ドア

ミニマルな日常

最終更新日: 2022.04.10

人と会うのが怖いです。どうしたらいいでしょうか?(質問の回答)

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最近、他人と会うのが怖いです。どうしたら、不安な気持ちにならずに前にすすめるでしょうか?

という質問をいただきました。この記事で回答します。

まず質問メールをシェアします。差出人はhanakoさんです。

hanakoさん、返信を希望されていましたが、メールアドレスが書かれていなかったので、返信していません。

ややメールが長いのですが、全文引用します。



人と会いたくない

件名:人との向き合い方について

筆子様、はじめまして。

過去にご著書を拝見させて頂きました。

おかげさまで物への向き合い方はまたたく間に変化していき、今となっては知人からミニマリストと呼ばれるようにまでなりました。
(決してミニマリストを目指しているわけではないのですが…。)

とにかくすっきりとしたモノのない空間が好ましく、数年前に建てたマイホームは自身にとって、とても大切な場所となりつつあります。

当方30代前半、2児の母親でございます。

つい先日、2人目となる我が子を出産いたしました。

産後は、1人目に比べますと育児に対する余裕もあり、穏やかな毎日を過ごしていたはずなのですが…どういうわけかここ最近、家族以外の人々との向き合い方が良く分からなくなり、自身のことながら大変困惑しております。

幼い頃から他人の顔色を伺い、八方美人で、何を頼まれても断ることの出来ない性格でございました。

ご近所の方にお会いしてご挨拶をすることさえも、〔怖い〕と表現するのが今の自身の気持ちに最も近いものなのではないのかと思われます。

元々ご近所付き合いは希薄なものでしたが、産後は更に状況が悪化しているような気さえいたします。

子供たちのために外へ出て、太陽の光を浴びながら駆け回るべきなのでしょうが、誰かに出会い会話をすることが億劫でなりません。

気付けば、インターホンのモニター越しに人気がない事を確認してから外出をするという何ともおかしな行動をとっている自分がおりました。

もちろん、お会いしたさいにはきちんとご挨拶申し上げております。

そんな中、唯一独身時代に勤務しておりました会社の元同僚とは、現在も我が家に招いて気兼ねなく近況を報告し合うことが出来ております。

しかしながら学生時代からの独身の友人とは、自身が結婚をし出産を経験してからはどことなく価値観の違いが生じてしまい、いつの日からかメールだけでのやり取りが主体となり、返信も日に日に遅くなる一方でございます。

恐らく周囲には〔付き合いの悪い人間〕だと思われていることでしょう。

産後のホルモンの影響なのか、それとも他に何か原因があるのか…エンドレスに自問自答をする毎日であります。

妊娠中に主人の収入が大幅に減少し、何かあった時のためにと残しておいたわずかな貯金もあっという間に底をついてしまいました。

こういった金銭面での問題も、追い討ちをかけるように心の中の不安をあおります。

お金がなければ働けばいいのですが、あらゆる気持ちに囚われ、身体が重く動けない自分がおります。

来年の春には、1人目の子供が幼稚園に通い始める予定でございます。

どんなに嫌だと思っていても動かざるを得ない状況になるのですが、1日も早く原因を解明し、せめてこの不安定な精神状態からだけは抜け出したいと思う気持ちもございます。

筆子様はこちらのブログでも、様々な対人関係においての向き合い方などについてご紹介されておりますため、是非ともご教授願えればと思い、筆ならぬ指を動かした次第でございます。

自身はなぜ、他人と関わる事が怖いのでしょうか。

どうすれば不安な気持ちを持たずに、前に進むことが出来るのでしょうか。

ご多忙と承知の上ではございますが、何か解決の糸口となる助言をいただけますと幸いです。

何卒宜しくお願い申し上げます。





hanakoさん、はじめまして。ご質問ありがとうございます。

本を読んでいただき、うれしいです。

ご出産、おめでとうございます。

私は、hanakoさんを個人的に存じ上げないため、一般的な回答となります。「なんか、違う」と思ったら、ご主人や、親しいという元同僚のお友達に相談してください。

人間、多かれ少なかれ、初対面の人と会うのは怖いものです。「私は、ちゃんと受けれいてもらえるだろうか?」という不安があるからです。

1.人と会うのが怖い理由

まず、「自身はなぜ、他人と関わることが怖いのでしょうか」という質問に答えます。

それは、会った人にどう思われるかをすごく心配しているからです。

気まずい思いをしたくない、ジャッジされたくない、拒絶されたくない、変な人だと思われたくない、

つまらない人間だと思われたくない、会話が続かなかったらどうしよう、退屈な人だと思われないだろうか、無能な人間だと思われたくない、

センスが悪い人だと思われるだろうか、いい人だと思ってくれるだろうか、悪い母、悪い妻だと思われるんじゃないだろうか、などなど、

相手に自分がどう思われるか、相手は自分のことを好きになってくれるだろうか、そこを気にしているのではないでしょうか。

相手の評価が気になるのは、自分に自信がないからです。セルフエスティームが低いとも言えます。

hanakoさんは、以前から他人の顔色をうかがい、八方美人で、ノーと言えないタイプだったとメールに書かれています。

「他人に嫌われると、自分はおしまいだ、生きていけない」と無意識に思いこんでいるのではないですか?

前向きになる方法としては

・セルフエスティームをあげる
・過度の承認欲求を手放す
・人と気軽に話す練習をする
・他人の行動までコントロールしようとしない(他人が自分をどう思うかは、他人の勝手です)。
・妻や母親としての役割を果たす

こんなことをしてみるといいでしょう。具体的に説明しますね。

2.セルフエスティームをあげる

他人の評価があってもなくても、楽しく生きられるように、セルフエスティームをあげる努力をします。

やり方は、過去記事に書いています。たくさんありますが、ここでは3つリンクします。

セルフエスティームを高めて自信を取り戻す10の方法

本当の自分に出会う:セルフエスティームをあげるマニュアル(TED)

もっと自分を好きになろう。ラディカル・セルフ・ラブのすすめ(TED)。

あとは、自分が好きなことをやってみるといいです。家事、育児でお忙しいでしょうが、ご主人やご両親に協力をあおぎ、自分の時間を見つけて、楽しいと思えることをやってください。

たとえば、私の趣味はブログの記事を書くことですが、書くことが好きなので、誰一人読まないブログでも、記事を楽しく書いてしまいます。

そういう、一見、何の見返りもなさそうだけど、楽しい、と思えることをやるといいですね。

3.過度の承認欲求を手放す

全然知らない人(世間)から、承認されなくても、私たちは生きていけます。

hanakoさんには、ご主人もお子さんもいるし、ご両親もいるだろうし、親しいお友達もいます。

そういう人たちとよい関係を築いているのであれば、ほかの知らない人(hanakoさんが心の中で作り上げている人たち)にまで、好かれなくてもいいのです。

そう考えて、いたずらに、他人の評価を求めるのをやめましょう。

承認欲求の手放し方はこちらに書いています⇒強すぎる承認欲求(人にほめられたい気持ち)を手放す方法。

世間の目を気にしない方法⇒世間体を気にするから物もストレスも増える。気にしない方法教えます。

4.知らない人と話す練習をする

知らない人と気軽に話せるようになれれば、外に出るのも怖くありません。

そうできるように、段階をふんで練習をしてください。

いま、ドアの向こうに人がいるかどうか確認してから、外に出ているそうなので、そういうのはいっさいやめて、自分の好きなタイミングで、いきなりドアから出るところから始めるといいでしょう。

それができるようになったら以下のことを1つずつクリアしていきます。

・外に出る頻度を少しずつ増やす(この段階では誰とも話す必要はありません。ただ外に出るだけです)

・人の多いところに出かけてみる(ここでも、まだ話さなくていいです)

・出会った人(見知らぬ人)に、アイコンタクトしたり、笑顔を向けたり、会釈をする(無理に話さなくていいです。話してもいいですが)

・道で出会った見知らぬ人に「こんにちは」と挨拶する

・道で出会った見知らぬ人に、挨拶以上の言葉をかける。たとえば、「こんにちは。まだまだ暑いですね~」「こんにちは、朝晩はだいぶ涼しくなりましたね」「こんにちは、いいお天気ですね」など。

・スーパーでのレジ待ちや、バスを待っているときに、そばにいる人に話しかける

・子供を公園につれていき、そばにいる知らない保護者に話しかける

・図書館などで行われる、幼児向けの催しに子供といっしょ出かけ、知らない保護者に話しかける

5.他人の行動や思考をコントロールしようとしない

他人が自分をどう思うかは、他人が決めることで、自分がどうこうできることではありません。

それは、他人の問題で、自分の問題ではないのです。

そう思えれば、必要以上に他人によく見られようと背伸びすることがなくなります。その結果、他人の目を気にすることもなくなり、ごくふつうに外出できるようになるでしょう。

自分がコントロールできること(自分の思考と行動)を変えることにフォーカスしてください。

こちらの記事を読んでください⇒自分が職場でどう思われているのかとても気になる、という相談に回答しました。

6.自分の役割を果たす

他人に会うのが怖い、外に出るのは嫌だ、という自分の恐怖はとりあえず横におき、妻や母親としての役割を果たすことに意識を向けます。

家計が苦しくなるのがわかっていて、働ける家族の一員として、仕事をするべきだと思うなら、求人を探して履歴書を送るとか、面接を受けるとかします。

子供のために、散歩に行くべきだ、いろいろな催しにつれていくべきだ、ほかのお友達と遊ばせるべきだ、と思うなら、散歩や催しに行き、お友達を家に呼んだりします。

その過程で、いやおうなく、他人とかかわることになるでしょうから、いい練習になります。

悩んでいる人は、たいてい自分のことだけに目が向いています。「自分が、自分が」と自分がいちばん大事な状態になっているのです。

しかし、hanakoさんには、妻や母親としての務めがあるはずです。自分の役割を果たすことにベストを尽くそうと決めれば、もっと前向きになれるでしょう。

それは、自分の気持ち次第です。

私も決して、人が大勢いるところに行くのは好きではありません。

しかし、子供が小さかったときは、公園、プール、モール、その他、さまざまなイベントが開催されている場所、サマーキャンプ(山でするキャンプではなく、夏場行われるいろいろなアクティビティ)、バレエスクール、体操教室などなど、いろいろな場所につれていきました。

もちろん子供が通っていた幼稚園や学校、フィールドトリップ(遠足)にも何度も行ってます。里帰りしたときは、日本の小学校に連れていき、一緒に給食も食べました。

行く前はおっくうですが、行けば行ったで、そこそこ楽しいし、学べることも多いのです。家族としての役割があるのは、ありがたいことです。

*****

人に会うのが怖くて、外に出たくないという方の相談に回答しました。

人の評価がすごく気になる人は、その原因が、子供のときの親子関係に深く根ざしていることがあります。

自分で、「コンフォートゾーンを出なくちゃ」と思う程度では、解決しないときもあります。そういうときは、心理療法士などのプロにカウンセリングやセラピーを受けてください。

追記:読者の方から、産後うつではないか、というメールをいただきました。一部、引用します。

今日取り上げられたHanakoさん、

典型的な産後うつの症状のように思いました。最近1/7くらいのお母さんがかかっているそうです。

自治体に産後うつな気がする、と電話するだけで色々助けてもらえるところを紹介してもらえるかと思います。

メールをくださったなごみさん、ありがとうございました。





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