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部屋が散らかる典型的な理由を3つと、その対策を紹介します。
自分ではシンプルライフを心がけているつもりだけど、なぜか、いつも部屋が雑然としている、物があちことに散らかっていると悩んでいるなら、なぜそうなってしまうのか、原因を見つけてください。
理由がわかれば、対策をほどこすことができます。
テーブルの上に物が散乱しているから、とりあえず、片付ける、という行動を、何度行っても、根本的な解決にはなりません。
1.物が多すぎる
所持品が多すぎると散らかります。
あたりまえのことですが、意外に気づいていない人がたくさんいます。
いつもたくさんの物に囲まれて暮らしていると、それがふつうになります。
床やテーブル、家具の上は、物置き場ではないし、キッチンのカウンターは作業場であって、物の陳列台ではありません。
ところが、子供のときから、物置き場じゃないところに、物を置く生活をしていると、それがあたりまえになり、そこへ物をどんどん置いても違和感を感じなくなります。
これは暮らし方のクセの1つです。
しかも、インターネットや生活雑誌には、「整理整頓しましょう」「しまいやすく、取り出しやすい収納をしましょう」「洗濯かごはここへ、タオルはあっちへ置きましょう」といった物のしまい方や置き方に関する情報が豊富にのっていあmす。
100均ショップや量販店にいくと、手頃な収納かごやケースがたくさん並んでいます。
すると、散らかったものは、そうしたケースに入れて、どこかに置けば片付くのだ、と思ってしまうのです。
物をどこかに置く前に、考えたほうがいいことがあります。
すなわち、
使う物や自分の暮らしに必要な物を家に入れておく、ということです。
関係ない物がたくさんありすぎるので、片付けても、片付けても散らかるのです。
物がたくさんあって収拾がつかなくなると、必要な物が見つからないから、家のどこかにあるのにまた買ってきたりします。
するとますます物が増えます。
解決法:物を減らす
この問題を解決する方法は1つだけです。家の中にある物を減らします。
収納グッズを買って、物を増やすのではなく、家の中の物を減らすのです。
そのためには、手放すのがいやで、がしっと両手でかかえこんでいるものを、1つひとつ家の外に出す必要があります。
物を捨てるコツは、過去記事にたくさん書いています。
ここでは、いくつか重要なポイントをあげます。
1)余分な物を家の外に出す
2)整理整頓しようとしない、捨てる
3)物置き場でない場所に物を置かずにすむようになるまで、収納グッズは買わない
4)部屋がスッキリするまで飾り物を買わない
5)思い出グッズはしまいこまず、生活に活かす。しまいこむためだけに持っているものは捨てる
実例あり:今の生活の中で、もっと思い出の品を楽しむ5つのヒント
2.無意識に物を置いてしまう
自分で買ったり、人からもらったりして、物が家に入ったとき、とりあえず、そのへんに置くクセがあると、散らかります。
無意識に物を置いてしまうと、置いた物のまわりに他の物も集まって、ガラクタ集積コーナーが生まれます。
物の吹きだまり、ホットスポットという言い方もあります⇒片付け上手はチェックしている、ガラクタが引き寄せられる5つのホットスポット。
どこに置いたらいいのか、わからない、どう処分していいのかわからない。こんな「わからない+わからない状態」で暮らしていると、ちょい置きしてしまいます。
対策:ちょい置きしないために、ごく基本的なシステムを作る
「どうしていいのかわからないから、そこらに置いてしまう」人は、あらかじめ置き場所や処理方法を決めて、わからない状態から抜け出してください。
衣類を床に脱ぎ捨ててしまうなら、「衣類は、クローゼットのハンガーにかけよう」と自分でしっかり決めます。
クローゼットのハンガーがすべてふさがっているのなら、それは収納スペースのキャパシティに対して、服が多すぎるのですから、いま、この瞬間に、もう着ない服を5着ぐらいピックアップして、資源ごみに出してください(名古屋市の場合)。
こうすると、服に関しては置き場所に迷うことはなくなるので、床や椅子、ベッドの上に放り投げることはなくなります。
一番いいのは、家のなかにやたらと物が入ってこなくすることです。
カタログが多いなら、毎日少しずつ断れば、もう届きません⇒カタログを止めることから始めるシンプルライフ。
チラシがいっぱい入るなら、ポストに「チラシ、お断り」と書いたシールなどを貼り、意思表示します⇒なぜタオルはどんどんたまってしまうのか?(後編)
関連記事:紙類をためこまない7つの方法。まめな断捨離に増やさないシステムをプラスする
3.落ち着いたら片付けようと思う
「毎日、いろいろ忙しいから、いまやっていることが一段落したら、断捨離しようと思っています」。
こうおっしゃる方、多いのですが、この姿勢が原因で、部屋が散らかっている場合があります。
通常ペースで暮らせないようなことが起きていると、「あとで」と思いがちです。
たとえば、家族が病気だ、受験生がいる、ペットが増えた、引っ越してきたばかり、転勤したばかり、会社の決算、新学期など。
こういうとき、バタバタして忙しいですよね?
それは私もわかります。
しかし、忙しいときほど、物が少ない恩恵を得られるものです。
忙しいときは、むしろ積極的に、物を捨てるべきだと思います。
とはいえ、忙しいと気持ちの余裕がないでしょうから、以下のように考えてください。
解決法:小さな捨てプロジェクトをする
片付けや断捨離に時間をかけず、数分で終わる小さな捨てプロジェクトを毎日します。
私は、元旦から、毎朝、起きたら15分以内に、何か1つだけ捨てる、というプロジェクトを行っています。
おかげで、今まで、捨てそびれていた物を捨てることができています。書類やホルダーを入れている箱の中に、少しずつすき間ができてきました。
今年1年続けるつもりなので、全部で365個は捨てられます。
もっともイライラの元になっている物を捨てるのもおすすめです。たくさん捨てなくていいです。毎日、1つか2つ、間引きしてください。
さらに、こう考えてください。
人生は川の流れのようなもの。
生きている限り、生活は止まりません。新しい水がどんどん流れてきます。
いま、Aという案件で忙しくしていて、そろそろ終わるかな、と思っていると、今度はBやCという、これまた重要な事柄が起きて、今度はそちらで忙しくなります。
「落ち着いたらやろう」と思っていると、いつまでたっても、やれません。
私の母もよく、「いま、忙しいから、落ち着いたら、片付けるわ」と言います。しかし、母は80代でリタイアした身ですから、そんなに忙しいはずはないのです。
ただ、なんとなく気ぜわしいと思っているだけです。
その証拠に、毎晩、数時間、テレビで韓国ドラマを見るのに時間を使っています。
小さな片付けプロジェクトを入れ込む時間や余裕はちゃんとあります。
番外:完璧主義に陥らないこと
これまで、何回も完璧主義のことを書いていますが、ひじょうに重要なので、また書きます。
散らからない部屋を作ることが目的なのに、その手段に完璧を求めていると、部屋が片付きません。
たとえば、
とにかく完璧にやろう
きちんとやろう
できるだけ短い時間でやろう
できるだけたくさん捨てよう
できるだけ疲れない方法を使おう
自分にぴったり合った方法で捨てよう
もっとも効率のいい動線を作ろう
いらない服はできるだけ高く売ろう
できるだけ愛着を持ってくれる人に手渡そう
このように考えると、そういう手段がわかったときや、そうできるようになるときまで、物を捨てる行動を待ってしまいます。
情報ばかり探して、実際に物を捨てないとか、収納アドバイザーの勉強ばかりして、全然実践につなげないというのも、完璧な状態になってから、片付けようと思っているからです。
さらに日和にこだわる人もいます。
きりのいい◯日から始めたい、とか。
結婚式じゃないのですから、何かを捨てたいと思ったら、そのときがベストのタイミングです。
完璧主義には先延ばしがついてまわります。
先延ばししたいから、完璧を期そうとするのか、完璧をめざしすぎるから、先延ばしするのか、どちらとも言えませんが。
完璧ちゃんの傾向がある人は、「少しでいいから、とにかくやり始めよう」「うまくできなくていいから、やってみよう」と手帳などに書いておき、行動を促すようにしてください。
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雑然とした部屋で暮らすのはもうやめたい、と人に3つアドバイスをしました。
一番効力があるのは、所持品の数を減らすことです。
「もったいないから捨てられない」と思うかもしれませんが、ただそこに置いておくだけなら、持っていないのと同じです。
きょうから、「物を置くこと」に意識を向けてください。
無意識に置かず、意味のあるものを意味のある場所に置くようにすると、もっとスッキリ暮らせます。