ページに広告が含まれる場合があります。
買わないチャレンジをしているけれど、買いたいものが出てきました。
買ってもいいでしょうか?
この質問に回答します。
まずメールをシェアしますね。Iさんからです。
ほしいものがあります。
こんにちは。3歳と0歳の2人の母、30代育休中の会社員です。
20代の終わりにこんまり先生流で断捨離し、自分の服は30着ほど、家族4人で40㎡位の自宅でで物は比較的少なめと思いますが、こども服の買い物依存になり、リバウンドしてしまいました。
新しいカテゴリーのときめくものが一度に大量に増え、ものを全出しして捨てるためのまとまった時間がとれなくなり、再構築できないままでした。
2人目の出産や自粛生活を期に無駄な買い物がひどくなり、あふれかえる服とストレスをどうにかしたくて、1ヶ月ほど前にこちらのブログにたどり着きました。
筆子様のこども服の購入や整理されたご経験の記事は身にしみて何度も何度も読み込みました。
買い物や断捨離だけでなく、もっと深くためになる内容がたくさんで、過去記事を毎日拝読しています。
今月から買い物しないチャレンジで3週間継続できています。
育児の合間でゆっくりペースですが、進まない時もイライラしない、完璧主義を手放そうと心がけ、1年1000個を目指して1日平均3、4個捨てています。
シンクを磨くことだけは頑張って毎日続けています。
まだたった3週間ですが、憑き物が落ちたように買い物欲がなくなり、ネットショッピングの小包の山を開封して収納場所を探すイライラや、クレジットカードの請求に怯えず、ストレスが減りました。
小さな積み重ねですが、少しずつ物が減ると心に余裕ができてくるのを実感できています。筆子様に心より感謝しています。
質問したいのは、買い物しないチャレンジ中の高額な買い物、投資と浪費についてです。
買い物しないチャレンジ中ですが、とても受けたいと思う講座を見つけました。
今たまたま半年に一度の募集の時期でした。受講料は数十万円です。一回あたり数万円。
借金やカードを使わずになんとか払えるものの、私にとっては大金です。
あまりに受けたい内容ドンピシャで、断捨離とシンクを磨いている効果で出会えたのかな?と運命的に思うくらいでした。
大金で迷いがありますが、半年でも早く受けたい内容であり、効果が得られるなら金額も惜しくない講座です。
大枚をはたかなくても独学でも勉強はできるはず。ですが講座を受講すれば短期間で効率的に習得できるという期待があります。
たくさんの物を捨てながら、これまでの買い物やお金の使い方を思い出していました。
モノはたくさん捨てましたが、留学の150万円、就職の受験にかかった40万円は当時大金で悩みましたが、その投資があったおかげで今の人生があると思える使い方でした。
筆子様の記事【浪費と投資の違いとは?~ミニマリストへの道(7)】も何度も読みました。
今回も、投資としてお金を使いたいと考えています。
正直なところ、本当は受講したくて、筆子様に背中を押してもらいたい気持ちでご相談しています。
ですが金額の大きさ、買い物しないチャレンジを始めたばかりなのに、欲しいものノートに書いて熟考する期間をあまりに置いていないこと、
これまでの浪費のように、受講者の感想に惹かれ、欲しい理由をたくさん考えたり、今受けたい、満席になる前に早く申し込みたいと思ったりする認知バイアスの影響は否定できず、今こそ自制すべき時なのか、思い悩んでいます。
この数十万円の受講料、して良い買い物でしょうか。思いとどまるべき無駄遣いでしょうか。
決められず恥ずかしながら、筆子様のご意見をお聞かせいただけたら幸いです。
いつもたくさんのメールや質問受け取っていらっしゃることと思います。もしできることなら、早めにお返事くださったら大変助かります。カナダ時間25日9時までに決めたいと思っています。)
Iさん、はじめまして。
メールありがとうございます。
ブログがお役にたっているようで、何よりです。
ご要望にこたえて、最速で回答しますね。
とはいえ、Iさんはすでにこのサービスを購入しようと決めているように思われます。
さて、私が背中を押すとお考えのようですが、もちろん、私の答えは、「申し込むべきではない」です。
決めるのはIさんですが、私ならそのサービス、買いません。
買わないチャレンジは、自分が決めた期間に、自分が決めた「買ってもよいもの」以外のものを買わないよう努力することです。
「買ってもよいもの以外も随時買ってもいいですよ」とは、私は言いません。
買わないチャレンジは、買いたいと思ってもすぐに買わず、ちょっとがまんするところに醍醐味があります。
この講座に申し込むことが、投資か浪費かは、このさい関係ありません。
Iさんの買わない挑戦のルールに、「自己投資ならべつに買ってもいい」という項目があるのなら別ですが。
買ったほうがいい理由と同じぐらい、買わないほうがいい理由もありますが、そちらは考えてみましたか?
筆子が買わない理由
講座の告知ページへのリンクも添えられていたので、内容を拝見したうえで書きます。この商品は、自己啓発系の講座の一種だと思います。
複数の人が参加し、ランチ会などもあり、同じ志をもった仲間と一緒にがんばる、最近よく聞く形態のセミナーですね。
たとえば、以下のような、買わないほうがいい理由があります。
・なにも2020年後半に東京で行われる対面のセミナーに行く必要はない
いま、この時期に、東京で複数の人を集めて行う対面セミナーは、新型コロナウィルスに感染するリスクが高い、という考え方ができます。
いまは、大勢で飲食しないほうがいいのでは? 食べながらしゃべると感染リスクがあがるのは、周知の事実です。
会場へ行くまでに、電車に乗ったりしますよね。育休中で、会社に行かなくてもすむのに、わざわざ、交通公共機関を使う機会を増やすこともない、と私は考えます(それとも車で出向くのでしょうか)。
しかも、Iさんには、0歳のお子さんがいます。
まあ、日本の感染者の数はアメリカなんかにくらべたら、全然たいしたことないし、年配の人向けのサービスではないので、誰かが重症になる心配は少ないです。
交通事故にあう可能性のほうが高いわ、石にぶつかってけつまづいてしゃっくりが止まらなくなる可能性のほうが高いわ、と言われたら、「そうかもね」と答えるしかありませんが。
では、ズームでの受講ならいいのか、というと、次の項目に書きますが、ズームオンリーだと、値段が高すぎると思います。
・値段が高い
対面コースも、ズームオンリーコースも受講費が高額です(あくあまで筆子基準)。
どうして、こんなに高いのかその理由を聞いてみたいほどです。
「あまり安いと、効果がないように思われてしまうから」というのが理由でしょうか。
「値段をあげると、それだけ本気の人が申し込んでくれる」とか、「払った分、受講者が元をとろうとがんばる」などという理由もあるでしょうか? 私は、いったんお金を払うと忘れてしまうので、そうした効果は望めません。
ここまで高いお金を払わなくても、同等のことは、自分で学べると思います。
私はもともと独学志向が強いのでこう考えるのかもしれませんが。
・予定外の買い物である
仮に申し込むにしても、事前にこのサービス用に、お金をつくっておきたいです。
ほしい⇒お金はある⇒買う
ではなく、
ほしい⇒先にお金をためる(お金をわりふる)⇒買う
という形をとるわけです。
Iさんのような兼業ママはお金の余裕があり、そのせいで、よけいに、無駄遣い(衝動買い)が増える、と言えます。
事前に買い物計画を立てる(予算を割り当てる)くせをつければ、無駄遣いが減ります。
子供服をたくさん買ってしまったときも、予算をわりふっていなかったのではないですか?
買うかどうか決めるときに、ときめきや、「わ~こういうの、前から欲しかったの」という感情は関係ありません。
「あ、あれほしい。買いたいな」と思うとき、すでにドーパミンが出ているので、ときめいてるのは当然です。
ドーパミンについて⇒買い物で気分があがるのはドーパミンのせい。この仕組みを知って無駄遣いを防ぐ。
感情は切り離せ、とお金に強い専門家も言っています⇒どうやって私は刑務所で読み書きと株取引を学んだのか?(TED)
次に、買わないチャレンジ中に、ほしい物が出てきたら、考えるべきことをいくつか書くので、少し考えてみてください。
ほしいものが出てきたら自問したいこと
1.きのう、必要だった? 1週間前は? なぜ、きょう突然、必要なの?
2.少し待てないの? いま買わないと生活できなくなるもの?
3.その商品/サービスを買うことで解決したい問題は何?
4.それは、その商品/サービスがないと解決できないこと?
5.すでに家にあるもの(自分の中にあるもの)で解決できないの?
6.すでに家にあるもの(自分の中にあるもの)、全部使った?
7.買わないチャレンジ期間が終わってから、買えばいいんじゃない? それだと、間に合わない理由は何?
あえて買うのを待ってみる
なぜ、Iさんが、買わないチャレンジを始めたのか、どんなルールを作っているのか、期間はどのぐらいなのか、そうしたことは私にはわかりません。
ですが、買わないチャレンジをすることで手にしたい、ゴールみたいなものがあるはずです。
その中に、「計画的な買い物をする」とか、「必要なものを、必要なタイミングで買う」という項目はないですか?
こういう目的があるなら、すぐに買わない、あえて、ちょっと待ってみる、自分をがまんさせることが重要です。
いまの人は(私も含めて)、なかなか待てません。
「いますぐ、早く、できるだけ簡単に、ほしいものを手にしたい」と思っています。
高額の自己啓発セミナーの需要があるのも、「早く、簡単に、お手軽に」と願う人が多いからです。
思考のくせを改善することには時間がかかります。
人はそんなに簡単に成長しないし、そんなにいきなり「わくわくの人生」になったりしません。できないからこそ、あちこちで、類似のセミナーが、何度も行われます。
もちろん、講座を受けているときは、そんな気がするとは思いますけどね。そういう時間にお金を払いたい、というなら止めませんよ。
自己啓発はダイエットや片付けと似ています。特効薬や即効薬はなく、地道に自分と向き合い、日々の暮らしの中で、苦労しながら、進めていくべきものではないでしょうか?
ほんとうに成長したかったら、自分との約束をひとつひとつ守っていく、地道で、しんどくて、華もなんにもないようにみえるやり方が一番確実だと思います。
買わない挑戦に関する過去記事もどうぞ
買ってもいいものを知るために、買わない挑戦中に考えたほうがいいこと。
誰でもできる『買わない挑戦』の始め方。自分ルールで楽しく実践。
よくある買い物の言い訳と、それに対して自分でできる反論の例、前編7個。
買わない生活で得られた7つのメリット:買わない挑戦12月の振り返り
****
浪費か投資かは、あとになってみれば、自分でどちらにでも解釈できます。
浪費したと思っても、そこから大きな学びを得られれば、投資だったと言えるし、そう考えないことには、前に進めません。
お金は使っても、また入ってくるから、そこまで気にしなくてもいいでしょう。
ただ、時間や健康(自分の健康だけでなく身近な人の健康も)は大事だと思います。
では、あなたも、疑問、感想、その他伝えたいことなどありましたら、お気軽にお寄せください。
お待ちしています。