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国際結婚をしたい人から相談メールをいただきました。
物を捨てる話と全然関係ありませんし、このブログは、恋愛・結婚・離婚相談ブログではありません。
ですが、留学や国際結婚についてこれまで回答したことがないので、この記事をもって、最初で最後の回答とさせていただきます。
では、メールを引用しますね。アルムさんからいただきました。
国際結婚したいのですが
数年前に「1週間で8割捨てる技術」を読んでから時々ブログを拝見しています。
筆子さんのストイックなライフスタイルや、ロジカルで無駄のない文章は素晴らしいと思いました。TEDの抄訳も大変ありがたいです。
断捨離からは外れてしまうのですが、海外でご結婚された筆子さんに2つ質問をさせてください。
私は独身の会社員なのですが、ある国に語学留学を考えています。
もう30代後半のため家族には大反対されていますが、(私は一人っ子で両親は離婚しており、歳の離れている母とは折り合いが悪いのもあって長年一人暮らしをしています)筆子さんも30代後半で留学、ご結婚されたとのことで大変勇気づけられました。
現在貯金が3千万円ほどあるので、仕事をやめても数年は留学できるのですが、正直その後の正社員(現地、または東京で自活できる年収)での就職は年齢的にも能力的にも大変難しいと思ってます。
なので、できれば現地の方と結婚できたらと思いますが、こればかりは縁と運があると思います。
筆子さんは、留学する時に将来のビジョンをどう描かれていたのでしょうか?(現地で就職する、帰国して就職、フリーで働く、結婚するなど)
お答えできる範囲で教えていただけると嬉しいです。
また、2つ目の質問として、国際結婚をしたい人へのアドバイスがあれば、心がけ、出会える場所などなんでも結構ですのでご教示頂けないでしょうか。よろしくお願いいたします。
※語学留学したい理由は色々あるのですが、だらだらと人生相談のようになってしまうのでここでは控えさせて頂きます。
最後になりましたが、これからも筆子ジャーナルを楽しみにしております。
どうかお体に気をつけて執筆されてください。
アルムさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
いつもブログや本を読んでくださり、うれしく思います。
順番に質問に回答します。
留学前のビジョン
留学を終えたら(気が済むまで勉強したら)、日本に帰って就職しようと思っていました。
実際、そうしたほうが、もっとお金を稼げたと思います。
移動や旅行が嫌いな私が、カナダに行ったのは、英語をもっと極めたい、実際に英語圏の文化を体験して、底上げしたいと思ったからです。
私はもともと海外旅行などには全く興味がなく、飛行機に乗ったのは、カナダに来たときがはじめてですし、その後も、カナダ国内も、外国にもいっさい旅行していません。
国際結婚するための出会いの場
次に国際結婚したい人へのアドバイスを書きます。
出会いがないと結婚できないので、外国人との接触を増やすといいでしょう。私が思いつく場所は以下です。
・外国人との縁組に実績のある結婚相談所に登録
・外資系の会社に就職
・日本語教師になり、外国人に日本語を教える
・外国語学校の受付(ネイティブの先生との接触が増える)
・国際弁護士になる
・青年海外協力隊に入る(満39歳までなら応募できます)
・通訳になる
・ホテルに勤務
・旅行会社、旅行代理店に勤務
・その他観光業に従事する(おみやげ屋さんとか)
・外交官、ミュージシャン、役者、モデル、フライトアテンダント、ジャーナリスト、カメラマンなど外国で仕事することが多い職につく
(高校生のとき、『ミュージックライフ』という音楽雑誌をよく読んでいましたが、この雑誌の編集者は女性が多く、皆、海外から来たロックミュージシャンにインタビューしたり、海外に取材に行ったりしていたので、雑誌の編集者でもいいかもしれません)。
・国際文化会館や六本木ヒルズのような、外国人が多く出入りしている場所で仕事を見つける(英国人だったポール・マッカートニーが、アメリカ人のリンダ・マッカートニーと出会ったのはロンドンのナイトクラブです。まあ、リンダはそれ以前から、ミュージシャンの写真を撮っていましたが)。
・外国人が集っているオンラインコミュニティに参加
・外国から駐在した人がたくさん住んでいる街のコンビニに勤める
・海外から日本に来た人(留学生、駐在員、研修に来た人、その他外国から日本に仕事に来た人)をサポートする仕事につく(ボランティアでも可)
・ひんぱんに海外旅行する
・外国(現地)に住む
結婚のための結婚はしないほうがいい
心がけについては、まず、「国際結婚したいから、無理やり外国人の相手を見つけて結婚する」という行動はしないほうがいいとお伝えしたいです。
これは、相手が日本人でも同じです。
相手がどこの国の人であれ、結婚はあくまで、多少なりとも好きで、一緒に暮らしたい、人生を共にしていきたいという気持ちからしたほうが、うまくいくと思います。
結婚に何を求めるかは人によって違うので、「アメリカに移住したいからアメリカ人と結婚する」という目的に向かって邁進しても、それは本人の勝手です。
ですが、この場合、結婚が目的になるので、その後、すぐに離婚となるしれません。結婚してすぐに離婚するのは、リソースの無駄遣いです。それに、国際結婚の離婚は、非国際結婚に比べると、ずっと大変だと思います。
リソースとは?⇒私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
アルムさんは、留学したいけれど、その後、自活する自身がないから、国際結婚して、現地に住み続けたいのですよね?
つまり、経時的メリットと、外国に住み続けることを保証してくれるもの(配偶者ビザ?)が欲しいから、外国人の相手を探しているわけです。
私がアルムさんと結婚する立場だったら、「人を何だと思っとるんじゃ!」と鉄拳を食らわせたいところです。
国際結婚は離婚が多い
国際結婚は日本人同士の結婚より、覚悟が必要です。
アルムさんは、留学後、自活できそうにないとメールに書いておられます。
お金の心配をしておられますが、国際結婚したからといって、経済的な保証は得られません。
私の夫なんて、出会ったときは失業中で、前に書いたと思いますが、私が大学構内で財布をなくし、現金もクレジットカードも手元になかったとき、「ちょっとお金貸してよ」と頼んだら、彼は、5ドル札(500円と考えてください)を差し出しましたから。
夫はその後もずっと貧乏です。
アルムさんは、経済的なことを心配しているわりには、結婚生活がうまくいかないことや、離婚する可能性については全く考えていないのが不思議です。
離婚に至る最大の要因は、結婚です。
日本では3組に1組離婚すると言われています。離婚率が33%だから、そう言われるわけですが、国際結婚になると、離婚率は60%を越えます。つまり、日本人同士の結婚の倍です。
参考⇒国際結婚の離婚の原因・理由とは?円満に離婚するための6つのポイント/Legar Mall
相手の国籍や、夫と妻のどちらが日本人であるか、どこに住んでいるかなど、細かく見ていくと、とくに離婚の多い組み合わせはあると思います。
ですが、私自身の体験からも、国際結婚は、日本人同士の結婚よりキープするのが難しい気がします。
日本人女性が、外国人と結婚して、外国に住んでいる場合における、離婚の理由を考えてみましょう。
・日本人同士の結婚にもある離婚の理由(性格の不一致、お互いの異性関係、お金の問題、夫の暴力、それぞれの親族との折り合いなど)
この理由にプラスして、
・国際結婚にあこがれて結婚する人がいる(前述した結婚のための結婚です)
・外国に住むのは大変(いろいろな手続がいちいちめんどくさいです。里帰りにお金もかかります)
・文化が違いすぎる(これは子供が生まれたあとの教育方針などにも派生します)
・言葉が通じない(この問題は就職にもかかわります)
・言葉や文化の問題のせいで、セルフエスティームがさがる
・実家が日本にある
こんな理由があるでしょう。
文化が違ったり、言葉があまり通じないのは、日本人同士でもあることです。味噌汁の味噌が違うとか、お雑煮の中身が違うとか、そういうささいなことが、大きな問題につながることがあります。
言葉はお互い日本語だから一応通じているでしょうが、思ったことが全然伝わっていないことはありますよね。
こうした違いはあくまで個人的な事情かもしれません。
しかし、こういうことに加えて、外国ぐらしの面倒くささがのしかかってきます。
私も、「カナダに住んでるなんていいね~」と言われることがありますが、、日本に住んでるほうが余計な考え事や仕事がありません。
これは、一度、外国に長期滞在(旅行者ではなく、生活者として)してみればわかります。
実家が日本にあるのも、離婚率があがる理由の1つだと思います。
自宅(結婚して住んでいるところ)と実家が国内にあれば、夫とけんかして、実家に帰ったとしても、夫が迎えにきたり、自宅に戻ったりするのは比較的簡単です。
しかし、外国と日本だと距離があり(韓国だったら近いですが)移動が困難なので、日本に帰ったあと、そのままずるずると日本にい続け、それが離婚に結びつく、ということがあるんじゃないでしょうか?
それに、外国に住めばわかりますが、どう考えても、住み慣れた日本にいるほうがラクです。
自分の国の政情が不安定、ものすごく不況で物資がない、戦争中、独裁者による統治、といった事情があるときは、結婚した先で嫌なことがあっても、そう簡単には国には帰らないでしょう。
しかし、日本はそうではなく、居心地のいい国なので、簡単に帰ってしまいます。
夫とうまくいっていないときは、外国暮らしの何もかもが嫌になりますよ。
それと、アルムさんは、一人っ子なのですよね? この場合、国際結婚して何年かたち、お母さんに介護が必要になったときなど、気軽に帰れないから、調整が必要になります。
もちろん、結婚する前にネガティブなことばかり考える必要はありません。
ただ、国際結婚はそんなにバラ色のものではないし、今アルムさんがかかえている問題をすべて解決してくれるものでもない、と言いたいのです。
いろいろ大変かもしれないけど、どうしてもこの人と一緒に暮らしたい、と思う人と結婚してください。
モーニングページを書いてください
もちろん、国際結婚でも幸せな結婚をしている人はいます。いますが、アルムさんのお便りを拝見する限り、国際結婚や外国暮らしは難しいのではないか、と思います。
その理由は以下の3つです。
・思い込みがはげしい(悲観的すぎる)
・打算的な結婚をしようとしている
・自活や自立を放棄している
アルクさんの一番の問題は、思い込みがはげしすぎるところです。
お母さんと年が離れているからうまくいかない、とありますが、親子の年が離れているのはあたりまえのことです。
私は娘より39歳上ですし、娘は日本語はできないので、私は難のある(娘によれば)英語を使って話しかけていますが、コミュニケーションをとるのに何の支障もありません。
さらに、留学したあと自活できない、というのもひどい思い込みです。
30代後半や40代で、なぜ仕事がないのでしょう? 40歳以上で再就職した人は、みな誰かに養ってもらってるんですか?
能力的に問題がある? それ、どういうことですか?
もしかしたら、アルクさんは、この記事を読んでいませんね⇒自分の能力を自分で見限ることの恐ろしさ、できると信じることの素晴らしさ(TED)
扶養家族がいると大変だと思いますが、自分ひとりだけだったら、日本だろうと海外だろうと生活できます。
セレブみたいな生活はできませんが、そんな生活をする必要もありません。
ミニマルライフにしてしまうと、そんなにお金はかかりませんよ。
それに、アルムさん、もう3000万円も貯金があるのだから、何の心配もいらないでしょう?
3000万円ももっているのに、「お金が心配で~」なんて書いていると、「恵まれているのに、何を言ってるの!」と思う読者もいると思います。
もう少し、前向きに考えることができるように、モーニングページを書くことをおすすめします。
ネガティブ思考改善にモーニングページがいい~今月の30日間チャレンジ
半年ぐらい書いてみると、人生相談の内容も、自力で解決できるようになるでしょう。
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私は結婚しておらず、夫とは、コモンロー関係(common-law relationship)です。日本語にすると事実婚になると思いますが、結婚と同じ責任が伴います。
それでは、あなたも質問や感想がありましたら、お気軽にメールください。お待ちしています。