ページに広告が含まれることがあります。
部屋を片付ける理由が他人目線になっていると、いくら片付けても気持ちがスッキリしません。
この記事では、人に見せるための片付けをやめて、自分や家族のために片付けることをおすすめします。
「人が来ても恥ずかしくないように」。こんなふうに考えて部屋を整えることは多いと思いますが、片付けは本来、自分の暮らしを快適にするための行動です。
見た目を整え、きちんとした印象を与えることばかり意識していると、「人が来たときだけ整う部屋」になったり、
見た目はきれいでも、収納スペースがものでいっぱいになったりします。
人の目を基準にした「見せる片付け」から離れ、自分の心地よさを基準にした片付けへと舵を切りましょう。
見せる片付けとは?
見せる片付けは、人の目にどう映るかを気にしてする片付けです。
自分の暮らしやすさよりも、「人から見てきれいに見えるか」「だらしなく思われないか」を意識して整えるやり方です。
見せる片付けには、4つのタイプがあります。
1.来客対応型
人が来るときだけ、急いで部屋を整えるタイプです。
大急ぎで床やテーブルに散らばっているものを押入れなどに押し込み、きれいな部屋を作ります。
一見きれいですが、実際は見えないところにものがぐしゃぐしゃに入っています。
2.他人と比べる型
友人の家、テレビ・雑誌の収納特集、SNSを見て「うちもああしなくちゃ」「負けたくない」と片付けに励むタイプです。
他人がやっている方法で張り合おうとするので、自分の暮らしに合わないやり方を無理に取り入れようとします。
その結果、うまくいかずストレスをためたり、本当はいらない収納グッズを買いすぎたりします。
片付けが他人との競争のようになり、自分のペースや暮らし方を見失いやすくなります。
3. SNS映え型
SNSにのせる写真をきれいにするために部屋を片付ける、最近増えているタイプです。
このタイプは、収納にこる人が多いです。
収納グッズをそろえたり、色を統一したりし、実際の使い勝手よりも「映えること」を一番の目的にします。
4.承認欲求型
「きちんとした人だと思われたい」「だらしないと思われたくない」という気持ちから片付けをするタイプです。
この場合、片付けは自分の環境を整えることではなく、周囲から評価されるための行動になりがちです。
人に見られていないときは片付けへの意欲が下がり、完璧にできない自分を責めてしまうこともあるでしょう。
見せる片付けの問題点
見せる片付けでも、片付けには変わりがなく一応整います。やっている本人も「片付けが得意」と感じるかもしれません。
しかし、他人軸でする片付けには、いくつか落とし穴があります。
代表的な5つの問題を紹介します。
1.維持するのが大変
見た目を整えることを優先すると、収納に頼る片付けになりがちです。
美しく収納するために、ラベルを貼ったり、器を入れ替えたり、配置をそろえたりと、管理の手間が増えます。
こうした収納は維持するのが大変なので、時間が経てばまたごちゃごちゃになります。
いつもきれいにするために、収納に時間と労力が費やされます。
暮らしをラクにするはずの片付けが、余分な作業を増やしてしまうのです。
2.一時的な片付けに終わる
来客があるときや、SNSに投稿するときだけ片付けをがんばるので、きれいな状態が長続きしません。
自分の中から、「きれいに保ちたい」という気持ちがあまり出てこないので、イベントが終われば、片付ける理由もなくなります。
そのため、片付けが習慣にならず、リバウンドしがちです。
3.ものも出費も増える
リビングや玄関など、他人に見せる場所をきれいに見せようと、見栄えのいい収納家具やグッズ、飾りを購入しがちです。
収納用品があると、ものはなかなか減りません。片付けたつもりでも、実際には隠しているだけだからです。
片付かない理由は、収納という名の「決断の先延ばし」をするから
4.ストレスが増え自己肯定感は下がる
見せる片付けのいちばんの問題は、ストレスが増えることです。
他人から見た美しさを気にすると、「100パーセント整った状態」を目指しがちです。完璧主義に陥りやすいので、精神的に疲れます。
本当は「今日は疲れているから休みたい」と思っていても、「誰かに見られたらどうしよう」「きれいにしなきゃ」と不安やプレッシャーが増えます。
きれいな部屋を誰からもほめられないと虚しくなることもあります。
5.自分の心地よさが犠牲になる
見栄えや評価を気にするので、自分が心地よいかどうかは後回しになります。
自分が好きなものを使わず、必要なものを無理に捨ててしまうこともあるかもしれません。
人に見られない場所はいつまでも片付かず、不用品の量は減らず、片付けているわりには生活しにくい状態が続きます。
すべきなのは自分のための片付け
ストレスの少ない環境にするために、見せる片付けから自分のためにする片付けに切り替えましょう。
片付けの本来の目的は、きれいに見せることではなく、日々の暮らしをスムーズにし、穏やかに暮らすことです。
自分や家族が使いやすく、過ごしやすい環境であれば、他人がどう思うかは関係ありません。
「これを使うと気分がいい」「この量なら管理できる」。こんな感覚を大事にしていきましょう。
マインドセットを変える
自分軸で片付けをするために、少し意識を変えましょう。
たとえば、
・他の人が持っているから手に入れる ⇒ 自分に必要かどうかで決める
・収納をがんばってきれいにする ⇒ 不用なものを減らす
・見た目優先 ⇒ 出し入れのしやすさ、掃除のしやすさを優先
・完璧を目指す ⇒ 7割方きれいにする
こうした考え方に切り替えると、片付けが、「誰かのためにする作業」から「自分を大切にする行動」に変わります。
自分軸の片付けのいいところ
自分の心地よさを優先して片付けをすると、片付けるという行動が無駄になりません。
人の目を意識しなくていいので、「常にきれいにしておくべきだ」という緊張から解放されます。
少し散らかっていても、自分が快適ならそれでよいと思えるようになり、気持ちに余裕が生まれます。
部屋が片付き、ものを探す時間が減り、家事の負担も軽くなります。
片付けに使っていた時間や労力を、自分や家族のために使えるようになるでしょう。
家族に対して、他人に合わせた理想像を押しつけることがなくなるので、家族との関係も改善されます。
自分と家族のペースに合わせて片付けをしていけば、ごく自然に自分仕様の暮らしになります。
*****
他人に見せるために片付けるのではなく、自分のために片付けることをおすすめしました。
自分が気持ちよく暮らせる状態を目指すほうが片付けが長続きします。
片付けが義務ではなく、日々をよくするために自分からする行動になるからです。
生活をラクにすることや、心地よくすることを考えてください。すると片付けのハードルが下がります。
手始めに一番きれいにしたい場所や、自分のリラックススペースから片付けを始めるといいでしょう。
そこには、自分が本当に必要だと思うものだけを置きます。
小さなスペースでいいので片付けて、自分の心地よさをしっかり感じてください。
人目を意識して片付けていると、なかなか満足できません。
自分の使いやすさを優先すれば、片付けながら、暮らしをよりよくしていると思えるので、前向きに取り組むことができます。












































