シニア目前、主婦でミニマリストなブロガー筆子が、断捨離と節約をして「老い支度」に励む日々をつづっています。

未来を作り上げるお金の使い方:リン・ツイスト(TED)


お金をたくさん稼ぎ、できるだけ物を集めることが幸せな人生である、という思い込みのせいで、お金に関する不安が絶えない人に光を与えてくれるかもしれないTEDの動画を紹介します。

タイトルは Creating a Future For All of Us(私たち全員の未来を作り上げること)。

世界的なファンドレーザー(資金を調達する人)で、慈善家、著述家、スピーカーのリン・ツイスト(Lynne Twist)が、2013年にウォールストリートで行なった講演です。

このプレゼンはお金そのものの話はあまりしていませんが、お金の使い方を考えさせてくれます。

私たちすべての未来を作りあげること

動画は10分ほど。日本語字幕がありますのでわかりやすいです。

動画を見る時間のない方のために、抄訳も書いておきます。

私は世界的な活動家でファンドレーザー、慈善家です。お金をくださいと頼むのが大好きです。

ソウル・オブ・マネー(Soul of money)」という本も書きました。

私がこの本を書いたのは、問題に気づいたからです。

貧困や飢餓を助けるために、募金を募ったり、世界中を旅したり、マザー・テレサと一緒に仕事をしたりしていると、次第に私たちが直面している問題に気づくことになります。

それは私たちとお金との関係です。ゆがんで、複雑で、変えることのできない関係です。

ソウル・オブ・マネーというタイトルを見て、人は、「お金に魂があるんですか?」と聞きました。

それは違います。

でも、私たちには魂があります。私たちはお金に魂を込めることができます。

お金を稼ぐときも、使うときも、投資するときも、貯めるときも、寄付するときも。

貧乏な人は決して貧乏ではない

私がお金に関する学びを得たのは、ここウォールストリートでもないし、銀行の人からでもないし、学校でならった「経済学」からでもありません。

かつて、私が「貧乏(poor)な人たち」と呼んでいた人々から学んだのです。

今、そういう人たちを「貧乏だ」と呼ぶことは心が痛みます。

というのも、私はそういう人たちのことを知っているし、一緒に働いてきたからです。

1984年、1985年のエチオピア大飢饉のあと、自分の子供全員を飢えで失くしてしまった女性たちと一緒にいました。

そういう人たちを「貧乏」とは呼べないのです。

彼らは貧乏ではありません。私たちよりずっと強いし、決意しているし、創造力があるし、革新的です。

そんなふうにならなければならない時など、私たちの多くには、まずめぐって来ないでしょう。

彼らは、私たちが一生かかって発揮するよりずっと多くの勇気があり、1日1日を生き抜いていました。

そういう人たちを「貧乏」と呼ぶのは、彼らを侮辱することであり、私たち自身もおとしめる行為です。

彼らは素晴らしい人たちで、貧しいのは状況だけです。

ひじょうに限られたリソースしかない厳しい現実の中で生きている人々なのです。

困難な状況の中にいると、人々はより素晴らしい力を発揮するものです。自分自身の中にあるリソースや豊かさに頼るしかありませんから。

金持ちのは本当に豊かなのか?

かつて「金持ち(rich)」と呼んでいた人たちからもお金について学びました。もうそういう人たちをリッチとは呼んでいません。

地球上の一定の場所には、リッチな人々がいますね。

でも、このように呼ぶのも相手にとってよくないのです。

彼らの現実がうまくいかないときや、リソースが過剰すぎて、まひしているときも、自分は裕福だと考えてしまうからです。

マザー・テレサにこんなことを教わりました。

富を持つ悪循環は、貧しさの負のサイクルと同じくらい修復不可能で耐えがたいものになりえます、と。

その状態に、はまってしまい、抜けられないでいることに気づかないのです。

エチオピアの女性、内戦後のモザンビークの人々、大洪水のあとのバングラデシュの人々の力強さ、不屈の精神からお金について学びました。

アマゾンの先住民が大事にしているもの

最近は、アマゾンの熱帯雨林に住む先住民から学びました。

彼らは自分たちの文化や伝統、コミュニティ(共同体)での人間関係、自然との関係をしっかり保っています。

コミュニティにとって善となることをもっとも大事にしています。コミュニティにとってよいことが行われれば、それは個人の幸せにつながると考えています。

自分だけがよい目を見ようとする人はいません。

もし必要な分以上を取ろうとする人がいたら、その人は、シャーマンのところに連れていかれ、心の病気だと判断されます。

地球に借金している私たち

私たちの世界でも、共同体にとって益となることを最優先にすることを提案したいのです。

歴史上で初めて、人類という、たった1つの種が、地球が再生できる以上のリソースを使っています。

これをエコロジカル・オーバーシュート(ecological overshoot 環境に対する需要過剰)、またはエコロジカル・デット(ecological debt 環境への借り、借金)と呼んでいます。

専門家によれば、環境への借りが始まったのは、1987年。それから25年~26年たちました。私たちはいま、地球が作ることのできる量より41パーセント多くのリソースを使っています。

つまり、環境に対してクレジットカードを使って生きているのです。しかも、決して、借りを返すことができません。

金融危機が起きたのは、人々の欲やまずい銀行業務、不良債権、法律の不備、その他理由とされているもののせいだけではありません。

じつは環境危機の影響なのです。経済は環境の一部で、この2つは関係があります。

このステージもこのスクリーンも私のブラウスも私が使っているマイクもみんな地球から生まれたものです。

すべては地球から来ているのです。

いま、私たちは、地球が再生できるリソースの量よりも、41パーセント余分に使っています。環境への借金にどっぷりつかっているのです。

環境の一部である経済が、その状態を明らかにしています。

借りをどんどん重ねても、決してこの経済危機から抜けることはできません。

多少は気休めになるかもしれませんが、私たち人類が、環境が提供できる分だけで暮らすことを学ばない限り、経済危機は続きます。


私たちの選択が未来を変える

このプレゼンを見ていてくれるすべての人に提案があります。

皆さんの選択が、今後1000年の地球の未来に影響を与えます。これを重荷と考えるかもしれませんが、私はそうは思いません。

それぞれが責任を果たすことで気高く生きられる時代にいるのです。

私たちの暮らし方や選択が、とても重要な鍵を握っています。人類の歴史上かつてないほど、もっとも意味のある生き方をできるかもしれないのです。

みなで流れを変えることができます。

私たちの選択によって、荒れ果てて、持続不可能で、危険な未来に向かっているところから、快適で豊かな、持続可能な未来へ転換することができます。

私たちは前に進み、持続可能で、心が豊かで公正な人々が住む地球を作り上げるチャンスなのです。

お金の使い方を変えることで、そうした未来を手に入れられます。

資源を使って作った物やサービスにお金を使うのではなく、地球のためによいこと、お互いのためになること、共同体に参加することにお金を使うことによって。

ウォールストリートは人々の注目の場です。ウォールストリートこそが、流れを変える場所になるのではないでしょうか。

ビジネスは地球上でもっとも大きな制度です。ビジネスには大きな責任があります。

あまりに大きな危機に直面しているので、途方にくれてしまうかもしれません。けれども解決策はあるのです。チャンスを握っているのは私たち自身です。

いまこそ、1985年の飢饉にあったエチオピアの女性たちや、未来をかけて闘っている熱帯林の人々と同じ勇気を見せてほしいのです。

これまでにないほど、素晴らしい力で流れを変え、人々のためになる未来を作ってほしいのです。

//// 抄訳ここまで ////

単語の補足説明

overshoot 需要過剰

subset 部分集合;一組、小派

sharman 自然や神霊などとつながり、病気を治したり、予言したりする人。

オススメのお金に関するTEDの動画

経済的に豊かになる5つのシンプルなお金の原則(TED)

ガラクタを全て売り払い、借金を返し、旅に出て、自由に生きている男の話(TED)

お金を使わずに1年暮らしてわかったこと:キャロライン・ホーグランド(TED)

お金に魂を込めるとは?

お金に魂をゆずり渡す人が多いなか、リンさんは、お金に魂を込めなさい、といいます。

これはどういうことでしょうか?

意図的にお金を稼いだり、使ったり、貯めたり、あげたりすることだと思います。

お金そのものは、善でも悪でもありません。結局、お金といかにつきあうかで、人生の充実度や豊かさが変わってくるのでしょう。

そして、リンさんの言うように、地球の未来も変わります。

何も考えず、がむしゃらに稼いだり、貯金したり、散財しても、そんなに幸せになれないのです。

意図的にお金を使うことができるようになれば、お金に関する不安も消えます。

この点については、ソウル・オブ・マネーに詳しく書かれています。

表紙クリックでアマゾンに飛びます。

リンさんも、「足りない」とか「多ければ多いほどいい」という考えを改めよ、と書いています。

実際、これはそうなのです。

みんなが「足りない」と思っているから、必要以上に利潤を追い求めたり、必要以上に働きすぎたり、必要以上に物を買いすぎるのです。

「足りない」と思う危険性⇒こんな考え方が貧乏を引き寄せる。お金がたまらない恐怖のマインドとは?

ただ、いまの世の中は「年商」とか「年収」といった数字で、企業や人の価値を決める考え方が圧倒的に優勢です。

物だってたくさんあったほうがいい、常にもっといい物、新しい物にグレードアップしたほうがいい、と考えている人が多いです。

そんな中で、「必要な分だけあればいい、残りはコミュニティにあげる」とか、「地球の未来のために、目先の便利さはあきらめよう」という姿勢を見せるのは、それこそ勇気がいります。

なんかすごく損をしているような気分になったり、人から変な目で見られる(気がする)からです。

ですが、自分のできる範囲で、少しずつ方向転換すると、心の乾きが潤っていくのではないでしょうか?

少なくとも、お金や物にコントロールされる疲れる人生から抜けられます。

地球のためになる経済を意識する

たまに、「物を買わないミニマリストは、日本経済をだめにする」という人がいます。

こんな質問をもらったこともあります⇒みんながミニマリストになったら日本経済は衰退するのでは?という質問への回答。

ですが、現代は、物をたくさん作って売りさばいたり、ガンガン買物することが、必ずしも人類の幸せには直結しない時代なのです。

何を作るにも、販売するにも地球のリソースを使いますから。

ガンガン作って、どんどん販売すると、かえって地球を痛めつけてしまい、売った本人も買った人たちも、心が荒れはてることがあります。

その典型的な例が、ファストファッションです⇒「真の代償」The True Costはファストファッションの真実を暴く映画 ~これでもあなたは安い服を買い続けますか?

優秀な起業家やマーケッターはいくらでも需要を作ることができるかもしれません。しかし、地球のリソースは有限です。

これからは、前よりも考えながら商品を開発したり、宣伝したり、消費するべきなのです。

シンプルライフをめざしている人やミニマリストは、みな、考えながら、消費しているでしょうから、この生き方はむしろ地球の未来のためにはいいと思います。

*******

リンさんは、「危機的状況の今はむしろチャンスです」と語っています。この前向きな考え方、いいですね。

自分のお金の使い方が、みんなの未来のためになるかどうか考えてみると、無駄遣いも減るかもしれません。


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