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なくした物を探す方法を紹介します。鍵やスマホ、イヤリング、時計、メガネ、財布、免許、パスポート、大事な宿題や書類など何にでも使えます。
家の中で紛失したら、第3者や猫が持ち出さない限り、どこかにあるはずです。
呪術は最後の手段に
「にんにく、にんにく、にんにく」とか、「ハサミさん、ハサミさん、私が探している◯◯はどこにありますか?」というおまじないを唱えながら探すと見つかると言われます。ですが、どう考えても非科学的ですよね?
このようなおまじないは、最後の手段にとっておいて、もう少し理にかなった探し方を試してください。探し方をステップ・バイ・ステップで書きます。
1.まず落ち着く
一番最初にすべきことは落ち着くことです。「ない、ない!」とパニックになっていては、見つかるものも見つからないのです。
ストレスがかかると、人はふだんは考えられない愚かな意思決定をします。
それについてはこちらの動画をどうぞ⇒ストレスでいっぱいのとき、冷静でいる方法(TED)
深呼吸をして気持を落ち着けます。深呼吸すると、酸素が脳にまわり、頭も冴えます。
2.頭の中をクリアにする
深呼吸をしたら、とりあえず、頭の中を空っぽにしてください。雑念がいっぱいだと、探し物を見つけることにフォーカスできません。
今あわてても、物は出てこないのです。
脳内を真っ白にするつもりで、すべての雑念を手放してください。なんだったら、3分ぐらい瞑想をしてもいいです。
実際に探し始めるまえに、完全に心をやすらかにさせておくのが見つけるコツです。パニックになって青い顔をしているから見つからないのです。
3.最後にそれを使ったのはいつか思い出す
これは、わりと誰でもやると思いますが、探し始める前に、「ない!」と思っているその物を、最後に使ったのはいつか、思い出してください。
最後にそれを目にしたのはいつだったのか、最後に使ったのはいつだったのか?
静かな部屋で、目を閉じて名探偵になった気持で、じっくり考えてみます。
名探偵なので、ロジカルに考えてください。
まず脳内に「なくした物」を思い浮かべます。その物によって、失う場所はある程度限定されます。
鍵なら、前の晩、帰宅したときに使っているでしょう。老眼鏡なら、本を読んだときに使っているでしょう。パスポートなら直近で海外旅行に行ったときの荷物に入っているかもしれません。
外でなくした可能性のあるものは、同行した人に聞いてみます。
4.それがありそうな場所をリストアップ
最後に使った場所、それが今ありそうな場所を紙に書いてください。
紛失物によっては、絶対存在しえない場所もあるのです。そんなところをいくら探しても出てくるはずはありません。
こういう「あるはずがない場所」を探すのは、おまじないを使う前、つまり最後の最後にしてください。
たとえば、車の鍵をなくしたのなら
◯玄関
◯台所
◯トイレ
◯自分の部屋
こんなふうにリストアップします。
もちろん、今すぐ家を出なければならないときは、こんな悠長なことはやっていられません。
朝、車の鍵が見つからないのに、すぐに会社に行かねばならないときは、別の手段で会社に行くしかありません。
タクシーか公共交通機関を使って会社に行き、ふつうに仕事をし、自宅に戻ってから、じっくり鍵のありかを考えてください。
ありそうな場所を紙に書いているうちに、「あ、そうだ、あそこに置いたんだった」と思いだすこともあります。
5.ありそうな場所を順番に落ち着いて探す
リストアップが終わったら実際に探します。私の考えでは、なくし物が見つからないのは、探し方が甘いからです。
鍵や財布など、たいてい、いつも置いているところにあるのです。
人は「なくしてしまった」と思うけれど、実際はいつもの所にあり、それが目に見えないだけなのです。
人はとても主観的に物を見ています⇒我々は本当に自分で決めているのか?ダン・アリエリーに学ぶ、選択のミス(TED)
最初は見えていなかったものが、あとでもう一度冷静になってチェックしたらあった、ということはよく起きます。
私もしばしば「老眼鏡がない」と探すのですが、よく額の上にかけています。「電子辞書がない」と思って引き出しの中をかき回しているとき、机の上にふつうにある、ということも体験しています。
なくした物は、いつもあるはずの所にあるのに、目で見えていないだけ、ということが多いのです。
探す時は、落ち着いて、あらゆる可能性を疑ってください。
こんな可能性もあります。
◯重なっているものの間にある
新聞紙などが重なっている間に隠れているかもしれません。
◯何かの下に隠れている
ペンなど転がるものは、ラジカセやオーブントースターの下にコロコロ転がり、見えていないのかもしれません。
◯下に落ちている
下駄箱や本箱、机の裏もよく見てください。壁と家具のすき間から落ちて途中でひっかかっていたり、床の上にある、というのはきわめてよくあることです。
重力があるので、すべての物は、下に落ちる可能性があります。
ゆっくり丁寧に探してください。
6.探すときは偏見を持たない
物を探しているときは、パニックに陥らず、冷静に探してください。
また、変な思い込みを持つべきではありません。
思い込みが激しすぎる人は、なくした物を見つけることができません。一例として、フィクションではありますが、「赤毛のアン」に出てくるブローチのエピソードを紹介します。
この小説には、マリラ(孤児アンの育ての親)が、紫水晶(アメジスト)のブローチをなくすエピソードがあります。
マリラは、ふだんは自室のタンスの上においてある針山に、ブローチを刺しています。それが突然なくなったのです。
ブローチが消える前に、アン(10歳前後)が、「マリラ、そのブローチとっても素敵、ダイヤモンドみたい」と盛んにほめていたので、マリラはアンを疑います。
勝手に外に持ち出したのではないかと思ったのです。
事実、アンは、マリラがいない時、こっそり部屋に入って、ブローチを自分の胸につけてみたのです。しかし、その後、ちゃんと針山に戻しました。
しかしマリラはこの話を信じず、アンをきびしく糾弾します。マリラは嘘つきが嫌いなので、アンに「正直に言うまで、部屋から出てはだめ」と言います。
マシュウ(マリラの兄)は、「アンは嘘なんかつく子じゃない」と妹をたしなめます。そこで、マリラはもう一度タンスの上を探しますが、やはりブローチは見つかりません。
この時点でマリラは、「アンは外に持ち出して失くしてしまったが、怒られるのが嫌だから嘘をついている」と思い込んでいたのです。
だから探したといっても、「ここにあるはずないわ」という気持でいっぱいだったので、冷静に探していないのです。
折しも、翌日、アンはピクニックに行く予定でした。教会の日曜学校の主催で、アイスクリームも振る舞われれる夢のようなイベントです。
孤児院で育ったアンはピクニックもアイスクリームも体験したことがなく、それはそれは楽しみにしていました。
ところが、部屋から出られなくなったのです。どうしてもピクニックに行きたいアンは、マリラに「ブローチは湖に落とした」と嘘の告白をしました。
怒ったマリラは、罰としてアンに「ピクニックに言ってはだめ」と言い放ちます。
アンは「この世の終わりだ」とめちゃめちゃ泣いているのですが、マリラは無視。
そして、狂ったように家事を始めました。午後、縫い物をしようとして、自室にあるトランクをあけ、中にあったショールを持ち上げたら、何かがピカピカ光っています。よく見たら、アメジストのブローチでした。
外出から戻ってショールを脱いだとき、ブローチがひっかかったのです。
マリラが「最後にブローチ使ったのいつだっけ」と冷静に考えて、心当たりをしっかり探していたら、もっと早く見つかっていたはずです。
しかし、すぐにアンを疑ってしまったので、客観的に物事を考えられず、ブローチを発見できなかったのです。
ありそうな所を落ち着いて探せば、たぶん探し物は見つかるでしょう、それでも見つからなかったら次に行きます。
7.ありそうにないけれど、可能性としてあるかもしれない場所を探す
人は思い違いをします。
いつもは置かない場所に置いたかもしれません。自分がふだん、物をうっかり置いてしまう場所をチェックしてください。
キッチンやトイレに持っていったのかもしれません。
私の夫は、よくバスルームに携帯を置きっぱなしにし、リビングルームでバタバタ探しています。
ふだんは、鍵を自分の部屋のデスクまで持っていくところを、途中で家族の誰かに呼び止められ、そのまま、キッチンに入って、カウンターの上に置いたのかもしれません。
人の通り道を集中的に探してください。
☆物をなくさない生活習慣はこちら⇒2度と大切な物(鍵、財布、スマホなど)をなくさない3つのシンプルな方法。
8.他の人が持っているのではないか?
ありそうな場所、あるかもしれない場所を、落ち着いて丁寧に探しても見つからないなら、他人が持っている可能性があります。
鍵や財布は自分のものですから、自分がどこかに置いたに決まっているでしょう。
しかし、なくしたと思っている本や書類は、誰かが持っている可能性もあります
借りたと思った本は、すでにもう返しているのかもしれません。あるいは、他の人に貸してしまったのかもしれません。
なくしたと思っている大事な書類は、実は奥さんに読むように渡したあとなのかもしれません。
また、自分が貸すつもりはなくても、家族(特に子供)が勝手にどこかに持っていった可能性もあります。奥さんが気を利かせて、しまってくれたのかもしれません。
心当たりのありそうな人に、聞いてみてください。
9.休息を取り脳を休める
それでも見つからなかったら、この日の探索はここまでにして、寝てください。脳と体を休息させるのです。
寝ているあいだに、脳がさまざまな情報をプロセスします。すると、翌朝、スッキリした頭で起きたとき、「ああ、あれはあそこに置いたんだ」と思いだすものです。
シンガーソングライターの井上陽水は、「夢の中で」という歌で、
探すのをやめた時
見つかる事もよくある話で
踊りましょう 夢の中へ
行ってみたいと思いませんか?
と歌っています。
この歌は大麻を探す警官を皮肉っている、と言われますが、私は、人が夢を見ているあいだに、脳が記憶を整理している状態を歌っている、と解釈しています。
10.それでも見つからなかったら断捨離の出番
ここまできてまだ見つからなかったら、おまじないを言いながら、探してもいいのですが、私なら掃除をします。
そもそも物が多すぎるから、どこにいったかわからなくなるのです。
探すことをやめて、掃除や断捨離をしてください。表面に出ている物を片付ければ、下にある「なくしたと思った物」が出てくるかもしれません。
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なくした物を探す第一のポイントは、パニックにならないこと、冷静に客観的に探すことです。
それでも出てこないことはあるかもしれません。その時は、あっさりあきらめてください。たいていの物は、また手に入れることができます。