靴の買い物

TEDの動画

ごみを増やす消費の習慣を見直そう(TED)

物の買い方や消費行動を変えるきっかけになるTEDトークを紹介します。

タイトルは、Redesigning our consumer habits (消費者の習慣の再設計)。

廃タイヤから靴を作るメーカー、インドソール(Indosole)の創設者、Kyle Parsons(カイル・パターソンズ)さんのプレゼンです。



消費を改めよう・TEDの説明

Trash is not a “THEY” problem, it is a “WE” problem. Did you know we humans produce more than 2.6 trillion pounds of trash a year? That’s the weight of about 7,000 skyscrapers. How can we stop this? Being aware of who made your product in the supply chain is the key to conscious consumerism.

ゴミは「彼ら」の問題ではありません。「私たち」の問題です。私たち人間が、年に2兆6000億ポンド(13億トン)以上のゴミを出していることを知っていましたか?

これは約7000の高層ビルの重さです。どうしたらこれを止められるでしょうか?

サプライチェーンにおいて、誰が自分の使う商品を作っているのか気づくことが、意識的な消費の鍵です。

2016年5月バリにて収録。動画の長さは10分、英語ほか数カ国語の字幕がありますが、日本語字幕はありません。動画のあとに抄訳を書きます。

☆TEDの説明はこちら⇒TEDの記事のまとめ(1)ミニマリスト的生き方の参考に

シンプルなメッセージを伝えるわかりやすいプレゼンです。





廃棄物からできた服

私が今着ている服はゴミからできていると言ったら、信じますか?

本当なんです。

上から下までゴミを着てます。

廃棄物をリサイクルやアップサイクルして作った製品は、ほかの製品と見た目は変わりません。

このサングラスは、古い木製バット、シャツはリサイクルしたペットボトル、ベルトはタイヤの内側のチューブ、パンツはヘンプ、靴下はリサイクルしたデニム、靴はタイヤの底の再利用です。

バックパックは、カイトボードの帆をアップサイクルしたもの、サーフボードは、使用済みのスタイロフォーム、スケートボードは、海に浮かんでいた魚網からできています。

意識的な消費者になるべき

これらの製品を作っている会社は、量より質を優先しており、大量生産している会社とは違って、ゴミから物を作ることに投資しています。

廃棄物から物を作っている会社は、材料を注意深くソートし、責任ある工程を使って、特別な服を作っています。

彼らは、透明性のあるサプライチェーンで、より少ないエネルギーを使っています。

自分の使っている物を作っているメーカーや、そのサプライチェーンを知ることが、意識的な消費者になる鍵です。

私も意識的な消費者であり、だからこそ、今日この場に立っています。

ゴミだらけのバリの海岸

10年ほど前、人生が変わりました。

バリでサーフィンをし、水の中を歩いていたら、頭にビニール袋がかぶさったんです。

ねとねとして気持ちの悪い袋が。すぐ払いのけましたが、消毒用プールに入りたかったほどです。

でもすぐに、人のゴミが、自分のまわりに浮いていることに気づきました。キャンディの包み紙、古いビーチサンダル、誰かのウォーターボトル。

海の中のゴミ

バリの海岸のいくつかは、ゴミで完全におおわれていました。ろくに砂が見えません。

ゴミで覆われた海岸

友人たちとゴミを拾ったけれど、骨折り損でした。

ゴミがあるのは海岸だけでなく、海の中もゴミやバクテリアでいっぱいだから。

このバクテリアが、海に入る人に、災難をもたらします。

バリでのルームメイトであるスコット人のデイヴィッドは耳の炎症を治すために、しょっちゅうニンニクの皮をむいて、耳の穴に突っ込んでいました。

耳の炎症に悩まされるサーファーはたくさんいます。

私の耳の中をみたら、きっと吐くでしょうね。

サーフィンをしているとき、私の耳は、常にゴミやバクテリアと戦っています。私もデイヴィッドにならって、ニンニクを耳に入れて寝ることにしましたが、臭かったですよ。

バリからアメリカに戻る機内で、耳の炎症がひどくなり、うんざりしました。

そして思ったんです。

「なぜ、誰も海岸を掃除しないのか?」と。

タイヤ、スタイロフォーム、ポリ袋、ペットボトルだらけの海岸。まるでバリの海岸が、ゴミの中で溺れているみたいでした。

地元のビーチにあったもの

サンフランシスコに戻ってから、地元のビーチで、バリの海岸のゴミと同じくらい、嫌なものに気づきました。

手の平で砂をすくうと、小さなプラスチックのかけらが入っているんです。

砂の中にあるプラスチックのかけら

表面にある砂に隠れています。

決定的だったのは、5 Gyres(プラスチックの汚染を減らすために尽力しているNGO)の写真を見た時です。

この魚はプラスチックのかけらを食べたから死にました。悲しいことです。

プラスチックを食べた魚

でも、そのうち、図式がはっきりしてきました。プラスチックを食べた魚や鳥を人間が食べます。

私たちが散らかしているゴミは、自分たちの血管に入り込んでいるんです。

人間が、年に、2兆6千億トンもゴミを出しているって知っていましたか? 高層ビル7000個分の重さです。

毎年、15億個ものタイヤが、ゴミ捨て場に捨てられます。バリ島を2回おおうのに十分な量です。

多くの人は、罪の意識なんて何も感じず、物を消費しています。

適切なゴミ箱に捨てれば、リサイクルされると思っていますよね? 

間違いです。

世界に捨てられるプラスチックのうち5~10%しかリサイクルされません。

たいていは、ゴミ捨て場に埋もれるか、海に流されます。

もっとましな物の使い方があるはずなのに。

廃タイヤで靴を作り始めた

私は、この状況を機会と考えるようにしました。

タイヤに興味を持ち、底がタイヤの靴を作り始めました。

タイヤはすばらしいですよ。とても丈夫で、生涯、だめになりません。

何千年と経たないと、分解されないんです。

だからこそタイヤはすばらしいのですが、皮肉にも、この耐久性のせいで、問題が起きています。

世界ではじめて作られたタイヤが、この写真のどこかにあるはずです。

廃タイヤ

皆さん、今日、タイヤがついた車に乗って、ここにやってきましたよね。

私のミッションは、100万個のタイヤを、ゴミ捨て場に直行させず、何かに使うことです。

今は、タイヤで靴を作っています。

商品や、トラックの運転手、道路脇からタイヤを集めて。

でも、靴を作るとき、タイヤの60%しか使いません。そこで、今年はタイヤをつぶす機械を買って、タイヤのスクラップをカーマットなどに作り変えています。

タイヤの60%だけを使うのは、十分ではありませんから。100%リユースすべきです。資源を捨ててしまうループを閉じて、完全に循環させる流れ(cradle-to-cradle approach)を作らなければなりません。

根本的な問題

もう7年ぐらい、こつこつと、質のいいアップサイクル商品を市場に送り出そうと努力しています。

でも、新しい方法で製造することや、変化を生み出すことは簡単ではありません。

ファストファッションと競争するのは難しい。

なぜ、ファストファッションと競争しなければならないのか?

なぜ、毎年大量の商品を作ってお金をがっぽり稼いでいる会社は、古い材料から新しい物を作るための研究開発にもっと投資しないのか?

なぜ、私たち消費者は、お気に入りのブランドにイノベーションを要求しないのか?

汚染は、根底にある問題ではありません。

根本的な問題は、自分がゴミを捨てたあと、誰かが掃除をしてくれるだろうと思っていることです。捨てたら、もう責任はないのだと。

消費者は、誰が、どうやって製品を作るかなんて、自分には関係ないと思っています。

このまま何も考えず、消費を続け、すぐに捨てていたら、どうなるか? この写真を見ればわかります。

ゴミにおおわれるバリの海岸

私たちが地球を破滅させている話は、もう何度も聞いたはずです。

もう知ってますよね。

大人も子供もみんな知っている。だから、こわれたレコードみたいに同じことを言い続けるのではなく、皆さんに知識を行動に変える3つの方法をお話します。

まず、1回しか使わない商品(single-use items)をあなたの人生から、減らしてください。

プラスチックのストロー、スタイロフォーム、ポリ袋、ペットボトルなど、なんでもいいので1つだけ選んで、1ヶ月、いついかなるときも、使うのをやめましょう。

やめてみると、これまでどれほど使ってきたか気づきます。

30日たてば、使わないのがふつうになり、そのまま続けられるはずです。

進歩的な選択肢を提供している企業を選択

ステンレスのカップや、プラントベースの包装資材、パタゴニアがやっているような服を修繕するプログラム。こんな製品やサービスを提供している企業にお金を使ってください。

財布を使って投票するんです。

自分のお金を使うことで、あるいは使わないことで、要望をメーカーに知らせます。

消費者が声をあげればあげるほど、大企業はその意見を聞いて、よりよい選択肢を提案します。

模範を示す

言葉より行動するほうが説得力があります。

私がカフェで、プラスチックのストローを断って、竹のストローを取り出すと、スタッフはびっくりします。

問いかけることが、意識的な消費の第一歩です。

何が自分にできるのか、、いつそうするか、こんなふうに問いかける人々が必要です。

そうすれば、自然に市場が変わり、よい展開になります。

今度、子供や甥や姪にプレゼントするときは、リサイクルしたものや、再利用したものをあげましょう。

早めに彼らに価値を教えてあげてください。

自分たちが使う物に、もっと透明性や、よりよい工程を求めることを彼らに教えましょう。

そうすれば近い将来、私が着ている服はめずらしいものではなく、ふつうのものになるでしょう。

//// 抄訳ここまで ////

単語の意味など

wreak havoc  大惨事をもたらす、大損害を与える

cradle-to-cradle  直訳:ゆりかごからゆりかごへ。完全循環をめざすものづくり。C2C

cradle-to-grave (ゆりかごから墓場まで、イギリスの社会福祉政策のスローガン)をもじった言葉で、ゆりかご(地球)から得た資源を、ゴミ捨て場という墓場に捨てるのではなく、またゆりかごに戻そう、というもの。

plug away  こつこつ励む

R&D Research & Development  研究開発

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ゴミを出さない方法

ゴミを出さないチャレンジをしている人も多いと思いますが、難しいと感じていらっしゃるかもしれません。

私もゴミ削減に取り組んでいますが、いろいろやってみた中で、

プラゴミを減らすために私がやっている7つのこと。

一番効果的なのは、やはり余計な物を買わないことです。

自分が使い切れる分だけ買って、それをとことん使い切るのがベストです。

余剰品を売ったり、寄付したりしてもいいけれど、余分な物は、結局、ゴミ捨て場に行き着きます。

パターソンズさんの言うように、できるなら、大量生産・大量消費・大量ゴミを推し進めている企業の商品は買わないほうがいいです。

サステナブルな商品は値段が高めですが、買う量が少なければ、そこまでお財布にダメージを与えません。





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