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アメリカのお片づけお助けサイト、フライレディ(flylady.net)から、初心者が1ヶ月かけて身につける小さな片づけ習慣をお伝えします。
フライレディは、ぐしゃぐしゃの家に住む主婦や主夫が、きれいな家を手に入れるのをサポートするサイトです。
メールマガジンに登録すると、毎日掃除する場所が書かれたメールを送ってくれます。
それとは別に、ホームページに、31 beginner babysteps (サーティワン ビギナーベイビーステップス;ビギナーの31の小さなステップ)というのがあります。
これは歩き始めた赤ちゃんのように、きょうは1歩、明日はもう1歩と小さな片付け習慣を1つずつ身につける方法です。
今回から数回に渡って、この31のステップを順番に紹介します。きょうは5日目の習慣までです。
ベイビーステップとは?
「家は1日で汚くなったわけではないから、片付けにも時間がかかる」というのがフライレディの考え方です。
こんまりのように、一気に片付けることはできないのです。
私もそう思います。リバウンド防止の記事にも書いたように、ガラクタをためたり、掃除できない生活習慣があったからこそ、家の中が汚くなってしまったのです。
リバウンドしない方法を書いた記事⇒せっかく片付けたのになぜリバウンドする?断捨離後にきれいな部屋を保つ3つの秘訣
部屋をきれいにするためには、片付けられる生活習慣を1つずつ身につけるべきです。悪い習慣を変えるのはそう簡単ではありません。これまでの習慣を一気に変えようとすると絶対失敗します。
1つずつ確実に小さな、できるだけ簡単な習慣からものにしていくことが有効です。
31日で片付け習慣を身につけるポイント:
●1日1つずつ、片付け習慣(小さなルーティン)を身につける。決して急がない。
●時間をかけてプロセスを楽しむ。
●1日やらない日があっても、自分を責めない。また次の日からやり始める。
これは掃除習慣を身につけるステップですが、考え方はほかの習慣を身につけるときにも充分応用できます。
それでは、初日の習慣から見ていきましょう。
1日目:シンクを磨く
フライレディは台所のシンクを磨くことにこだわっています。きれいな流しはきれいな家の源なのです。
そこで初日は、シンクだけきれいにします。ほかが汚部屋でも気にしません。まずはシンクをきっちり磨いてください。
このとき大事なのは「シンクをきれいにする」というミッションのみを遂行すること。
人によってはすぐに磨けてしまうでしょう。ですが、皿が山のように積もっていたら、皿洗いをする必要があります。
皿を洗って、食器棚にしまおうとしたら、自分がやけに食器を持っていることが気になる可能性があります。食器棚の断捨離をしたくなるかもしれません。しかしそういうことに手を出してはいけないのです。この日の目標はシンクを磨くことだけ。
私がシンクを磨いた話はこちらに詳しく書いています⇒流しをピカピカに磨くことが家全体の片付けにつながる~ミニマリストへの道(26)
2日目:朝起きたらすぐに着替える
当たり前すぎますか?しかし朝起きて、すぐ着替えない人がけっこういます。私も子供が小さかったころは、子供に朝食を食べさせてからシャワーをあびていたので、朝、長時間パジャマ姿でいました。
しかしこれではいけないのです。朝起きて、床に足をつけたらその足で着替え、髪を整え、顔も洗います。
パジャマ姿でいるとだらだらモードになります。きびきび掃除するためには、戦闘服(ふつうの服ですが)に着替える必要があるのです。
フライレディは「スニーカーをはいて、靴ひもをきっちりしめろ」と書いていますが、これはアメリカだからです。日本の場合は靴下か室内履きでとどめればいいです。
私は室内履きをスニーカーにし、靴ひもをきっちり締めるところまでやっていた時期がありました。
さらに2日目は初日のルーティンもやります。つまりこの日は、
1.朝起きたらすぐに着替えること。
2.夜寝る前にシンクを磨くこと。
この2つをやります。
このようにベイビーステップは、日を追うごとにやることが雪だるま式に増えていきます。といっても、きれいな家に住んでいる人はごくあたりまえにやっていることばかりなので、そんなに大変ではありません。
さらに、フライレディに「私のシンクは輝いている」というタイトルでメールをするのですが、もちろんこれはやらなくてもいいです。
ただ、日記かノートに「きょうは朝起きてすぐに着替えたし、夜は流しを磨いたよ。きれいでうれしいね」と書くのは効果的です。
このノートが新しい習慣を身につけるための航海日誌の役割をはたします。フライレディのメソッドではあとでコントロールジャーナルを作って、毎日の習慣を書いておきます。
★コントロールジャーナルについてはこちらに詳しく書いています⇒主婦の家事手帳(コントロールジャーナル)の作り方。情報の一元化で家事を効率化
もし、これまで起床後、すぐに着替えておらず、明日の朝は、これを忘れてしまいそうな場合は、付箋に「朝起きたら着替えること」と書いて、洗面所の鏡に貼っておきます。
フライレディはバスルームの鏡にリマインダーを貼っていたそうです。彼女自身、昔は「片付けられない女」だったのです。それが今や人に片付け指南するビジネスで成功して大金持ちです。
3日目:flylady.netのウエブサイトを見る
この日。身に付ける新しい習慣はフライレディのサイトを見ることです。
こちら(英語です)⇒FlyLady.net: Your personal online coach to help you gain control of your house and home
いろいろな片付け情報がありますが、特にフライレディのメッセージと、lauch pad (ローンチパッド)をチェックします。lauch pad はミサイルの発射台です。また、いろいろな計画の出発点という意味もあります。
lauch pad ⇒FlyLady.net: Launch Pad
ローンチパッドを開けたら、flight plan(フライトプラン)をチェック⇒FlyLady.net: Flight Plan
フライトプランは飛行計画です。これと同じ内容が毎日メールで届きます。
フライトプランにはその日やるべきことが書かれています。といっても、31の習慣を身につけたあとなら、難しくもなんともないことばかりです。
以前、こちらで紹介した12の習慣などが、毎日メールに書かれて送られてきます。
⇒すっきり片付いた家にするための12の習慣~フライレディに学ぶ
今の段階ではこれをやる必要はありません。「ああ、こういうことをやるんだ。すごいわねー」と思うだけでいいのです。
やりすぎると失敗するので、その日の習慣だけ、きっちりやるようにします。
この日は起床後、足元まで着替えること、サイトを見ること、夜シンクを磨くことの3つをやるだけ。シンクを磨いたら、またフライレディに「私のシンクは輝いている」というタイトルでメールします。
ところで、フライレディは本人もたくさんメールを書きますが、講読している人にもメールを書くことを促しています。
このメールはフライレディがチェックしているわけではありません。昔はそうだったかもしれませんが、今は、講読している人がすごく多いので、人を雇ってメールをチェックさせています。
4日目:3つの習慣をポスト・イットに書いて貼る
この日のミッションは、これまで身につけた
・朝、足元まで着替える
・台所のシンクをきれいにしておく
・フライレディのサイトを見る
という3つの習慣を、付箋に書いて、バスルームの鏡と、台所の流しの上に貼ることです。
2日目に付箋を書いて貼っていた人は張り替えるといいですね。
付箋もあんまりベタベタ貼ると視覚的ノイズになります。フライレディはシンプルライフを勧めていますが、ミニマリストではないので、付箋が増えることは気にならないようです。
4日目にやるべきことをすべてやったら、フライレディに「ちゃんとポスト・イット貼ってあります」という件名でメールします。
4日目のページには、「ミッションをゲームにして楽しくやりましょう、フライレディのタイマーが助けてくれます。15分だけやって、ストップです」みたいなことが書いてあります。
フライレディはこういうオリジナルグッズを売って収益をあげています。
31日のベイビーステップの1番最初のページの下に「ビギナーズパッケージ」が紹介されています。これは今後身に付ける片付け習慣を助けるグッズのセットです。
その内容は
●シンク・リフレクション(本)
●フライレディの羽根ばたき
●究極のタイマー
●雑巾(ラグ)、収納用バッグつき
●ステンレスの水筒
これだけ入って59ドル95セントです。高いです。しかしバラで買うと76ドル85セントだそうです。タイマーを単品で買うと10ドルもします。
見たところふつうのタイマーですが、バイブレーションモードがあるとか。タイマーは私も有用なツールだと思いますが、100円ショップで買ってこれば充分です。iPhoneを持っている人はそれを使えばいいですし。
本は以前私もカナダのアマゾンのマーケットプレイスで買いました。もう手放しましたが。本の画像はこちらにあります⇒部屋がどんどんきれいになる7つの片付け習慣とは?~ミニマリストへの道(27)
タイマーの使い方はこちら⇒タイマーを使って仕事や家事に一点集中~ミニマリストのタイマー活用法とは?
5日目:ネガティブな感情を紙に書き、それをポジティブな言葉に変える
まずこれまで身につけた以下の4つを遂行します。
●朝、足元まできっちり着替える
●流しをきれいにする
●サイトでフライレディのメッセージを読む
●台所とバスルームにある付箋のリマインダーを見る
この段階で、家の中できれいなのは実質シンクだけです。
そこで、「ああ、こんなんじゃいつまでたってもきれいにならない」とか「どうせ私は片付けられない女、汚い家がお似合いよ」といったネガティブな感情にさいなまれるものです(と、フライレディは言っています)。
そこで、こうしたネガティブな感情を紙に書き、それをポジティブな言葉に言い換えます。たとえば、まず紙にこう書きます。
「家は相変わらず汚い。どうせ私は片付けられないんだ。きのうも1日パジャマ姿だったし、シンクにも皿が山積みだし」。
そのあと、
「今は家は汚いけど、1ヶ月後にはきっときれいな家になる。私は片付けられる人だ。きょうは朝、ちゃんと服に着替えたし、夜、シンクも必ず磨いてきれいにする!私は、きれいな家に住み、幸せな人生を送るんだ」などと書くわけです。
自分で書いたポジティブな文章は、自分がよく見るところに置いておきます。そして、フライレディに「私はきれいな家の持ち主にふさわしい」というタイトルでメールを出します。
実際は、I AM WORTHY! と書きます。worthy は「~に値する」という意味です。これだけだと日本語に訳しにくいのですが、ここでは、私は家をちゃんと片付けて幸せな人生を送るのに値する人間だ、ということ。
なぜworthyなんて単語が出てくるのかというと、汚部屋に住んでいる人は、自分は片付けができず、人生もうまく行かず人間失格だ、と思っている人が多いからです。
つまりすっかり自信をなくし途方にくれているのです。
フライレディには、「家をちゃんときれいにすることで、自信を回復し、自分の人生をコントロールしよう」という理念があるので、このような単語が出てきます。
これで5日目のミッションは終了です。
★この続きはこちらです⇒汚家脱出計画。31日でものにする小さな片付け習慣(2)
「私は必ず片付けることができる」と自分で自分に言うのは、アファメーションです。アファメーション(affirmation)は引き寄せの法則の本によく書いてありますが、自分で自分にする宣言です。
アファメーションをしてなりたい自分になろう、とよく言いますよね?
潜在意識に働きかけるそうですが、本当に潜在意識まで届いているかどうかはわかりません。
「アファメーションは効果がない」という意見もありますが、自分でだめだと思っていたら、絶対実現しないのは確かです。そこで「私はちゃんと片付けられる」と自らを勇気づけ、自分を信じることはとても大切です。