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読者のツムギさんから、この夏は買わない挑戦をするというお便りをいただきました。
今回は、ツムギさんのお便りに返信しつつ、創作活動を続けるための買わない挑戦のコツをアドバイスします。
ツムギさんの買わない挑戦
ツムギさんは、昨年はかなり積極的に自己投資をされたそうです。
10万円かけて秋田・東京・滋賀などをめぐる一人旅に出かけ、研究と冒険を兼ねた時間を過ごしたとのこと。
さらに、19万円のローンでミシンを購入し、作品制作をスタート。作品を取り扱ってくれるショップが見つかり、現在は1〜2ヶ月に1万円ほどの収入があるそうです。
そして今、彼女が取り組んでいるのは6月15日に開催されるドールイベントへの出展準備。初の大規模イベントで、入場料を払って来場するような本格的な場とのこと。
そんなツムギさんが、イベント後に実行しようとしているのが、以下のような「買わない挑戦」です。
・課題に必要な画材、不足したミシン糸など、やむを得ず購入しなきゃいけないものは購入してもいい
・イベント費はもちろん構わないが、イベントでの「お付き合いのお買い物」の場合も今月はモノにはお金を使わないことにする
・外食はお友達とのお付き合いの場合はOK、一人での外食は原則禁止
・水を忘れたら喫煙所や公園の水道、トイレの水道で飲む、夏場なので水は忘れるな
例外購入費が月5000円くらいだと考えると、どれくらい貯まるのか!? しかし、貯まったからといって調子に乗ってまた資材を買ってしまうのはもちろんダメ。
ツムギさん、こんにちは。お便りありがとうございます。
ショップから注文が入るようになってよかったです。また大きなドールイベントにも参加するのですね。楽しみですね。ぜひ、がんばってください。
今回は、ツムギさんの買わない挑戦が、うまくいくよう、いくつかアドバイスをしますね。
■前回のツムギさんのお便りはこちら⇒自己投資しすぎて、暮らしが苦しくなるとき
1. ルールが厳しすぎると続かない
ツムギさんの買わない挑戦は、とても意欲的で素晴らしいです。ただ、少しストイックすぎるかもしれません。
たとえば、「水を忘れたら公園の水道で飲む」というルールは、節約効果よりも体への負担が心配です。暑い日や疲れているときには続けるのがつらくなり、挫折してしまうかもしれません。
といのも、最近、日本の夏って殺人的な暑さですよね? 暑い中、水を探しまわって体力を消耗するぐらいなら、コンビニで買ったほうがいいです。お金も大事ですが、体力や時間といったリソースの温存も必要です。
「買わない挑戦」は、長く続けるからこそ、効果を感じられます。完璧にルールを守ることよりも、「またやってみようかな」と思えるような取り組み方のほうが、結果的にうまくいきます。
がまんを強いるのではなく、気持ちよくできるラインを見つけるのが成功するコツです。
2. 目的を見失わないことが成功のカギ
どんな挑戦も、「何のためにやるのか?」という目的が明確になっていないと、途中で迷うし、ちょっとした障害のせいで挫折します。
ツムギさんの場合、買わない挑戦の目的は、創作活動を続けるためではないでしょうか。
ミシンを購入し、作品を作り続けている。そしてイベントに出展して、自分の作品を多くの人に見てもらいたい。そういった夢を実現するために、必要のないものにお金を使わない選択をしたのだと思います。
そう考えると、「一人での外食はNG」といったルールも、目的に合っているかどうか再確認したほうがいいかもしれません。
外食が気分転換になって創作のモチベーションが高まるなら、それは削るべきものではないかもしれませんよ。
節約のためにすべて我慢するより、やりたいことを大切にできるルール作りを意識してください。
3. お金をかけずに創作を楽しむ工夫を
買わない挑戦をしながら創作を続けていくには、ある程度の工夫も必要です。
ツムギさんは、ミシン糸など「必要不可欠な資材はOK」というルールを設けておられますが、買わずにすませられる方法も、見つかるかもしれません。
たとえば、手持ちの材料で別の色を混ぜたり、リサイクル素材を使って新しい表現に挑戦したり。SNSなどで「余っている布、交換しませんか?」と呼びかけるのも一案です。
また、創作に関する情報は、書籍を買わなくても、図書館やネット、動画、AIでかなり得られます。こういった買わない工夫は、むしろ創造力を引き出すきっかけになります。
節約と創作は両立できないと思いがちですが、視点を変えれば、あえて買わないからこそ得られる表現や発見もあると思います。
実際、私はずっと買わない挑戦をしていますが、そのおかげで、手持ちのものをいろいろなことに活用する創造力が鍛えられたと思います。
制限があるからこそ素晴らしい物が生まれる:震えを受け入れる(TED)
4. 成功の記録を残すと次につながる
買わない挑戦をただ「がまんの期間」として乗り切るのではなく、その過程を記録しておくと、自信を得られ、より成長できます。
「今月は○○を買わずに済んだ」「この方法で節約できた」「こういう工夫をしたらうまくいった」といった小さな成功体験を、ノートやアプリに書き留めておくといいでしょう。
この記録は、次に同じような挑戦をするときの参考になるだけでなく、途中でくじけそうになったときにも、「ここまでできた自分」を確認するツールになります。
記録は自分の軌跡を見える化すること。頑張りを言葉にして残しておくと、未来の自分を助けてくれるでしょう。
こうした成功体験は他人の役にも立ちます。ブログやSNSで発信すると、自分の挑戦に共感してくれる人が見つかり、新たなつながりが生まれるかもしれません。
私は以前、このブログで、買わない挑戦の振り返りを毎月していたことがありますが、挑戦することそのものがコンテンツになります。
買いたい衝動に対処するには?(買わない挑戦8月の振り返り)。
5. 達成後にリバウンドしないために
挑戦を終えたあとに、気がゆるんで散財してしまうことがあります。特に、ストイックにがんばりすぎるとこうした反動は必ず起きます。
ツムギさんも、「調子に乗って資材を買ってしまうのはダメ」と書かれていましたが、その自覚があるのはとてもいいことです。ただ、気をつけていても、達成感や解放感から「ちょっとだけなら」と買ってしまうかもしれません。
そうならないために、あらかじめ終わった後の行動プランを考えておくと安心です。
たとえば、挑戦の最終月が近づいたら、少しずつ「これから必要になりそうなものリスト」を作っておきます。そして、挑戦終了後はこのリストをもとに、即決ではなく「1週間考えてから買う」といったルールをつけて買い物するのです。
また、挑戦の途中で「このルールはちょっと無理かも」と思ったときは、自分を責めず、ルールのほうを見直してかまいません。柔軟に調整しながら進める方が結果的に満足度の高い挑戦になります。
チャレンジ後のごほうびとして、資材をひとつ買う代わりに、次のイベント出展に向けた計画を立てるとか、作品をSNSで公開して反応をもらうなど、買い物以外でお祝いをする工夫をするのもいいでしょう。
また走り出したくなるような着地点を作っておくと、挑戦のあともいい流れが続いていきますよ。
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おわりに:挑戦は自分のためにすること
買わない挑戦は、節約や断捨離のためだけでなく、自分のやりたいことに集中するための手段としても活用できます。
ツムギさんのように創作活動に力を入れている方にとっては、自分らしく生きるための選択と言えるでしょう。
だから、あまりストイックにやりすぎないことが大切です。
少し肩の力を抜いて、「これは本当に創作に役立つ?」「これは気持ちを前向きにしてくれる?」と問いかけながら、ルールや行動を選んでください。
この夏のチャレンジが、より自由で満ち足りた生活への一歩になりますように。応援しています。