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持たない暮らしのいいところを紹介しています。
前編では主に、物が少ないと散らかっても片付けるのが楽だ、という話をしました。
後編では、金銭面のメリットから見ていきます。
6.無駄な物にお金を使わなくなる
持たない生活を心がけていると、なんとなく物を買ってしまうことが減ります。
なんとなく物を買っていたら、いつまでたっても物は減りませんから。
たとえミニマリストになっても、買い物は生涯続きますが、買う前に、ちょっと立ち止まって考えるようになります。
「これは自分の生活に本当に必要なのか?」「いま、ここでこれを買うと、このあとどうなるか?」「使い終わったら、どうやって捨てるのか?」
買ったあとも、「買ったけど、あまり役に立っていないかも?」「これは便利だ、買ってよかった」「どうして使わなくなってしまったのか?」といったことを考えます。
何より、買ったまま、使わずに放置し、そのまま忘れることが減りました。
必要だと思ったものを買い、買ったあとはそれをちゃんと使う機会が増えたのです(たまに失敗もあるので、100%ではありませんよ)。
それは無駄な物にお金を使わなくなることを意味します。
以前の私が、ものすごく買い物好きだったとか、買い物依存症ぎみだった、というわけではありません。しかし、無意識に買い物をする人間でした。
店で、何かが安くなっていたり、かわいい物や、便利そうな物が目についたら、深い考えもなく、購入していました。
おまけ目当ての買い物が多かったのも、過去記事に書いているとおりです⇒ドーナツをたくさん食べて使わない弁当箱を集める不思議:ミニマリストへの道、番外編7
現在はこういうことはしません。
その結果、不用品を買ってみすみすお金をドブに捨てることは減り、満足度の高い買い物ができるようになりました。
7.買い物に使う時間が減る⇒時間ができる
物が減ると、買い物に使う時間が減るので、その時間をほかのことに使うことができます。
思えば、昔の私は、ショッピングにずいぶん貴重な時間を費やしていました。
会社帰りに、地下街やファッションビルをうろうろするのに、平気で1時間~2時間使っていました。しかも、週に何度も。
名古屋パルコの閉店時間まで、本屋やレコード屋にいたこともあります。
「もうすぐ閉店です」というアナウンスを聞いて、人影がまばらになったビルを出口に急ぐわけですが、そのとき、決して楽しいとか、幸せだと思っていたわけではありません。
なんとも言えない徒労感を感じていました。
当時は「時間を無駄にしている」という意識はなかったようです。
常に、無意識に、「次は何を買おうかな」と考え、店先で買うものに迷い、買ったあと、使い方やしまい方に迷う。あげくに捨て方に苦慮する。
こんな生活を何年もして、買い物という行為に時間とエネルギーを捧げていました。
現在の私はすでに暮らしに必要なものはすべて持っているので、日用品は買い替えるだけですんでいます。
勉強や楽しむためのコンテンツ(本など)は新しいものを買うこともありますが、手を広げすぎないように気をつけています。
「どんどん買う生活」の呪縛から解き放たれて、心にも時間にも余裕ができました。
やたらと買い物しない生活のいいところ⇒必要な物しか買わない暮らしがもたらす5つのメリット。
8.自分らしい生活になる
持たない暮らしとは、自分らしい暮らしです。
もともと私は、人は人、私は私と考え、わが道を行くほうでしたが、不用品を減らしたら、さらにその傾向が強くなりました。
わが道を行け、と書くと、「わがままになるのってよくないと思います」というメールが届いたりしますが、そういう意味ではありません。
わが道を行くとは、他人の言うことにふりまわされず、自分がいいと思うものや好きなことを大事にすることです。
他人の価値観の影響を受けて、いらない物を買ってしまう人のなんと多いことか。
たとえばこちらの記事で紹介しているケース⇒自立心を養う5つの方法。依頼心が強すぎる人はよけいな物が増える。
他の人の生活と自分の生活を比べ、少しでも、他の人の暮らしに似せるために、自分や自分の暮らしに合わない余計な物を買うこと、誰しもあるんじゃないでしょうか?
しかも、そうしていることに自分で気づいていません。
持たない暮らしを追求すると、見ず知らずの誰かと自分を比べて、いらない物を買い続ける生活から解放されます。
もう誰とも比べなくてもよくなるのです。これは心理的にすごく楽です。
人と自分を比べることは、不幸への直行便みたいなものですから。
誰かがいいという物ではなく、自分が好きな物を大事にする暮らし。本当の自分を抑え込まない生活。
自分自身でいることは実に気分がいいことです。
他人と比べる生活をやめるには?⇒人と自分を比べるのをやめる方法。比較をやめれば物を減らせる。
9.すべての面で意図的な暮らしになる
持たない暮らしをしていると、物だけでなく、生活のすべての面において、自分の意図を発揮できるようになります。
8番に書いたように、自分らしい生活になるので、自分が大事だと思っているものを、大事にする下地ができるのです。
それは人によっては、誰かの役に立つことだったり、環境を守ることだったり、体を大事にすることだったり、地域の仕事に精を出すことだったりするでしょう。
私の場合は、より健康に気を使う暮らしになりました。
砂糖を取るのをやめたり⇒砂糖断ちをするとどんな効果があるのか? 筆子の場合。
カフェインを控えたり⇒カフェインの本当の恐ろしさにせまる~私がカフェインをやめた理由とは?
有機野菜を食べるようになりました⇒オーガニックフードは本当に健康的か?私がオーガニック食品を好む4つの理由
もちろん、物をたくさん持っていたって、自分の使命について考え、人の役に立ちたいと思い、実行している人はたくさんいます。
ですが、所持品を減らすと、気持ちや時間に余裕ができるので、より自分の意図を働かせることができるのです。
これまで物ごとをネガティブに考えがちだった人も、いろいろとやりたいこと、試してみたいことがでてきて、楽しく日々を送るようになります。
10.リラックスして暮らせる
物が多かろうと少なかろうと、人生に問題や困難はつきものですが、おおむねリラックスして暮らせるようになります。
物を減らすと全体的にストレスが減るからです。
部屋がスッキリするので、視覚的ストレスが減りますし、前編で書いたように、物を探しまわる気苦労も減少します。
どこに何があるかだいたいわかっているから、必要な物を必要なときにさっと手に取ることができます。
掃除や片付けも楽になります。
買ったけど使っていない物を見て、罪悪感にかられることもなくなります。
すぐに後悔するような買い物も減るし、無駄遣いも減るから、金銭的な悩みも解決の道に向かうでしょう。
実際、物を減らしたら、お金の苦労が減った、と言う人はたくさんいます。
たとえば、この方⇒ガラクタを全て売り払い、借金を返し、旅に出て、自由に生きている男の話(TED)
人と自分を比較して、無駄に落ち込んだり、優越感にひたったりすることもなくなるし、将来を悲観してむやみに不安になることも減ります。
いきなり人生がバラ色になるとはいいませんが、情緒が安定し、いろいろなことに前向きに取り組めるようになるんじゃないでしょうか?
実際、私はそうなりました。
お金を払ったからといって、気持ちの安定を買うことはできません。
むしろ、なんでもお金で解決できるという考え方をしていると、いつまでたっても、不安の多い暮らしから抜けられないでしょう。
お金の価値なんて、あるとき一瞬でなくなる可能性がありますから。
持たない暮らしは、穏やかに前向きに生きることを実現してくれるのです。
前編はこちら⇒物が少ない生活の具体的なメリットとは?(前編)
関連記事もどうぞ:
⇒持たない暮らしを10年やって気づいたミニマルライフのよいところ。
⇒ミニマリスト流、スローライフの始め方。心と身体が疲れている人におすすめです。
⇒レス・イズ・モア(Less is more)の真の意味とは?何もない部屋に住むことがミニマリストの目的ではない
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2回にわたって物を持ちすぎない暮らしのよいところを紹介しました。
べつにミニマリストみたいに徹底的に物を減らさなくても、十分恩恵は感じられるはずです。よかったら、もういらない物は捨ててください。
特に私と同世代の人は、何ごともシンプルにしておいたほうが、残りの人生を有意義に暮らせると思います。