ページに広告が含まれる場合があります。
断捨離中に頭に思いうかぶ典型的な捨てない言い訳と、その言い訳に打ち勝つ考え方を紹介しています。
その1にお伝えした言い訳にプラスして、きょうは3つの言い訳を見ていきましょう。
とてもよくある言い訳
前回は以下の7つの言い訳を紹介しました。
いらないのに捨てない言い訳をしている自分に気づいたらすべきこと(その1)。
1.いつか使うから
2.思い出がいっぱいだから
3.子供が欲しがると思うから
4.買ったばかりだから
5.値段が高かかったから
6.捨てると後悔しそう
7.まだ動くから
どれも、よく聞く言い訳です。特に、「いつか使う」「いつか出番がある」という思いは、横綱級の言い訳なので、この言い訳に引っ張られないだけでも、かなり、断捨離が進みます。
今回は、横綱ほど強くはないけれど、大関ぐらいのパワーはある言い訳を3つ紹介しますね。
8.収納スペースが十分あるから
我が家は十分スペースがあり、不用品の収納に困ることはない。しまうスペースがあるんだから、捨てずにそこに置いておけばいいんじゃない?
こう考える人も多いと思います。
でも、この考え方はとても危険です。
物だらけの実家の断捨離に苦労した読者から何通もお便りをもらいました。
田舎の家に物がたまってしまうのは、ひとえに収納スペースがたくさんあるからです。部屋も庭も広いし、納戸やお蔵まであったりします。
誰も使っていない部屋や、庭のはしっこに簡単に物を置けてしまいますよね。
だからこそ、とうの昔に廃棄すべきだった物が、どんどんたまり、あとになって断捨離に苦労します。
つまり、今日、「うちは収納スペースがあるからいいの」と言いながら、不用品をそのスペースに押し込むことは、未来の大規模な断捨離の要因を自ら作ることなのです。
収納スペースにせっせと物を詰め込むのは、自分や自分の子供のために、山のような仕事をせっせと作ることと同じです。
わざわざ仕事を作るのはやめたほうがいいですよ。
人生には、ほかにもやらねばならないことがたくさんありますから。
処分の先送りはしない
たっぷりある収納スペースに、いらない物を放置するのは、問題の先送りです。
断捨離に限らず、いつかやらねばならないなら、早めにやってしまったほうが、精神的にも肉体的にも経済的にも代償が少ないです。
一般に、不用品の処分は早くやったほうがコストがかかりません。日本は国土が狭いので、物を捨てるスペースが限られているし、仮に国土が広くても、輸送にお金がかかります。
いくらスペースが広いからと言って、余分にものを持ってしまったら、管理にもコストがかかります。
不用品は、キープするのも、捨てるのもコストがかかり、時間がたつにつれて、そのコストは大きくなりこそすれ、小さくなることはないと思います。
何か、革新的なごみ処理の技術が開発されればべつですが。
もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。
未解決の問題は心の奥底でずっとくすぶっています。
不用品の処理は体力のあるうちにやったほうが、ダメージが少ないです。
今なら、自分でできるけれど、あとになると、年をとって、業者に頼むしかなくなるかもしれません。
あなたは、「家が広いから、ここに置いとけばいいの」と思うかもしれませんが、不用品を撤去してしまえば、そのスペースを、もっと別の有意義なことに使えるかもしれません。
掃除も楽になるし、必要なものを取り出しやすくもなるでしょう。
それに、今日、捨てずにキープしてしまうと、断捨離をして自分と向き合い、生活の仕方や物との向き合い方、買い物習慣を改善するチャンスを失います。
つまり、昨日も、今日も明日も、不用品をたくさん持ち続ける暮らしをしてしまうのです。
それが、嫌なら、今日、捨てたほうがいいです。
9.故人(お母さん、お父さん、お祖母さんetc)が好きだったものだから
親や親戚、兄弟姉妹から譲りうけたもので、元の持ち主がそれをすごく好きだったから、持ち続けるべきだと考えることもあるかもしれません。
その商品に思い出の品としての価値を見出しているなら、こちらの記事を読んでください⇒思い出の品を捨てにくい理由と、それを乗り越えてうまく捨てるコツ~夏休みは思い出の品を見直そう。
なんとなく義務感から所有しなければいけないと思うときは、そんな義務感は捨てましょう。
それが、先祖代々伝わっているもので、「必ず次の世代に受け継いでくれ」と親に言われたものだとしても、使っていないなら私は捨てます。
そのような品物があるときは、何のために、次の世代に受け継ぐのか、そうする価値があるのか、伝えられた次の世代の人間にとって、それはプラスになるのか、自分が受け継ぐ必要があるのか、考えてください。
考えた結果、「やはり、受け継がなければ」と思うなら、そうすればいいでしょう。一番まずいのは、なんとなくキープしてしまうことです。
それが、文化遺産なら、博物館や古物商に譲ってしまったほうが、自分よりは必要性を感じている人の手に渡ります。
自分は、「ああ、邪魔だ、こんなものいらないのに」と思っているのですから、誰かに譲ってしまうほうがずっとましですよね?
10.かつての自分の象徴だから
きのう、どん底だった人生から、少しずつ立ち直ろうとしていた時期に開店したスーパーの閉店が決まり、「立ち直ろうとしていた自分」という思い出がなくなってしまいそうだ、という読者のメールを紹介しました⇒自分の家庭とよその家庭を比べて落ち込むのをやめたい←質問の回答。
この方のように、思い出が強大なエネルギーとなって、今の自分を支えている人もいると思います。
以前、宝塚グッズを捨てられないというメールをくださった方もそうでした⇒宝塚歌劇団にはまって買い込んだグッズが部屋にあふれている~この問題の解決法。
この方は、精神的に不調だったときに宝塚にはまって、多大なる慰みとパワーを宝塚から得たようです。
このような人たちは、その思い出を象徴している物体に全力でしがみつきます。
「がんばった自分の証(あかし)」をキープするのは悪いことではありません。
生きる活力や日々の励みの源泉になるでしょうから。
ただし、こういうアイテムは、小さなものをごく少数にとどめておいたほうがいいです。できれば、ずっと自分で使えるものがいいでしょう。
たとえば、がんばった時代に使っていた時計のベルトを今も使うとか、思い出の根付を毎日使っているキーチェーンにぶらさげておくとか。
大きなものをたくさん持ってしまうと、家の中が散らかります。
つまり、今の生活がしにくくなります。
「かつての私」を象徴するたくさんのものや、かさばるものにしがみつくと、気持ちはいつも過去に向いてしまいます。
過去も大事かもしれませんが、過去と今を比べたら、今のほうが大事です。
多くの人は、ものを手放すと、それにまつわる思い出も消えてしまう(忘れてしまう)と考え、手放すことを恐れています。
しかし、トロフィー、勲章、メダルがなくなっても、がんばった自分の思い出は心の中にあるし、そのとき、考えたり行動したりして得たスキルも、自分の中に残っています。
スーパーがなくても、宝塚のグッズがなくても、自分がいる限り、残ります。
そこで、過去ではなく今日を生きる決意をしてください。
努力や達成の証は、ほんの少数だけ、それもできるだけ小さなものを厳選したほうが、自分のためです。
*****
断捨離中に思い浮かぶよくある言い訳を追加で3つ紹介しました。
「いいかげ、捨てるか!」と思ったとき起きる最初の反応は、「捨てたくない」です。これは本能的なもの。
しかし、本能どおりにことをすすめると、物だらけの家になり、一生、管理をしなければなりません。