ページに広告が含まれる場合があります。
長年、たくさんの物をかかえて暮らしをしてきた人が、持たない暮らしにシフトするとき、最低でも3つの生活習慣の見直しが必要です。
1.買い物
2.収納
3.使い終わったものの処置
3番は、不用品を捨てるか否かという話になります。
シンプルに暮らしたいと願う人は、まずは不用品を捨てると思います。しかし、1番と2番の生活習慣を見直さない限り、いくら捨てても生活が変わりません。
シンプルライフを目指しているのに、なかなかうまくいかないときは、買い物と収納に対する考え方も変えてください。
それぞれどうすべきなのか、具体的に説明しますね。
1.欲しい物ではなく必要な物を買う
買い物に関して一番重要なのは、買いすぎないことです。
部屋の中が物だらけになるのは、自分や家族が使いきれない以上に物を買ってしまったからです。
需要がないのに供給したので、供給過多状態となり、部屋のあちこちに物が押し込まれ、入り切らない分が外にあふれているのです。
この状態を改善するのに必要なのは、買う頻度を落とし、買う分量を減らすことです。
買いすぎないために
買いすぎを防ぐために、自分でガイドラインやルールを考え、文章にして、買い物したくなるたびに確認してください。
アナログの手帳やノート、家計簿などに書いておいてもいいし、デジタルノートやツールで確認できるようにしてもいいです。
ポイントは、ちゃんと文章にしてどこかに残すことです。
頭の中だけで考えていると、すぐに忘れるし、買い物するたびに、一から考えなくてはなりません。
買いすぎないルールの例
ルールは、自分の生活環境にあったものを作ってください。
たとえば、
・必要になったら買う
・3回「必要だ」と思ったら買う
・日用品のストックの数を決めるか、スペースに制限をかけ、その範囲内で買う
・「(買うのを)30日間待つノート」に書いて、30日待ってから買う
・予算を立てて、予算内で買う
・セールでは、「定価でも欲しい・買う」と思う物だけを買う
私が実践して効果的だったのは、買わない挑戦です。
誰でもできる『買わない挑戦』の始め方。自分ルールで楽しく実践。
ルールを決めたら、必ず実践してください。実践しないと意味がありません。
おすすめは、1か月だけやってみること⇒マット・カッツに学ぶ30日間で人生を変える方法~30日間チャレンジのススメ(TED)
1ヶ月やってみて、うまくいかないようなら、少し調整して新しいルールを作りましょう。
2.使う物だけを収納する
収納法に悩み、効率的な収納法や収納ケースを探している人はたくさんいます。
そのような人に私が伝えたいのは、
ベストの収納法は、物を減らすことである
これです。
物が多すぎるから収納に悩むのであって、数がそんなになければ、知恵をしぼらなくても、簡単に収納できます。
「できるだけたくさんの物を収納する」というこれまでのゴールを、「必要な物だけを収納する」に変えてください。
使う物だけを収納するために
不用な物をうっかり収納しないために、何かをしまうときは、次にいつ使うか考えてください。
物はしまって終わりではなく、次に使うときに取り出し、使用するために収納します。
以下の物は収納しないほうがいいです。収納するとしても、ちょっと考えてからしまいましょう。
・次回、いつ使うかわからないもの
・使う場面がイメージできないもの
・捨てるのが嫌だから、とりあえずしまっておこう、と思うもの
・明らかにもう使わない物(新しい物を買ったのでもう出番がない)
・こわれていて、修理しないと使えないもの
特に、「捨てるのが嫌だから・なんとなく抵抗があるから、面倒だから、とりあえずしまってしまう物」の数をできるだけ減らしてください。
以前、祝儀袋を捨てた読者のメールを紹介しましたが⇒11年保管していた祝儀袋を、乾燥した虫ともども、ようやく捨てた話。
祝儀袋は、中身を取り出して、内祝いを送るために、くれた人のメモを取ったら、もう不用ですよね?
不用なので、どうせいつかは捨てるのです。
「どうせいつかは捨てる物」は、できるだけ早く捨てたほうがいいですよ。
リユースするなど明確な使用目的があり、実際、ちゃんとリユースするならいいのですが、単に、「なんとなく捨てにくい」という理由で、物を収納していると、持たない暮らしは実現しません。
ここはシビアに考えてください。
収納家具やグッズを意識して減らす
収納する場所がたくさんあると、「なんとなく捨てたくないから」という理由で「とりあえずキープしてしまう物」をどんどん入れてしまうので、収納スペースを作りすぎないでください。
田舎の実家の片づけに苦労した人や、今、実際に苦労している人からよくメールをいただきますが、田舎の実家にガラクタがたくさんたまるのは、しまい場所がたくさんあるからです。
余裕があればあるほど、人は、その余裕を使ってしまいます⇒さっさと断捨離を終わらせるコツ:パーキンソンの法則から学ぶ
収納場所にあまり余裕がなければ、捨てるのが苦手な人でも、重要度の低いものから、順番に手放します。
私の夫は自他ともに認める「物を捨てない人」ですが、今の家に引っ越してくる前に、何十年単位で持っていた古い物をかなり捨てていました。
今の家は以前の家の半分ぐらいのスペースしかないからです。
タメコミアンの夫も、物理的なスペースがなかったら、不用品を捨てることができます。
捨てることが苦手な人ほど、収納スペースを作らないほうがいいのです。下手に収納スペースを作ると自分の首を締めることになります。
片付かない理由は、収納という名の「決断の先延ばし」をするから
3.不用になったらすみやかに捨てる
使い終わった物や、供給が多すぎて使い切れずそのままになっている物は、できるだけ早く手放してください。
「せっかく買ったのにもったいない、物は大事にしなければ」。こんな気持ちから、捨てない選択をしてしまうかもしれませんが、これまで、何千回、何万回とこの選択をしてきたから、今、家の中が物だらけなのです。
物だらけの家で住むのをやめたいなら、今後は、違う選択をする必要があります。
自宅の押入れやたんすに不用品をしまっておくことは、物を大事にすることではありません。
物を本当に大事にするために必要なのは、ちゃんと使うことです。
自分で使えないときは、外に出さないと、他の人に使ってもらうことができません。
このまま持ち続けていても、数年後に結局捨てるか、自分の死後、自分以外の人が捨てるだけです。
どうしても捨てるのが嫌なら、今日から使い始めてください。
うまく捨てるために
不用品を捨てるときも、自分なりのルールを用意しておくと、捨てやすくなります。
たとえば、
・この1年使っていない物は捨てる
・サイズの合わない服は捨てる
・賞味期限切れのものは捨てる
・誰も使わない食器/ゲーム/スポーツ用品は捨てる
・使わなくなった化粧品は捨てる
・不用なギフトは捨てる
・いつもそのへんに放置されているものは捨てる(置き場所がないもの、大きくて、棚に入らないものetc.)
・数が多すぎるもの(食器、調理雑貨、服、靴、バッグ、アクセサリー、文房具)は捨てる
・ただ場所をふさいているだけのもの(趣味グッズ、飾り物)は捨てる
・なぜ持っているのかわからない物、持つべき理由のない物、嫌いな物は捨てる
物の捨て方に関しては、初期の頃の記事を読んでいただくか、以下の本やムックを読んでください。
*****
持たない暮らしに切り替えるときに見直すべき生活習慣を3つお伝えしました。
いらない物を捨てることはわりと誰でもできると思います。
問題は買い物習慣です。
就職して自分の収入を得るようになってから、毎日のように、あれやこれや買うのがあたりまえになっている人が多いのではないでしょうか?
でも、毎日物を買うのは、どちらかというと異常なことです。
1人の人間がそんなにたくさんの物を使い切ることはできませんから。
物を消費するには、思いのほか、時間や体力、精神的エネルギーが必要です。
一瞬の買い物の楽しさと引き換えに、その後、何年にも渡って、多くのリソースを使うことになります。
物だらけの部屋で暮らしていると、生活の質が落ちる理由(その1)~リソース編
時間が有り余っているならいざ知らず、たいていの人は、もっと時間が欲しいと思っていますよね?
これからも、不用品に貴重な時間を捧げる生活を続けたいのかどうか、一度、冷静に考えてください。