ったほうが満足感があります⇒幸せになるための、賢いお金の使い方(TED)
また、物より経験に使ったほうが満足度が高いです⇒物にお金を使わず体験に使おう:ショーン・ボナー(TED)
先の心配はほどほどに
緊急事態になったとき用の貯金があり、毎月コンスタントに、老後に備えて貯金できているのなら、先の心配はそんなにしなくてもいいです。
「◯◯円あれば大丈夫」とは誰にも言えません。
サリーさんは、「将来に根拠のない不安」がある、とメールに書かれています。
まあ、先の不安は誰にでもあります。
ですが、一番最初にいただいたメールに、「捨てたあと必要になって買いなおすことでお金を無駄にしたくない!という思いが強すぎてなかなか捨てられないことが多かった」とありました。
もしかしたら、先のことを心配しすぎる考え方のクセがあるのかもしれません。
いまの生活を楽しむことと、そのためにお金を使うことより、先の心配をすることに、エネルギーを使ってはいませんか?
そういう考え方をしていると、貯金が多かろうと少なかろうと、現在の暮らしは充実しません。
ほかの問題についても考える
お金の流れは把握しているし、だいたい理想通りにお金を使えている、でも楽しくない、不安だ、居心地悪い、と思うなら、問題はお金ではないところにあります。
何か、ほかのところに、違和感の原因があるかもしれません。
メールには、「いまの仕事はあまり向いていない」と書かれています。仕事についても考えてください。
充実した暮らしにするためには、仕事に対する考え方を変えたり、働き方を変えたりすることが必要だと思うかもしれません。
ほかにもストレスになっていることがあったら、1つずつ見ていくといいでしょう。
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今回は、気持ちよくお金を使うことができない、という相談メールに回答しました。
お金の使いみちをパーセンテージで出すのは、最近、私が始めたことですが、1円、2円の違いで血眼になってエネルギーを失うことを避けられます。
貯金、生活費、その他(自由に使えるお金)というざっくりとした分け方で充分です。気が向いたら計算してみてください。