自然の中にいる少女。

買わない

衝動買いをやめるために心を整える4つの方法。

衝動買いをしない人はいないと思いますが、その頻度が高いと、不用品が増えてよけいな仕事が増えるし、ほかのことに使えるお金が減ります。

今回は、心を整えて、できるだけ衝動的にならない方法を、4つ紹介します。

買い物だけでなく、衝動的に怒る、すぐに決めつける、感情に振り回される、お菓子を食べ過ぎるといった問題がある場合にも使えます。



1.意識的になる

最初にお伝えするのはマインドフルネスです。

マインドフルネスとは、いまこの瞬間に意識を向けること。この言葉が初耳の方はこちらをごらんください⇒マインドフルネスで実現する。今この瞬間を生きて幸せになる4つの方法。

「買いたい!」「欲しい!」と衝動を感じた時の、自分の考えや気持ち、突き上げてくるものに意識を向けます。

まあ、それができれば衝動買いにはならないし、実際やってみるとそんなに簡単ではないでしょう。

けれども、何度も練習しているうちに、「あ、いま自分はすごい怒っているな」とか「なんか、やけくそになっている」「私、張り合おうとしてる」と気づけるようになってきます。

少なくとも、「セールだから買おうとしてるよね? 定価だったら買わないよね?」ぐらいはわかるようになるでしょう。

結局、衝動買いをしてしまったとしても、その衝動が去ったあとに、自分が感じていた気持ちについて考えるだけでも、意義があります。

一番まずいのは、何も考えずに、買い物をし続けることです。

ふだん、私の「買い物をしない方法」という記事を読んでいても、売り場にいくと、そんなことはすっかり忘れて、買ってしまう人も多いと思います。それは、意識的な買い物をしよう、と意識して、売り場に入らないからです。

意識すれば必ずできるようになるし、毎回練習しているうちに、それがふつうになっていきます。





2.衝動買いをする理由を真面目に突き止める

衝動買いに限らず、無駄な買い物をする理由があるはずです。これを見つけて対処します。

「買い物が止まりません」という相談メールをしばしばもらいますが、みな、「なぜ買い物するのか、その理由はわからない」と言います。

先日、ミニマリストをめざしているのに、上等な物が次々と欲しくなる、というSさんの相談に回答しました⇒ミニマリストになりたいけど、買い物もしたいという悩みにはこう対処する。

Sさんは、記事を読んで、返事のメールをくださいました。それには、

1つのものにこだわると

納得いくまで買い続けてある程度収集するとボー然とし、終いには捨ててしまうの繰り返し。家の中に余計なものがある事が我慢ならないので捨ててしまいます。

このクセを治さなければミニマリスト にはなれそうにないですよね。なぜある1つのものにこだわるのか自分でもわからないのですがある程度集めたらどーでも良くなって集めてた理由すら忘れてしまうのです。

この方は、「48歳の2人の子持ち、離婚しパート勤めで借金しながらも買い物を続けている状態」だそうです。

ご本人は、1つのものにこだわって集め続ける理由がわからないとおっしゃっています。しかし、私にはその理由の検討がつきます。

単に買い物をしたいだけではないでしょうか? お金をぱーっと使ってうさをはらしたいのです。

買い物がしたかっただけなのだから、集めたものには何の執着もないし、集めていた理由もどうでもいいのです。

「自分が買い物をする理由がわからない」という人たちは、理由をわからないままにすることを選んでいるんじゃないでしょうか?

というのも、無駄遣いは、心の穴を埋めるための代償行動であることが多いからです。

本当の問題と向き合うのが怖いのです。あるいは、理由がわかってしまうと、買い物をする言い訳がなくなるのがいやなのです。

買い物を続ける大義名分を自分で用意している人もいます。

たとえば、「このアーチストを応援したいからファングッズを買い続ける」とか、「お気に入りの物だけを揃えたいから買うの」なの。

アーチストの収入源がファングッズの売上だけだったしても、そのファンクラブに現金で寄付をすれば、同様の応援ができるのではないでしょうか?

お気に入りの物だけを揃えたそのさきに、いったい何があるのでしょうか? それは物がなければ手にはいらないものなのでしょうか?

なぜ買い物したいのか、買い物という行動に自分は何を求めているのか、そこを考えてみることが、衝動買いをやめる糸口になります。

3.ストレスを軽減し、夜はしっかり寝る

ストレスがたまっていると、自分の気持ちを制御する余裕がなくなるので、ストレスをかかえすぎないようにします。

以前、こんな動画を紹介しました⇒ケリー・マクゴニガルに学ぶストレスと友だちになる方法(TED)

講演者のケリー・マクゴニガルは、health psychologist(健康心理学者)で、The willpower instinct という、意志のちからに関する本を書いています。

邦題は、『スタンフォードの自分を変える教室』です。

この本に、ストレスと睡眠不足は、意志のちから(willpower)をだめにするから、環境を整えて、そうならないようにしろ、と書かれています。

これまでばんばん買い物していた人が、意識的な買い物をするには、最初はそれなりに意志のちからがいります。よって、ただ単に、「もう買い物はやめよう」と思うだけではなく、適切なストレスマネジメントをして、睡眠もしっかりとったほうがいいです。

睡眠不足だと、ネガティブ思考になるので、ますますストレスが増えます。

これまで、何度も買い物習慣を変えようとしたけれど、そのたびに失敗しているという人は、夜、しっかり寝てないのかもしれません。

この本には、わきあがってくる自分の考えや気持ちをコントロールすることはできないが、それに対する反応や行動はコントロールできる、とあります。

これは、最近の心理学者がみな言っていることです。

この人も⇒自分の気持ちをそのまま受け入れる勇気のパワーとその素晴らしさ(TED)

1番に書いたマインドフルネスを実践するためにも、できるだけ脳の健康を保つべきであり、そのためには、睡眠を確保し、よけいなストレスを感じなくてすむ生活をするべきなのです。

4.たっぷりあるマインドに変える

衝動的な人は、せわしなく、すぐにカッカし、落ち着きがなく、感情に波がある。こんなふうによく、説明されます。

ひとことでいうと、冷静さに欠けることが多いわけです。

なぜそうなってしまうのか?

もって生まれた気質もあるでしょうが、理由もないのに急いでいるのです。

なぜ、急いでいるのか?

急がないと、間に合わない、自分の分をとりそこなう、人にとられてしまう、そんな気持ちがあるのではないでしょうか?

数量限定タイムセール、期間限定商品、季節限定のお菓子やキャラ。こうした「希少性(きしょうせい)」のある商品はよく売れます。

希少性とは、重要に比べて、供給が少ないときにその商品に生まれる特性です。簡単にいうと、めずらしいことです。

欲しい人がたくさんいるのに、数が少ないものは、それを求めている人にとっては、ずいぶん価値があがります。

希少性のある商品が人気なのは、失う恐怖があるからであり、人が持っていないものをもって優越感を感じたいからです。人は、それが「手に入らないもの」だとわかると、急に欲しくなります。

足りないマインドがあるとそういう気持ちが強化されます。

足りないマインドとは? ⇒こんな考え方が貧乏を引き寄せる。お金がたまらない恐怖のマインドとは?

誰でも、足りないマインドに動かされていますが、買い物とは関係のない、日常生活のいろいろな場面で、意識して「たっぷりあるマインド」で望む練習をしてください。

焦らなくても、自分は大丈夫。なぜなら、自分はもうたっぷり持っているから、と思うのです。

こう思えれば、無駄なものをたくさん買うことはなくなります。だって、もう充分あるのですから。

しかも、お得情報を追い求めることがなくなるので、結果的に、衝動買いは減ります。

焦らない方法⇒片付けが進まないという焦りは禁物。焦らない方法教えます。

*****

衝動買いをやめるために、心を整える方法を紹介しました。

今回は取り上げませんでしたが、ゆっくり生きることも効果があります。

スローライフです⇒スローライフを送る15の方法:ゆっくり心穏やかに暮らすためにできること

上でリンクした記事にも書いていますが、瞑想やそれに類したことをするのをおすすめします。

たとえば、祈るとか。

神や仏様を信じていなくても、何かに祈ることはできます。

私は、「これ以上、歯が悪くなりませんように」とよく祈っています(ほかのことも祈っています)。

それで、歯がよくなるかどうかは別にして、静かに祈ることで、気持ちを整えることができています。瞑想が苦手な人は、祈ってみるといいかもしれません。





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