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読者の方から、いらない物を捨てたほうがいいと頭ではわかっているけれど、行動に移せない。そして自己嫌悪に陥ってしまう、というメールをいただきました。
捨てたいと思っているのに、なぜ行動できないのか?
その理由と対応策を6つ紹介します。
1.断捨離はものすごく大変なことだと思っている
まだ何も始める前から、「片付けってすごくしんどい」というイメージを持っているために、行動に出られないのかもしれません。
しかし、実のところ、断捨離や片付けは、人生においてしなければならないほかのこと(子育て、介護、職探し、就職、結婚、借金返済、老後資金の積立、リハビリなど)に比べると、ずっと簡単なことです。
自分の意志でコントロールできることだし、命の危険もありません。
むしろ、捨てずにそのままにしておくと、健康を損なう恐れがあります。
まあ、不用品に足を取られて身動きできないような汚部屋だと、ややきついかもしれませんが。
「大変そうだ、だからやりたくない」と思っているなら、片付けの大変さのハードルを自分で下げればいいのです。
つまり、小規模な「捨てプロジェクト」をする、ということ。
いきなり、部屋をすっきりさせる必要はないし、大量の物を捨てることもありません。
ものすごく小さい「捨てプロジェクト」をやって、その都度、確実に捨て切り、成功体験を積み重ね、自信をつけていく作戦です。
小さな「捨てプロジェクト」はたくさんあります。きょうは家具の上にのっている物を捨ててみてはどうでしょうか?
冷蔵庫とか本箱、ソファなど、家の中にはいろいろな家具があります。こうした家具の上にのっている、もういらない物を1つだけ捨てるのです。
家具の上は収納スペースではないのです。
これは、我が家の冷蔵庫の上です。私は冷蔵庫よりも、身長が低いので、ふだんは見えていないのですが、いま、踏み台にのって写真をとってみました。
冷蔵庫の上は、何も乗せないのが理想です。
我が家の冷蔵庫の上は夫の物置き場です。なぜか何も入ってないジップロックバッグがのっていますが、こんなものがあったら1つだけでいいので捨ててください。
とても簡単です。
明日は、別の家具の上をチェックしてください。
その他の小さな断捨離のアイデアもチェック⇒今すぐできる8つのプチ断捨離。捨てるのが苦手でもトライする価値あり
2.とにかく疲れている
捨てたいのに、捨てられないのは、もしかしたら肉体的にそういうことができる状態にないのかもしれません。
今、夏バテの時期なので、すごく疲れていて、「何をするのもおっくう」「めんどくさい」「やりたくない」という気持ちになっている可能性があります。
暑さのせいで睡眠不足になっている、ということはないでしょうか?
心身の疲れのせいで、片付けできないだけなのですから、休息をとって体力と気力を回復してから挑戦してください。
個人的に、睡眠をしっかり取ることをおすすめします。
そういえば、きのう紹介した読者のメールにはプチ更年期で、体力、気力がないようだ、と書かれていました。
このメール⇒ばんばん捨てられるように、背中を押してください、というメールに答えます。
確かに、とても症状の重い更年期はあります。ですが、本当に更年期なんでしょうか?
夜、しっかり寝ず、甘いものやジャンクなものばかり食べていたら、更年期など関係なく、体力がなくなります。
「疲れた、めんどくさい」と思っているなら、健康的な生活を心がけ、体調を整えてください。
元気で過ごせる生活にシフトする方法⇒夏を元気で健康に過ごすための、シンプルな4つの生活習慣
疲れがたまっているなら、昼寝が効果的⇒疲れの取れる昼寝の方法。睡眠不足ぎみの人は試す価値あり
3.先延ばしをしている
片付けたいけど、行動できない、というのはある種の「先延ばし」です。
いつでも片付けられる、と思っているから、いつまでたっても片付けられないのかもしれません。
人はいやなことは先延ばしをしてしまうものですが、デッドラインが決まっていることには、取り組めるものです。
この点について、詳しくはこの動画をどうぞ⇒先延ばしをする人としない人は何が違うのか?(TED)
そこで、自分で締め切りを作ってみてはどうでしょうか?
今週は服をちょっと片付けて、来週は、台所の食器を捨てよう、とあらかじめ、おおまかに計画をたてるのです。
この時、実現可能な計画をたててください。
自分で締め切りを作るのが難しい、と感じるようなら、とりあえず、「今から15分だけは、片付けをしよう」と決めて、タイマーをセットして、片付けを始めてください。
この方法も「15分先」という締め切りを作っています。
最初は捨てやすいものから捨てることをおすすめします。大きな家具を捨てるには、粗大ゴミの引取の手順を確認したりするのに、手間がかかります。
よけいなことを考えたり、しなくてもすむ、わりと単純なガラクタを捨てることから練習してください。
4.一気にやらなければいけないと思っている
「断捨離は勢いがないとできない」と思っている人がたくさんいます。そんなことはなくて、毎日少しずつ、長期的にやったほうが、結果的に部屋の中はきれいになります。
たまに熱に浮かれされたかのように、どんどん捨てる人がいます。
多くの場合、こういう人は、そのうち飽きてしまいます。熱しやすくさめやすい、まるでアルミのやかんのような人です。
アルミのやかんのような人の部屋は、いったん断捨離熱が下がると、1つ、また1つと、余計な物が増えていき、遠からず元の散らかった部屋に戻ります。
ガラクタすべてが、1日で家に入ってきたわけではありません。
不用品がたまってしまったのは、以下のような生活習慣のどれか、あるいは複数を持っていたからです。
●特に必要でもないのにものを買ってしまう。
●もらえるものはなんでももらってしまう。
●ほしくて買ったのにすぐに使わない。
●ものがこわれても、すぐに捨てない。
●新しいものを買ったのに古いほうを捨てない。
●もう用済みのものなのに捨てない。
こうした生活習慣を変えない限り、いくら断捨離しても追いつきません。古い習慣を捨て、新しい習慣を身につけるには、時間がかかります。
習慣を変えながら、少しずつ捨てたほうが効果的です。
短い時間で一気に片付けてスッキリできたらそれにこしたことはないのですが、これはあまり現実的なプランではありません。
長期間かかってたまってしまったガラクタを捨てるには、やはりそれなりの時間が必要。1日でやろうとせず、長期的な視野にたって片付けたほうがいいのです。
5.完璧主義である
やりたいことがあるのに、さっと着手できない人は、完璧主義に陥っている可能性があります。
「片付けてもうまくいかず失敗するのではないか」と恐れているのではないでしょうか?
少しでも物を減らすことができたら、それだけでかなり住環境がよくなります。
あまり考えこまずに、片付けを始めてください。
完璧主義に関しては過去記事で詳しく説明しています。
完璧主義すぎるといつまでたっても部屋が片付かない理由
6.「やる気」が出るのを待っている
「とにかく、片付けする気になれなくて」「断捨離のモチベーションが全然わかないの」と言い訳しながら、不用品がいっぱいある汚部屋の中で暮らしている人がいます。
こういう人は、何かをやるとき、必ずモチベーションが必要だと思っています。ですが、これは誤解です。
1日15分の片付けを粛々と行っている人たちは、モチベーションがあるからやっているのではなく、やるべきだ、と思っているからやっているだけなのです。
自分の理想の暮らしがあって、それを実現するためには、不用品を捨てなければならないのです。
もし、「片付けるモチベーション」が出るのを待っていて、いつまでも行動を起こしていないのなら、今、この瞬間に、そんな「やる気」を待つのはやめてください。
「やる気」があろうがなかろうが、片付けることはできます。
人が断捨離しようとしているとき、それを止めようとするものは別にありません。あるとしたら、それは自分の思考です。
自分が勝手に行動に移さず、勝手に罪悪感を抱いているだけです。
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今は、モノ余り状態に悩む人が増えて、断捨離セミナーが行われ、片づけ本もたくさん出版されています。昔はこんなことで悩む人ってあまりいなかったと思います。
人々は、勝手に問題を作って、勝手に悩んでいる、という気がします。
●よけいな物は買わない
●もういらなくなった物は捨てる
この2つの原則を守れば、そんなに悩まず、過不足のない物をもち、快適に暮らせるのでは?
すぐに行動に移せない人は、ある意味、熱しにくい土鍋のような人といえましょう。しかし、そのぶん、さめにくい、という利点があるかもしれません。気長にじっくり取り組み、望んでいる生活を勝ち取ってください。