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9月に入っても、暑い日が続いています。
その一方で、夏の電気代の明細を見て、これ以上エアコンを使うのはためらう、と思っていませんか?
室温が30度になるまでは我慢する、日中は扇風機だけでしのぐ。そんな人は多いかもしれません。
私がおすすめするのは、使わないことではなく、つけたまま電気代を抑える使い方です。
エアコンの電気代は、つけるかつけないかより、設定温度と運転のしかたで決まります。
我慢して体をこわすほうが、よほど高くつきます。
電気代を決めるのは、設定温度と運転のしかた
エアコンの操作で差がつくのは、3つです。
設定温度を下げすぎないこと、こまめに切らないこと、効いている状態を保つこと。
設定温度は下げすぎない。目安は室温28度
夏の冷房は28度、と聞いたことがあると思います。
これは環境省が示している目安ですが、エアコンの設定温度ではなく、部屋の温度の話です。
設定温度を28度にしても、日当たりや部屋の広さによって、室温は27度にも30度にもなります。
部屋に温度計を1つ置いておきます。
温度計の数字が28度前後になるように設定温度を動かすのが、効果的な使い方です。
設定温度を1度上げると、冷房の消費電力は約13%減ると環境省が試算しています。
温度計を見て、まだ余裕があるなら設定を上げます。
25度にしていた人が27度にすれば、単純計算で、エアコンが使う電気は4分の1ほど減ります。
ただし、28度で暑いと感じるなら、我慢しないでください。
1時間以内の外出なら、つけたままにする
エアコンがいちばん電気を使うのは、部屋を冷やし始めるときです。
暑くなった部屋を設定温度まで下げるまで、全力で動いています。
いったん冷えてしまえば、あとはその温度を保つだけなので、使う電気はぐっと少なくなります。
30分の買い物のたびに切っていると、帰ってくるごとに、この全力運転のやり直しです。
目安として、1時間以内の外出なら切らないでください。
それより長く家を空けるなら切ります。
ちょっとした買い物や散歩はそのまま出かけ、半日出かける日は切る、と決めておけば、出かけるたびに迷いません。
運転モードは自動にします。
電気代を気にして弱風に固定する人がいますが、弱い風では部屋がなかなか冷えず、全力運転の時間が長くなって、かえって電気を使います。
自動運転なら、冷えるまでは強く、冷えたら弱く、エアコンが自動で切り替えます。
フィルター掃除と室外機の日よけで、効きを保つ
同じ設定温度でも、効きが悪いエアコンは電気を多く使います。
よくある原因は、フィルターのほこりです。
ほこりで風の通り道がふさがれると、部屋を冷やすのに時間がかかり、その分だけ電気代が上がります。
夏のあいだは、2週間に1回、フィルターを外して掃除機でほこりを吸ってください。
5分で終わります。
室外機も見ておきます。
室外機は、部屋の熱を外に捨てる装置です。
前にものを置いていると、熱を捨てにくくなって効きが落ちます。
直射日光が当たる場所にあるなら、専用の日よけカバーで日かげを作るのがおすすめです。
ただし、吹き出し口をふさぐと熱がこもるので、風の出口は空けておきます。
⇒暑くなる前にやるからラク。6月に捨てるべきもの・見直すべきもの7選
温度を下げる前に、風と湿度で調節する
室温28度で暑いと感じるとき、設定温度を下げる前にできることがあります。
設定温度はそのままで、体感だけを変えます。
暑いときは、エアコンと一緒に扇風機かサーキュレーターを使ってください。
冷たい空気は床の近くにたまります。
扇風機で回すと、部屋全体がむらなく涼しくなります。
風が肌に当たれば、同じ室温でもだいぶ涼しく感じます。
扇風機が使う電気は、エアコンとは比べものにならないほど小さいです。
湿度も見ます。
日本の夏の暑さは、温度より湿度のほうがこたえます。
湿度が高いと汗が乾かず、体の熱が逃げていきません。
同じ28度でも、湿度が50%なら過ごしやすく、70%なら暑く感じます。
お使いの機種の説明書で、除湿の方式を確かめてください。
再熱除湿という方式は、冷やした空気を温め直すので、冷房より電気を使います。
それ以外の方式(弱冷房除湿)なら、蒸し暑い日は冷房より安くすみます。
それでも暑いときは、体を直接冷やします。
首筋と手首を水で冷やす、ぬらしたタオルを首にかける、水を入れたスプレーを顔や腕に吹きかけるなどします。
太い血管が通っているところを冷やすと、数分で体が落ち着きます。
冷たすぎて痛い、悪寒がする、というところまではやらないでください。
ここまでやっても暑ければ、27度や26度に下げていいです。
逆に、エアコンをつけると冷えすぎてつらい、という人もいます。
冷えの原因の多くは、設定温度ではなく、風が直接体に当たることです。
風向きを上向きか水平にして、体に当たらないようにします。
それでも肌寒いなら、設定温度を上げるより、Tシャツの上に薄い長袖を1枚羽織るほうが調節しやすいです。
日ざしと調理の熱を部屋に入れない
部屋に入ってくる熱を減らせば、エアコンの仕事が減ります。
短い時間で冷えて、冷やし直す回数も減るので、使う電気が減ります。
熱の入り口でいちばん大きいのは窓です。
夏に外から入ってくる熱の7割は、窓からだといわれています。
日中は遮光カーテンを閉めてください。
留守にする日も、閉めてから出かけます。
閉めておくだけで、帰宅したときの室温が違います。
すだれやよしずを窓の外に立てるのも効きます。
室内のカーテンは、窓を通り抜けた熱を部屋の中で受け止めます。
すだれは窓に届く前に止めるので、同じ日よけでもずっと効きます。
部屋の中で熱を出しているものも減らします。
大きいのは、コンロの火です。
コンロを使うと、台所だけでなく部屋全体の温度が上がり、それを冷やすために冷房が余計に働きます。
日中に火を使う料理は減らします。
電子レンジや電気ケトルを使う、火を使わない献立にする、煮ものは朝の涼しいうちにすませる、などです。
使っていない家電のスイッチも切っておきます。
つけっぱなしのテレビ、パソコン、照明は、どれも少しずつ熱を出しています。
⇒不快な夏にさようなら。部屋が涼しくなる7つの断捨離ポイント
寝苦しい夜は、朝までつけたままにする
夜、寝るときだけはエアコンを切る、という人がいます。
つけたまま寝ると体に悪そう、電気代がもったいない、と思うからです。
でも、寝ている間の熱中症は、日中より危ないです。
暑さに気づけないからです。
タイマーで夜中の2時に切れると、そこから朝まで室温が上がり続けます。
気づいたときには、体に熱がこもっています。
寝苦しいなら、朝まで切らないでください。
温度の目安は日中と同じで、室温が28度前後になる設定です。
風量は自動、風向きは上向きか水平にして、日中と同じにします。
寒くて目が覚めるなら、薄い掛けものを足してください。
タイマーを使うなら、切るためではなく、入れるために使います。
寝る30分前に入るように設定しておけば、寝室が冷えた状態で布団に入れます。
設定温度を少し高めにしても眠れる工夫もあります。
凍らせたペットボトルにタオルを巻いて、足元に置くか、抱き枕のように抱えて寝ます。
枕カバーやタオルを薄いビニール袋に入れて、寝る2時間前に冷凍庫で冷やし、枕の上に敷くのもいいです。
頭と足元が冷えていると、室温が少し高めでも眠れます。
⇒夏の洗濯がしんどいなら~タオル・部屋着・寝具を減らせばラクになる
⇒夜なかなか眠れない時の対処法。4つのものを捨てれば解決する。
エアコンを我慢する節約は、いちばん高くつく
ここまで読んでも、やっぱりエアコンは体に悪そうだからなるべくつけたくない、と思う人もいるでしょう。
エアコンは体に悪い、使いすぎると体調をくずす、だから必要最小限に。
こう教わって育った人は多いはずです。
私も長いあいだ、そう思っていました。
でも、今の夏は昔の夏とは違います。
35度を超える日が何日も続き、夜になっても気温が下がりません。
総務省消防庁の集計では、2025年の5月から9月までに熱中症で救急搬送された人は全国で約10万人、過去最多です。
そのうち65歳以上が57%です。
倒れるのは炎天下とは限りません。
発生した場所は住居が最も多く、全体の4割近くを占めています。
日中、家の中で暑いなと思いながら扇風機だけで過ごしている。
まだ大丈夫、これくらいなら耐えられると思っても、体に熱がこもっていきます。
年齢を重ねると、暑さものどの渇きも感じにくくなります。
暑いと感じないから、つけない。
のどが渇かないから、飲まない。
自分は暑さに強いほうだ、という自己評価が危ないのです。
6畳用のエアコンなら、一日中つけっぱなしにしても、ひと月の電気代は多めに見積もって1万円ほどです。
機種や契約しているプランで変わりますが、ここまで書いた設定にすれば、もっと少なくてすみます。
一方、熱中症で救急車を呼ぶことになったり、数日寝込んだりすれば、その間の暮らしはすべて止まります。
節約は、健康があってはじめて成り立つものです。
節約したいなら、我慢ではなく、使い方を工夫してください。
ちなみに、体を暑さに慣らす暑熱順化(しょねつじゅんか)という言葉がありますが、これは初夏に少しずつ汗をかいて体を慣らすことであって、真夏に我慢して鍛えることではありません。
⇒更年期の女性も要注意!熱中症で倒れるのはお年寄りだけではない
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エアコンの電気代は、使い方で決まります。
設定温度を下げすぎない、こまめに切らない、効いている状態を保つ。
この3つを押さえれば、つけたままでも電気代はそれほどふくらみません。
暑さは日ごとに違います。
その日の暑さに合わせて風や湿度で調節し、それでも暑い日は温度を下げてください。
涼しい部屋で元気に夏を越すことが、いちばんの節約です。














































