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シンプルライフを志向するようになってから、基本的にあまり物を買わないようなりました。
買えば物が増えますからね。
ときには、意識的に、食品と歯磨きグッズなどの消耗品以外は全く買わない時期をもうけてもいます(買わない挑戦)。こうした買わない暮らしが私に教えてくれたことを5つ紹介します。
1.実はたくさん物を持っていたことがわかる
1年ぐらい買わない挑戦をしても、生活には全然困らない、ということがわかりました。
つまり、私は、生活に必要な物は、すでに充分持っていたのです。
近年は、服の数をしぼったので、一つひとつの消耗がはげしく、去年と今年は、それぞれ1回ずつ、衣類を買いました。1年に1回ベースでの買い替えです。
けれども、これとて、毎日同じ服を着るから消耗するのであって、1週間ごとに交互に着るなりすれば、もう少し寿命を伸ばせるはずです。
来年1年は、また、買わない挑戦をしようと考えているので、しばらくは意識して、服を交互に着る予定です。
私の買わない挑戦について⇒誰でもできる『買わない挑戦』の始め方。自分ルールで楽しく実践。
2.意図的に買い物ができるようになる
2つめのメリットはある程度意識的に買い物ができるようになることです。
若い頃の私は、物を買う時、何も考えていませんでした⇒なぜ私はあんなに物を買ってしまったのか~ミニマリストへの道(3) 感情のままにショッピングしていたのです。
もちろん、カタログを見たり、売り場で商品を見たりしながら、「どれにしようかな? どれがいいかな?」とか、「これを買うべきか買わざるべきか?」といったことは考えていました。
けれども、なぜ自分は物を買うのか、その買い物は、自分にとってどんな意味があるのか、それにお金を使うことが、この先、どんな結果をもたらすのか、ということは露ほども考えていなかったのです。
ただ、なんとなく買い物をしていただけ。
給料が出たら、買い物をするのが当たり前になっており、自動的に店頭や通販で買っていた、という感じです。
けれども、買わない挑戦を始めてからは、自分と買い物との関係やお金の使い方についてよく考えるようになりました。
その結果、以前よりはずっと意図的に買い物をできるようになったと思います。
「これを買うと、自分の暮らしはこう変わると思うから、これだけのお金を投資して、生活に導入する価値があるだろう」、なんて、昔の私が聞いたら、「なに、しちめんどくさいこといっているの、この人?」と言いそうなことを、ごく自然に考えながら、買い物できるようになったのです。
意図的な買い物の仕方⇒年末にお金を使いすぎないためにできる5つのこと。意識的な買い物が鍵。
いまでも、うっかり買って、不用品を増やしたり、無駄遣いしてしまったり、ということはありますが、昔に比べれば、ずいぶんましになりました。
3.時間の余裕ができる
ショッピングに時間を使わなくなるので、その分の時間が余るようになります。
自分では気づいていませんでしたが、よく買い物していた頃の私は、買う行為に、かなり時間を使っていたのです。
このブログでは、買い物を控えたいと考えている人に、「自分が週に何時間、買い物に使っているのか計算してみましょう」などと書いています。が、昔の私は、自分が買い物にどれだけの時間やお金を使っているのか、トータルを出してみよう、なんて思いもよらなかったのです。
買い物にかかる時間というと、「店に行って、品物を見て、服なら試着して、ちょっと迷って、買うと決めてからレジに行って、お金を払って品物をもらい、持って帰ってくるまでの時間」だけを想像するかもしれません。
しかし、その前に、リサーチする時間があります。
雑誌を見たり、宣伝メールを見たり、お買い物ブログを眺めたり、人と情報交換したりしながら、だんだん買う物のイメージを固めていく時間です。
私は、あまり迷わないほうなので、店頭ではそこまで時間を使っていませんでした(買い物の回数が多かったので、結局は多大な時間を費やしていたはずです)。
けれども、通販カタログを見ている時間が、ふつうの人より多かったと思います⇒何度も通販で失敗したのになぜやめられないのか?:ミニマリストへの道、番外編2
分厚いカタログを最初から最後のページまでじっくり見ていましたからね。付箋をはりながら。
よほど暇だったのでしょう。いま、あんなことをやれと言われても、できません。
インターネットで買う場合も同じです。通販サイトにアクセスして、商品をクリックしたり、ページ送りしたりしていると、あっという間に30分ぐらいたってしまいませんか?
人によっては、物を買ったあと、後悔することに時間を使う人もいますね。
よけいな買い物をしない、と決めると、こういうことをしなくてよくなります。浮いた時間を、ほかのことに使うことができるのです。
4.頭が疲れない(楽になる)
考えるべきことが減るので疲れなくなります。
3番に書いたように、何かを買おうとすると、いろいろと考えなければならないことが発生します。
家や車といった大きな買い物をする時、人々は情報を集め、時には専門家の意見を聞き、どこからお金を出すか考え、返済プランもたてて、人によっては迷いに迷って、最終的にはやけになったりもしつつ、購入に踏み切ります。
日常の小さな買い物も、規模こそ違え、同じような道筋で考えながら、購入を決定しているのではないでしょうか?
私は甘い物を摂るをやめたので、食品の買い出しに行っても、お菓子の棚の前には行く必要がなくなりました。
喫茶店やレストランに行っても(めったに行きませんが)、デザートは自動的にパスです。
「ケーキ食べようかな? それともぜんざい?」「チョコレートがいいかな? それとも、どら焼き?」みたいな考えごとから開放されたのです。
ミニマリストになる前から、私は、オーダーするものを、あれこれ考えるのはめんどくさいと思うたちでした。
若いころ、喫茶店で注文するのは、ホット(コーヒー)と決めていました。連れがいて、ケーキを食べることになったら、チーズケーキにしようとも決めていて、コーヒーとチーズケーキ以外は、まず、オーダーしませんでした。
考えなくてもすむので楽です。
いまは、化粧をしないし、湯シャンだから、コスメや洗浄剤の売り場にも、行かずにすんでいます。
体験した人でないとわからないでしょうが、見に行かなくてもすむ棚や、検討しなくてもいい商品が増えれば増えるほど、買い物も生活も楽になります。
なかには、いろいろ使い比べたり、たくさんある中から選ぶのが楽しい、という人もいるでしょう。
ですが、そうすることが本当に、あなたのやりたいことなのでしょうか? 私は、シャンプーの銘柄に迷うエネルギーや時間があったら、その分を睡眠や読書時間にあてたい、と考えるほうです。
5.セルフイメージがあがる
意図的に買い物できるようになると、自分の人生において、自分が主導権を握っている(と感じられる)分野が1つ増えるので、自信が生まれ、セルフイメージがあがります。
周囲の言うことや、宣伝に踊らされ、本当は欲しくない物をたくさん買ってしまう不本意な状況から脱出できるのですから。
すると、なんとなく毎日が楽しくなります(本当です)。
部屋に物があふれ、「捨てたいけど捨てられない」と悩んだり、クレジットカードの支払いに追われて、まともに貯金できず、強い罪悪感を感じる状況は、自分以外の何かに、大きくコントロールされている暮らしです。
人はものごとをコントロールしたいという欲求を持っています。
だからこそ、他人と共同生活をしていると、たとえ相手が愛する家族であっても、しばしばぶつかります。状況が自分の思い通りに進まないと強いストレスを感じます。
ストレスの多い暮らしの中で、自分で自分のお金の使い方を考え、ある程度コントロールして消費し、その結果を引き受けることができるようになる。なかなか気分のいいものです。
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今回は、買わない暮らしが私にもたらしてくれる5つのメリットを紹介しました。
もちろん、以前より節約できるようになる、貯金が増える、ガラクタの数が減る、というわかりやすい利点もあります。
けれども、買わない暮らしの一番のメリットは、消費主義にふりまわされず、自分らしい生活を自分でデザインして、作り上げていくことができるようになることだと思います。
「こうしてみよう」と思ったことをちゃんとやれると、気持ちがいいです。望む生活に一歩一歩近づいていくと確信できる暮らしには、充実感があります。
よかったら、あなたもお試しください。