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着々と断捨離が進んでいたのに、人から物をもらってしまいガラクタが増えた、というメールをよくいただきます。
きのうも1通届きました。要するに、断ればいいんです。もらってしまった物はもう返せないでしょう。ですが、今後同じようなことがあったら、断るべきです。
今回は断るのが苦手な人が、断れる人になる方法を6つ提案します。
まずメールをシェアしますね。Mさんからです。もらい物をもらってしまった話のみ抜粋しました。
捨てたのにもらい物でゴミが増えました
件名:捨てたのに・・・
その後も捨て生活は着々と進む・・・はずでしたのに、なんと、友人が、差し上げるわ~と大量のお菓子作りの道具を持ってきてくれました。
二人とも趣味で作っていたのですが、わたしは小麦粉を控える(アスプレイ)ためほとんど処分。もう作る時間もないと彼女には宣言していたのですが・・・・
友人は台所改装に伴い「作らなくなる」が、「あれば楽しいよ」と。
むげにいらないともいえず(われながら ばかです)いったんは受けとりました。
中には交換して使えるものもあったので、厳選して、残りはあらごみにと庭に置きましたら・・・・
翌日もお届けがあり・・・・たぶんほとんどがごみになってるの見たと思われます。
メールで、勝手に持っていっただけだから不要なら捨ててねと。
まるで天からのお試しのようです。
捨てるにもお金のかかる時代。
せめてわたしは他人様の家をゴミ箱にしないようにします。まだ、ごみ袋代にまで困っているわけではありませんが。
善意というのはやっかいな物です。
せめて事前に聞いてくれたらお断りもしやすかったのですが、痛む足を引きずって 坂を上ってきたことを思うと、こちらもむげにはできなかったという始末です。
上手にお断りするというのはこれからのわたしの課題でしょうね。
断るべきときは断ったほうがいい
Mさん、メールありがとうございます。Mさんは、「60歳を前にしている」と最初のメールに書いてありましたね。
この年令の人は、断るのは苦手かもしれません。物を押し付ける友だちもたくさんいそうです。
アスプレイというのは、Dave Asprey(デイブ・アスプリー)のことでしょうか。
彼の The Bulettproof diet (邦題:『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事 』)は、穀物や甘いものはいっさい食べるな(しょうゆも小麦が入っているからだめ)、というものですから、焼き菓子なんてありえないですね。
だから、お菓子作りの道具はいらないわけです。
それなのに、初日にもらってしまったので、再度、ご友人が持ってきてくれて、Mさんの捨てた道具を目撃した、ということですね。
お互い気まずかったでしょうね。
実は、Mさんのお便りを拝見し、先日、ブログで紹介したタンスにまつわるお便りを思い出しました。
母親が婚礼ダンスを買ってあげると主張し、自分はいらなかったのに、断れなかったので買ってもらった。このタンスのせいで、服が増えてしまったが、タンスをもらったことは親孝行だと思う、というお便りです。
こちらで紹介しています⇒捨てたらうれしいことがいっぱい。1つだけを大事にする幸せを感じています。 「大物2つ、断捨離できました」というお便りです。
このメールをもらったときに、「それって、本当に親孝行なんだろうか?」と考えてしまいました。
親は子供の幸せを願っているから、子供自身が、気持ちよく暮らすことが、親にとって最もうれしいことなのではないでしょうか。
確かに、人生経験の少ない子供に何もかも決めさせると、親の目から見ると、みすみす危険なことや、愚かなことをしでかしてしまうかもしれません。
そういうときは止めたり、助言をするべきでしょう。
しかし、婚礼ダンスを持っていくかどうかなんてことは、命にはかかわらないし、周囲の人に迷惑がかかったり、経済的に大きなダメージがあることではありません。だから、このような時は、子供は自分の意志を貫いたほうがいいと思うのです。
まあ、これは私個人の考え方ですから異論もあるでしょう。
ですが、もしMさんが、今度から、「余計なもらい物をしっかり断りたい」、と思うなら以下の考え方をしてみてください。うまく断ることができるかもしれません。
1.もらわない選択もある
まず心得てほしいのは、もらうかもらわないかは自分で選択できる、ということです。
何でもかんでも自動的にもらわず、もらう前に選択してください。
たぶん、断れない人は、半ば反射的に、「あ、ありがとう」と言って、もらってしまいます。たとえ、心の中では「え、やだ、こんなのいらない」と思っても。「ありがとう」と両手を差し出す前に、もらうかもらわないか選んでください。
その結果、もらうほうを選択してもかまいません。
そのときは、自分の選択ですから、もらったあと、相手をうらむこともないでしょう。
2.断るのは悪いことではない
いらない物を断るのは別に悪いことではありません。
断れない人は、こんなふうに考えています。
– 断るのはよくないことだ。
– 断るのは失礼なことだ。
– 断るのは自分勝手だ。
– 断るのは不親切だ。
– 断るのは人間としてどうかしている。
なぜこんなふうに思っているかというと、子供のときに、「いや」「やりたくない」「ほしくない」と周りの人、特に親の申し出に対して、ノーと言ったら、そのたびに、親に叱られたり、たしなめられたりしたからです。
「プレゼントはありがたく受け取るものよ」と言われたことでしょう。
私だってそうです。私は、わりと「いやなものはいや」と自己主張していたので、主張しない弟に比べて、よけいに怒られていました。
子供にとって、親の承認を得るのは、ひじょうに重要なこと。親の承認を得られないと、生きていけない部分もあります。だから、ほしくなくてもがまんしてもらってしまう態度を身に付けてしまうのです。
しかし、もう私たちは子供ではありません。不用なときに「いりません」と断ったからといって、生活が脅かされることはありませんし、もらい物を受け取ることを拒否する権利もあるのです。
3.嫌われることを恐れない
いらないのに、人がくれるという物を断れない人は、結局、相手に嫌われたくない、と思っています。
不用なガラクタを抱え込み、ストレスを感じるよりも、相手に嫌われるほうが、いやなのです。だから、もらう方を(自動的に)選んでいます。
なぜ嫌われたくないのか?
嫌われると、自分は不幸になってしまう、と考えているのでしょう。というのも、自分の幸せは他人の承認にかかっているからです。
たとえ自分の思い通りに生きられなくても、他人に好かれれば、自分は幸せなのです。
人間は周囲の人と協調して暮らす必要があるので、他人の機嫌を尊重するのは必要なことです。しかし、自分の幸せの源(みなもと)を他人の考えに据えてしまうと、常に、他人目線で暮らすことになり、自由に生きられなくなります。
これを幸せのアウトソーシングといいます⇒幸せは自分の心の中にある、幸せをアウトソーシングしてはいけない(TED)
それに、いつも誠実につきあっていれば、もらい物を断ったくらいで、人間関係が壊れたりはしません。
自分にとって不用になった物を持ってくる人は、相手のことを思いやってそうしているというより、自分がラクになりたくてそうしています。
人にあげてしまえば、捨てる痛みや罪悪感を感じなくてもいいし、寄付先や粗大ごみの引受先を探す手間もありません。分別もしなくていいです。
何よりも、「友だちが役立ててくれている。私は、無駄な物にお金を出さなかったんだ。買い物に失敗しなかった」と考えることができます。自分の過去の失敗に直面せずにすむのです。
そのたぐいの「贈り物」の受け取りを拒否することは、むしろ相手のためになるかもしれません。あっさりもらってしまうと、相手の成長の機会を奪うことになります。
4.優先順位をはっきりさせておく
日頃から、これからの人生や生活で、自分がやっていきたいこと、自分が大事にしたいこと、ゴールなどを考えておいてください。
Mさんはこれから小麦粉を控えたいと決めました。断捨離もがんばっています。
それにはきっと理由があると思うし、ご自身にとって大事なことなのでしょう。
このように、自分が本当に大事にしたいことを、強く意識していれば、お菓子の道具を見たときに、「これは自分には不用なものだし、むしろ自分の生き方の足かせになるものだ。だから断ろう」という発想ができます。
本当に大事なものや自分のゴールがわかっていて、それに向かって着々と進んでいるときは、セルフエスティームもあがります。
すると、必要以上に嫌われることを恐れなくなります。
どんな人の人生も、一番大事なのは、「自分はどうしたいのか?」ではないでしょうか。友だちのご機嫌をとったり、他人を喜ばせることよりも、自分を喜ばせることを優先してください。
セルフエスティームって何? という方はこちらをどうぞ⇒セルフエスティーム(自分を愛する気持ち)が高い人の12の特徴
5.もらってしまった後は分析し今後に活かす
自動的に贈り物をもらう人生を送ってきた人は、たとえ、「今日からいらない物はしっかり断ろう」と決めても、また、もらってしまう、という失敗を繰り返すと思います。
そのさい、その状況について分析し、今後に活かしてください。
今回のお菓子の道具の件も、ご自身なりに起きたことを考えてみてください。
どんな状況だったのか、どうして自分はもらってしまったのか。もらったあと、何が起きたのか。自分はその後、どうしたのか。どんなふうに感じたのか、といったことです。
Mさんの友だちは、足が痛いのに、わざわざ坂道をのぼってきてくれた、と書いてありますが、本当にそうでしょうか?
そんなに足が痛いなら、人は重い荷物をかかえて、坂道なんてのぼりません。
Mさんは、もらったあとで、「足が痛いところ、坂道をのぼってきてくれたんだし」と、もらったことを正当化したのかもしれません。
その友だちは、厄介払いしたくて、いつも何でももらってくるMさんに白羽の矢を立て、人の都合も何もきかず、Mさんの「お菓子作りやめた宣言」も無視して、勝手に坂道をのぼってきたとも言えます。
いろいろな見方が考えられるので、客観的に起きたことを振り返ってください。「贈り物を受け取るのは当然のこと」という強迫観念から自由になれるかもしれません。
そして、今度似たようなことがあったら、どうすれば断れるかも考えてください。
6.ふだんからノーと言う練習をしておく
もらい物を断れない人は、その他の頼みごとに対しても、ノーと言えない場合が多いです。
ふだんから、ごく小さなことでいいので、ノーと言う練習、自己主張する練習をしておいてください。
ノーの言い方は、過去記事を参照願います。
ミニマリストはNo(ノー)と言うことを知っている~シンプルに暮らしたいあなたへ
7.他人にノーと言うことは自分にイエスと言うこと
断ることをあまり否定的に考えないでください。
人の申し出や依頼に対してノーと言うことは、自分の希望に対してイエスと言うことです。4番で確認した、自分にとって大事なことを大事にするためにイエスと言っているのです。
それはとても前向きな行動です。
今回のお菓子作りグッズの件も、友だちのご機嫌を取るほうにイエスと言ってしまったので、自分の気持ちを尊重することができなくなってしまいました。
その結果、相手に対してネガティブな感情を抱いてしまうことになったのです。
「せめて、持ってくる前に相談してほしかった」とか、「私は他人の家をゴミ箱にはしない」と考えるのは、相手に対して、「こんなことしてくれなければよかったのに」と思っているからこそです。
もらい物を断れない人は、みんな相手をうらむ結果になっています。
この方は友だちを恨んでいます⇒いらない贈り物をきっぱりと断る方法。プレゼントを受け取ってはいけない時もある。
この方はお義母さんを恨んでいます⇒義理母が余計なものをくれる問題の解決法は、きっぱりノーと言うことに尽きる。
自分でしっかり断っていれば、このような恨めしい気持ちは発生しないのです。
自分に対しても、いい感情を抱くことができません。「どうしてもらってしまったんだろう」と卑下したり、増えたガラクタを見て、ため息をついたり。
断るとき、ストレスを感じるかもしれませんが、それは、その瞬間だけのこと。ノーと言うことで、自分の大切なものにイエスと言えたその後は、相手を恨むこともないし、自信も生まれ、すがすがしい気持ちになるのです。
人と境界線を引くことを意識するのもオススメ⇒毎日疲れているあなたに。心の境界線を引いてストレスを減らし、自由になる(TED)
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今回は、断ることが苦手な人に向けて、断るコツをお伝えしました。
相手に嫌われるのを恐れるのをやめれば、意外とスムーズに断れるのではないでしょうか?
ぜひ、お試しください。