机の上にある『それって、必要?』文庫本

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最終更新日: 2024.11.29

「これが最後の年賀状です宣言!」 自分らしい選択をして新しい年を迎える

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10月28日に発売した私の最新の著書、『それって、必要?』ですが、おかげさまで重刷が決まりました。

この本について、担当編集者の中西さんがご自身のYouTubeチャンネルで、特に響いたポイントについて発信しています。

それは、「これが最後の年賀状です」というメッセージ。時期的にもタイムリーな話題だと思うので、この記事で紹介します。



編集者が選んだ「これが最後の年賀状」

中西さんの動画では、私の本が伝える「シンプルな生活を送るための習慣や考え方」について、編集者としての視点から語られています。特に彼が注目したのは、「これが最後の年賀状」という提案です。

全部で13分ほどの動画ですが、年賀状が話題になっているのは最初の5分ぐらい。その後は、本の帯の話になっています。

年賀状を出すのをやめることを、実際にどう進めるか具体的なアドバイスも紹介されています。

個人的には、帯の話のほうがおもしろいと思いますが、どうでしょう?

年賀状に関する部分が弱いので、私が補足します。





「これが最後の年賀状」で私が言いたいこと

「忙しい時期に、そこまで出したくない年賀状を出すことに、時間と労力を割くことが、本当に必要なのか? 必要でないとしたらやめたほうがいい」。

これが私のメッセージです。

実際、日本の年末は忙しいですよね? 忘年会、クリスマスパーティなどのイベントが重なり、会社によっては決算だし、日本にしては長期の休みの前なので、仕事の調整も必要です。

さらに、家庭ではお正月の準備をします。

そのような忙しい時期に、「やらなくては」という義務感にかられ、いやいや年賀状を書く必要はないと私は考えています。

年賀状を出すのをやめる方法。無理に出すのはおかしくないですか?

変化している年賀状の役割

年賀状の本来の目的は、年始の挨拶をし、相手にお祝いの気持ちや感謝を伝え、関係性を深めることです。

ですが、そうした賀状の役割や価値は、時代の変化とともに薄れつつあります。

技術が進化し、社会の価値観も変わりました。

昔は、はがきや手紙(だいぶあとになってから電話)が、遠方にいる相手とコミュニケーションを取る数少ない手段でしたが、現在は、電話、メール、SNS、ビデオ通話など、リアルタイムで相手とやり取りできる手段が多数あります。

遠方の親戚やふだん会わない友人の安否確認や近況報告はオンラインで日常的に行われるため、わざわざ年賀状で伝える必要性も減っています。

SNSは、写真や動画で日常を共有できるため、年賀状よりもたくさんの情報を伝えることができます。

LINEやInstagramで新年の挨拶を簡単に済ませる人が増え、年賀状の果たす役割は年々、小さくなっていると言えるでしょう。

私がまだ会社員だった1980年代の話ですが、会社の同期の人が、毎年年賀状をもらったら、住所をチェックしアドレス帳を書き直すのがお正月行事のひとつだと言っていました。

彼女は、手書きの住所録を使っていました。でも、今、住所を伝える必要がある人には、すぐにメールなどで伝えるし、住所の管理もデジタルでしている人が多いでしょう。

しかも、今は住所を知らない間柄が増えています。SNSでつながっている人には、年賀状を出しませんよね。

本当にやりたいことなら続ければいい

もちろん、年賀状を出すのが楽しいなら、続ける価値があります。

私もどちらかというと年賀状やカードを書くのは好きなほうです。現在、年賀状は書いていませんが、毎年日本の友人にクリスマスカードを出しています。

めったに会えないし、ふだん、メールやSNSなどでもほとんどやりとりをしていないので、カードで近況を伝える意義はあると思っています。

今年は、カナダポスト(郵便局)が11月15日からストをしているので、例年のような形でカードは出さないと思いますが。

このように、賀状やカードを書くのが好きで楽しみになっているなら、ふつうに出せばいいでしょう。

でも、年末の忙しい時期にやる必要はないと思います。

年が開けてから、ゆっくり近況報告を書くなど、新年の挨拶のやりとりに対して柔軟な態度を取れば、自分のストレスも減ります。

年賀状に限らない「義務感の手放し」

「最後の年賀状」というアイデアは、年賀状だけに限った話ではありません。私たちの日常には、義務感や習慣にしばられている行動がたくさんあります。

それらを見直し、自分にとって本当に必要なことだけを選ぶことが、シンプルな暮らしへの第一歩です。

年賀状以外にも、年末は見直したい3つの活動があります。

イベントへの参加

年の瀬は、行事やイベントが増えますが、こうしたイベントに出席するのが苦痛だという人もたくさんいます。

苦痛なら無理して行かなくていいし、出席したとしても、三次会まで付き合う必要はありません。

最近は、こうした付き合いを強要する文化はないかもしれませんが。

一次会で帰ろうとする人には、そうしたい事情があるので、そのような人を「付き合いの悪い奴だ」と責めるのはやめるべきです。

儀礼的な贈り物

贈り物の習慣も見直すべきもののひとつです。

両者ともそこまで楽しくやっていない、むしろ負担を感じながら贈り物を交換していることはないでしょうか?

必要ない贈り物の交換のせいで、無駄なものが増えているのは、厳然たる事実です。

贈り物は、ものが増えるのも問題ですが、受け取った人が、それを処理するとき、大きなストレスを感じています。

このブログの過去記事でも、「本当はいらないのに断れない」とか、「もらったけど、手放せない」といった悩み相談が、たくさん寄せられています。

贈り物を手放す勇気を持て:本質を理解すれば罪悪感もないし、断捨離も簡単になる。

大掃除

大掃除も、何も暮れの忙しいときにする必要はありません。

そもそも、寒いときに掃除をするより、もう少し暖かい時期に掃除をするほうが、作業効率があがります。

もし、本当に家をきれいにしたいなら、暖かい時期にやるべきです。

子供の頃、我が家ではふつうに大掃除をしており、私はたいてい窓を拭く担当でした。

寒風吹きすさぶ中、窓を開け放ち、手が冷たいのに、雑巾をしぼって、窓のさんを拭いたりしましたが、楽しいと思ったことは一度もありません。

子供なので、「これで1年が終わるなあ。今年も無事に過ごせてよかった。さあ、今年の垢を落とそう」といった感慨もいっさいありませんでした。

大掃除は私にとっては「やりたくないこと」であり、毎回、いやいや取り組んでいました。

年末は仕事やイベントで忙しいので、だいたいみんな疲れています。

さまざまなタスクが重なり、大掃除に十分な時間とエネルギー、精神的余裕を割くのが難しいと思います。

ふだんから不用品を持たない生活をすると、掃除を含めた日常のものの管理がとても楽になり、一気に掃除をしなくてもよくなります。

師走の大掃除をしたくない人におすすめするピンポイントな掃除場所。

年に1度ぐらい家を徹底的に掃除したいと思うなら、春や秋の季節の変わり目にするべきでしょう。

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「それって、必要?」は全国の書店やコンビニに売っているはずです。

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私の紹介記事はこちら⇒文庫本『それって、必要?』10月28日に発売です

*****

年賀状を出す習慣を見直すことをお伝えしました。

ここから余談です。

中西さんの動画で、本に帯をつけるメリット・デメリットが語られていました。

帯のない本は「安っぽい」そうです。

そうですか? 私は本に品格を求めていないので、帯はないほうが好きです。

私にとって本の帯は。買ったあとは、どちらかというと「必要のないもの」で、高い確率で捨てます。二つ折りしてしおりとして使うこともあります

場合によってはカバーも取ります。特によく読む本は。カバーも帯もないほうが読みやすいからです。

こんな感じ。

カバーを取った本

自分の本は、カバーも帯もつけたままにしています。自分の本を読み返すことはないし、読者からいつどんな質問が届くかわからないからです。

帯をつけていると、こんなふうに本箱の中でくしゃくしゃになります。

くしゃくしゃになった帯

デザイナーや出版社の皆さんには申し訳ありませんが、帯やカバー、そして本も、ずっと持ち続けるものではないと思います。

大切なのは、本を読んでどんな体験をするか、そしてその体験を日常にどう活かしていくかです。





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