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もっとシンプルに暮らしたい、私はミニマリストになりたい。こんな目標があるなら、本当に使う物だけを家に残すとうまくいきます。
とはいえ、いったん何かを所有すると、それを捨てるのはなかなか大変です。
全然使っていないし、これからも使わないとわかっている物でも。
不用品に執着している人へ、その気持を手放す具体的な方法を5つ紹介します。自分の性格に合うやり方を試してください。
1.写真にとる
「捨てられない」と思う、すべての物を写真にとってください。
洋服やキッチンツールなど、実用的な物でも、使っていないのなら、もはや実用品としてそこにあるわけではありません。
それらは、記念品や思い出の品になっています。
つまり、自分がそれを持っていたことを忘れたくないだけなのです。
そこで、写真を撮って、思い出したいときにいつでも思い出せるようにしておきます。
多すぎる包丁、何足もある靴下、一生かかっても使い切れないタオル、子供の作文や図画工作、大昔のノート、コンビニの弁当についてきたお箸や調味料、店でもらったままになっているコスメのサンプル。
ふだんなら、写真に撮ろうとは思わないものの写真を撮るところがポイントです。
そうした写真はすべて、「捨てられない物」というフォルダに入れておき、ときどき眺めてください。
写真に撮ることで、ふだんより客観的な視点で、物を見ることができます。
それらは、本当に、これからもずっと持っていたい物なのでしょうか?
持てば持つほどコストがかかるとわかっているのに⇒もったいないから捨てない。この決断のせいであなたが失っているたくさんのもの。
多くの場合、写真を撮っているあいだに、馬鹿らしくなり、捨てる決断ができます。
2.物を人やペットだと思う
近藤麻理恵さんの本には、物を擬人化している箇所がいくつかあります。
たとえば、
自分の手を使って洋服に触ってあげることで、洋服にエネルギーを注ぐ
「買った瞬間にときめかせてくれて、ありがとう」「私に合わないタイプの服を教えてくれて、ありがとう」といって、捨ててあげればいいのです。
このように、物に対して「~してあげる」という言葉をよく使っています。
Netflixで配信されている『KonMari ~人生がときめく片づけの魔法~』という番組では家に「あいさつ」をしています。
詳しくはこちら⇒近藤麻理恵が欧米で人気がある理由。
そういう考え方に抵抗がない方は、自分がためこんでいる物の気持ちになってみるといいでしょう。
使いもしないのに、いつまでもがしっとつかんで離さないのは、ずいぶん自分勝手なことだと気づくんじゃないでしょうか?
擬人化に抵抗のある方は、それを製造した人のことを考えてみるといいですね。
どんな物にも、製造者や、それを店に輸送した人が必ずいます。
ファストファッションは、作った人が大きな代償を払っています⇒ファストファッションとは? その仕組みと問題点を2分で学ぶ
もし自分がこの服を作った側だったら、いまの自分の部屋の状況や、洋服との付き合い方を知ってどう思うだろうか?
そんなことを考えてみると、執着を手放せるかもしれません。
3.軸になる片付け本を毎日読む
片付け本や断捨離本には、なぜ、不用品を捨てたほうがいいのかその理由が書かれています。
そういう考え方がごく自然にできるように、軸になる本を1、2冊決めて、その本を毎日数分間読みます。
ただし、次々と、片付けに関する情報を求めて本や雑誌を買い漁るのはあまり効果がありません。どの本を読もうと書いてあることに、大差はありません。
必要なのは、たくさん本を読むことではなく、自分ごととしてその本を読み、自分なりに内容をそしゃくして、生活に活かしていくことです。
ハウツー本である必要はなく、誰かの伝記でもいいですし、ミニマリストが主人公の小説でも、共感できる考え方をする人の随筆でもかまいません。
ソローの「森の生活」はミニマリストに人気があります。
4.とりあえず箱に詰めてしまう
「捨てたいけど、捨てられない」と思うものは、とりあえず、箱や袋にどんどん詰め込みます。
その箱や袋がいっぱいになったら外側に日付を書き、邪魔にならないところに置いておきます。箱詰めしてしまうと、ほどなく中身は忘れます。
半年たったら、その箱に入っている物を、さっさと分別して捨てます。
家の中に物や中身がわからない箱がありすぎて、そういう箱を作ったことを忘れてしまう可能性があるなら、スケジュール帳の半年後の日付けの箇所に、「箱の中身を捨てる日」と書いておくといいでしょう。
写真を撮るのと同じで、「この家にとって不用なことはちゃんとわかっているが、捨てられないと思う物」すべてを、どんどん箱詰めします。
なかには、自分でも、ほとほとしょうもないと思う物もあるでしょう。しょうもない、と思ったら、無理に箱に入れず、ゴミ箱に捨ててください。
5.それがない人生を思い浮かべる
もったいないから捨てられないと思うそれがない人生を思い浮かべてください。
それがないと、生きていてもしょうがない、つまらない人生になってしまうのでしょうか?
今より、暮らしの質がどーんと落ちてしまうのでしょうか? 心の中にぽっかり穴があいて、何もできなくなるのでしょうか? さみしくて毎日泣いてしまうのでしょうか?
ふつう、そんな人生にはなりません。捨ててしまうと忘れますから。
仮に、それがなくて困ることが起きたとしても、なければないで、人は、使わずに乗り切ったり、ほかの物で代用したりします。
物を捨てるとき、「いつか使うときが来るかもしれない」と思うかもしれませんが、使うときが来ない可能性、必要になっても、乗り切れる可能性にも目を向けてください。
特に、数が多すぎる本やタオルなどは、捨てたからといって何も困りません。
タオルは何枚もいらない話⇒タオルは何枚必要か? : ミニマリズムのすすめ(TED)
番外:流れに身を任せる
「これを捨てちゃうと、あとですごく困るかもしれない」と思って、現在の生活に不用な物を捨てない人は、未来の自分の生活をコントロールしたいという欲求が強いのかもしれません。
この先、どんなことが起きるか誰にもわかりません。
なにかが起きたら、そのときに対処すればいいし、人間にはそうできる能力があります。
私は若いとき(今から35年ぐらい前)、ラジオから好きな音楽をカセットテープに録音して、大量に持っていました⇒捨てれば捨てるほど思い出が豊かになるカラクリとは?~カセットテープを断捨離して気づいた真理
「老後の楽しみにしよう」と筒井康隆の全集を買いました。当時の話はこちらに書いています⇒授かり効果のせいで捨てられない物を捨てられるようになる考え方
ところが、技術が進歩して、いま、カセットテープを使う人はあまりいないですし、電子書籍という媒体ができたため、場所をとる全集を持っている必要もなくなりました。
というよりも、たくさんの物を集めて、10年ぐらいたったあと、カナダに引っ越しをすることになったので、物理的にそんなに物は持ってこれませんでした。
日ごとに生活環境は変わるし、未来はどうなるかわからないので、今からあまりガチガチにお膳立てしないほうがいいです。
「これがないと老後さみしいかもしれない」「結婚したときに使おう」「また勤めにでるときのために」「いつか時間ができたときに読むために」と思って、物を持ち続けても、そうならない可能性のほうがずっと高いのです。
自分にコントロールできそうなのは、せいぜい今日1日か、このさき半年ぐらいのことだ、と思っておいたほうがいいです。
不用品に足を引っ張られていると、大事な今日という1日が、本当はしなくてよかった探しものや片付け、悩みごとに費やされてしまうかもしれません。
その先のことは、そのときにになって考えればいいのです。
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その家に必要がない、とわかっているのに執着してしまうときの解決法を紹介しました。
今日という1日を大事にしようとすれば、そこまで不用品に執着しないと思います。