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本を買うのを控える方法をお伝えします。
不用品を買わないようにしているけれど、すぐに本が欲しくなってしまいます、というお便りをいただきました。
まずメールをシェアしますね。差出人はMさんです。
本を買って満足する私
件名:本を買うということ
50代男性です。
不要な物を買わないと心がけてますが、なかなか葛藤(かっとう)との闘いです。
最近フリマアプリのメルカリをスマホから削除して我慢しています。
まだ2週間なのですが、著書の本は気になっていますが、本を買うということは物を増やすことだなと思い躊躇しています。
物を買わない本なので参考になるだろうと思うのですが。
現在趣味の本も止め、読みたい小説は図書館で借りる。しかし見たいDVDは買うと何か矛盾した行動ですが、私は限定とか、古い物とか好きで買ってしまいます。
いったん全部売って今はあまりない状態ですが、性分でまた欲しくなり、買ったら満足するタイプです。
ここらへんの心理とはどうなんだろうと送らせてもらいました。
また良ければアドバイスいただければ幸いです。
Mさん、はじめまして。メールありがとうございます。
私も本は好きで、以前はよく買っていたし、今も、わりと家に本があります。
ですが、これ以上増やさないようにしています。
実際に私が試して、本の増殖防止に効果があった方法を6つ紹介します。
1.本を買うことで得たいものを検証
「ここらへんの心理はどうなんだろう」とのことですが、それは自分に聞いてみるとわかります。
何がほしくて次々と本を買っているのか、考えてください。
本を買って本当に満足しているなら、次の本はいらないですよね? 少なくともすぐにほしいとは思わないでしょう。
実際は、満足していないから、また新しいのがほしくなるわけです。
自分が本を買うゴールを考えてみるといいですよ。
たとえば、
・「手に入れた!」という満足感を得たい
・お金を使う快感を得たい
買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
・何も求めていない。単に買うくせがついているだけ
・賢くなった気分を味わいたい
・ほかの人が持っていない本を所有したい(何のために?)
・買っておかないと、あとで手にはいらないという恐怖がある
ほかにもいろいろな理由から、本を買っていると思われます。
本当に得たいものが見つかったら、それを手にいれる最適な方法を考えて実践してください。
本を買うことでは得られないから、いつまでも本を買うのが止まらないのだと思います。
2.手持ちの本を把握する
手持ちの本を把握すると、次々と買わなくてすみます。
どんな本を持っているのか、じっくり調べてください。
蔵書のリストを作るといいですよ。
いま、本はあまりないそうなので、作りやすいと思います。
著者別、ジャンル別にわけてリストアップしたり、タイトルを「あいうえお順」に並べて書いたり、方法は自由です。
リストを作っていると、いろいろ気づきます。
「あ、これ、まだ読んでないけど、おもしろそうだな」とか、「あ、こんな本もあったんだ」というように。
本を売っている場所(本屋、ネットショップ、フリマサイト)に行きたくなったら、そこへ行く代わりに、蔵書リストか、自分の本棚を眺めてください。
3.少しだけ読んでみる
本を買うことに向けている意識やエネルギーを、本を読むことに向けることができるよう、少しだけでいいので本を読んでください
読みやすくなる方法を2つ紹介します。
1章だけ読む
とりあえず、最初の章だけ読んでみて、おもしろかったら続きを読み、そうでもなかったら手放す、というルールを作れば、全く読まない本が減ります。
1章読むのがしんどかったら、目次、著者プロフィール、まえがき、あとがきあたりだけ読んでもかまいません。
目次を読んで興味をひかれたところだけ、拾い読みしてもいいでしょう。
読後感をアウトプットする場を作っておく
本を読んで気づいたことをアウトプットする場や機会を作っておきます。
ソーシャルメディアでつぶやいてもいいし、家族や友人に感想を話してもいいし、日記に書いてもいいし、読書ノートみたいなものをつくって(アナログでもデジタルでも)、そこにちょこちょこメモするのもいいでしょう。
日記を書くことは心の断捨離に効果的。10年日記を使っています
4.読む時間をつくる
読むスピードをあげれば、積ん読本は減ります。
1日のスケジュールの中に、本を読む時間を作ってください。通勤時に読む、とか。
私も、今年、本はできるだけ買わず、手持ちの本を読むことを心がけています。
とはいえ、毎日、いろいろとやることがあるため、じっくり本を読んでいる時間がありません。そこで、数分間の読書を積み重ねています。
・未聴のオーディオブック⇒スマホに1冊ずつダウンロードして(ターゲットを1冊にしぼったほうが、消化しやすい)、食事を用意しているときに聴く(1日20分程度)。ほかに空き時間があればそのときも聴く。
・未読の電子書籍⇒1冊ずつKindleにダウンロードして、お風呂で読む(1日15分~30分)。
・まだやっていないフランス語の問題集・参考書⇒1冊ずつ、朝30分間、取り組む
すべて合わせて、1日60分~90分ですが、毎日続けると、それなりに読むことができ、亀の歩みとは言え、積ん読の山が小さくなっています。
尚、私は、本を買ったときは、すべてスプレッドシートに記録し、読み終わったときも、記録しています。
5.借りて読む、を徹底する
すでに、読みたい本は図書館で借りているそうですが、「まず借りて、どうしても借りられなかったら買って読む」というふうにすれば、本がたまりません。
借りやすい体制を整えておくと、いいでしょう。
今、私の市では、新型コロナウイルスの感染防止のため、図書館は閉まっていますが、電子書籍は借りることができます。
もし、電子書籍を利用したことがないのなら、電子書籍を読むデバイスなどを用意して、読んでください。
Kindle(キンドル)を4つも持っている1番の理由は老眼にやさしいから
KindleやKoboなど、専門のE-リーダーがなくても、アプリをダウンロードすれば、パソコンやデスクトップで読むことができます。
私の著書も、全部電子書籍版がありますよ(図書館にもあるはずです)。
すべてが電子書籍で読めるわけではありませんが、昔の作家の全集は、手頃な値段で買うことができます。
6.本を買う予算を決める
本に使えるお金をあらかじめ見積もり、その枠内で買うようにします。
化粧品や洋服、本を際限なく買ってしまう人は、ちゃんと予算を決めていないことが多いです。
予算を決めるのは、お金がない人だけがすることではありません。
金銭的に余裕のある人も、何にどのぐらい使うのかあらかじめ決めて、その方針にそって、買っていったほうが、満足度の高い買い物をすることができます。
「とにかく、できるだけ買うのをがまんする」という方法だと、ちょっとしたことがきっかけで、たくさん買ってしまいます。
予算を決めれば、ほしい本を、心置きなく買うことができます。
7.コレクションするならそのつもりで
このブログでは不用品を捨てることをおすすめしているし、余計な物は、中途半端にしまい込まず、きれいさっぱり捨ててしまったほうが、生活の質があがる、と私は思っています。
ですが、衣類にしても本にしても、「使わなくても、少しは持っていたい、コレクションしたい、しっかりしまい込んでおきたい」と願う人は少なくありません。
自分の人生なのだから、自分の好きなようにすればいいわけで、もし、「積ん読本を増やしたい」「コレクションしたい」「しまい込んでおきたい」と思うなら、そのつもりでしっかりコレクションしてください。
一番まずいのは、「気づかないうちになんとなく物がたまって、始末に困る状況」です。
意図をもって買い物をし、コレクションなり、収納するなりしていれば、葛藤にさいなまれることもないでしょう。
ただし、本をたくさん持つと、お金、時間、体力、精神的なエネルギーが必要になることは覚悟してください。
コレクションしようとすると
・手持ちの本の把握(リスト作り)
・どんな本をどんなふうに集めていきたいのか方針を立てる
・方針にしたがって、本を買っていく
・買った本を秩序だてて整理・収納・管理する
・必要に応じて、整理・収納するための家具や雑貨を購入する
こんな行動が必要です。
本がたくさんあると、管理の手間が発生するのは、他のものと同じです。
いったん、きれいに整理しても、時間がたてば散らかるので、ときどき、蔵書を見直し、整理しなおさなければなりません。
本を集めることが、自分の人生を豊かにすることにつながっていて、管理に時間や手間をかけても、しっかり集め続けたい、と思うなら、私はそれを止めるつもりはありません。
本に関する過去記事もどうぞ
積ん読消化プロジェクトを始めて気づいた大量の未消化コンテンツ。
なぜ本がたまってしまうのか?:捨ててわかった自分の生活パターン(その4)
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