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もう何年も「死蔵品使い切りプロジェクト」という個人的なプロジェクトをしています。
これは家で眠っているだけの死蔵品を順番に使い切っていくことです。
このプロジェクト、やってみるととても楽しいし、シンプルに暮らすのにひじょうに効果的なので、今回はその効果や利点を5つの観点から紹介します。
あなたも私と一緒に死蔵品を使い切る旅に出てみませんか?
1.節約できる
死蔵品を使い切る一番のメリットは、お金を節約できることです。
新しいものを買わなくてすみますから。
私がこれまで一番使い切ってきたのは、ノート、筆記具(ボールペン)、衣類ですが、それぞれの金額が安かったとしても、ものすごく数が多かったので、かなりの節約になりました。
さらに、買い物に行かない、通販サイトにアクセスしないことそのものが、よけいな買い物を防ぎます。
多くの人は、必要なものを1個だけ買うことができません。
店に行くと、どうしても、「あ、これ買っておくといいかも」と思う品と出会ってしまい、予定外の買い物をしますよね?
ついで買いが多すぎる:同じもの、似たようなものがどんどん増える理由(その3)
死蔵品を使い切ることが目標になると、新しいものを買うのは最悪の戦略だとわかるので、ものを買わなくなるし、店にも行かなくなるんです。
2.部屋が片付く
誰しもまだ使えるものや、新品同様のものを捨てるのは苦手です。
でもある程度使い切れば、「終わった~」と思ってあっさり捨てることができますよね?
死蔵品を使い切れば、どんどん捨てることができるので、家の中にあるものの絶対量が減り、片付きます。
私は使いかけのノートをたくさん持っていましたが、1冊ずつ順番に使い切って、全部捨てることができました。
手帳や紙もすべて使い切りました。
もともとこうした紙類が大量にガラクタになっていたので、とてもスッキリしました。
ノートのように、中途半端に使ってそのままになっているものは、使い切りプロジェクトの対象に最適です。
3.エコロジーにつながる
すでに所有しているものを最後まで使い切ることができれば、少なくとも、自分が出すゴミは減ります。
私はゼロ・ウェイスト(ゴミを出さない運動)と言えるほど、ゴミが少ないわけではありませんが、無理のないところでゴミを減らす選択をしています。
手持ちのものを使い切るのも、私なりのゼロ・ウェイスト運動の1つです。
ゼロ・ウェイストな暮らしの始め方。ふつうの人向けの現実的なプラン。
「まだ使おうと思えば使える」という理由で、捨てていないものがたくさんあるときは、ぜひ、使い切りプロジェクトで使い切ってください。
4.精神的な満足感を得られる
やってみるとわかりますが、ボールペン1本でも最後まで使い切ることができると、とても気分がよくなります。
まず目標をクリアした達成感が得られます。
次に、「買ったものを無駄にしなかった」という満足感も得られます。
私達は、基本的に「ケチ」なので、お金を出して交換したものを最大限に活かすことができたと感じると、うれしいのです。
環境への負荷を減らせたと思うのも喜びだし、部屋がきれいになった、ガラクタが減ったと感じるのもうれしいことです。
使い切った先にあるのは、こうしたポジティブな感情です。
「私はものを無駄にしなかった」と思えるのでセルフイメージもよくなりますよ。
5.新しい視点を得られる
創意工夫をしないと使い切ることができないので、いろいろ考えたり試したりしている過程で、新しい視点や学びを得られます。
使い切りが新しい趣味や活動につながることもありますよ。
そのへんに使いかけのノートがいっぱいあったので、筆子の言う「モーニングページ」をなんとなく書き始めてみたら、すごくよかった、というお便りは何通もいただきました。
全然使っていなかった化粧品や衣料品を使って、新しいおしゃれを発見することもあるでしょう。
余っている食材を使い切るために、レシピを探して、はじめての料理に挑戦するなんて経験もするでしょう。
これまでまったく使っていなかったものを使うことは、新しい体験をすること。お金はまったくかかっていないのに、きのうまでは気づいていなかったことにどんどん出会うことができます。
使い切りプロジェクトは自己や自分に合ったライフスタイルを発見する旅でもあるのです。
6.買い物の仕方が変わる
使い切りは簡単なときもありますが、ときにはすごく時間がかかり苦労することもあります。
たとえば、山のようにある衣類をすべて順番に着ていくのは、相当時間がかかるでしょう。
こんなとき、たいていの人はこう思います。
「これからは、もう少し考えて買おう」と。
「使い切る」とは、お金を出して手に入れたものを自分の責任において、最後までしっかり消費することですが、何かを消費するには、リソースが必要なことがわかるのです。
私たちが持っているいろいろなリソース~たっぷりあるから、そんなに買わなくても大丈夫。
私も、ボールペンやマーカーを使い切っていくうちに、ものを消費するには時間と労力が必要なことを思い知りました。
だから、塗り絵本などを買う時、「残りの人生ですべて塗りきれるか?」と考えるようになりました。
まあ、買った塗り絵本を100%塗り切る必要はありませんが、ものを買うときに、それを自分がどの程度活用できるか、使うのにどれぐらい時間がかかるか思いを巡らすようになったのです。
昔は買い物をするとき、あまりこういうことは考えていませんでした。
買い物のための買い物をしていたからです。
今は、それをちゃんと使うためにショッピングをしますが、これは、死蔵品使い切りチャレンジをしたからこそです。
7.感謝して暮らせる
ちまちまとボールペンを使い切ったり、穴があいて擦り切れるまで服を着たりしているうちに、日常にあるごく小さな喜びを見つけやすくなりました。
私は、ノートやボールペンを使い切るだけでうれしいので、べつに高価なものを手に入れる必要はないのです。
「足るを知る」という言葉がありますが、本当に自分はもう十分持っているなあ、使い切るのにこんなに時間がかかるんだもの、と感じます。
使わずにただしまっておくだけだと、自分が十分持っていることに気づかないものです。
だから、どんどん新しいものを追加してしまうのではないでしょうか?
でも、使うことにフォーカスすると、自分がたくさんのものを持っている恵まれた人間だと実感できます。
そして、そんな生活ができていることに感謝の気持ちがわくのです。
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家に眠っている不用品を使い切るプロジェクトのメリットを紹介しました。
雑誌やSNSは、いつも「何か新しいもの」「次にあなたが買うべきもの」を紹介しています。
「私が買ってよかったもの」とか「使ってよかったもの」というタイトルで。
私達が、芸能人やインフルエンサーが使っているものを見るのが好きなのは、「自分も同じものを買ってあんな生活をしたい」とか「もっと生活がよくなる便利品を知りたい」と思っているからです。
つまり、買うことや手にいれること前提に見ているのだと思います。
でも、実はあなたの家には、もうものは十分あります。
しまい込んであったものを使ってみれば、それがあなたにとっての「買ってよかったもの」や「使ってよかったもの」になります。
「買ってよかったもの」を手に入れたいなら、新しく買うのではなく、家にあるものを使ってみてください。