人形

実家の片付け

70代の両親が物を溜め込んでいてゆううつです。どうしたらいいですか?←質問の回答

高齢のご両親が、たくさん物を持っていて困っている、という問い合わせをいただきました。

以前も答えた気がする質問です。今回は、親が物を捨てないことによって生じるイライラの対処法に焦点を当てます。

まずメールをシェアします。Hさんからいただきました。



親の物の後片付けなんてしたくない

はじめまして。40代、断捨離の鬼です。

70代両親の物の多さが、憂うつです。

2人とも、持病がありますし、物に対する執着心がかなりあり、手強いです。

自分たち、子供に後片付けが待ち構えているのが、本当に憂うつです。

時間は有限なので、遺品整理の時に全てなんて、あきらめたくないんですよね。

筆子さんのブログは、まだ全部拝読させていただいてなく、色々知らないのですが、高齢者の物の持ち方について、どの様な考えをお持ちなのか、お聞かせいただけたらと思います。

Hさんには、こんな返事をしました。

こんにちは。筆子です。お問い合わせ、ありがとうございます。

>高齢者の物の持ち方について、どの様な考えをお持ちなのか、お聞かせいただけたらと思います。

以前、以下のような記事を書いていますが、説明不足なところ、疑問点などありますでしょうか?

その場合は、改めて記事を書くので教えてください。

実家の片付け、どこから手をつける?親の家を断捨離する10のコツ

物をためこむ母親にスッキリ断捨離してもらう方法。実録・親の家を片付ける番外編

実家がゴミマンション化。片付けられない母親をどうしたらいいのか。

私のほうでも、書き足りないことに気づいたら、またこのテーマで記事を書きたいと考えています。

よろしくお願いいたします。





すると、すぐにこんな返事をいただきました。

筆子さん、お忙しい中、素早い返信をありがとうございます。過去の記事を、のちほど読ませていただきたいと思います。

人を変えることばかりではなく、自身の物も、特に増えがちな雑貨等は、かなりやっつけています。

母は、演歌歌手のグッズを大量に集めており、増え続けています。はまる気持ちは理解出来ますが、量が。ある程度満足したら、厳選減量しようという行動にならないのは、反抗心からなのか?と思うくらいです。

団塊の世代の意地なのでしょうかね?

自分達を楽にして欲しいんですよね。

ひたすら自分の物を減量する事を基本に、日々の断捨離を進めてはいますけど。

親世代には、自分で管理可能な量を考えて欲しいと切に思います。返信、ありがとうございました。

2通のメールを拝見し、Hさんはかなりストレスを感じているようだ、と思いました。

そこで、たとえお母さんの物は1つも減らなくても(つまり外的状況が変わらなくても)、Hさんのストレスが軽減される方法をお伝えします。

1.自分の要望を押し付けていないか?

まず現状を客観的に見て、自分が無理な要望を押し付けてはいないか調べてください。

Hさんは、1通目に「とにかくゆううつです」と書いています。相当ストレスがあるようです。

もしかしたら、Hさんの実家は本当にとんでもなく物が多くて、床に堆積した物やら何やらに、足がずぼずぼはまりこむような汚屋敷なのかもしれません。

ですが、Hさんのご両親は持病がありながらも、とりあえず元気で暮らしているし、お母さんはある演歌歌手のファンで、生活を楽しんでいるようでもあります。

物をたくさん買う経済的な余裕もあります。

ご両親は、自分たちなりに「幸せである、このままでいいんだ、ほっといてくれ」という気持ちなのかもしれません。

それに、本当にそんなに物がいっぱいなのかも疑問です。

Hさんは自分のことを「断捨離の鬼」と書かれています。

いついかなるときも、「断捨離は善であり正義、捨てることがベスト」と信じて疑っておらず、その考え方を世界に推進せんと日夜がんばっている人なのかな、と思います。

そういう人は、他人のゴミがものすごいノイズに感じられます。

私も経験があるのでよくわかります。実家に帰るたびに、あたりにびっしりある物を見て、「うわ~~~っ、やめて~~~っ」と叫びたくなります。

しかし、そこはあくまでも人の家なのです。

その家の住人がそれで満足しているのなら、他人が口出しする余地はありません。

「遺品整理に自分の時間を使いたくない」というのはあくまでHさんの個人的な要望なのです。

「親の介護はしたくないことを親にわからせたい」というメールを下さった女子大生さんと同じではないでしょうか?⇒自分の進路に関して上手に親を説得する方法←質問の回答

「物を減らしてラクになってほしい」と書かれていますが、ご両親はこのままのほうがいいのだと思っているのかもしれません。

実際、物に執着が強い人は、何かを捨てようとするとき、身を切られるような痛みを感じます。

ご両親が、現状維持が幸せ、と思っている限り、無理に捨てるのはラクどころか、地獄の苦しみです。

2.問題にばかりフォーカスしない

現状を調べたら、問題や悪いことにばかりフォーカスするのをやめてください。

すべて子供の自分が遺品整理しなければならない状況になるとは限りません。もしかしたら、半年後には、自分は病気になって、親より先に逝ってしまうかもしれません。

地震が起きて、実家は半壊し、強制的に物が一掃されるかもしれません。

「そんなの、ありえません!」と言うかもしれませんが、可能性としてはあります。

自分が遺品整理で苦しまない可能性もあるのです。

70代といったらまだ若いので、これからいくらでも断捨離するチャンスが訪れるのではないでしょうか。

高齢の夫婦の場合、片方がなくなると、もう大きな家に住む理由はなくなります。そこで、残った方はシニアハウス(老人ホーム)に入居することがよくあります。

その場合、持っていける物は限られるので、いやでも所持品を見直すことになるでしょう。

「いますぐどうにかしないと、とんでもないことになる!」と思い込むのをやめると、もっとラクな気持ちになります。

3.問題と感じていることを親にうまく伝える

「私は、物が多すぎることが問題だと感じている」とご両親にわかりやすく伝えてください。

Hさんはこれまで「ちょっと物が多いから片付けたらいいんじゃないかしら」とご両親に話したことがありますか?

「反抗心から、グッズを集めているのかもしれない」と書かれているところを見ると、伝えているのかもしれませんね。

この「反抗心」とは、Hさんの提言に対する、反抗なのですよね?

反抗するということは、Hさんの意見にはまったく説得力がなかったということです。

要望を言うときは以下の2点に気をつけると、相手に伝わりやすくなります。

●相手の立場や考えを尊重し、丁寧な言い方をする

●相手のメリットを伝える

いくら親子でも、頭ごなしに命令すると、絶対うまくいきません。

物を減らすと、ご両親にこんなメリットがある、ということを教えてあげてください。

「(私が遺品整理をしたくないから)断捨離しろ」「(私の価値観に全く合わないから)片付けろ」と自分の都合優先で、要望を言うと、何も伝わらないし、反抗されても仕方がありません。

自分が相手の立場だったらどう思うか、想像してみればわかることです。

物の少ない暮らしが好きなHさんに、ご両親が、あれを買いなさい、これを買いなさい、あれもあげる、これもあげる、と物が増えるような提言を一方的にしたら頭にくるはずです。

4.心を開いて話し合う

もしお母さんに、もう少し物を捨ててもらいたかったら、そのことについて話し合いをしてください。ポイントは思い込みを捨てて話し合うことです。

お母さんが、どう考えているかは、お母さんに聞いてみなければわかりません。

「反抗心からグッズを集めている」とか「団塊世代の意地かもしれない」なんてのは、みんなHさんが、自分の頭の中だけで、勝手に思っていることです。

相手の考えていることを、自分で勝手に決めつけて話し合いに望むと、どんなに話し合っても、交渉は決裂します。

私たちは、ふだん他人と会話しているとき、何も聞かない前から、相手の考えていることを決めつけていることがよくあります。

あるいは、相手がしゃべっているのに、自分は全然関係ないことを考えていたりします。

話し合いが終わると、話し合う前に自分がすでに決めていた結論を、「やっぱり私の思っていた通りだったわね」と採用します。

それもこれも、思い込みが強すぎて、相手の言うことを聞いていないか、聞いていても、自分の好き勝手に解釈してしまうからなのです。

思い込みや偏見から完全に自由になることはできません。けれども、できるだけ客観的な立場に立って、相手の言うことを聞こう、と努力すると、今まで見逃していたことに気づくことができます。

過去記事でも紹介していますが、カーネギーの「人を動かす」を読んでみることをおすすめします。

親の家の物の捨て方については、過去記事を参照願います。

そういえば、こんな記事もあります⇒高齢の母親に無駄な買い物をやめさせる3つの方法

増え続けるファングッズの対処法はこちら⇒ファンクラブのグッズが部屋にゴロゴロ。断捨離すべき?:読者の質問に答えます

~~~~~~~~

片付けは、心に余裕がないとできません。

気持ちの余裕があるときは、さほど問題にならないことも、余裕がないとストレスに感じてしまいます。ストレスがあると、理性的な意思決定ができません。

それに、断捨離は短距離走ではなく長距離走。あまりカリカリせず、長期的視野に立って行なったほうがうまくいくのではないでしょうか?





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